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ピン BLUEPRINTアイアン(2019)

このインプレッションは、2019年5月のマーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

春から夏に変わるこの時期、従来ならあまり新製品は出ない。秋と春のゴルフシーズンの開始直前にあわせて、ゴルフクラブは発表され、発売される。珍しくこのサイクルに逆らって発売されるのがピンの新製品。ピンG410LSTドライバーと、ブループリントアイアン、そして限定のパターの3つだ。G410LSTドライバーは、Gシリーズでも低スピンのモデルだが、3月のG410シリーズの発売時期に間に合わず。よくやく発売された。

今回、とりあげるのはG410LSTドライバーではなく、ブループリントアイアン。ピンはこの発表に合わせて、ゴルフ場の試打ラウンドを企画してくれていたが、暴風雨が予想されたため急遽、ピンジャパンの本社での試打となった。アイアンは芝の上でテストしたいが、細かいデータを検証するには、計測器が完備されている室内の方が適している。人工芝マットでも、ソールの跳ね方で、バンスの効き具合や、ソール形状の機能は、推測することが出来る。

このブループリントアイアン、ゴルフスパイなどのサイトで、発表前からスクープされていた。ピンと言えば歴史的にヘッドが大きい、ミスに強いアイアンを主力として発売してきたが、S59やi-BLADEなどヘッドの小さいアイアンもあった。スクープ写真でイメージしたのは、i-BLADEの流れで作られたモデルかなとおもっていた、しかし実際実物を見て驚いたのはヘッドの小ささだ。

手にとって見た時、1970年台、三大メーカーだった、マグレガーのミュアフィールド、ウイルソンのスタッフ、スポルディングのトップフライト、その年代のアイアンぐらいの大きさに感じる。ピンがここまで小さいアイアンを作ったことはかなり驚いた。素材は軟鉄鍛造、かつて日本限定モデルとして、ANSWERという軟鉄鍛造キャビティアイアンがあったが、そもそもピンがアイアンを作る際、さまざまな試作を繰り返し、軟鉄鍛造に限界を感じ、ステンレス鋳造にたどり着いたことが知られている。

軟鉄の丸棒から、鍛造され、タネが作られ形成されていく軟鉄鍛造アイアン。創業者のソルンハイム・カーステンは、設計の自由度の高さと大量生産時の精度の高さにこだわり、ステンレス鋳造でアイアンを作るようになったというのは有名な話。それまでは軟鉄鍛造ばかりだったアイアンもステンレス鋳造、いわゆるロフトワックス製法のアイアンという新しいテクノロジーが普及し、他社がその後を追っていった。僕としては、ピンは丸棒から作るアイアンを否定したのにどうしたんだ?と言う疑問が一瞬頭をよぎった。

ヘッドは本当に小さい。トゥに配置されているタングステンのネジを見なければ、現代のアイアンとは思えない小ささだ。ピンお前もかとおもったが、「逆もまた真なり」と思った。今や、ステンレス鋳造は当たり前、ポケットキャビティであるとか中空であるとか、様々な素材をハイブリッドしてアイアンヘッドが作らている。そのピンが完全なマッスルバックを今発売した。

ここで、実はピンらしいのでは?と思い始めた。

ピンは常に逆ばりしているメーカーだと僕は思っている。

歴史的にも逆ばりな製品を常に発売している。流行に左右されない。例えばドライバーの浅重心ブームの時も、まったく反応しなかった。低深重心を追求していた。浅重心ブームが去った頃に、LSTという浅重心モデルを出してきた。それだけでなく、ピンは逆ばりが好きなのだと感じていた。今回も、もしかしてステンレス鋳造全盛時代に、ピンは逆ばりしているのか? ブループリントアイアンは、ピンらしくないと言う声もあるが、僕はあえてピンらしいと思った。

このアイアンは、機能面でもピンらしい面はもちろんある。まずライ角が選べること、そしてバンス角がしっかりとついていること、1本から買えること、気になるのはライ角のバリエーションが、ステンレス鋳造モデルと比べて少ないこと、調整できる幅が限られてしまうことだ。これは想像だが、軟鉄鍛造なので調整自体はできるだろうが、メッキのシワがよってしまうことを懸念して、会えてカラーコードを絞っているのだろうと思う。かなり残念な点だ。

このアイアン、かなりストライクゾーンを狭く打ち出していて、難易度が高いことをしっかりと伝えている。他社は、やさしいマッスルバックなどと、期待をもたせるものだがピンは、このアイアンは限られた人向けであるとハッキリ言っているし、それを隠さずアピールしているのは素晴らしいと思う。僕が思うに72のゴルフにこのアイアンは必要ない。72は、大きなミスさえ出なければ、出せるスコア。小さいミスはクラブが助けてくれる方が絶対に有利だからだ。

しかし、54を狙う。つまり全ホールバーディを狙うレベルのゴルファーなら必要になるだろう。54はやさしいだけのクラブでは出せないからだ。アイアンで必要なのは、左右、上下、に弾道をコントロールできること、スピン量も操れないとダメだ。ラフでもしっかりとボールを捉え、抵抗を受けないコンパクトなヘッドが必要。とはいえ、どんな状況でも芯で打てる技術があることが前提だ。

