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タイトリスト TS2、TS3ドライバー(2018)

このインプレッションは、2018年9月のマーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

最近のクラブメーカーの販売戦略として、SNSの活用が一般的となってきた。発売前に影響力のあるブロガーなどに、新製品を試打してもらい、それをSNSに取り上げてもらうというもの。そんなステマ(ステルス・マーケティング)で評判がいいのが、タイトリストのTSシリーズ。

残念ながら僕には、ステマの依頼が来なかったが、WEBの仕事としてしっかりと試打する機会があった。ゴルフ5の西葛西店で様々なドライバーを試打するというもの。今までタイトリストのプロ、上級者向けドライバーは、917D2と言う具合に、最初に数字が入り、そのあとモデル名であったが、今回からは大きく変わった。

TS2、TS3とモデル名も従来の流れから、一線を引いた感じ。従来はD2、D3と兄弟モデルとして、コスメは同じで、ヘッド体積と重心位置が違うという位置づけだったが、TS2、TS3は、兄弟っぽさは無くなった。ぶっちゃけ『同じモデルでいいの?』と思うぐらいに違う、ヘッド体積は同じで、TS2はシンプルに重量調整のウエイトがある、915D2の進化系のイメージ。一方TS3は前回採用したタイトリスト独自の調整機能SURE FIT® CGウェイトを搭載していて、917D2の進化系のイメージがする。

TS2でまず思ったのは、メルマガだから書くが、『VG3じゃないの?』という印象。ヘッドウエイトの位置といい、ヘッドのヒール側のボリュームといい、ソールのデザインもとしか思えない。打ってみても、ソールを見て確認するまではVG3?と思ってしまう。僕の日曜日のブログを読んでくれただろうか

超私的な提案 ゴルフクラブを選びやすくするためにメーカーがなすべきこととは!?

このブログに

クラブメーカーも、単に飛びをアピールするのではなく、「このモデルは○○○ヤードを効率良く飛ばせます」とか「ドライバーの飛距離が○○○ヤードの人が打つと劇的に飛びます」とアピールした方が、ユーザーフレンドリーになりますし、ユーザーも自分に見合ったモデルを選びやすくなってきます。

と書いた。実際TS2、TS3を打ってみると、アスリート、上級者向けというイメージは、ほとんど感じない。これは日本仕様の純正シャフトが50g台で、シャフトの硬さが抑えられていることもあり、ヘッドスピード40〜43、44m/Sぐらいの一般的アマチュアゴルファーのヘッドスピードにマッチするように仕上がっている。

アスリートライクなドライバーからアマチュアライクなドライバーにかわったグローバルモデル、日本市場を意識しているのを感じる。メルマガだから書くが、非常にマーケットインな印象を受ける。前作が売れなかったということもあるだろう。”今回は売らないと”という姿勢が垣間見える。外ブラと言えば、ピンやテーラーメイドのようにプロダクト・アウトなクラブが印象的だが、TSシリーズにプロダクト・アウトな感じはほとんど受けない。このモデルが売れるか売れないかは蓋を開けてみないとわからない。

僕がクルマ好きなのは、メルマガ読者の皆さんならご存知かと思う。先日ポルシェの最新モデルに試乗する機会があったが、乗ってみて驚いた。ドライビングポジションは、スポーツカーだが、運転するとよく出来たセダンのように、運転しやすい。ハイパワーなスポーツカーなのに、普通に運転できる。これはもちろん素晴らしいことだが、ポルシェらしさという観点から言うと、非常に残念に感じた。

タイトリストのドライバーと言えば、車で言えばハイパワーなスポーツカーではないだろうか?それがよく出来たセダンのようになってしまっている。なんだか、試打したあとポルシェに重ねてしまった。ここまで書いている内容を読んで、『なんだ良くないのか?』と思った読者も多いだろう。誤解のないように書いておくが、ターゲットユーザーは広がっているが、スイートエリアが広くなったことに加え、低重心化がはかられていて、非常に飛距離が出せる要素があるドライバーだろう。

TS2,3とも、ヘッド重量がメーカーのオプションでしっかりと調整できる点は非常にありがたい。ロフトをしっかり選び、広く選べるシャフトバリエーションから、自分に合うものを選べば、かなりの飛距離が期待できるだろう。220ヤード平均のアマチュアゴルファーから、350ヤード打てるツアープロまで、しっかりと対応したドライバーとなっている。タイトリストが初めて可変スリーブを採用した、910シリーズの可変スリーブから、今回のTSシリーズまで互換性があるのがありがたい。(ドライバーに限る)

僕はタイトリストには、ポルシェのようなスポーツカー的なクラブを作り続けて欲しいと、超私的には思っている。しかしポルシェに乗ってみて、もうそういう時代ではないのかなと感じた。タイトリストもポルシェも、いつまでもカッコいいブランドであって欲しいと願っているが、それを時代がゆるさないのだろう。

タイトリストVG3ドライバー(2017)

このインプレッションは、マーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

今年はドライバーの当たり年、キャロウエイのGBBエピックに始まり、ピンのG400LS-TEC、ヤマハRMX118、と僕も全て購入した。飛ぶドライバー、ホントはどれですか?と本当によく聞かれる、その都度に「僕は飛ばないドライバーは買いません」と言っているので、できればそれで察してくれると嬉しい。ちなみにゼクシオ10は買わないと思う。年も差し迫ったし、もう打ち止めかと思ったら、僕の購入欲を揺さぶるドライバーが現れた。

