カテゴリー別アーカイブ: パター

アナライズ&ゴールドファクトリーのコラボパター

またまた片山晋呉プロが、僕が開発したリンクスナチュラルパター
をツアーで使ってくれている。僕にすごく気に入っているとわざわ
ざLINEでメッセージをくれて、何度も見返してニヤニヤしてしまっ
た。キャメロンでもピンでも無く。僕のパターというのがとても嬉
しい

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僕がパターが得意でないのは、メルマガ読者ならご存知かと思う。
だからというのではないが、パターはヘッドが大きいネオマレット
が好みだが、ナイキのマキロイ使用パター、オリジンの限定バージ
ョンを買ってから、ピンタイプも悪く無いと感じるようになった。
僕は両極端を試すことで、その間を深く知ることができると思って
いるので、ネオマレット以外も購入して使うことで、パターの今が
見えてくると思っている。

実はピンパターは構造的に慣性モーメントは大きく、決して難しい
だけのパターではない。ただフェースが長く、幅が狭いので、重心
深度は深くできない。幅が狭いので構えるときの目安となるサイト
ラインと言う線をヘッドに引いても、ラインは必然的に短くなる。
目標方向にセットアップする際に不安に感じる人も少なく無いだろ

ナイキのパター、オリジンを打ってみて思うのは、ピンタイプの左
右のウエイトで、左右のミスヒットには強いということ、オリジン
が想像以上によかったので、ピンタイプでも強烈にやさしいパター
を作ってみたくなった。

片山プロが今使っているパターは、リンクスナチュラルパターをゴ
ールドファクトリーで改造したものだが、ゴールドファクトリーと
いえばピンタイプのパター作りにおいて得意中の得意。佐々家氏と
相談して、現在choice誌のWebサイト、「choice道楽」で、ピンタ
イプでも超優しいパターをアナライズとゴールドファクトリーのコ
ラボパターを開発した。

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このモデルは、ピンタイプのヘッドの慣性モーメントの大きさを更
に追求、ソールのトゥとヒールに20gのタングステンウエイトを装
着、ネックには、ゴールドファクトリーのバーティカルMOIテクノ
ロジーを搭載、そして、剛性の高いリンクスのパター用シャフト、
カウンターウエイトになっているナチュラルパターのグリップを装
着したもの

ヘッドはハンドメイド、ゴールドファクトリーはロフトが6度に設
定しているそうだが、7度と増やした。8度以上にするとフェースが
被ってしまうので、ピンタイプのヘッドではこれが限界らしい。ロ
フトが増えるとスクエアに見せるのが難しく、スクエアに見えるよ
うに顔をととのえるのに手間がかかり、非常に神経をつかうそうだ。

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choice誌で販売しているのはマーク1と呼ばれているモデル。今回
作ったのはマーク2、マーク3というモデル。マーク1とマーク2
はほぼ同じもので、バーティカルMOIの色がちがうぐらい、マーク
2とマーク3の違いはヘッド重量だ。マーク2はヘッドが重く405g、
これをマーク3では380gと軽量化した。そしてバックフェースに穴
を開けて、ニューアークリアクターと呼ばれる、アルミを入れると、
フェースの肉厚が変わるので、打感が劇的に変わる

マーク3のほうが、柔らかい打感になっている。T島がブログに書い
ていたが、僕は柔らかいほうが好みで、この打感と音が距離感が合
うと感じる。T島はマーク2のゴツっという打感とヘッドの重さがい
いと言っている。プレーヤーとしての好みが出るのが面白い

ヘッドを重くすると、慣性モーメントが増えるが、テイクバックが
引きにくくなる。そのための重いグリップによるカウンターバラン
スにしている。ヘッドお重くすると、このカウンターバランス効果
を感じやすい。このパターほどヘッドが重いパターはなかなかない
が、今時のパターはどんどんヘッド重量が重くなっている。今使っ
ているパターのテイクバックが引きにくいと感じるなら、カウンタ
ーバランスになるシャフトスタビライザーを試して欲しいと思う

このアナライズとゴールドファクトリーのコラボパター、非常に手
間かかかっているので、高価だからこのヘッドの安定感や、打感は、
購入した人だけが味わえる魔性の魅力がある。もうすぐ数量限定で
販売する予定だ

ヨネックス トライプリシパルパター(2014)

一昨年ぐらいだろうか?! 高価だが品薄で、かなり評判になったパターがあった。それはヨネックスのトライプリシパルパター。福岡大学の清永教
授とヨネックスの共同開発で発売され、1mが80%の確率で入る!と話題
なったパターだ。