試打してみると、もちろん普通に打てる。しかしわざとミスヒットしてみると、ナイスショットとの飛距離差が、PWで10ヤード、7番アイアンでは15ヤードは出てしまう。僕はシビア過ぎてスコアにならない。僕の使っているmmアイアンだと、ミスヒットとの差はPWから7番なら5ヤードで収まるからだ。

ブループリントアイアン、メーカーがハッキリと言うように本当に限られた人が使いこなせるアイアンだと思う。パープレーを目指すなら、このアイアンを選ぶ必要は無いと断言する。僕なら、迷うこと無くピンならG410アイアン、もしくはmmアイアンを選ぶだろう。

ピン G700アイアン(2018)

このインプレッションは、マーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

PGAショウも終わった。僕は行ってないが、SNSなどを観ると、アメリカのゴルフ市場は元気いっぱいと感じた。特にテーラーメイド、キャロウェイ、ピンの新御三家が元気だ。昔の御三家というとウイルソン、スポルディング、マグレガーだった。すでにどのメーカーも名前だけが残っているにすぎない。新御三家の3社だが、キャロウェイ、テーラーメイドの歴史は、1980年代に入ってからと意外と浅い。

しかしピンは別だ。僕が大好きなクルマにミニがあるが、実はミニが生まれた年とピンが同じ年。1959年創業となっている。最初はガレージでパターを作っていたが、アンサーというパターを開発。今で言うピン型パターを産んだ。トウヒールにウエイトを配置して、深いキャビティ構造になっているパターだ。このパターを、アイアンにも応用したのがピンのアイアン。そしてピンアイ2と言う名器を生んだ。

ゴルフクラブにかぎらず、工業製品はパクリの歴史だと僕は思っている。エポックメイキングなテクノロジーがいつのまにか、歴史的なデザインの踏襲となっていく。ゴルフクラブの歴史を築いた、エポックメイキングなキャビティ構造を作ったピンと言うメーカーは、他のメーカーとは一線を画すオリジナリティがあるメーカーだと僕は超私的にリスペクトしている。

今回紹介するG700アイアンだが、ピンのアイアンなのにキャビティ構造ではない。しかし僕はこのアイアンの登場を予測していた。ピンにはアイアン型ユーティリティである「クロスオーバー」というモデルがある。クロスオーバーはハイブリッドアイアンなので、25度の#5までしかなかったが、きっとこの下の番手を作るだろうと予測していた。

これはゴルフクラブの歴史を遡ると充分予測可能。過去に、フォーティーンHI858というロングアイアン(当時はまだユーティリティやハイブリッドと言う言葉がなかった)があった。こちらもG700と同じような中空構造のヘッドで、形状も何となく似ている。全英オープンでアーニー・エルスが使って話題となったクラブだ。

858も下の番手を作ってアイアンセットとなった。G700と同じようにウエッジまであった。ヒットはしなかったが隠れた名器としてファンが多かったアイアンだ。G700もモデル名こそ違うが、これからのアイアンの1つのカタチとなるだろう。PXGやテーラーメイドなど中空アイアンの時代が来ると予測する。トゥ側にウエイト配置して、内部にはポリマーこそ入ってないが、フェースの変な弾き感が無い点も気に入った。

面白いのは、ウエッジまで中空にしていること。ロングアイアンだけ中空やキャビティにして、ショートアイアンやウエッジはマッスルという、コンポアイアンを、セミオーダーで組めるアイアンセットがあるが、僕はあまり感心しない。逆にショートアイアンやウエッジこそ中空やキャビティにしたほうが良いと考える。

ショートアイアンやウエッジこそ、打点のズレによる距離のズレが生まれスコアに直結するからだ。特にウエッジは、傾斜地やラフなどで厳しい状況で使うことが多いクラブ。そんな時こそ、中空構造やキャビティの打点の寛容さが行きてくる。スピンコントロールも打点がブレると、難しくなってしまうが、中空構造の寛容性が生きる。

中空やキャビティは、打感がボケるといわれるが、打点でスピンが変化しにくい。ぜひウエッジまでのセットで使いたいものだ。残念ながら中空構造のため、1本24000円+税なので、単品ウエッジを買いたい気持ちはわかるが、やさしいウエッジのメリットを是非体験して欲しい。

G700アイアン、僕は購入を決めたぐらい気に入ったが、アレ?と思ったのがマーケティングだ。アイアンのマーケティングはシャフトを見れば、わかるもの。G700アイアンのアイアンシャフトは

純正カーボンのPING FUBUKI(40g台カーボン)、世界最軽量のスチールシャフト N.S.PRO ZELOS 6 これを全面に出している。一応、50g台のALTA J CB、軽量スチールのN.S.PRO 950GHもラインナップされているが、軽量シャフトがメインとなっている。特に軽いシャフトを組み合わせることで、ゼクシオ世代、団塊の世代をターゲットにしようとしている意図を感じる。

