ブリヂストンゴルフ J715ドライバー(2014)

このインプレッションは2014年7月に書かれたものです

 

ブリヂストンゴルフ J715ドライバー

 

ゴルフ業界が斜陽と言われ始めたのはいつからだろう?!今は構造的にクラブが売れない。正式な調査機関が毎年クラブの売上データを出しているが、新品ゴルフクラブの売上のうち、マークダウン品の比率がどんどん高くなり、一昨年は50%以上がマークダウン品と言う結果となった。

 

2000年に発売され、今も売れ続けているゼクシオは、一番長寿で、一番売れているブランド。しかしこの売れているゼクシオでも、マークダウン品のマーケットが非常に大きい。型落ち、廉価版が出るまで市場は待っているということは、新製品はかなり厳しい状況と言えるだろう。

 

同じように従来からのブランドも陰りを見せている。以前は契約プロも多く、出すクラブ出すクラブが大ヒットしていた。ブリヂストンのツアーステージというブランド。目立ったヒット作もなく、ここ数年かなり苦しい状態だった「ツアーステージ」が無くなるという噂が、昨年ぐらいからちょくちょく僕の耳にも入ってきた。昨年末に契約プロとの契約も大幅に見直したブリヂストンは、ついに「ツアーステージ」ブランドから、「ブリヂストンゴルフ」というブランドとして日本でも展開することになった。

 

実は「ブリヂストンゴルフ」新しいブランドではない。数年前から日本以外で展開していた、ワールドワイドのブランド。逆に日本だけ「ツアーステージ」ブランドがあるので販売されなかったブランドなのだ。海外ではフレッド・カプルスや、マット・クーチャー、ブラント・スネデカーなど大物プロが使っている。7/14にブリヂストンゴルフの正式発表があり、メディアに向けて発表会が行われた。

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僕はそれより前に、試打テストをアナライズで行っていた。メーカーの発表会は、時間が許す限り出席することにしているが、その場では決してテストしない。僕は僕のテストコースともいえるスタジオ「アナライズ」で、いつものボール、いつもの計測器、いつもの環境で、テストしてこそ、正確なインプレッションが出来ると思っているから、変な先入観を持ちたくないということもある。そんな僕のこだわりを知ってや知らずか・・僕のテストコースに、新製品を持ち込んで来るメーカーが増えてきた。それはメーカーの自信の現れかもしれない。とは言えそういうクラブのインプレッションは、発表までは決して喋れない。ようやく先週発表があったので安心してインプレッションすることにしよう。

 

ブリヂストンゴルフのドライバーは2機種発売される J715 B3とB5。パッとみると今までのツアーステージの面影は全くない。なんとなく無国籍な感じで、バックフェースは真っ黒、ウエイトがフェース寄りのセンターと、ヘッドの後ろ側のヒール側に配置されている。同時期に発表されたSRIXONの新しいシリーズに、黒の艶消しなところとか、ウエイトの配置場所などから、醸しだされる雰囲気が似ている。この配置のウエイトだと、極端に重心位置が変わらないので、ヘッド重量がコントロールしやすい上に、若干重心深度の変化も付けれると思う。

 

このクラブの売りの目玉は、フェースミーリング。レーザーによってフェースに細くて浅い溝が数多く掘られている。メーカーの説明によれば、この溝でボールの回転数が200~300回転ダウンして、低スピンの球が打ちやすいそうだ。ブリヂストンはボールメーカー、自社でボールを開発して生産している。(クラブメーカーもボール部門がある所は多いが、自社で作っているメーカーは数えるほどしか無い)充実したテスト環境や、多くの計測器などを持ち、ボールの動きを考慮に入れたクラブ作りがやりやすい。

 

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しかし実際僕が試打した限りでは、ミゾの効果を体感出来なかった。それはミゾの効果が無いということではない。ミゾの効果を体感できるのは、同じ打点で打ち続けることができないと体感するのは難しい。スピン量は打点の変化で、200~300回転すぐに変わってしまうからだ。スイングロボットや、極々一部のそれこそツアープロレベルなら、実感できるのかもしれない。

 

ミゾの効果よりも僕が打ってとても気に入った点が2つある

 

近年のツアーステージは、低重心にこだわってヘッドを作っていたと言う印象がある。元々スピン量が少い僕が打つと、ボールがドロップする傾向があったが、J715はあまり極端に低重心にしていないと思われる。X-ドライブとGRの中間ぐらいのスピン量だろうか?!とても適度なスピン量が魅力だ。

 

もう一つは、ヘッド重量が軽く感じる。ヘッドは決して軽くないのだが、振ってみると重く感じない。もちろんヘッド重量は試打する前に計測していた、考えられる点としては、重心距離と深度だろうか。今までツアーステージのX-ドライブシリーズは、重心距離がかなり短めだった。今回のJ715、僕の推測では35,36mmぐらいかと思う。ヘッドの動きが落ち着いてる感じがする。

 

さてマーク金井は長尺大好き人間。このJ715のB3はヘッド体積も460cc、ポテンシャルも高い。ウエイトの配置もいい。そしてヘッド重量が充分あるのに、重く感じない重心配置、とプロモデルにしては、意外と長尺向きと思う。

 

グラファイトデザインの純正シャフトに加え、ヘッドの色とブランドカラーの赤に合わせた、三菱レイヨンのディアマナR60とFUBUKI AT60が選べる。純正こそグラファイトデザインだが、この2本が三菱レイヨンといつもと違うチョイス。ブリヂストンのテストセンターとグラファイトデザインの本社は隣だし、関係も深いのだがこの変化は興味深い。僕がテストして気に入ったのは、FUBUKI ATとの組み合わせ、今までのFUBUKIを更に打ちやすくオートマチックにした感じで、気に入ってるシャフトだ。

 

価格は純正シャフトが入って63000円+税とワールドワイドモデルにしては、高めの設定。価格もワールドワイドにして、5万円を切るぐらいで販売しないと、真のワールドワイドとは言えないと思うのだが・・実際ピンは日本でも世界標準価格を打ち出し、売上を一気に上げた。ワールドワイドブランドブリヂストンゴルフの販売開始は9月。市場での評価はどうなるのか今から楽しみだ。

 

(追記  発売後 ブリヂストンゴルフJ715ドライバーは好調なセールスを記録しているようだ)

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