このパターの大ヒットで、ヨネックスはトライプリシパルシリーズとしてウエッジ、ユーティリティと展開を広め、パターも少し小ぶりのヘッドを追加で出すなど、地味ながら人気のブランドにそだっているようだ。今回僕は初代トライプリシパルパターを購入した。話題になった時も買おうと思ったが、フラットなライ角のパターを、吊るすように構えるという、その清永教授の推奨する打ち方にどうも僕は馴染めなかったので、興味を持ったが購入までには至らなかった。

 
僕にとっていいストロークが出来るパター(あくまでもマーク金井にとって)は、センターシャフトのフェースバランスパター、そして先日紹介した、ストロークバランスのトゥアップパターや、バックストライクこのどちらと思っている。どちらもストローク中のヘッドの挙動が安定していて、僕は今のところ、この2つしか使う気がしない。

 
しかし、重心距離がマイナスというか、リバース重心距離のパターを試打
したらとてもストロークが安定した。「重心距離がマイナス?」と思われる方は画像を見てもらえば、簡単に理解できるのだが、メルマガは活字だけ・・・ 簡単言う、パターのシャフトは、ヘッドのヒール側、もしくはセンターについているものがほとんど。その間にシャフトもしくはネックが付くものだが、それがトゥ側にシャフトが入っているのが、マイナス重心距離。

 
たまたま片山晋呉プロが、スタジオに来られた時に、マイナス重心距離の
話をしたら。

「俺それ持っている」

というので、詳しく聞いたら、ヨネックスのトライプリシパルパターを改造して作ったというのだ。トライプリシパルパターというのは、ヒール側に穴が空いていて、その穴にシャフトが刺さっている構造。ヒール側のシャフトを抜いて、トゥ側に穴を開けて、そこにシャフトを入れるように、ヨネックスのツアーバンで改造してもらったそうだ。

片山晋呉プロは、リバース重心距離のメリットを知っていて、改造しやすそうなトライプリシパルパターをツアーバンに出したようだけど、僕も欲しくなって、探してゴルフパートナー日本橋室町店で購入。3万円弱と、まだまだ高価で人気があるようで、そのパターをゴールドファクトリーに持ち込んだ。

 

作ってみると、ヒール側にシャフトが入ってる時は、フラットに感じたが、トゥ側にシャフトを入れるといい感じにアップライトになった。ストロークしてみるとヘッドが、実にまっすぐ動かせる。シャフトがトゥ側に入っているということは、構えるとヘッドの前側を隠すように、シャフトが見えるが、あまり気にならない。トライプリシパルパターは、シャフト装着部分より前にフェースがあるから、シャフトでフェースが隠れるようなことはない。インパクトがしっかりとみえる

 

片山晋呉プロはそれも考えて、トゥ側にシャフトを装着しやすいパターを選んだのだろう。打ってみると、さすがリバース重心距離、フェースが返りづらい。油断するとボールが少しい右に出ることがある。すこし捕まらないパターとなっている。

もう少し捕まるようにしたいところ。今ロフトが4度だが、あと2度ぐらい付けるとかなり捕まりも改善されるはずだ。この点さえクリアーできれば、かなり面白いパターになる。納得したモノが出来上がれば、改造して販売したいと思っている

 

キュアパターRX4

このインプレッションは、マーク金井の有料メルマガ、「マーク金井の書かずにいられない」で2016年3月1日に配信されたものです

 

 

昨年はゴルフフェアと同時開催だったカメラの祭典 『CP+』今年は一週ずれて開催された。とは言え忙しくゆっくり見て回ることは出来なかったが。贔屓目に見てもゴルフフェアよりも、はるかに会場が賑わっていたように感じる。自分のカメラを持って会場に入れるので、『俺のカメラを見て!』という来場者同士の、無言の勝負を観ているようで面白い。ゴルフフェアも自分のクラブセットを持っていけば、バチバチと火花が散るのが見れるのだろうか?!

 

 

出展者のお姉さんに聞いたら、自分のとった写真集やレンズコレクションを見せびらかす人も少なくないらしい。おまけに、自分のカメラや展示してあるカメラで写真を撮りまくれるから、発表に加えて、試体験することで、参加意識が高まるのだろう。ゴルフフェアで、CP+のように至る所で、参加者が自分のクラブを振り回しはじめると危険極まりないが、『発表』『参加』『試体験』などゴルフフェアを盛り上げるキーワードになるだろう。

 
ゴルフフェアも試打ブースがいたるところにあるが、場所は限られる。しかしパターなら展示ブースでも充分試体験できる。今回僕が、『これだ!』と思ったのは、キュアパターというアメリカ生まれのパターだ。このパター、Facebookの広告で何度も目にして、『何か怪しいパターかな?!』と気になっていたので、ゴルフフェアで見つけてすぐに試打してみた。

 