もちろん飛距離が出るので、シニア世代にも魅力的だろうが、飛距離が出るからシニアと言うのは短絡的かとおもう。キャビティを作ったPINGの意欲作、G700アイアンもっと幅広いユーザーに使って欲しいアイアンだ。

ピンG400アイアン(2017)

ゴルフクラブが売れないといわれている。しかし全く売れていないということでもない。例えばキャロウェイのエピック、ヤマハのUD+2アイアンなどヒット作がないわけではない。クラブが売れない時代、ここ数年日本で急激に売上を伸ばしているのがピンだろう。僕はずっとピンのアイアンを愛用しているのは、皆さんご存知かと思う。メルマガ読者の皆さんは、更に厳しく僕の使用ギアをチェックしているはず、ピンのアイアンを使っているだけでなく、使っているのは最新モデルではなく、G25、G30という少し前のモデルということに気がついているはずだ。

ピンのアイアンは、S、i、Gと3つのシリーズに分かれていて、僕は歴代Gシリーズが好き。ヘッドサイズが大きく、ソール幅も広く、
1番グースが強いのがGシリーズの特徴だ。しかし最近のGは、飛距離を意識して、フェース面を薄くして弾き感を出している。確かにアイアンでも飛距離が出るほうが有利だが、アイアンは距離のコントロールが命。フェースが弾くと距離のコントロールが難しくなる。手に伝わる感触も距離のコントロールに密接に関係があり、僕はフェースの弾く感じがあまり好きではない。インパクトの打感は距離感に影響を少なからず及ぼすからだ。

メルマガだから書くけど、ピンのアイアンはこのフェースが弾く感じを受けるアイアンが増えている。iアイアン、Gアイアンと、この弾く感じが気になるというプロも少なくない。それを理由に契約を離れるプロもいたそうだ。今回のG400アイアン、ドライバーほど期待していなかった。なぜなら前作Gアイアンからフェースの弾き感を引き継いでいるからだろうと予想していから・・しかしその予想は、見事に裏切られた。

 

G400アイアンを発表会で打った僕は「アレ?」と思った。これまたメルマガだから書くけど、僕も使っているPXGのアイアンの打感にとても近く感じたからだ。PXGのアイアンは、中空で内部にはポリマー樹脂が入ってして、フェースの弾く感じを上手く緩衝している。G400アイアンはまさにその感じ。ラウンドで使っても、距離のコントロールが簡単で、とても扱いやすかった。

打感が改善されて、ネガティブな要素は無くなったG400、ワイドソール、ハイバウンスは健在で、7番アイアンで7度のバウンスがある。G400アイアンから、純正シャフトALTA・J・CBシャフトが採用された、アルディラ社のシャフトらしく、少し軽いが、タイミングが取りやすくよくできたシャフト。シャフトラインナップも多くスチールシャフトは3種類から選べる、重いカーボンシャフトが選べれば完璧なのだが、残念ながらご希望の方はカスタムオーダーするといい。

G400はドライバーもいいし、アイアンもいい。この2つは、この秋に飛び抜けてオススメのクラブ。僕もきっと買うだろう

ピンi200アイアン(2017)

このインプレッションは、マーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

メルマガ読者の方々には、今更言うまでもないと思うが、冬に入ると僕は完全にスノボモードとなる。しかし僕のモード関係なく、ゴルフの世界では、新製品発表会ラッシュが続く、これは1月末にアメリカでPGAマーチャンダイジングショウ(PGAショウ)が開催されるからに他ならない。

アメリカのメーカーは、このショウに向けて新製品を発表し、販売を開始していく。このPGAショウだが、日本のゴルフフェアと違い、一般のエンドユーザーは入場できない。「マーチャンダイジング」つまり、コンシュマー向けのショウであり、ショップの経営者や、ゴルフ場関係者、メディアでなければ入場できないのだ。そこで新製品をプロモーションして、仕入れてもらったりするというのが趣旨となっている。

実は日本のゴルフフェアも、当初はコンシュマー向けで一般のエンドユーザーは入場できなかった。つい最近まで金曜日だけ、コンシュマー向けという区分けをしていたのだが、それも無くなってしまった。以前は、発売をゴルフフェアに合わせていた日本のメーカーだか、最近はすでに発売しているものを並べているだけ、期待して観に行く商品が特に無いという盛り上がりに欠けるのもしかたのないところ。

アメリカはこのサイクルをしっかりと継承している。この流れを受けて、1月頭から、外ブラの発表会ラッシュとなるのだが、その先頭を切ってピンが新製品発表会を開催した。今回発表されたのは、パター、レディースクラブ、ウエッジそして、今回取り上げるのが、

i200アイアンだ。

ピンは、この間の鰻登りに日本での販売本数を伸ばしている。昨年もGシリーズが充実していたので、今回もiシリーズかなと思っていたので予想通りだった。i200という名前な中途半端に感じないでもないが、タイトリストのAP2にぶつけるべく発売されたアイアンだろう。ヘッドサイズは大きすぎず小さすぎず、アスリートモデルに憧れる人が手を出しやすいサイズのアイアンとなっている

 

