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ブリヂストン ツアーB X-BLアイアン(2018)

このインプレッションは、2018年10月のマーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

先週、千葉県の袖ヶ浦カントリークラブ袖ヶ浦コースで、BSオープンがあったので取材に行ってきた。ユニークなのはBSオープンには昔からプロアマが無いこと。理由を正式に効いたことがないが、プロアマに招待する人と招待しない人との線引が難しく、呼ばれない人に悪いからという理由らしい。複数の証言があるから間違ってはいないと思う。最近は日本オープンでさえ、資金調達のためなのかプロアマを開催しているというのに、なかなかのこだわりだ。

もう一つBSオープンというと、昔から自社の計測器サイエンスアイを配置した打席を用意して、データ計測をするということをやっている。サイエンスアイだが、トラックマンやGC2、スカイトラックなど、安価でオープンに販売する弾道計測器が一般的に発売されるようになり販売店にも導入されるようになり、今後の開発と配置をやめたそうだ。他メーカーに先駆けて、弾道計測器を開発し、配置していたがその役割も終わったということだろう。

他にも色々なアイデアがBSオープンには用意されている。通常のトーナメントでは、メーカーのクラブサポート用のツアーバンは、遅くとも金曜日まだ滞在し、そのまま次の会場に移動を始める。しかしBSオープンでは、BSのツアーバンを最終日まで常駐させて、ギャラリーが覗けるようになっている。あと公共交通機関を使い、送迎バスを利用したギャラリーには帽子のプレゼントと独自の工夫で盛り上げようとしている。

片山普呉プロがBSの計測打席で様々なドライバーをテストしていたのが、ALBA.netでスクープされていた。その中には、筋金入りで話題のツアーB XD-3もあったようだ。

好感触だったそうだが、まだ試合で使うには至っていない。BSのドライバーが一新されたのと同時に、アイアンも一新された。歴代BSの上級者向けアイアンはファンが多い。それは構えた時に見える姿、つまり顔だ。人気のタイトリストなど海外ブランドは、トゥとヒールの差が少なく、トゥが外側を向いて見える”洋顔” 一方ツアーステージの頃からBS顔と呼ばれている、トゥの傾斜が強く、ヒール側の懐(ふところ)がポケットのようにみえ包み込むイメージが有る”和顔”とアイアンマニアには言われている。

BSは歴代、和顔の代表的なアイアンだったが、今回のツアーB X-BLアイアン構えてみて愕然とした。伝統の和顔ではなく全盛期のタイガーが使っていたナイキのVRフォージドのような、洋顔になっているではないか!!会場にいた広報担当者に、根掘り葉掘り誘導尋問してみる『元ナイキのデザイナーが、ブリヂストンに入ったの?』とカマをかけてみると、どうやらビンゴだったようだ。ナイキのマッスルバックのようなシルエット、和顔の雰囲気は全く無くなっている。驚いたのはソールにも影響が出てきて、バンス角が以前よりもついていること。

クルマもそうで、BMWもなにか変わったな?!と感じたらデザイナーが日本人だったり、フォルクスワーゲンもなにかアルファ・ロメオのような曲線だなとおもったら、アルファ・ロメオからのデザイナーだったりと、変化が如実にあらわれる。ウッドの絶対的なアウトラインはメーカーの色がでるものだが、アイアンはデザイナーの個性が如実に出ることが改めて理解できた。面白いのはこの洋顔、ツアーB X-BLアイアンだけで、ツアーB CBや、CBPは、今までどおりの和顔となっていること。ナイキから来たデザイナーすでに在籍してないとのこと

たぶん、次のモデルはいつものBS顔に戻ってしまうのだろう。ツアーB X-BLアイアンは、3〜7はハーフキャビティ、8〜PWはマッスルバックと、かなり操作性が高い、上級者向けのアイアン。ミスヒットに強いクラブが好きな僕にとって、触手が動かないのだが、歴史的な資料として少し欲しくなってしまった。皆さんもぜひ手にとって構えて比較して欲しい突然変異のアイアンだ。

ブリヂストン J15CBアイアン(2014)

このインプレッションは、マーク金井有料メルマガ「マーク金井の書かずにいられない」2016年11月8日に配信されたものです

 