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打ってびっくりした。かなりミスヒットしても関係なく転がっていく。スイートエリアをボール半分ぐらいズレてもミスにならない。かなりの慣性モーメントが大きいと感じる。センターネックのパターを慣性モーメントを大きく作るのは難しいのだが、まず大型のヘッドと、左右に配置されたウエイトのおかげだろう。ミスヒットしてもヘッドがブレにくい。ウエイトは好みで追加でき200gも増やすことができるようだ。

 

 

 

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パターは、とてもライ角は大切。ピンタイプのクランクネック以外、ライ調整が出来るパターは意外と少ないが。このパターはセンターネックでもライ角を62度~80度まで調整できる。もうこの2点ですっかり気に入ってしまった。

 

 

しかし残念なのは、32800円と高価な割に、グリップが安っぽいこと。もう一つは、ヘッドの慣性モーメントにこだわっているのに、クラブ全体の慣性モーメントにこだわってくれたら完璧だったという点。アナライズで販売している、シャフトスタビライザーをグリップエンドに入れると更にミスヒットに強くなりそうだし、ナチュラルパターに入れている、カウンターウエイトのセミロンググリップを入れると、グリップに自由度が増し、クラブ全体の慣性モーメントが増えると、まだまだ改良できそうだ。

 

 

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ヘッドだけが重いと、テイクバックをひきにくく、ストローク中の遠心力を制御しにくい。カウンターウエイトを入れると、テイクバックはスムーズに引けるようになり、ヘッドの重さを制御しやすくなる。このパターひょっとして片山晋呉プロが気に入って使うかもしれない。僕もとても気に入ったので、カウンターウエイトにしたマーク金井仕様が出来ないか?! メーカーと話しているところだ
ただ打球音だけは好みが分かれると思う。僕は圧倒的なこのミスヒットの強さを優先するので特に気にならない。機会があれば是非試打して欲しいパターだ

リンクス ナチュラルパターMMプロト

このインプレッションはマーク金井の有料メルマガで2015年9月22日配信されたものです

 

去年から今年にかけて、ゴルフの竪琴を片山晋呉プロを始め、石川遼プロなど色々なプロが使ってくれた。ゴルフの竪琴を発売した時、超私的に僕が思っていたのは、石川遼プロが使ってくれたら、彼のゴルフが変わる!と常々口にしていたら、願いがかなってしまった。

 

同じようにナチュラルパターを作って販売する時、T島に『片山晋呉プロなら使いたがる』と半ば冗談で言っていた。有料メルマガ読者の皆さんならご存知だと思うが、片山プロのエースパターとして、すでに6試合経過している。残念ながら偶々ではなく、かなり意図して作っている。最初に作ったナチュラルパター(T字マレット)もテストしてくれていたそうだ。ヘッド形状も、僕が好きな形状を追加したが、MAX MOMENTは、片山プロがきっと好みじゃないかな、と想像して製品化したモデル。

 

ゴルフクラブは、伝統と慣習を守って、新しい技術を投入して作ることがほとんど、しかし、明確な目的を優先して、目的に応じて作り上げていくこともある。僕が作るクラブは後者がほとんど。独特な形状と機能がある、MSやSSウエッジ、そしてナチュラルパターは、パターの伝統と慣習を取り入れていない常識外れなパターだ。アマチュアゴルファーがどうしても、出来ないことをクラブの機能を使って、出来るように開発した。

 
僕はパター巧者と言われるプレーヤーの共通点として、インパクトではハンドファーストになっていると分析している。いずれインパクトが見えるゴルフアナライザーPlesioの高速度カメラで徹底的に分析できないかと思っている、アマチュアは残念ながらインパクトでハンドファーストになっていない人がほとんど。手首を使うとインパクトでハンドファーストで打つのは難しいのはわかるはず。もちろんハンドファーストに打てない原因はそれだけじゃないが。ハンドファーストに打ちたくなるパターを作ろうと思い、その為に常識外れな2点を取り入れた
その2点とは

ロフト角を多くする。(ナチュラルパターは7度、プロトは9度)

シャフトを左側に倒して挿入、自然にハンドファーストになるような装着する

今まで市販のパターは、ロフト角は多くても4度まで、左ではなく右からシャフトが挿入されている方が、引っかからないので、”良い”とされている。常識外れを取り入れたら、誰もがハンドファーストに構えやすく。ハンドファーストにインパクトし易いパターが出来上がった。

 
最初市販品を試してくれた片山プロに、あと2度ロフトを増やして欲しいと言われ、GOLD’S FACTORYの佐々家氏に相談した。ナチュラルパター開発時に、打感に不満があった僕は、佐々家氏に相談して、フェース面に深い溝(ディープミルド)を彫ってもらった経緯がある。その時に『溝を彫る時にロフトも変えられる』と言う話を聞いていたので、迷わずGOLD’S FACTORYに持込み、ロフトをルールギリギリまで増やし、加えてヘッド重量もアップした。