アスリート向けといえば、素材はやはり軟鉄鍛造が人気だが、ピンは一貫してステンレス鋳造のアイアンを作っている。一時期、何を血迷ったか、軟鉄鍛造のアイアンを作ったりしたが、今はステンレス鋳造のみ、このi200アイアンは、バックフェースにポケットを作って、そこへアイオノマー樹脂を入れることでソフトな打感を実現している。そしてこのポケットに入れる樹脂の量でヘッドの個体差を是正するという合理的な設計だ。

 

個体差を合理的に無くするというピンの姿勢は素晴らしいが、更に僕が評価するのは、大きめのバンス角。7番アイアンで9度としっかりとしたバンス角をつけている。メルマガ読者の皆さんなら、僕がアイアンのバンスにこだわっているのは、ご存知かと思うが、フェース面のスイートエリアがいかに広くても、ヘッドが手前から入ってしまう、つまりダフッてしまうと、大きなミスとなってしまう。

 

バンス角が大きいと、抜けはよくない。抜けないということは、手前から入ってもヘッドの芝の中に入っていかないので、ボールとなんとかコンタクトできるようになる。ウエッジも抜けが良いウエッジというのは同じ傾向があるから要注意だ。

 

ステンレス鋳造はライ角を調整できない、だがピンは、ライ角の違うヘッドを用意しているので、自分が適正ライ角を知っていれば、そのライ角のヘッドをオーダーすればいい。自社でフィッティングスタジオを展開しているので、全国各地でこのフィッティングが受けられるのも、ピンの素晴らしいところだ。

 

さて話をi200アイアンに戻そう。このアイアン、バックフェースも削り出しで、i-Bladeっぽくて見た目も非常にいい。僕はG25、G30と使っているが、スタジオにはi20もシャフトのテスト用に持っている。このi20アイアンは、非常にスタンダードでバランスがいいアイアン。メルマガだから書くけど、i200アイアンを試打してみると、性能的にはi20、i25とほとんど差がないと僕は感じる。打感は良くなっているとは思うが・・・

 

逆に言えば打感さえ気にしなければ、こちらを選ぶという選択肢も有りかと思う。しかしこのi200はシャフトのセレクションがとても良く、その点はオススメしやすいポイントだ。モーダス3の105も選べる。日本のメーカーは、こういうアスリートモデルでも、シニア層を意識して、定番の軽量スチールシャフトと、軽すぎるカーボンシャフトというシャフトセレクションになってしまうことが少なくないが、ピンはしっかりと、ヘッドとシャフトを客層ごとにセレクトしていると言えるだろう。

 

とは言えピンもi25アイアンまでは、重いカーボンがラインナップされていたのが、iアイアンから無くなってしまい日本のメーカーっぽくなってしまったのが残念といえば残念だ。しかしピンの基本姿勢はクラブメーカーとして見習いたいと思う

ピン G MAXアイアン&iアイアン(2015)

僕は、ゴルフ一回に掛ける時間を極力減らしている。プレー時間だけではない、ゴルフ場への往復時間、練習にかける時間、などなど必要最低限にして、仕事の合間にササッとゴルフへ行き、戻って仕事している。1回の時間を減らすかわりに、ゴルフに行く頻度を極力増やすようにしている。そしてゴルフと言っても、練習場には取材以外では行かないので、ゴルフに掛ける時間のほとんどが、ゴルフ場すなわち、芝生の上にいて、ゴルフについて、クラブについて、いろいろ考えるのが好きだ。
僕は意図的に芝生の上の時間を長くしようとしているが、一般のゴルファーは、芝生の上にいる時間が少ない。たぶん僕よりもゴルフに掛ける時間が長いにもかかわらずそうなっているだろう。芝の上、すなわちゴルフ場は、練習場と違って、同じライで打つ機会は殆ど無いだろう。練習場のマットの上では、ボールがしっかりと見えるし、ボールの手前にヘッドが入っても、滑って何事もなかったようにボールは飛んで行く。しかし芝の上では、そうは行かない。平らに見えるフェアウェイも複雑に傾斜があるし、芝の状態も様々、ラフは更に状況が異なる。

クラブ選びは、ゴルファーが長く過ごす場所で変わってくる。日本のゴルファーは、テレビの前や、パソコンの前、ゴルフ場に向かう車の中、練習場のマットの上、芝生の上じゃない場所で、ゴルフクラブについて考えることが多いだろう。ゴルフ場でラウンドして、打ちのめされるが、練習するとすぐ忘れて、自分は憧れのプロゴルファーに近づいたという気になる。そしてプロが使うカッコイイクラブを試打して、『打てた嬉しい、上達しているんだ!』と選ぶ傾向が強くなる。一方僕は、芝の上にいる時間が長い分、自分の実力を強く認識している。だからカッコイイクラブよりも、スコアが出るクラブを選ぶように
している。
前置きが長くなったが、先日ピンから2種類のアイアンが発表された。『G-MAXアイアン』と、『iアイアン』の2モデル。G-MAXアイアンは、ブログに記事を書いたのでこちらを読んで欲しい

http://www.analyze2005.com/mkblogneo/?p=13080

 

