PRGR インテスト (1988)

このインプレッションは2014年7月に書かれたものです

 

皆さんご存知だと思うが、僕は中古ショップ大好き人間。しょっちゅう中古ショップをチェックしている。しかし基本的に使わないクラブは買わない、使わないクラブを部屋に飾っておくクラブコレクターではない。ただ古くてもエポックメイキングなクラブが発売当時のまま売られていると、どうも欲しくなってしまう。以前ゴルフパートナー.comに一緒に登場していたゴルフパートナー日本橋室町店のカリスマ店長、F川君は、面白いクラブを仕入れてきて店頭に並べて、Facebookにアップするので、ついつい足を運んでしまう。今回買ったプロギアのインテストもそう。このクラブはユーティリティ(UT)の元祖とも言えるクラブで、ビックリするほど程度がよかった。そして完全ノーマル状態で値段が980円となれば買うしか無いだろう。インテストはLX032と言うアイアン形状と、FX042という今で言うUT形状のモデルがあるが、042は032ほど売れなかったのでかなりのレア、迷わず両方購入した。

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やはりこういう歴史的名器は、ノーマル状態がベスト。こういう資料的クラブはアナライズにしっかり保存している。SEIKO エスヤードT301や、ミズノ300Sなどどれも完全オリジナル状態だ。歴史的モデルがオリジナルを保つのに、一番問題となるのがグリップ。クルマのタイヤと同じく、通常ゴムで作られるグリップは使用していなくても、硬化したりひび割れたりするが、全くオリジナル状態を保っている。

 

1988年発売されたインテストは、竹林隆光氏が設計したクラブ。1988年と言えば、まだまだパーシモン全盛時代。若いメルマガ読者は知らないだろうが、メタルドライバーブームとちょうど同じ時期に、カーボンドライバーブーム、カーボン素材が注目されて時期があった。当時カーボンブームを引っ張っていたのがプロギアとヨネックス。1983年に設立されたプロギアは新興メーカーらしく、ゴルフ界の常識にとらわれない革新的なクラブを市場に投入していた。

 

その中でもこのインテストは異端と言える、今のUTのようなヘッド形状、素材はステンレスのソールとフレーム+カーボン、そして色はタラコのような赤茶色、グリップの色はグレーで天然ゴムを使っていない。今でこそカラーグリップは一般的にだが、素材も色も革新的だ。

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何一つ既存のものを使っていないインテストは、当初全く売れなかったが、ショートウッドもUTもなかった時代に、優しく打てるロングアイアンとして、口コミで認知度を高めていき、ツアープロも使うようになった。当時はまだ弾道計測器は無く。コンピューターで分析ができなかった時代。カーボンフェースは、カーボンだから飛ぶわけでなく、フェースをスリップさせることで、スピンを極端に減らすことが出来る。更にソールとネックを一体化したステンレスのフレームに、比重の軽いカーボンを使うことで、超低重心にして、これでもか!というぐらい低スピンを狙っている。

 

ヘッドが大きく重心距離も長めだが、グースが付いているのでボールも捕まるようになっている。当時はジャンボのMTNアイアンなど、適度なグースが付いているクラブが多く、今よりもグースネックに市民権があった。僕はヘッドが大型化した、今こそグースネックが必要だと思う。

 

今アイアンも飛距離重視の傾向が強くなっている。ヤマハのRMX UD+2やスーパーeggアイアンなど、超ストロングロフトとなっている。メルマガだから書くけど、僕も使っているP社の新しいアイアンもついにストロングロフトになった。僕がよく使う弁証法的「螺旋状の進化」ではないが、ステンレスボディにカーボンフェースのアイアンを上手くリバイバルさせたいと考えている。26年前といえば四半世紀以上前のテクノロジーだが、今でも通用するアプローチだと思う。最新のテクノロジーを加えた画期的なUTができるのではないかとワクワクしている。

 

さてインテストだが、シャフトがビックリするぐらい硬い 振動数が299cpmもう少し柔らかければ打ちやすいのが残念

 

しかし飛距離性能は現役そのもの、032は211yを軽々と達成。042に至っては249.6yも飛んでしまった。042はロフトが17度と立っているのもあるが、ボールもしっかりと上がり。このまま使えそうな出来となっている

 

既存の固定概念を超えているのに、ゴルファーに支持されて歴史的名器となったインテスト、それはあらためて亡くなった竹林隆光さんの偉業を痛いほど感じたクラブだった

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