今の時期、秋の新製品は発売し尽くし、それと連動するマークダウン品もほぼ無くなる最末期の時期。売れ筋スペックなど無くなっている事が多いが、今残っているものは、掘り出し物が多い。その中から今回買ったのは、ブリヂストンゴルフのアイアン J15CBアイアンだ。

 

このJ15CBアイアンだが、業界での評価がかなり高いアイアン。ライターや有名ティーチングプロ、3セットも買ったアイアンマニアも居るようだ。とにかくギアにうるさいライターやプロが絶賛しているのがJ15CBアイアンだ。こんないいアイアンが税込み5万円以下で買える。

ゴルファーにとっては素晴らしいクラブが安く買えるので、素晴らしいことに感じるかもしれない。しかしこのマークダウンという仕組みは、最終的にゴルファーにとって不利益になる可能性がある。このマークダウンという仕組みは、アパレル業界を見習ってゴルフクラブにも導入された経緯がある。

 

しかしアパレル業界は、このマークダウンで今窮地に立っているのだ。マークダウンしても大丈夫なように、原価率をどんどん下げている。アパレルメーカーで直販しているところは数少ない。小売店に卸す時点で、その分原価率は下がる。問屋を経由させると更に原価率を下げる必要がある。

 

原価率が下がる=品質が悪くなる

 

マークダウンという仕組みが生んだことだ。アパレルメーカーで直販しかしていないユニクロは、低価格で有名だが、直接販売する分、原価率が高く粗利が少なくとも、採算を取ることが可能となる。低価格でも品質がいいということは、当然満足度が高くなるだろう。そして既存のアパレルメーカーは、苦境に立つこととなる。

 

これはまるでゴルフ業界に当てはまる。ゴルフクラブの品質が落ちているか?!というと極端に落ちてはいないが、メーカーはかなり苦しんでいる。実際、組み立て精度に影響が出ている場合もあるだろう。

 

モデルチェンジのサイクルだが、1年に一度というのはどう考えても早いと思う。特に素材の劇的な変化がなく、革新的な製法などもないし、ルール規制がされている今は、前の商品と変化を見出すのはかなり難しくなっている

 

このJ15CBは、マークダウンする必要がないぐらい完成度が高いクラブ。もう少しバンスがあれば完璧と思う。まず軟鉄鍛造アイアンにしては、気持ちヘッドサイズが大きい。そしてソール幅も広く、シャープな見た目よりもミスに強い。

 

今回は少しロフトを立てて、グース感を出してみた。ロフトを立てるとバンス角が減るデメリットがあるが。ボールを捕まえやすくなるメリットが有る。

 
ブリヂストンゴルフにとって、スタンダードな名作として、マークダウンせずにカタログに乗せておいて欲しいモデルだ。ミズノのMPシリーズのアイアンのように、廃盤にせずにしばらくオーダーできるようにすればいい。

 

非常にもったいなと思う。いいものを長く売れるようにするほうが、ゴルファーにとってもメリットが有るようにすると、しっかりとコストを掛けて作り込まれるゴルフクラブが増えると僕はそう思っている

ブリヂストンゴルフ J15アイアン(2014)

このインプレッションは マーク金井が”まぐまぐ”から毎週火曜日配信している有料メールマガジン マーク金井の書かずにいられない(メルマガ版)2015/3/17号に掲載されたものです

 

HOTLISTの試打で一気にアイアンを打ってみて気がついたことがあった。昨年までは、大ヒットモデル、ゼクシオをターゲットにした。アイアンを各社作っていたが、今年は何やら傾向が違う。明らかにタイトリストAP2に対向するアイアンがやたら増えていた。

 

確かにヘッドも小さく、マッスルバック並でシャープなのに、やさしさもあるAP2が人気なのはよくわかる。しかし残念ながら複合素材などをいかに頑張って使ったとしても、ヘッドの大きさでほぼ機能は決まってしまう。

 

「150y先のアイランドグリーンに乗せたら、100万円あげます!」

 

と言われた時に、迷わず選ぶアイアンが何か?! これが、僕のアイアン選びの基準。クラブにロマンは求めないのがマーク金井的選択だ。スコアを合理的にいかに作るか?!それ以外に要素は必要ない。