『G-MAXアイアン』は、『カーステンアイアン』の後継に当たるモデルで、カーステンアイアンに飛びの要素をプラスしたアイアン。僕も早速予約したが、Facebookなどの反応を見ると、『iアイアン』の注目度のが断然高い。見るからにヘッドが大きい G-MAXアイアンは、初心者向けと受け取られ敬遠される。しかしiアイアンはヘッドがコンパクトで、プロの使用率も高い。発表直後に、前田陽子プロがiアイアンを使って優勝。注目となているモデルだ。

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もともとiシリーズのアイアンは、大山志保、鈴木愛、一ノ瀬優希、上原彩子などが使っている女子プロに人気のアイアンで、プロモデルに比べると少し大きめのヘッド、少し広めのソールと、やさしいプロ使用アイアンとして人気だ。バンス角もしっかり付いていてダフリのミスにも強い。

 

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『iアイアン』は、ウエイトに位置を調整し、重心を深めにしてミスヒットに強くボールを上がりやすくしている。そのおかげか?!打感も良くなっている。アメリカのアイアンらしく、スコアリングラインのセンターに重心がくるようにウエイト調整している『センター重心』など基本的な思想はかわらない点も、オススメしたい点だ。

 

シャフトラインアップはだが、スチールシャフトはCFSシャフトが無くなり、NS950、モーダス3 105、120、DGと豊富なバリエーションから選べる。しかしカーボンは50gのCFS J50だけ・・純正で重いカーボンがラインナップされていたのが、ピンのいいところだったのだが、これは少し残念だが、女子プロが選ぶこともわかる、ミスがミスになりにくいお助け要素もあるのがいい。

今、巷の自称アスリートゴルファーのスタンダードなアイアンは、タイトリストAP2だろう。たしかにコンパクトなヘッド形状に、ハイテクな複合素材を取り入れて、やさしさも追求している。勘違いしないで欲しいのは、上級者やツアープロ向けに作られているアイアンで、彼らが『やさしい』と感じる要素を盛り込んでいるだけで、我々がつかって『コレはやさしい』と感じるアイアンではないことだ。練習場のマットの上では、ライが殆ど変わらないので、やさしさを実感することができるが、毎回条件が違う、芝の上ではかなりの力量が必要となる。そうなると僕の大好きな結果オーライが出にくくなるのだ。
『iアイアン』は、AP2よりもヘッドサイズが大きく、ソールも幅広いく、若干ミスに強い。僕が思う(個人的に)なかでギリギリアマチュアが使えるプロ仕様アイアン。僕は見た目よりも、ミスがミスになりにくく、結果オーライが出るアイアンのが好み。だから『G-MAXアイアン』を予約した。皆さんもクラブを見ながら妄想する時間を、芝の上に使ってもらえれば、クラブ選びの嗜好も変わるかもしれない。

 

ピン G30アイアン(2014)

このインプレッションはマーク金井の有料メルマガ ”マーク金井の書かずいいられない” で2014年9月18日に配信された原稿を元にしています

 

 

今元気なメーカーはキャロウェイ、タイトリスト、いろいろ名前が上がる。その中でも一番元気なのはピンではないだろうか?!新しいドライバーG30が発表になった途端、G30を使用してカブレラが勝ち、フェデックスカッププレーオフ第1戦でハンター・メイハンが、3戦目のBMW選手権では、1,2フィニッシュ、そしてツアーチャンピオンシップではビリー・ホーシェルが二連勝で年間王者決めている。日本でも大山志保、そしてコニカミノルタでは鈴木愛選手が優勝と、毎週どこかで優勝を決めていて、ピンジャパンの美人広報さんから、嬉しそうなPINGNEWが届く。

 

 

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ピンのG30ドライバーだが、セールスも好調らしく、僕も月刊ゴルフダイジェストで2ヶ月連続のタイアップ広告に出ている。今月がドライバー、来月がフェアウェイ、ユーティリティ、アイアンだ。メルマガ読者ならご存知だと思うけど、僕はタイアップ広告を受ける時に、事前に必ずテストして僕が納得したクラブしか受けない。すべてのメーカー、全てのモデルを受けているわけでなく、テストで跳ねれれているクラブだって少なからずある。たとえ大ヒットモデルであってもそれは変わらない。

 
ということで取り上げているクラブ=「僕のお墨付き」と思って頂いていいだろう。今回のピンのG30アイアンだが、G25をエースとしている僕としては非常に気になる存在。とても試打するのを楽しみにしていた。

 

 

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形状を見ると、ソールや全体のフォルムなどG20からG25に変わったほど変化がない。一番大きい変化はロフトが変わったこと、ストロングロフト化された。SNSを見るとストロングロフト化に否定的な意見もあったが、僕的にはありがたい。というのも、僕のもう一つのエースアイアン、2代目VG3アイアンは、ストロングロフトで、G25アイアンとロフト差が2度ぐらいあって、G25のが若干飛ばなかった。G30にすると、VG3と同じぐらい7番で、155~150yキャリーで飛ぶようになった。どちらを使っても同じ番手で、同じ距離飛ぶので距離感が狂いにくい。僕なりのロフトピッチの考え方は、プレーヤーの距離感と合って、しっかり飛距離の階段が作れれば、ストロングロフトでも構わないと思っている。