 

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片山プロは、アームロックしてパターをグリップしている。その分ロフトが欲しかったのだろう。僕も片山仕様のロフトにしたが、よりハンドファースト感が強調されて僕は非常に気に入ってしまった。もちろん片山プロが使っているという安心感による効果もあるだろう

 
実はこの片山仕様だが、ゴルフ誌のchoiceの企画、数量限定で発売された。即完売してしまって、今は手に入らない。アナライズでも受注生産しようと思う。注文を貰ったから、ロフトアップとディープミリングをして、ヘッドウエイトをアップさせるので、受注後最低でも1ヶ月は待っていただくことになると思うが(販売決定したらご案内します)興味ある方は、しばらく待って欲しい。価格は55000円から60000円(税前)になる予定だ

 

最近、僕はパターが絶好調!このパターが原因であることは間違いない。パターに悩んでいる方は、ナチュラルパターをどうぞ(宣伝)

テーラーメイド アークワンツアーパター(2015)

新製品が発売されると、当然メーカーは出荷数や販売店での売上データをチェックする。そしてバイヤーのフィードバック、ユーザーのフィードバックをデータとして残す。

 

「ボールがもう少し上がる方がいい」「一回り小さい方がいい」

などなど・・もちろんユーザーは素直な感想を口にするのだが、欠点を解消すると、メリットが無くなってしまう。ゴルフクラブの性能はトレードオフ。失うことを前提すると、すごくメリットが生まれる。何かに特化してクラブを作るというのはそういうものだと僕は思っている

 

僕はクラブを設計する時に対象ユーザーをハッキリと決めて、ブレないように製品化する。リンクスのナチュラルパターを設計した時もそうだ。アマチュアがパターでミスをする代表的な原因は、手首を使ってインパクトでリリースしてしまうこと。ナチュラルパターはリリースをしてしまうと、ロフトが大きいので転がらなくてビックリするぐらいショートしてしまう。でもこのパターで距離が合うようになれば、インパクトのカタチが劇的に良くなるというものだ。コレは手首を使ってパターをする人にとって『使えないパター』となるが、そのフィードバックは対象ユーザーでは無いので全く気にならない。

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リンクスナチュラルパター、もちろん僕も愛用している。市販品で一番気に入ってるパターは、テーラーメイドのアークワン。僕のエースパターとなって半年以上経つ。このアークワンのヘッドを小さく、かっこ良くなったアークワンツアーが発売されると聞いて、つるやゴルフ神田駅前店に予約に向かった。しかし2月にあったHOT LIST2015の試打テストで、試打して速攻キャンセルすることに。

 

アークワンの魅力は、慣性モーメントの大きさだろう。大ヒットしたスパイダーも慣性モーメントが大きかったが、アークワンのほうが形状的にも洗練されて進化を感じる。パターの打点、ゆっくり動かすから狂いにくいと思う人が多いが、ゆっくり動かすからこそ、打点が狂いやすい。アークワンはそのミスヒットに強く、直進性が抜群に優れていたが、アークワンツアーはヘッドが小さくなって、ただのマレットパターになってしまった。確かにアークワンはヘッドがデカイし、「大きすぎる」と言われるのはわかる。形状が変われば性能もかわる。それなりの代償を支払う必要があるのだ。

 

アイアンもパターも新素材を使って頑張ってかっこ良く作っても、大きいヘッドや、幅広いソールのほうが性能にダイレクトに反映される。名作スパイダーにもイッチービッチーという小型版がでたように、結局一般ユーザーは本来の性能をみようとせずに、見た目を気にするもの。もっともっと俯瞰的に見るとカッコイイパターを使って、ミスヒットして外している姿と、慣性モーメントの大きいパターを使ってバーディパットを決めている姿どちらの見た目がいいかわかるとおもうのだが・・
結構ダメ出ししてしまったアークワンツアーだが、T島はインサートの変更を褒めていた、打球音と距離が合う点を評価していた。慣性モーメントも大切だが、音と転がりのバランスもパターには大切な要素。アークワンユーザーからすると物足らないが、マレットパター好きには高く評価されるかもしれない。

 

アナライズWEBサイトの人気コンテンツ マーク金井のクラブ指南 今回は テーラーメイド アークワンツアーパターhttp://www.analyze2005.com/?p=3974

Posted by マーク金井のアナライズ on 2015年8月25日

Yes!トゥルーアライメントパター (2014)

このインプレッションは マーク金井が”まぐまぐ”から毎週火曜日配信している有料メルマガ

 