 

コンパクトなヘッドが特に目立つ2015年発売のアイアンセットだが、僕好みの大きめのヘッドのアイアンが見つかった。それはブリヂストンゴルフのJ15アイアンだ。ツアーステージブランドが無くなり、ブリヂストンゴルフと言うブランドになっていて、イメージはアスリートライクに感じるかもしれない。しかしこのJ15アイアンは、ヘッドが大きくゼクシオ並みの大きさがある。形状はアスリートゴルファーも違和感を持たない、ブリヂストンゴルフのコンベンショナルなモデルをそのまま大型化した感じ。大きくても、違和感がなく構えられる。大型ヘッドには少しオフセットが欲しいものだが、こちらも絶妙な加減でついている。

 

j15_main

 

このジャンルのアイアンは、ピンのG25やG30など外ブラが圧倒的に得意な印象

 

だが、日本のメーカーでもやればできることを証明してくれた。もう一つ僕がこだわるのがバンスの有無、ソールをじっくりみると、バンスがあまりついてないように見えるが、打ってみるとバンス感があってヘッドが手前から入っても救ってくれる。ソール形状はフェース側はバンスが付いていて、バックフェース側はフラットと、ソール形状をかなり工夫しているようだ

 

 

これは自己責任でお願いするが、J15アイアンヘッド素材は、ステンレス鋳造製だけど、ライ調整ができた。(マーク金井及びアナライズはこの件について一切責任を取りません。あくまで自己責任で取扱ください)残念ながら軟鉄鍛造ヘッド程は曲がらないが、この点は高く評価したい。各社、ステンレス鋳造でもライ調整できるアイアンがあるが、公にしたがらない。何故か僕にはコッソリ教えてくれる。堂々とカタログに明記するべきだと思うのだが、それを嫌がる原因があるのだろう。

 

もうひとつ気に入ったのは、純正カーボンシャフトが少し重めの60g台が入っている。僕には少し軽いが、一般的なゴルファーも幅広く使えるだろう。このアイアンを使えばスコアが出せるはず。日本のメーカーは、ゴルファーが喜びキーワードを満載して、目先の新しさを追い求めているが、単にスコアが出せるシンプルなアイアンがあればいいと僕はつねづね思っている。このJ15アイアンは、そのシンプルさに潔さを感じる。パープレイが何度も出るレベルの人でも十分満足できる性能だと僕は思う。誤解を恐れず言うと、AP2の操作性が必要なレベルのアマチュアは、ほんの一握り。「若い時の苦労は買ってでもし
ろ」というが、難しいアイアンを買うということは、苦労を自分で買っているに等しい。J15アイアンは、人気が出るか微妙だが、僕はこういうアイアンこそ売れてほしいと思う

 

 

アナライズWEBサイト人気コンテンツマーク金井のクラブ指南今回は ブリヂストンゴルフのJ15アイアン http://www.analyze2005.com/?p=3910

Posted by マーク金井のアナライズ on 2015年6月24日

ブリヂストン X-BLADE GR C-1(2010)

このインプレッションは、2010年12月に書かれたものです

最近、僕がプロデュースしているウエッジがある。今年アメリカのPGAショウで見つけてきた。クリーブランドのウエッジ”ニブリック”にヒントを得て、軟鉄鍛造で作っている”MSウエッジ”(M→メッチャ、S→スピン)メッチャスピンがかかるのだ。

このウエッジは、ぶっちゃけニブリックや、PRGRのR35の形状を参考にして作っている。超ワイドスイートエリア、ワイドソールな低重心クラブを作ろうと思うと、独特な形状になる。市販品でもPRGRのeggアイアンなど、フェイス高が低めで、トゥとヒールの高さの差が無く、ワイドソールとなると、いわゆるチッパーっぽいヘッドになってしまう。非常に機能的な形なのだが、チッパーというのはネガティブワードのようで、何使っているの?的な目で見られる。機能的な形は時に、異端とみられる。これはピンアイ2やビッグバーサアイアンなど歴史が物語る。性能を追求すると異端になり、ゴルフ的感性にこだわると性能は犠牲になる。アイアンはいつもこれを繰り返している。