 
G25から受けづがれたソール形状は、幅広だけどリーディングエッジが落ちてバンスが効いている。今回世界アマの会場となった軽井沢72などフェアウェイが洋芝のゴルフ場では、ソールの違いでミスに対する許容範囲がはっきりと出る。日本では洋芝のフェアウェイのコースは北海道や、軽井沢、八ヶ岳、那須高原など比較的気温の低い場所以外あまり多くないが、やはり洋芝を前提に作られていると、日本の芝でも必然的にやさしくなる。

 

 
シャフトは純正のスチールだが、カーボンに慣れている僕としてはFUJIKURAのMCI80あたりを入れたいと思っている。よく「G25とG30どちらにしたらいいですか?」と聞かれるけど僕的にはロフトで決めたらいいと思う。明らかな性能差はないが、ロフトの差は大きく距離感に影響するからだ。G30、MCIなどのカーボンにリシャフトしたらたぶんエースアイアンになる気がしている。

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ピン カーステンアイアン(2014)

このインプレッションは 2014年の3月に書かれたものです

年末から2月にかけてアイアンもいろんな取材で60本以上打った。ブログでも書いているが、ドライバーはテーラーメイドのLOFTUPキャンペーンなど、見栄でロフトを選ぶことがあまり無くなって来たと感じる。しかしアイアンはこの傾向がかない顕著になってきている。ブログにも書いたが7番アイアンで150yの呪縛のせいだと僕は分析している。試打したアイアンも7番で27度から35度と軽く2番手の幅がある。その差はなんと8度!昔はせいぜい一番手ぐらいの差に収まっていたが、軽く2番手超える場合も珍しくなくなった。この先どこまで行ってしまうのだろうと心配になるぐらい節操が無く感じる。7番アイアンで150yの呪縛というか幻想だが、1Wの飛距離も当然落ちて200yを下回るようになっても、7番はあえて150yなのだろうか?そんな疑問を抱きつつ60本を打ってきたが、その中でもひときわ光ったのがピンのカーステンアイアン。

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やさしいアイアンの「やさしい」について僕が問われたらこう答える。

  • ボールが上がりやすい
  • ダフリに強い

この2点、カーステンやSSアイアンにワイドソールにするということは、重心の低さと深さにつながる。フェースのブレード長を長くすることが慣性モーメントを大きくする。慣性モーメントが大きくなるとヘッドの挙動が安定する。重心距離が長くなると飛距離にもプラスとなる。


ヘッドが大きいということは、非常にメリットがあるのだが、重心距離が長くなると、ボールが捕まりにくくなる。ピンが30年前に出したEYE2も重心距離が長かったが、オフセットをつけて、つかまりを補った。当時はブレードアイアン全盛時代、というかキャビティアイアンというのはピンが元祖のようなもの、そもそもはピンアンサーパターのトゥヒールバランスという構造を、アイアンに採用してようやく認められたのがEYE2。オフセットが付いていて、それまでの伝統的な形状からかけ離れたEYE2は、当初日本では売れなかった。しかしアメリカで爆発
的にヒットし、USPGAの選手が使って活躍することで、日本でもヒットした。当時ドライバーはテーラーメイドのメタルウッド、アイアンはピンEYE2というのが、トレンドで「ピンテラ」と呼ばれる組み合わせで流行ったものだ。僕もマッスル全盛時代にピンEYE2を打った衝撃を受けたが、今回のカーステンは同じぐらいの衝撃。

このアイアンを使うとハーフで2,3つはスコアが良くなると思う。カーステンは2つの良いポイントがある。1つはワイドソールで、しっかりバンスがあること、バンスについてはこのクラブ指南でもブログでもしつこいぐらい書いてきたと思うが、ワイドソールにすることにより、バンス角がさらに効果があり、ダフリのミスに強くなり、ハンドファーストに、ダウンブローに打ちたくなるのだ。下の表を見てもらえばわかると思うが、7番のバンスが6度もある、バンスが多めのタイトリストのアイアンAP1 714でも3度だから、どれだけしっかりバンスが付いているかわかるだろう。

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もう一つはロフトピッチが絶妙。

  ロフト  ロフト差 バンス角
#5 24度       2度
#6 27度   3度   4度
#7 30.5度  3.5度  6度
#8 35度   4.5度  8度
#9 40度   5度   9度
PW 45度   5度   10度
UW 50度   5度   11度
SW 54度   4度   12度

上の番手のロフトピッチこそ3度だが、基本的にしっかりとロフトピッチが付けられていて基本5度ピッチとなっている。アイアンは飛距離の階段をしっかりつけることが大切。ロフトピッチが少ないと飛距離の差が出来るわけがない。ピンがいかにゴルファーについて考えられているかわかるだろう。

メーカーの人も、カーステンよりS55アイアンのが売れるだろうと言っていた。残念ながら僕もそう思う。難易度が高くシャープでカッコいいS55の方が、ユーザーが支持するだろうと思っているからだ。しかし確実にスコアが良くなるのに、ゴルファーはどうしても見た目に囚われてしまう。SSアイアンのベースになったプロギアのeggもいいアイアンだが、バンス角が少ないのと、ライ角が調整できないということだけが問題。それがeggの残念なところ。