マーク金井の書かずにいられない(メルマガ版)2014/10/27号

 

に掲載されたものです

 

先週紹介したアークワンがとてもいい。僕はクラブを設計して、MSウエッジに始まり、SSウエッジ、アイアン、EKBウエッジ、ナチュラルパター、と世に出してきた。シャフトもたくさん作った。今はユーティリティとフェアウェイウッドを開発している。

 

たまに聞かれるのが、「自分の作ったものを何で使わないのですか?!」という質問。僕は自分の開発したクラブが、世にでるまではものすごく使う。できるだけラウンド回数を増やして、実戦の中でテストを繰り返す。でもそのクラブが世に出たら、また次のクラブを作らなければいけない。その為に必要なのは、さまざまなクラブをテストして、次の製品づくりに活かすこと。非常に意図的に色々なクラブを使っている。

 

 

今回気に入ったアークワンも、次の製品づくりにプラスになりそうなパターだったが、同時に買ったパターがある、それはイエスのトゥルーアライメントシリーズのキャリーというパター。今年のはじめにGDOのHOTLISTの試打で打って気になっていたトゥルーアライメントシリーズだが、僕の大好きなネオマレットではなく、ピン型のキャリーを買った。

 

 

 

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ピン型は形状を見ただけで、重心が浅いのがわかると思う。しかし慣性モーメント自体が小さいわけではないので、ミスヒットに意外と弱くない傾向がある。しかし慣性モーメントが大きく重心が深いネオマレットの方が、よりミスヒットに強くなる。重心が浅いメリットもある、フィーリングがダイレクトになり、しっかりしたインパクトが楽しめる。そのインパクト感でコントロールしやすいと感じるプレーヤーも少なく無いだろう。セットアップもピン型のが目標に合わせやすいという人も多い。

 

 

このメルマガを長く読んでいる人は、僕がよく両極端なものを意識して買うことを、少なからず理解してくれていると思うが、自分の得意なもの、好みなものばかり選んでいては見えてこないことが多くなってしまう。いかにも探究心に燃えているような言を書いたが、このパターを買った理由が、黄色を大胆に使っているからというのが一番かもしれない(笑)ご存知かと思うけど僕は大の阪神ファン。チャンピオンシリーズを勝ち抜いて日本シリーズを戦う阪神を応援する意味もある。

 

 
冗談はコレぐらいにして、アマチュアでピン型のパターを使っている人をチェックすると、ライ角度を無視して使っている人が実に多いことに気がつく。パターの名手藤田寛之をみると、トウを浮かして使っている。先が浮いたほうが捕まりがいいのだが、実際どれくらい浮かしたらいいか?! ソールに配置されたトゥルーアライメントバンプが教えてくれる。ヘッドをソールさせるだけで、適切なライ角とフェース角にセットアップできるのだ。ピン型のセットアップが難しいと感じる人にはとてもいい機能だと思う。
もう一つイエスパターの特徴はCグルーブ。僕が作ったナチュラルパターも当初は打感が硬く、どうやって改善するか悩んだが、イエスパターのCグルーブを思い出した。深いミーリングにすると、ボールとパターの接地面積が減ることで、打感は柔らかくなる。イエスパターを見習って、ディープミルドフェースにすることで、柔らかい打感を実現した。

 

 

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ゴールドファクトリーの佐々家氏によれば、フェースの水平精度を高めミラー仕上げにすると、インパクト時のフェースの向きにボールの打ち出しが左右されるが、ミーリングを深くすると、フェースの向きよりもストロークの方向にボールの打ち出し角が左右されるそうだ。

 

 

非常にピン型としてはやさしい機能が満載のトゥルーアライメントのキャリーだが、いかんせんネオマレット好きの僕にしてみるとシビアに感じる。ヘッドをまっすぐ引いてまっすぐ打ち出したい僕には、違和感を感じてしまうのだ。こんなことは買う前からわかっているのだけど、衝動買いしてしまうのがマーク金井のマーク金井たる所以。

 

 

ネオマレット形状の Millyに買い直そうかと思う

テーラーメイド アークワン(2014)

このインプレッションは マーク金井が”まぐまぐ”から毎週火曜日配信している有料メルマガ

 

マーク金井の書かずにいられない(メルマガ版)2014/10/21号

に掲載されたものです

 

10月10日にグローレFが発売となった。同時に発売されたのがテーラーメイドのパターでアークワンというモデル。実はテーラーメイドがグローレFの発表会を行った、名門横浜カントリークラブを会場にして、青木功、尾崎直道、その他プロも呼んでの気合の入りっぷり、実はそこでこっそり、新しいパター”アークワン”もお披露目されていた。発売日は同じなのに、ナゼかまだアークワンだけは、情報解禁はNGだったが、某ゴルフ好きイラストレーターがSNSに掲載してしまったとい曰くつきなモデル(笑)。