それはタイトリストのVG3ドライバーだ。VG3は他のタイトリストのドライバーと同じように、2年に一度のモデルチェンジサイクルで発売されているが、来年がモデルチェンジイヤー。発売は今年の12月22日と今年最後の真打登場だ。すでにいろいろな人が試打してSNSに情報が上がっている。僕のところにもメーカーから試打クラブが送られてきて、面白いお願いをされた。SNSで紹介してほしい、でもクラブの詳細は秘密にして欲しい。というもの。

SNS時代らしい依頼だが、メルマガ読者限定でインプレッションをお送りしたい。皆さんも僕のメルマガに詳細が書いてあったことは内緒でお願いする(笑)

僕的には、VG3の2代目である2012年モデルを高く評価している。アナライズのシャフトを入れて販売したぐらい。もちろんエースドライバーとして使ってもいた。外見はシンプルでソールのフェース側には、最近のドライバーには必ずあるスリットが無い。そしてウエイトが1つだけ付いていて、交換が可能だ。タイトリストと言えば、アスリート向けの917シリーズが、シュアフィットCGという棒状のウエイトによってウエイトも重心位置も動かせる構造になってるが、VG3はヘッド重量だけ変わるシンプルな構造だ。

ソールをパッと見た瞬間に、このクラブは性能に絶対的な自信があるんだなと感じた。基本性能が高いから調整機能など特に必要ない、ギミックも要らないという
姿勢が伝わってくる。外見はシンプルだが打ってみると、仕掛けがいろいろあることに気がつく。ボールの捕まりがよく。ボール初速も速い、そして低スピン弾道が打てる。非常にニュートラルに感じるヘッドとなっている。芝居でも、自然、ニュートラルというのは、そのまま自然に動いたからといって、自然に見えるわけではない。不自然に感じる動きをして初めて観客が”自然”と感じるのだ。同じようにこのヘッドも、いろいろな技術を投入し、重心位置を最適に持ってきて、ニュートラル感を出している

まずは重心位置だが、フェースの左右だけでなく上下から見てもセンターにしている。特にディープフェースではないので、重心高も低いといえるだろう。そのおかげで、ヘッドの挙動はニュートラルだ。クラウンは見た目は普通だが、極薄チタンを軽量化のために穴をたくさん空けた上に、カーボンコンポジットで覆うことで、軽いだけでなく強度も確保しているようだ。フェースはチタンの鍛造素材で初速を稼ぎ、低重心で低スピン弾道を打ちやすくして、高慣性モーメントでミスヒットに強くなっている。

ぱっと見た目は、シンプルなヘッドなのだが、実は見えないところにいろいろと手が入っている。9.5度と10.5度のロフトのラインナップがあるが、ロフトによってヘッドの形状も、重心位置も変えている点も面白い。さしずめ9.5度は917D3のように、捕まりを抑えて低スピン弾道が打ちやすく、10.5度は917D2のようにボールの捕まりが良く、ボールも上がりやすいようなっている。シャフトラインナップも豊富だが、総重量は軽め。グリップ重量がわからないが、ヘッド重量はそれほど重くないのではと推測する

総重量的にはシニア向けと言えるが、不思議とそのイメージが無い。VG3ドライバー(2016/2014)は、917・915・913・910ドライバー用SURE FIT® Hosel付きシャフトと互換性がある点も見逃せない。今使っているのがタイトリストの可変スリーブ付きドライバーなら、全てこのVG3(2018)に装着できる点も嬉しいだろう

僕も早速、つるやゴルフ神田駅前店に予約した。冬はスノボのシーズンでゴルフする機会が激減するが、新しいクラブがあるといやでもコースに行きたくなるもの、届くのが待ち遠しい。

タイトリスト917D2ドライバー(2016)

このインプレッションは、マーク金井有料メルマガ「マーク金井の書かずにいられない」2016年11月29日に配信されたものです

 

 

ゴルフクラブと同じぐらい、いやゴルフクラブ以上に、僕はカメラやレンズを購入している。ゴルフクラブと同じように、新品よりも中古がメインで、新宿のMap Cameraで売ったり買ったりしている。

 

ご存知かと思うが、以前カメラは、フィルムを入れて撮影していた。ここ20年で劇的な技術革新があり、今はデジタルカメラが完全な主流。フィルムカメラで撮影するのは、よほどのマニアだけとなった。

 
劇的な技術革新があると、製品自体も劇的な進化するので、自ずと需要は喚起されるが、技術革新のスピードは凄まじいものがあるので、長くは続かない。カメラだとフィルムからデジタル、ゴルフクラブだと、パーシモンからメタル、メタルからチタンと素材の変化によるものが大きい。

 

しかし劇的な技術革新がないと、モデルチェンジしてもハッキリとした、差別化が難しくなっている。これはゴルフクラブもカメラも似たような状況であると感じる。伸びしろが少なくなってきている、しかしカメラはメーカーの特色がすごくハッキリと感じるのだ。それは写真の画像はもちろんだが、カメラの手触りであったり、レバーの感触であったりとメーカーの哲学が感じられるのだが・・

 

メルマガだから書くが、ゴルフクラブの伸びしろも少ないが、カメラと違って残念ながらメーカーの哲学を感じない。クラブを売らないといけないのはわかるが、パレートの法則によると2割のユーザーが8割の需要を生み出していることは聞いたことがあるかもしれないが、クラブメーカーのほとんどが、その2割のユーザーの目先を変えることに注力しているように見える。

 