意外に見た目も悪くない、ブレードの長さとトップラインの厚みは、キャロウェイの名器X12を思わせる。オフセットの具合も心地よい。僕にとってカーステンはかなりの好みのタイプと言えるのだ。そしてピンというメーカーの素晴らしい点は1本から買えること、まずUWとSWでも買ってみて欲しい。このウエッジを一目見て、僕はヤバイなと感じた。ヘッドサイズ、ソール幅、バンスのつけ方、オフセットな具合など、正直僕が設計したウエッジが一番いいと思っているが、このウエッジを見た瞬間、ヤられたと思ってしまうぐらいいい出来具合。もしやさしいと感じたら、1本ずつ増やしていけるのもピンの利点。僕は見た目のかっこよさよりも、スコアが良くなる方が絶対いいと思ってクラブを選んでいる。ゴルフというゲームはスコアという指標しかない。ゲームを楽しむのには、いいスコアを出すこと。スコアにこだわるなら、是非試してみて欲しい。

PING S55アイアン(2013)

PING S55アイアン (このインプレッションは2013年12月に書かれたものです)

12/23のマーク金井ブログにも書いたが、今アイアンセットが増殖中。その内PINGのアイアンが3セットと過去最高となっている。それはS55アイアンを衝動買いしてしまったから。

 

2013-11-05 12.05.57

 

 

PINGと言うメーカーのアイアンが増えるのは、シンプルな理由しかない。アイアンにとって一番大切と思っている、ライ角とバンス角を大切にしているメーカーだから。しかし僕がこだわるこの2つの要素を、国内メーカーは、あまり重要と思っていないのだろうか?!あまり触れたがらない・・特にバンス角に至っては、カタログに載せていない。

 

PINGとタイトリストは以前より一貫してバンス角をカタログに載せている。海外メーカーでもテーラーメイドやキャロウェイは載せていないと2極化している。キャロウェイのアイアンは、X-14やX-TOURまではとても評価していて使っていたのだが、最近は僕の購買意欲をそそらない。テーラーメイドのアイアンも思い出せないぐらい(RAC OS?)使っていないのは、そんなメーカーの姿勢もあるだろう。

 

T島が調べたところ、どちらのメーカーも日本のWEBサイトやカタログにはバンス角の表記がないが、アメリカのWEBサイトには、両メーカーともどのモデルのアイアンもバンス角を表記している

 

テーラメイドWEBサイト(アメリカ)

http://taylormadegolf.com/taylormade-irons/

 

キャロウェイWEBサイト(アメリカ)

http://www.callawaygolf.com/?locale=en_US

 

ということは、日本サイドが表記したくないと思っているということだろう。非常に残念に思えてならない。両メーカーともバンス角を見ると、日本のメーカーよりもしっかりとバンス角をつけているだけに尚更だ。日本ではバンス角の認知度が低く、更にバンス角が多いのも、販売にとってマイナスと言う位置づけになるのだろうか?!

 

アナライズを作ってライ角にこだわって、打ち出してきたが、バンス角を必要な要素とユーザーに啓蒙する必要があると強く感じた

 

さて、話が逸れてしまったので、S55の話に戻そう。この年末の時期は来年度の新製品を一気に打つ機会が多くなる。その中でS55を打ってみて一目惚れ。こういうブレードっぽいアイアンは、僕にとってジャンル外。しかしデザインや色使いもいいし、構えてみて、そのシャープな形状とダイレクトな打感が、購入意欲を一気に高めてしまった。練習用に買ったわけではないが、3年に一度ぐらい「難しいクラブを使うと自分がどうなるの?!」なんて検証したくなるのだ。

 

あとPINGのアイアンは、中古ショップに手放すときも、買った値段に対して、意外とイイ買取価格が付くことも大切な要素。売ることを少し考慮して購入した割には、シャフトはこだわってFUJIKURAのMCI90の(S)を装着。

 

取材の合間に練習で打ったら、とてもいい球がでたので、早速実践でも投入。比較するためにPINGのG25アイアンもバッグに入れておいた。打ってみるとダイレクトな感覚で操作性もある。操作性がいいということは、球は曲がりやすい。いや曲げるために作られているアイアンなのだ。コースで使うとその差は歴然。G25の直進性の良さに圧倒される結果となった。僕レベルだと9ホール中1ホールは、アイアンの差でパーオン率が下がる感じ。もちろん芯を食った時の気持ちよさや、かっこよさは大切で、所有欲をそそられるのもわかる。世の中の殆どの人は、こういうクラブを使うのが好きなんだろうな実感した。

 

最近のPINGのアイアンは、以前の金属の無垢な感じのバレル仕上げから、かなり洗練されてきている。i20アイアンと比較すると、一見に似ているけど、許容範囲はかなり違う。僕の腕でつかえるのはi20アイアンまでというのが良くわかっただけでも、買った価値がある。FUJIKURAのアイアンシャフトMCI90(S)も、悪くないが僕にとって少し硬いと感じた。いつも使っているMCI80(S)と同じSだけど、重量が増えている分ハードになっている。ということで、残念ながら手放すことになると思う。