 

 

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テーラーメイドのパターと言えばスパイダーが有名。超大型ヘッド、深い重心深度、ミスヒットに非常に強く、スパイダーブームを起こしたことが記憶に残っている人も多いだろう。今回のアークワンは、ホールカップと全く同じサイズの円にフェースをくっつけた形状。このホールカップの外周分に重量を配分することで、慣性モーメントの増加と、深重心に効果がある。

 

 

慣性モーメントの値が大きいほど、ヘッドが動かしにくくなる。つまりボールをヒットした瞬間のヘッドのブレが少ない。つまりミスヒットした時でもヘッ
ドのブレが少なく、ミスしてもボールの直進性がいいのだ。

 

 

もう一つの特徴は、グリップのバリエーションが3つある。通常のラバーグリ
ップ、カウンターウエイトが付いているミットタイプグリップ、そしてスーパ
ーストロークグリップだ。通常のラバーグリップの1000円プラスで、スーパーストロークが装着してあるなんて、かなりお得感がある価格設定。(ミッドグリップは2000円増)通常のグリップを買って、スーパーストロークに交換するよりも非常に安いし、通常のグリップも無駄にならずエコだ。

 

 

T島情報によると、このグリップ、ただのスーパーストロークではない。通常
のスーパーストロークは50g台だが103gある。カウンターウエイトが入っている特殊仕様となっているのだ。やはりスーパーストロークバーションが一番の売れ筋のようで、ノーマルグリップはあまり作ってないという噂だ。

 

 

フェースインサートにサーリン(ゴルフボールのカバーの素材)を使っているが、見た目よりロフトがあり、ボールの捕まりもいい。ボールの捕まりというと、ドライバーなどを気にする人が多いが、パターも捕まりが大切。ボールが捕まるとハンドファーストに打ちやすいのもメリットだろう。面白いのはアマチュアはドライバーのボールの捕まりをとても気にして、ウエッジやパターの捕まりは気にしない。プロゴルファーは、パターやウエッジの捕まりをとても気にするという点。思ったより右にボールが転がる、思ったより左ボールが転がる。という場合はロフトをチェックしてみるといいだろう。

 

 

スーパーストロークを持った感じも違和感がないので、しばらくエースになりそうな予感がするパターだ

ナイキ メソッドモダンクラシックパター MOD90

赤羽ゴルフ倶楽部がホームコースになって、週2回は電車で薄暮プレーに通っている。以前スコッティ・キャメロンのフューチュラXのセミ中尺ともいえるデュアルバランスを取り上げた。重心のとても深いパターを打って、ミスに対する強さとオートマチック感を強く感じた。しかし高麗グリーンで使うとどうしてもパ
チンと打ちたくなる。こういうオートマチック系はゆっくりストロークするにはとてもいいが、速くストロークすることが出来ない。フューチュラXも赤羽ゴルフ倶楽部で試してすぐに断捨離。もちろん高速グリーンではそれなりにいいのだが、使う機会が少なそうだったのが理由だ。

パターは重心が浅いほうが自分の感覚とヘッドの動きがダイレクトに反応する。ゴルフの歴史でみると重心の深いパターというのは、創世記から40年前まで存在しなかった。アクシネットのブルズアイというキャッシュインの代表的なパターであるとか、L字パターの名器ウイルソンの8802など、重心が浅いダイレクトなパターばかりだった。L字やT字のパターは、どうやっても構造的に重心位置が深くならない。

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パターの革新的な進化の歴史は、トウヒールに重量を配置してキャビティ効果を狙う、重心を深くする、アライメントを取りやすくする、が主な3つ。あとは伝統的な形状をいかに上手く見せるかというのを切磋琢磨しているといってもいいだろう。重心が浅く、赤羽の高麗グリーンにも対応できるぱちんと打てる新品のパターが無いだろうか?!と思って探していたが、ナイキから発売されていた。伝統的な形状の代表といえるキャッシュイン形状に、革新技術を加えたと言うパターが、ナイキのメソッドモダンクラシックパター。

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まさに現代版キャッシュインパターといえるだろう。現代版というだけあって、トウヒールにタングステンウエイトが配置されて、アクシネットのブルズアイと比べるとヘッドも1.3から1.5倍ぐらい大きくなっているまずストロークしてビビったのは、ヘッドがグラグラ動く感じがする。反面テイクバックも速く引ける
し、シャープにパチンと打てるのだ。ヘッドの挙動というか、安定感は無いが、迷いなくパチンと打てる感覚は、随分昔に忘れ去っていた感覚(笑)。やはり赤羽の高麗グリーンでは威力を発揮した。