目先を変えるためにどうするか?!というと調整機能をつけて、さも新しいテクノロジーであるように見せる。残念ながら本質的な進化はほとんどないが、新しいモデルを出さないといけないという宿命から、クラブはモデルチェンジされる。

 

クラブメーカーでも哲学を感じるところもある。その哲学を僕が一番感じていたのは、ずばりタイトリスト。しかし今回の917Dシリーズは、かなり残念に感じた。ソール後部の出っ張り『シュアフィットCG』というウエイトが左右入れ替えれるようになっていて、重心位置が移動できる。

 

ついにタイトリストがやってくれた。と思ったファンも多いだろうが、僕にとってかなり残念。というのも僕が感じていたタイトリストがもつ哲学のようなものとは違って感じたから。もちろん重心位置を変えることで、それをメリットに感じる人もいるだろうが、メーカーが考えるベストな位置に重心を配置して

 

「気に入ったら使ってくれ」

 

的な頑固なプロダクトアウトを感じるクラブを作り続けてほしかった。

 

僕が可変機能があまり好きでないのは、哲学的なことからだけではない。可変機能をヘッドに作るには、ヘッドの重要な場所にネジや、ウエイトを受ける部分を作る必要がある。そこにウエイトを取られてしまう。せっかく素材や、製法を吟味して、強度を確保しつつ稼いだ「フリーウエイト」をそんなギミックに取られてしまうのがもったいなく感じてしまう。

 

実際タイトリスト917D2を試打してみたが、色がグレーになったり、ヘッドの投影面積が大きくなったりして、プロ仕様としては非常にミスに強くなっているし、飛距離性能も高い。基本設計もよく出来ているのだが、価格も上がった分、このギミックで値上げの口実を作ったようでもったいなく感じる。

 

ゼクシオ、フォーティーン、ホンマ、オノフなど、可変機能が全くないクラブは少数派となってしまった。しかしプロも使っているし、特に可変機能が無いと劣っているという評価になっているわけではない。クラブメーカーも試されているが、ユーザーも試されている。カメラはメーカーの色がしっかりと出ているが、ゴルフクラブだってそうあって欲しいものだ。

 

一番進化の激しいドライバーでさえ、4~5年ぐらい基本設計が通用しているのをユーザーも感じているだろう。新製品やギミックに躍らされること無く、基本性能を見極め確認して購入することをオススメしたい。

タイトリスト 913D2ドライバー

このインプレッションは まぐまぐから配信されている 有料メルマガ「マーク金井の書かずにいられない」で2014年9月30日に配信されたものです

 

9月は軽井沢の世界アマから始まり、白山ビレッジでのチャレンジツアーで解説やラウンドレポートをしてきた。男子のレギュラーツアーも秋の陣となり、メジャーな試合が続いて行く。海外ではライダーカップが終わり、早くも2015年PGAツアーが開幕して、ゴルフシーズン真っ盛り。

 

同じくゴルフショップは新製品シーズンがもうすぐ開幕するが、今それ以上に賑わっているのが、マークダウン商戦である。新品クラブの半分を超えるマークダウン商品。新製品が発売される=旧モデルがマークダウンされる。という構図がゴルフショップの繁忙期に影響を与えている。これはゴルフクラブに限ったことではない。自動車業界も、限定オプションを付けて、モデルチェンジ直前の車を大幅値引きして売っている。

 

今週のパーゴルフでも特集されていて、ゴルファーの注目の高さが伺える今期のマークダウン商品。今回の目玉は、ピンのG25、キャロウェイのレガシーブラック、スリクソンのZ725、525、ブリヂストンのXドライブ709、そして一番の目玉はタイトリスト913シリーズだろう。タイトリストのフラッグシップモデルは、2年周期のモデルチェンジサイクルをしっかり守っている。同じように2年周期で売られているのはダンロップゼクシオぐらい。新品の賞味期限が90日前後と言われるゴルフクラブにおいて、この2つのモデルの賞味期限は群を抜いて長いと言えるだろう。

 

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すでにツアーでは新しいモデル915シリーズが投入されているが、切り替えていないプロも数多く居る。僕がチャレンジツアーの会場でチェックしてみても、まだまだ913シリーズは現役で活躍していた。これは913の戦闘力の高さの証明だろう。つるやゴルフ神田駅前店に、予約していたYESパターを取りに行ったら、913D2が27000円で売られていたので、思わず衝動買い。現役のツアープロが使っているクラブが、3万円を軽く切る価格で販売されているなんて、クラブ好きには嬉しいだろうけど、クラブ設計に携わっている僕として複雑な気分。まさに痛し痒し、メーカーは自分で自分の首を絞めていると言える。よほど前作を上まわらないと、売れないと言えるだろう。

 

 

僕もタイトリスト915シリーズはもちろんテストした。間違いなく買うだろうが、
910から913に変わった程の衝撃は受けなかった。タイトリストと言えばマッスルバックアイアンなどプロが使うクラブと言うイメージが強いが910シリーズから、ずいぶんやさしいドライバーになっている。910から913はフェースの素材が、鋳造チタンから鍛造チタンに変わり、今回の915ももちろん鍛造チタンフェースで、前作の弾きの良さが引き継がれている。今回はソールに溝を大胆に配置してヘッドのたわみで、ボール初速を狙っている。今年は各メーカー、ヘッド自体のたわみを利用するのがトレンドようだ。

 

 

話を913に戻そう。

 