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一般的にアイアンセットはロングアイアン→ミドル→ショートとヘッドが大きくなり、トゥ側の角がだんだん丸みを帯びてくる。この境界線となる番手が、8番アイアン。クラブのことを知ってる人は、

”アイアンセットは8番の顔をチェックしろ”という。

この番手がウエッジへの流れを作っている。構えやすさを判断する番手となる。しかし最近のトレンドは、この角をそのままPWまで残る。今使っているアイアンセットはPRGRのis501という3年前のモデル。もうホントに気に入って予備を持っているほどのアイアン。軟鉄鍛造で大きめのヘッド、グースが適度にあり、フェイスとバックフェイスの間が中空になっていて、そこにジェルが入っているという凝りに凝ったモデル。

そしてシャフトは、DGでは重いし、NS950では軽い。ヘッドスピード46の僕にピッタリの110g台のプロスペックスチールM46(日本シャフト製)が入っている。この重量帯でカタログにラインナップされているのは、キャロウェイのM10DBとこれぐらいという貴重なモデル。

ヘッド、シャフトともホントに気に入ってる。しかしMSウエッジをテストするようになって、ショートアイアンからウエッジへのつながりに違和感が生まれるようになってきた。

そんなときに、取材先の中古ショップで見つけたのが、

ブリヂストン X-BLADE GR C-1だ。

まず僕的に、ヘッドの素材は軟鉄鍛造であること、これはライ角の調整が出来なければならないから。そして、やさしさを持っていないといけない。その為にはヘッドは大きく、グースはある方が日本の芝にはマッチする。そしてキャビティは出来る限り深く、ソール幅も欲しい。

この条件を全てこのモデルはクリアしている。GR C-1は、現行のGR forgedの一つ前のモデル。マークダウン品(新品)中古ショップで買える時代。そして49800円とかなりのお買い得だった。

GR C-1は、軟鉄鍛造でも、大型化やポケットキャビティ化のために溶接して、貼り合わせたヘッドではなく、一枚物とよばれる貼り合わせのないヘッド。当然加工の自由度は減るが、一枚物のメリットはなんと言ってもダイレクトな打感である。一枚物としてはホントにキャビティが深く、易しく仕上がっている。

そして充分なヘッドの大きさがある。ヘッド形状も角がPWまで残っていて、MSウエッジとの違和感もない。標準で装着されているNS950WF(ウエイトフロー)は、通常のNS950よりしっかりしているし、短い番手に行くほど重量がある。一度使ってみたいとおもっていた。

BS X-BLADE GR C-1+NS950WF
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長さ37.75inch/重さ407.9g/バランスD1/振動数324cpm/ロフト25.5°/ライ角60.5(5番アイアンのデータ)

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全番手測ってみて、驚いたことがあるライ角が、カタログ値通りだったのだ、何を驚いているの?当たり前じゃないの?と言われる方がいると思うけど、カタログ値通りになっているデータは、バランスと重さぐらいのもので、ライ角とロフト角がカタログ値通りになっていることはほぼ無いのが、哀しい現実。

メーカー公称値の誤差は、±1度。ということは、ライ角は1番手で0.5°変わっていくが、番手ごとで逆転しているなんて、日常茶飯事。カタログ値通りなんてほぼ奇跡に近い。僕は買ってきたクラブを、自分のスペックに調整してこそ完成品と思っている。

カタログ値通り合っていても、僕の最適ライ角は、5番で65度。身長が183センチと、167センチのT島が同じライ角であるはずがない。それぞれ最適ライ角は違うし、製品誤差もあるので、僕は軟鉄鍛造に拘っている。打感のことを褒める人が多いが、まずこのライ調整が出来ることが大前提。ライ角を60.5度→65度へ変更。

全番手ライ調整して、試打する。やはり一枚物の打感は心地良いし、貼り合わせ独特の高い音になりにくく、落ち着いた音とフェイスにグッと乗っている打感が心地良い。MSウエッジとのつながりも、なかなか素晴らしい。ただやはりNS950WFは軽く感じる。ATTASのアイアン用シャフトがテスト用に来たので、それにリシャフトしてみることにする。もしかしてエースが変わるかも