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重心の深さとグリーンの速さは親密な関係があるようで、この40年でプロのメジャーの試合会場のグリーンと、我々がプレーするゴルフ場のグリーンは、劇的に高速化している。以前のメジャーの試合風景をYouTubeなどで見ると、歴史的な名手が手首を使ってパチンを打っているのが見られると思う。しかし高速グリーンでも、青木功やコーリー・ペイビンなどパチンと打ちたい人も少なくない。特に重心の深いパターで、インパクトが緩む人には、浅い重心のパターでしっかりヒットすることを覚えた方がいい。

トウヒールのタングステンだが、効果が有るような無いような・・正直劇的な効果は無いが、イマドキのパターとしての安心感を感じることが出来る。僕は真逆な2つのものを使うことで、真ん中が見えるとよく言うが、浅い重心のパターの代表として、オススメしたいパターと言えるだろう。

 

タイトリスト フューチュラXデュアルバランスパター(2014)

このインプレッションは2014年4月に書かれたものです

スノボの季節が終わりを告げて、僕はいつになくゴルフに夢中。僕のホームコースである赤羽ゴルフ倶楽部に、暇さえあれば足繁く電車通勤している。赤羽ゴルフ倶楽部と言えばご存じの方も多いと思うが、河川敷にあるゴルフコース。たぶん日本全国そうだと思うが河川敷のコースは、高麗グリーンが多い。赤羽ゴルフ
倶楽部も御多分にもれず高麗グリーン。冬場は高速だが春を迎え芝が元気になると同時に、ジャリジャリと言う音が楽しめるようになった。

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ゴルファーの多くが、高麗グリーンを嫌う、僕は高麗グリーンが大好き。僕は残念ながらマイノリティなようで、プロのトーナメントも高麗のコースがもはや絶滅寸前。昔は普通に高麗グリーンでやっていたが、残念ながら残っているのは、男子が九州のKBCオーガスタの会場となっている芥屋ゴルフ倶楽部。女子は先週
行われたフジサンケイレディスクラシックの川奈ゴルフコースだけだ。

僕は高麗を制するものはパットを制すると思っている。ブログにも書いたけど、高麗とベントグリーンでは打ち方が少し違うし、適したパターも違うというのが僕の考え。ベントグリーンは高速化が激しく、通常営業でも10フィートを超える所が多くなってきた。プロのトーナメントは12フィートを超えるのが当たり前となって来たが、そんな中アンカリングの禁止というルール改正が行われようとしている。皆さん感が違いしている人が多いのだが、中尺、長尺が規制されるのではなく、パターの体の一部に固定する「アンカリング」と言う言葉が規制されるだけで、中尺や長尺が規制されるわけではない

USGAのエグゼグティブディレクター、マイク・デイビスはこう説明する。「ゴルフ600年の歴史を通じて、ゴルフをプレーすることの本質は、クラブを両手で持って、ボールに向けて自由にスイングすることにあった。プレーヤーの挑戦は、ボールを打つ際にクラブ全体の動きをコントロールすることにあり、クラブを固
定(アンカーリング)することはこの本質を変えてしまう。われわれの結論は、ゴルフルールはクラブを固定してプレーすることを制限し、ゴルフスイングの伝統的な性質を守るために修正されるべき、ということだ」(GDOニュース2012/11/19より抜粋)

http://news.golfdigest.co.jp/news/article/39200/1/

と言う規制理由。前置きが長くなったが、アンカリングが規制されるということで、いろいろな試みのパターが各メーカーから発売されている。そんな中僕が注目していたのが、プロやアマチュアに信仰的な人気を誇るスコッティ・キャメロンの対応だ。スコッティ・キャメロンといえば、ニューポートなど伝統的な形状
のパターを、ブラッシュアップし続けている一方、フューチュラシリーズは今までの枠にとらわれない、先進的なデザインで、我々を驚かせてくれる。

僕がJYPERSで見つけて衝動買いしたのが、フューチュラXパター。巷ではカエルの様な形状から、ケロヨンとかいろいろ言われている。アダム・スコットがこのパターの長尺でマスターズを制して話題となった。ヘッドは特徴的な形状だが、ぶっちゃけ発想はテーラーメイドのスパイダーと同じ。ヘッドの後方に巨大な
20gのタングステンウエイトを配置して、ヘッド重量が重く、巨大な慣性モーメントを実現している。

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しかしあまりヘッドだけ重くても、バランスが悪くストロークが難しく感じるもの、しかし僕が買ったフューチュラXデュアルバランスは、長さが37インチとプチ中尺で、グリップは通常のものより長くて太い中尺用。太さと長さが絶妙で重いヘッドを重く感じにくくさせている。シャフトとグリップの重さに加えグリッ
プエンドには50gのウエイトが挿入されて、カウンターバランスとなっている。