僕が買ったのは913D2というヘッドが460ccと大きいタイプ。913D2の僕のポジショニングは「フェースが右を向いているゼクシオ」もちろんゼクシオよりもヘッド重量も重く、装着されているシャフトも重くてしっかりしているが、見た目も大きくミスヒットにも強い。純正シャフトは55gで少し軽めだが硬すぎず、70台から100切ったぐらいでラウンドする人が充分使いこなせるモデルで、そのレベルの人に是非使って欲しいクラブ。重心深度も深く、重心距離も長めで、捕まり係数のバランスもとてもいい。

 

 

ヘッド重量も、ウエイトを変えれ調整できるので、いろいろなシャフトに対応できる、カスタマイズしやすさも魅力。ドライバーは910シリーズからスリーブが共通(915シリーズとも共通)なので、今まで自分に相性が良かったシャフトを簡単に入れ替えることが出来る点も魅力だろう。

タイトリスト VG3ドライバー(2014)

タイトリスト VG3ドライバー(2014)

このインプレッションは2014年6月に書かれたものです

僕が一昨年から昨年にかけて使っていたエースドライバーは、テーラーメイド初代グローレとタイトリストの2代目VG3。歴代のクラブの中でも高く評価している。2つのモデルは、昨年末から今年初めにかけてモデルチェンジ。全く面影を残さないぐらい大胆に変更してきた。2代目VG3はタイトリストのクラブというより、遠藤製作所が作った日本のドライバーという雰囲気があふれていた。

新しいVG3は可変スリーブを採用。聞くところによると遠藤製作所は可変スリーブのドライバーを作らないという噂。そしてこれぞ日本のドライバーと言える「ゼクシオ」をかなり意識して作られている部分が増えて、従来よりも対象年齢層が上になった印象を受けた。僕の使いたいクラブから外れたかなと正直思ってしまった。VG3はアイアンもモデルチェンジしたが、ぶっちゃけ旧モデルのが好き。2つのモデルにわかれて、クラブとしてどちらも悪くはないのだが、僕にとってどちらも中途半端に感じる商品のポジショニングが残念。僕は前作をしばらく使うと思う。

さてドライバーはどうだろう?ノーマルスペックだと前作に軍配が上がる。とは言え二代目には無かったウエイト調整機能がヒール側に付いていて、ヘッド重量が調整できる点は面白い。僕のトレンドの長尺化に非常に便利なのでテストしてみることにした。

メーカーは9.5度と10.5度同じVG3という位置づけだが、ヘッドの体積が9.5度は450cc、10.5度は460ccと違うし、重心位置も変えているので別モデルといってもいいと思う。とは言え可変スリーブ採用なので、ロフトが調整できる。どちらを買おうか迷ったが、迷った時は両方買うという。これが「マーク金井大人買いの法則」2本試してみることで、ちゃんと分析できるという僕の法則だ。

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どちらも47インチの長尺にしてコースで試してみたが、人気のタイトリスト913シリーズに比べると、フェースの弾きが全然良い。どちらも鍛造フェースだが、VG3はカップフェース構造にしている。何度も雑誌のテストで打ったが、ヘッドに比べて純正シャフトの物足りなさを感じてしまっていた。「皆さんカスタムが
あるじゃないか・・」と思うかもしれない。しかしカスタムというと45インチが相場。と思っていたがVG3は60g台のカスタムシャフトなら、45.5インチ、50g台なら46インチと言う設定。46インチ以上にして使いたいと思っていたので、ギリギリセーフとも言える。メーカーも長さについては考慮しているといえるだろう。今の僕のテーマは飛距離なので46.5インチ以上にできることが最優先、カスタムではダメなのだ。

9.5度と10.5度のヘッドデータを比較してみようと思う

VG3 9.5度
重心距離 37.5mm
重心深度 38.25mm
重心高  34.25mm
ヘッド重量 186.1g
つかまり係数 1.02

VG3 10.5度
重心距離 34.5mm
重心深度 38.5mm
重心高  33.5mm
ヘッド重量 185.6g
つかまり係数 1.11

ヘッドをチェックするときに、つかまり係数(重心深度÷重心距離)を僕はチェックすることにしているのは、メルマガ読者ならご存知かと思う。この値が0.9を上回るとボールの捕まりがよく、ヘッドの挙動が安定している。

9.5度、10.5度とも1.0を超えているので、どちらも捕まりはいいが、とりわけ10.5度は1.11とかなり多めとなっているので、ボールを捕まえたい人にはいいだろう。どちらが低スピンが打ちやすいか?というとロフトが少い9.5度ではないか?と思うだろうが、意外だが同じぐらい。10.5度の方が重心高が1mmぐらい低いのが影響していると思う。初代グローレの後継としては新しいVG3かも?!とT島もアナライズストアブログに書いていたが、僕も同意見。ボールの捕まりもとてもいいし、フェースの弾き心地よく、適度スピン量で飛距離が稼げるドライバーだと思う。僕も初代グローレと併用しながら、長尺用テストドライバーとして、今後も使っていこうと思うなかなかスグレモノのドライバーと言えるだろう。

タイトリストVG3(10.5度)+日本シャフトレジオフォーミュラーM S55
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長さ47inch/重さ304.6g/バランスD4.5/振動数249cpm/センターフレックス4.70/
表示ロフト10.5度/リアルロフト9.25度/フェース角-1.5
注・フックフェースが強いのでスリーブポジションをD1に変更した上で、シャフトの差し向きを変更してこのロフトとフェース角にした。
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タイトリストVG3(9.5度)+三菱レイヨンFUBUKI-J50(X)
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長さ47inch/重さ307.7g/バランスD4/振動数261cpm/センターフレックス4.73/表示ロフト9.5度/リアルロフト9.0度/フェース角-1.0
注・フックフェースが強いのでスリーブポジションをD1に変更した上で、シャフトの差し向きを変更してこのロフトとフェース角にした。
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タイトリスト913D3(2013)