 

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PING S55+MCI90(S)
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長さ37inch/重さ413.6g/バランスD3/振動数309cpm/ロフト33度
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PING i20 アイアン(2012)

このインプレッションは、2012年4月に書かれたものです

マスターズでのPING契約選手の大活躍により、欠品しまくっているPINGのクラブが多い中、5月まで納品されないという噂のi20アイアンを購入。どうして僕の注文分が届いたのかというと、マーク金井だから・・ではなくて、マスターズのだいぶ前に頼んでいたから。どうして欲しくなったか?というと単純で、T島が使っていて、いい球打ってたから。

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逆にi20出た時にどうして買わなかったか?!というと、PINGらしい無骨さがなくなっている部分。PINGといえばバレル仕上げのノーメッキ。ミズノのフォージドとかピカピカのメッキを使っている人が見たらなんだこれは?というデコボコ感、そして一番の特徴だったネックにセルがない部分がよかったのに、普通になってちょっと残念だったので、i20がでたのに、i15を買ったりした。

昔のファンからいえば、とんがっていた部分が無くなって普通のアイアンっぽくみえる。とはいえライ角調整が容易いように、ネックとフェースに距離があり、トゥ側にタングステンを埋め込んでいて、ヘッドは大きくないが重心距離が長い。これはスコリングラインのセンター位置に重心位置を持ってくるこだわりだ。知られていないがタイトリストなど、アメリカのメーカーはセンター重心になっている事が多い。そして市販クラブではたぶん一番バンスが効いている。こんなところにPINGらしさは十分出ている。

バックフェイスのプラスティック部分にウエイトを入れて、ヘッド重量を設定重量に調整しているのもこだわりポイント。ヘッドの重量の誤差分をシャフトに鉛を入れることで調整すると、重心位置もかわるし振り心地にも影響が出るのを防げる。

実際打ってみると、純正のCFSシャフトは重量的にもちょうどよく、5番の重量は417gとDGよりも少し軽く、振動数は324cpmでDG-S200と同じぐらい、DGがちょっと重たい人にはピッタリのシャフトだ。コースで使ってみたが非常によいので、いきなりエース昇格が決定。

しかしストロングロフトのアイアンのようには飛ばない。僕は7番アイアンで155yぐらいが目安だけど、i20だと150yピッタリ、まあ飛ばなくなったけどプレーに問題が出るほどではない。ライ角はPINGのカラーコードでシルバー。5番で64.75度、市販でこのライ角が選べるのはPINGだけ、バンスは十分効いているので、ロフトを一度立てて使うと思う。

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PING i20(5番)アイアン+CFSのS
長さ37.75inch/重さ417.1g/バランスD1/振動数324cpm/ロフト25度/ライ角63.75
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PING i15 アイアン(2010)

このインプレッションは2012年3月に書かれたものです。

僕は常々、アイアンにもバンスが必要と書いているけど、僕が日本のアイアンをあまり好まないのは、バンスがあまりないから。ピンは、しっかりバンスが効いていて打っていて実に気持ちがいい。大きいヘッドばかり使っていたので、ゆりもどしが来たのと新品でもかなりやすい、i20アイアンが発売されたため中古価格も下がっていて、4~PWの7本で35000円と安くなっていた。おまけにカラーコードがちょっとアップライト目の黄色と珍しいものがあり迷うことなく購入。

i20もいいのだが、僕はこのi15のバレル仕上げの、無骨な感じ、セルもついていない、今流行りの”ワイルドだろ?”って感じがいい。さてこのi15ヘッドは小振りで、大きさ自体はマッスルバックのアイアンより少し大きいぐらいに見える、見た目には35mmぐらいでも不思議はないが、重心距離は40.8mmと長い。

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ピンのアイアンはヘッドが小さくても重心距離はどれも長め、これはネック調整ができるように、シャフトとヘッドの間にマージンとなるスペースを作っているのと、トゥ側にタングステンを埋め込んで、重心距離を長く持ってきている。フェースのセンターに重心位置を持ってきているのだ。

さて打ってみるとバンスが効いて気持ちがいいi15。これはバンスが強いからだけでなく、そのフラットなソール形状によるものが大きい。同じバンス角でもまっ平らなフラットソールにすると、さらにバンスが効くからだ。バンスが効いたアイアンは、打った時にハンドファーストに当たりやすいから、手をこねるタイプの人は、ハイバンスのアイアンを使えば、矯正しやすいという点もオススメしたい点、おまけに純正シャフトのAWTは重量もしっかりあり、DG、NSの間ぐらいとちょうど、市販品の少ない重量帯。

もちろんG15などのヘッドが大きい方がミスに寛容だけど、i15も結構ミスに強く、アイアンとしての機能を追求しているモデルだと思う。今黄色と僕にはフラットなので、PINGにお願いして、僕に最適なライ角にしてもらおうと思う。ライ角があっていないと、アイアンの性能は発揮できない。PINGはほんとうに、よく考えてアイアンを作ってあると、今さらながら感心する。