最近はオデッセイのタンクなどヘッドの重いパターの多くなっているが、グリップが通常のままのパターも多く、ヘッドが重く動かないので、思わず手首を使いたくなるパターも少なくない。ヘッドが重い分、手元を太く重くするのことでストロークがよりオートマチックにできると僕は思っている。JYPERSで転がしてみ
ると、10発打ったら10発入ったので迷わず購入。早速ホームコースの赤羽ゴルフ倶楽部に持ち込んだが、やはり高麗グリーンでパチンと打つには向いていないことを実感。

理想はグリーンの状態を見て最適なパターを選ぶこと、今から間違いなく高速グリーン化されると思う。それにはヘッドをゆっくり確実に動かせる、重いヘッド重量が効果的、しかし逆に重いとストロークしづらくなる。このジレンマを解決するには、僕はカウンターウエイトと太いグリップが一番効果的だと思う。プレッシャーが掛かるショートパットでは手が動かなくなりやすい。そんな時この圧倒的な慣性モーメントが威力を発揮する。察しの良い方はお気づきだろう。重いヘッド、太く長いグリップ、そしてカウンターウエイト。それは僕が作ったリンクス、ナチュラルパターと一緒。グリップエンドに入れる50gのウエイトは、アナライズが総代理店となり6年前から輸入しているシャフトスタビライザーとほぼ同じ・・意外と僕には先進性があるのではと自画自賛している

スコッティ・キャメロンは、そんな先進性を高級感があるデザインでさらりとやってしまうのがカッコイイメーカーだ

タイトリスト スコッティキャメロンGolo S5

このインプレッションは 2013年10月に書かれたものです

僕が作ったLynxのナチュラルパター販売好調なようで、来年にはヘッドバリエーションを増やしたいと構想中。今まではパターの試作品のチェックや修正にいっぱいいっぱいだったが、発売から3ヶ月経つと一段落。当然自分が作ったものが一番いいと思っているが、市販されているものをチェックしてテストすることも大切。ゴルフパラダイス新橋銀座口店で色々チェックしていて一番良かったのが、スコッティ・キャメロンのGOLO S。以前はダブルベントシャフトのGOLOを買って取り上げたが、今回は僕の大好物のセンターネック。

selecGolo_1

キャメロンは性能や基本スペックなど、モデルチェンジの度に、ほとんど変化がない。ヘッド重量や、フェース面の仕上げぐらい。しかしデザインは毎回細かく変更して、モデルチェンジならぬコスメチェンジという印象。しかし本当にカッコイイ。タイトリストの製品は、買いたくなるスイッチを押すのが非常に上手い。

GOLOシリーズはご存知のようにマレット形状。今回のGOLO Sはセンターネックなので、お約束のようにフェースバランスかと思いきや。手のひらに乗せて、フェースの傾きをチェックすると、トゥ側が下がる。つまり若干重心距離があるという設計。ナチュラルパターはフェースバランスだから、この試みを実際に体感したくて、購入決定。中古で選んだのは、買取保証制度を利用することができるから、今週は2回ラウンドが入っているので、ここで体感してから、買い取ってもらう予定。

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早速試打してみると、フェースのディープミーリングと厚みのバランスが絶妙で、樹脂フェースインサートじゃないのに、ソフトなインパクト感。この黒っぽい茶色っぽい色も音をソフトに感じさせるのを手伝っている。キャメロンにしては珍しくシャフトが右から入っていない。ロフトがしっかりあることが、キャメロンのパターの共通点。ゴルフクラブはロフトが見えると、いい顔に見えにくくなる。

しっかりロフトを付けても、構えやすいというのは、加工する上で非常にコストがかかるし、それをメーカーでしっかりチェックしていると思われる。素材の高さよりも、地味な工程の方が実はコストがかかるもの。その手を抜かずやっているので支持されているのだと思う。

しかし、キャメロンのパターもプロのリクエストを反映しているからだろうか?!ヘッド重量が増えてきている。グリップ重量などはあまり変化させていないようで、ヘッドの重さを非常に感じる。グリップ側の重さを感じられず、テイクバックが引きづらいのが、僕には違和感に思う。実際パターマットで打ってみると、フェースバランスじゃない分、ミスした時に右にボールが行きにくいと感じる。
今週は2ラウンドあるので、しっかりとテストしてみようと思う。ナチュラルパターをテストして半年。半年ぶりに違うパターを使うと思うと、なんだかワクワクしてきた。新しいアイディアがまたコレで浮かぶことを期待しよう。