このインプレッションは2013年1月に書かれたものです

タイトリストはアスリート指向ゴルファーに人気が高い。前作910シリーズに引き続き、913シリーズにもD2とD3の2機種がラインナップ。913D3の体積は前作同様445CC。D2に比べると15CC小さく、フェースの厚みは約56ミリ。ヘッド形状は前作と比較して「どこがどう変わったのか」探すのが難しいくらいに類似し、トウ側が膨らんだタイトならではの洋梨形状だ。ボディだけでなくフェースもブラック仕上げ。シャープな印象を上手く演出している。

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ヘッドをポンと地面に置くとフェースが開く。プロ、上級者が好む「左に行きづらい」顔つきだ。

そして910同様、913も弾道調整機能が追加されており、ヘッドからシャフトを脱着できる。シャフトと一体になっている第1リングと、独立して回せる第2リングの組合わせ方によって、ライ角度とフェースアングルのセッティングを16通りに変えられるようになっているのだ。ヘッド後方に装着される重量調整ウエイトは、「ビス形状」から「くの字形状」にデザインが一新されている。

デザイン的には大きな変更点があまり見受けられない913シリーズだが、フェースの素材がガラリと変わった。910は鋳造フェースだったのに対して、913は鍛造フェースが採用されている。モデルチェンジでどこがどう変わったのか?さっそく試打してみた。

試打クラブは9.5度のS。シャフトは純正の「タイトリスト・ランバックス5.5」リアルロフトはノーマルポジション(A-1)で10度。フェースの向きは-3度。ヘッドを置いた時、ソールが開く方向に回転するため、計測するとオープンフェースの度合いが強い。フェースはやや面長。重心距離が長く見える顔付きだ。

シャフトはワッグルすると中間部分がやや大きめにしなる。振動数は240cpm。913D2と同じシャフトで、アスリート向けのドライバーにしては軟らかめ。長さはヒールエンド計測で、45インチ(メーカー公称値は45.25インチ)。クラブ重量は307.1グラムでバランスはD3となっている。

ヘッドスピードを落として打ってみると、弾きの良い金属音とともにボールが中弾道で飛び出した。913は鍛造フェース。910は球離れが遅い感じだったが、913は球離れがやや早い。そして、音との影響も相まってフェースの弾き感がアップしている。

球筋は軽いフェード弾道。D2に比べるとヘッドが少し返りづらく、捕まり過ぎを抑えた感じ。D2に比べると重心が少し浅く、重心アングルが小さいのが影響しているのだろう。弾道調整機能で捕まるようにセッティングすると捕まりが良くなるが、基本的には「左のミスが出づらい」ドライバーである。弾道計測すると、打ち出し角は11~13度。フェースのやや上側で捕えるとスピン量は2100~2500回転。913D2に比べるとややスピンが少ない感じだ。極端な差ではないが、D2に比べると抑えた弾道、ランが出やすい弾道が出やすいだろう。

純正シャフトの「タイトリスト・ランバックス5.5」は切り返しでは、シャフトの中間部分がグイッと大きめにしなり、ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻る。中間部分がかなり軟らかく、典型的な中調子の粘り系。スイングに中にしなりを感じ取りやすく、タイミングが取りやすい。

D2同様、D3も重心距離はそれほど短くない。D3は重心を少し浅くすることで、D2よりもヘッドの操作性が良くなっている。加えて、D2よりも少しスピンが減った弾道が打ちやすい。弾道調整機能は付いているが、基本的なヘッド挙動、ノーマルポジションでのオープンフェースの度合いが強いことを考えると、フッカーと相性が良い。

ノーマルポジション(A-1)だと9.5度表示でリアルロフトが10度。フェース角が-3度。ライ角は60度で重心アングルは25度。913D2よりも重心アングルが1.5度小さい。個体差はあるだろうが、重心が浅い分だけ重心アングルも小さくなっている。球が捕まる状態に調整すると、フェース角は-1.5度、リアルロフトは11.5度まで増える。対して、一番捕まらないスペックに調整すると、フェース角は-4度でリアルロフトは9度となる。弾道調整機能を利用してもフックフェースにはならない。個体差はあるが、フェースの向きはスクエアからオープンに調整できるタイプだと思ったほうがいい。

オリジナルシャフト(タイトリスト・ランバックスモトーレ5.5)のSの振動数は240cpm。アスリート向けにしては軟らかい設定で、中間部分のしなりを感じやすく仕上がっている。ダウンからインパクトにかけてはしなり戻るスピードが遅め。先端側がしっかりしているのでヘッドはそれほどアッパーに動かない。長さは実測値で45インチ。クラブ重量は307.1gでバランスがD3。25~55歳ぐらいの男性で、体力が平均的、もしくは平均以上と相性が良いスペックだろう。

リアルロフトはそれほど多くなくて、低スピン弾道が打ちやすい。ボールが上がりやすいタイプではないので、ロフトで見栄を張らない方がいい。ボールが上がりづらい人は9.5度よりも10.5度の方がいいだろう。ただし、捕まるポジションで使いたい人や、ボールを低く抑えたい人は9.5度、もしくは8.5度をお勧めする。

米国メーカーのドライバーだが、シャフトは日本仕様。アスリート向けにしてはソフトな仕上がりだ。Sでも硬さを感じない。Sシャフトのヘッドスピードのストライクゾーンは41~45m/sぐらいか。ちなみに913シリーズはシャフトのラインナップが豊富。USTマミヤのアッタス4U6、4U7、グラファイトデザインのツアーADGT6、GT7、三菱レイヨンのディアマナB60、B70が選べる。

タイトリスト 909コンプ(2009)

このインプレッションは、2011年10月に書かれたものです。

昔からタイトリストはクラブマニアに人気が高い。ブランド自体にも強いこだわりを持っている人が多い。実は僕はあまり買ったことがないブランド。過去905シリーズとかUTとかは買ったことがあるぐらい。アスリート色が非常に強い、クラブとして見た時に機能より形状に拘ってる点を、僕はちょっと苦手に感じているのかもしれない。ハードヒッター向きなクラブが多いが、意外とスピンが多目
なクラブが多かった。

909

さて909D COMPだが、まず惹かれたのはJYPERSで19800円という価格、日本未発売、カーボンコンポジットによるタイトリスト史上一番低スピンといわれるヘッド。発売当初フェイスから後ろが長すぎると言われたが、最近のG20などを見慣れるとすでにもう気にならない。というかG20に非常に似たフォルム。飛距離も期待できる総重量324.3gということは、シャフトの重量60g、グリップ50gと考えると、ヘッド重量は200gを上まわってくる。

並行モノは価格が安いが、シャフトが硬いという弱点があるが、この909D COMPに入っているMATRIX OZIK X CON-6は重さがあるが、振動数251cpmと硬すぎない。パワーはあるけどスイングが不安定な人などには、非常に使いやすい1Wだ。

僕はヘッド買いのつもりで買ったが、このままでも使えそう。僕のヘッド買いの基準としては、クラブとして2万円以下であること、あとネットなどでなく直接見て何本かのなかから、顔を見ながら選びたい。僕はJYPERSで4本の中からこの1本を選んだ。909DCOMPはペンシルネック。ペンシルネックはすっきりして構えやすいが、フェイスとネックのつながりが命。フェイスとネックが歪みないこ
とが最重要。

試打してみると、見た目に感じるほど低重心じゃなく、タイトリストの伝統を受け継いでいるクラブ。打ち出しが低く出た時は、スピンが少ないし、打ち出しが高い時はスピンが多くなる。となかなかうまくいかず飛距離が思ったほど伸びなかった。一目惚れの衝動買いはこういうことも多々ある。今回はリシャフトせずに売ることにした。

Titilist 909D COMP(表示ロフト9.5度)+MATRIX OZIK XCON-6(S)
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長さ44.75inch/重さ324.3g/バランスD2/振動数254cpm/センターフレックス値4.11/表示ロフト9.5度、リアルロフト10.25度/フェイス角-0.5度
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タイトリスト 910D3

このインプレッションは2011年4月に書かれたものです

先週、交通事故で入院してクラブが振れだしたのが、昨日から。だけど僕はこんな時でもクラブを買ってなんぼ!つるやゴルフ神田駅前店に行って、タイトリスト910D3を購入。このクラブは凄く不思議なヘッド。D2,D3と2タイプでカタログなどでは、D2が少しやさしさをアピール、D3が上級者向きをアピールしている。

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一般的に上級者向きを謳うと、ディープフェイスになり、ヘッドが小振りになり、”重心距離”が短くなることがほとんど。この前のモデル909ではD2とD3フェイスの高さは、D2がシャローD3がディープと差をつけていたが、今回はほぼ高さが同じ。そしてヘッド容積はD2が460CCで、D3が445CCとヘッド容量がやはり小さくなっているが、逆に”重心距離”が長くなっている点に注目した。”重心距離”が短い方が操作性が高く、上級者は長すぎる”重心距離”を好まない傾向にあるからだ。前回とりあげた、バーナーなどは”重心距離”が長く捕まらないヘッドで、フッカースペシャル的な性格だ。とはいえ”重心距離”が長い方が飛ぶのだ、それはヘッドは回転しながらインパクトを迎える。”重心距離”が長いほうが、回転エネルギーは大きくなる。長い重心距離のヘッドの方が、当たりが強いのだ。ゴルフのクラブはシャフトのを軸として回転していて、軸周りの慣性モーメントが大きい方が、より大きいエネルギーをボールに伝えることが出来る。ただ、”重心距離”が長いとボールが捕まらない。

910d31

”重心距離”が”42mm”を越えると、ボールを捕まえれられる人が少なくなる重心距離が長い方が飛ばしに有利だが、捕まらないとボールはスライス回転してスピン量が増えて飛ばない。重心距離が短い方が、低重心なヘッドを作り易いのと、あとプロはフェイスを早く回転させて,打つ(パーシモン的操作)で飛ばすという事も出来るが、やはりこれだけヘッドが大型化したら、フェイスの開閉でなく、シャットフエイス+長い重心距離で飛ばす方が合理的だと僕は思っている。

ご存じのように910シリーズは、シュアフィット・ツアーシステムで、”ロフト角”、”ライ角”が変えれられる。カタログには謳っていないが、この二つが変わるということは、”フェイス角”も変わる。しかし”フェイス角”が変わることで、そもそもスライサーが”重心距離”の長く捕まりにくくなっているのを、”フェイス角”で補おうとしても限界がある。最近テーラーのR11や、ナイキのVR PROを使ってみて思うのだけど、この可変システムでのフェイス角は、球筋の矯正効果よりも、自分のイメージに近い出玉にいかに近づけるかという点において、効果的に感じる。もちろん球筋もかわるが、フェイスの向い
てる方向に、打ち出しやすい。構えたラインへ、打ち出す出玉が合うということが一番の利点に感じている。捕まりは、”重心距離””重心角””重心深度”でほぼ決まってしまう。

重心距離  重心深度  重心角
タイトリスト910D3  42.6mm  39.6mm  24.7°
タイトリスト910D2  40.1mm  42.1mm  26.0°

D2よりD3のが、重心距離が長く、重心深度が浅く、重心角が低い

つまり、捕まらない。そして低スピン要素が溢れているということになる

ヘッド重量も、スリーブの部分を入れると200g弱ということで、合格。非常に飛距離が期待出来る一本。あとヘッド重量はウエイトが別売りされているので変えることが出来るのもメリット。R11シリーズによって、フェイス面が黒いクラブにも慣れてきた リシャフトも問題なく出来るので期待したい一本である

タイトリスト910D3+純正motore 5.5
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長さ45inch/重さ309.5g/バランスD2.5/振動数252cpm/センターフレックス値
4.12/ロフト10.0度/フエイス角-2.5度(ライ角60.00度A1ポジション)

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タイトリストVG3ドライバー(2012)

このインプレッションは2012年6月に書かれたものです

タイトリストはワールドワイドなブランドであるが、前作同様、このVG3は日本専用モデル。今回のモデルチェンジでも、見た目はタイトリストらしくない。ソールとクラウン部分にはタイトのグラフィックが入るが、ヘッド形状は丸型。初代との違いは少なく、オーソドックスな形状だ。ヘッドの後方外側にタングステンウエイトが配されているが、初代との違いを明らかに感じるのはこの点ぐらいである。どことなくキャロウェイのLEGACYに似ていなくも無い(笑)。

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しかし、じっくり見ていくとスペックが微妙に異なる。体積は460CC。フェースの厚みは約56ミリ。前作よりも2ミリほどシャローで、高弾道をイメージしやすくなっている。フェースの向きはスクエア。メーカー側は「捕まりの良さ」をアピールしているが、構えた感じではスライサーだけでなく、フッカーにも構えやすい。

長さは装着されるシャフトによって異なる。今回試打するクラブは45.5インチ仕様。60g台のシャフトが装着されている。前作同様、オーソドックスで顔付きの良さにこだわったVG3。メーカーの意図通り、捕まりが良いのか試打してみた。

試打クラブはロフト10.5度。シャフトは純正のVG60のS(三菱レイヨン製)。シャフトはアベレージゴルファーよりもアスリートゴルファーを意識しているのだろう。純正Sにしてはしっかり目。ワッグルすると手元が硬めで中間部分がしなる。振動数は260cpm。クラブ重量は297.8gでバランスはD0.5。長さは実測で45.25インチ(メーカー値45.5インチ)。長さのわりにバランスが出ていないのはヘッドがやや軽いと推測する。

試打してみると‥‥「スパーン」と中金属音とともにボールが飛んでいく。球離れは早くない。一瞬、ボールがフェースに吸い付き、それから力強く飛んでいく。鍛造ヘッドにカップフェースの組合せの妙で、打感と音が非常心地良いのが魅力だ。

そして、印象に残ったのが捕まり。スクエアからややオープンフェースだが、実際に打つとドローが打ちやすい。ダウンからインパクトにかけてヘッドが返りやすい。重心距離はそう短くないのに、シャフトを軸にしてヘッドがターンしやすい。重心が深く、重心アングルが大きそうだ。左のミスを嫌う人には捕まり過ぎる怖さがある反面、球の捕まりを求める人には、非常に扱いやすい。前作よりも捕まり具合はアップしている。

弾道計測してみると、打ち出し角度は13度前後。スピン量は2500~2700回転。伸びのある中弾道でキャリーとランで飛距離を稼げそうだ。ストレート弾道を打つ感じでスイングするとドロー弾道。フェードよりもドローが打ちやすい。重心はそれほど低くなくて、フェース上側で捕えた方がスピンは減って飛ぶ弾道が打ちやすい。

シャフトは中間部分がしなる粘り系。かなりタイミングが取りやすい。トルクが少ないので追従性が高く、振り遅れにくい。インからあおると捕まり過ぎる怖さもあるが、アウトサイドインの軌道で振った時にはフェースが開きづらい分だけ、右へのミスが出づらく仕上がっている。

今回のモデルチェンジでVG3は捕まりがさらにアップしている。そして、前作同様、打感の良さは秀逸。捕まりの良さだけでなく、フィーリングの良さを求めるゴルファーにオススメする。

表示ロフトが10.5度に対してリアルロフトが11.5度。フェース角が?1.25度でライ角は63.75度。超アップライトなライ角で捕まりを良くしようとする意図を感じる。重心アングルも26度と大きく、これも捕まりの良さに貢献している。実際に打ってみても、前作よりも明らかにヘッドが返りやすい。重心距離が約40ミリ前後あることを考えると、かなりドローが打ちやすいドライバーだ。

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シャフトについては、今回試打したVG60(三菱レイヨン製)は、中間部分から先端にかけてしなる。手元がしっかりしていることと、トルクが3.2度少ないこともあって、しっかり感がある。硬さの目安となる振動数は260cpm。これはアフターマーケット用のSの硬さと同じ。

長さは実測値で45.25インチ。クラブ重量は297.8グラム。バランスはD0.5。45インチ換算すると約300g。40~60歳ぐらいで、体力が平均的なゴルファーにちょうどいいスペックだ。

クラブの位置付けとしてはセミアスリート向けだが、リアルロフト、シャフトのフレックスは、ほぼアスリート向け。ロフトもシャフトも見栄を張るのは禁物。ロフトは9.5度、10.5度、そして11.5度がラインアップされている。ボールが上がりづらい人は普段と同じか、1度ロフトを増やした方がキャリーを出しやすくなる。シャフトもしっかりしているので、普段と同じか、普段よりも0.5~1フレックス軟らかい方が、しなりを感じ取りやすくなるだろう。ちなみにVG60のSフレックスのストライクゾーンは44~48m/sぐらい。

VG3はシャフトのバリエーションが豊富だ。純正には10g軽いVG50(46インチ)も用意されている。アフターマーケット用では、グラファイトデザインのツアーADBBシリーズ、三菱レイヨンのFUBUKIKシリーズも選べる。

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タイトリスト VG3(表示ロフト9.5度)+グラファイトデザインTOUR-AD BB6(S)

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長さ45.25inch/重さ312.7g/バランスD0/振動数260cpm/センターフレックス値4.47/表示ロフト9.5度、リアルロフト10.5度/フエイス角-1.0度
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913 D2

アスリート指向ゴルファーに人気が高いタイトスト。前作910シリーズに引き続き、913シリーズにもD2とD3の2機種がラインナップされている。今回試打するのはヘッドが大きい方のD2。体積は460CC。D3に比べると15CC大きく、フェースはの厚みは約57ミリ。投影面積も大きいので、アスリート向けドライバーの中では「やさしい」印象を受ける。ヘッド形状はこれまでのタイト同様、トウ側が膨らんだ洋梨形状。ヘッドをポンと地面に置くとフェースが開いた感じになる特徴がある。ヘッドは910シリーズ同様、ボディだけでなくフェースもブラックに仕上げ。シャープな印象を上手く演出している。

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910同様、913も弾道調整機能が追加されておりヘッドからシャフトを脱着できる。シャフトと一体になっている第1リングと、独立して回せる第2リングの組合わせ方によって、ライ角度とフェースアングルのセッティングを16通りに変えられるようになっているのだ。ヘッド後方に装着される重量調整ウエイトは、「ビス形状」から「くの字形状」にデザインが一新されている。デザイン的には大きな変更点があまり見受けられない913シリーズ。クラブは見た目だけでは分からないものだ。

試打したクラブは9.5度のS。シャフトは純正の「タイトリスト・ランバックス5.5」リアルロフトはノーマルポジション(A-1)で10度。フェースの向きは-3.5度。アスリート向けだけあってオープンフェースの度合いが強い。フェースはやや面長。見た目から重心距離が長く感じる。

シャフトはワッグルすると中間部分がグイッとやや大きめにしなる。振動数は240cpm。アスリート向けのドライバーにしてはやや軟らかめ。前作910の純正シャフトよりもさらに軟らかい。長さはヒールエンド計測で、45インチ(メーカー公称値は45.25インチ)。クラブ重量は308.5グラムでバランスはD3となっている。

シャフトの硬さに合わせて、抑え目に打ってみると、カキーンという金属音とともにボールが力強く飛び出した。913は鍛造フェース。910は球離れが遅い感じだったが、913は球離れがやや早く、音との影響もあるが明らかにフェースの弾き感がアップしている。

球筋は軽いフェード弾道。ノーマルポジションはオープンフェースの度合いが強いことが影響を感じる球筋。910同様、ダウンからインパクトにかけては、ヘッドがゆったり返る。捕まりよりも、捕まり過ぎを抑えたい設定だろう。フックフェース側に調整して打つと捕まりがアップ、それでも「スライサーがドローを打てる」ほどのお助け要素はない。ノーマルポジションよりは捕まりが良くなる感じである。

フェースのやや上側で捕えるとスピン量は2100~2500回転。910同様、913も重心は低めで、キャリーとランで飛距離を稼げる。純正シャフトの「タイトリスト・ランバックス5.5」は切り返しでは、シャフトの中間部分がグイッと大きめにしなり、ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻る。中間部分がかなり軟らかく、典型的な中調子の粘り系。スイングに中にしなりを感じ取りやすく、タイミングが取りやすいシャフトだ。

910と明らかに異なるのが打感。鍛造フェースに変わったことで弾き感が増し、ヘッドスピードが遅めの人でもボール初速を上げやすくなっている。低スピン弾道で強い球が打てる。弾道調整機能は付いているが、基本的なヘッド挙動、ノーマルポジションでのオープンフェースの度合いが強いことを考えるれば、スライサーよりもフッカーとの相性が良いドライバーだ。

リアルロフトはそれほど多くなくて、低スピン弾道が打ちやすい。ボールが上がりやすいタイプではないので、ロフトは多めを選択して欲しい。ボールが上がりづらい人は9.5度よりも10.5度の方がいいだろう。対して、とにかくボールを低く抑えたい人や、捕まるポジションで使いたい人は9.5度、もしくは8.5度をお勧めする。

タイトリストはアメリカの代表なメーカーだが、シャフトは日本仕様。アスリート向けにしてはソフトな仕上がりだ。Sでも硬さを感じない。Sシャフトのヘッドスピードのストライクゾーンは41~45m/sぐらいか。ちなみに913シリーズはシャフトのラインナップが豊富。USTマミヤのアッタス4U6、4U7、グラファイトデザインのツアーADGT6、GT7、三菱レイヨンのディアマナB60、B70もチョイスできる。