シャフトの「粘り」と「弾き」の見極め方

「このシャフトは弾き感がいいよね~」「このシャフトは粘り具合が絶妙で振りやすい~」等々‥‥

シャフトのキャラクター(テイスト)を評価する上で必ず出てくるのが「粘り」と「弾き」。感覚的な表現ですが、ゴルフ雑誌やシャフトメーカーのカタログには良く出てくる言葉です。

さて、この「粘り」と「弾き」。実際にボールを打った時に粘った感じがするシャフトを「粘り系」、実際にボールを打った時に弾いた感じがするシャフトを「弾き系」と分類しています。ボクもシャフトを試打した時に、そのように評価を下してましたが、最近は数値でも分類するようにしています。何故かと言うと、数値には錯覚や誤解が入る余地が無いからです。

では、シャフトのどこの数値を見れば、「粘り系」と「弾き系」を分類できるのか?

只今、発売中の「チャレンジ リシャフト2011」(学研)でヤードスティックの山代谷哲男さんも解説していますが、シャフトの手元側と中間部分の硬さの違いをチェックするこで、そのシャフトが「粘り系」なのか「弾き系」なのか分類できます。

例えば、今ボクが使っている「クレージーTJ46」というシャフト。クレージーはすべてのモデルで「弾き感」が強いシャフトとして定評ありますが、このシャフトの剛性分布を調べると手元側が硬いだけでなく、中間部分もかなり硬めです。このため切り返した時にシャフトの中間部分のしなりが少なめ。結果、ダウンからインパクトにかけてシャフトが小さく鋭くしなり戻るために、多くのゴルファーは「弾き」を感じます。また、調子との関係で言えば手元調子系のシャフトの多くは「弾き系」です。

典型的な弾き系シャフト
・クレージーはほぼすべてのモデル
・ディアマナDシリーズ、ディアマナアヒナ
・FUBUKIα、Kシリーズ
・ATTAS 4U
・TOUR-AD BB、GTシリーズ
・鎬シャフト
・ワクチンコンポ

対して、クレージー同様、シャフトの手元側が非常に硬いシャフトとして、グラファイトデザインのEVシリーズがあります。こちらはクレージーとは対象的に、手元側に対して中間部分がかなり軟らかく設計されています。手元側と中間部分の落差が大きいタイプは、切り返した時にシャフト大きくしなる。いわゆるムチを振った時のようにシャフトが大きくしなった感じになるために、多くのゴルファーは「粘り」を感じます。そして一般的には、中間部分が硬くないシャフトの方がシャフトのしなる量が「多い」と感じます。

典型的な粘り系シャフト
・ロッディオSシリーズ
・ツアーAD EVシリーズ
・ランバックス TypeS

弾性率が高い繊維を使うと弾き感が増す場合もありますが、それよりも弾きに影響が大きいのは「シャフト中間部分の硬さ」です。クレージーの場合もそうで、弾性率が高い繊維を使っているだけでなく、他のシャフトに比べると中間部分が非常に硬く、それが「シャープな弾き感」を生み出しているわけです。

同じ振動数のシャフトを比較した場合、「弾き系」のシャフトの方が振った時に「硬く」感じますし、ゴルファーによってはタイミングが取りづらく感じたりします(シャフトの遊びが少ないため)。対して、「粘り系」のシャフトの方が振った時に「軟らかく」感じますし、しなりを感じやすいためにタイミングが取りやすく感じます。

ちなみに、ボクがシャフトを評価する場合、この数値だけでなく、しなり戻りのスピードも考慮します。しなり戻るスピードが遅く感じるタイプは「粘り系」、しなり戻るスピードが早く感じるタイプは「弾き系」に分けています。

飛距離アップを狙うにしろ、方向性を安定させるにしろ、ゴルファーに必要なシャフトは自分のタイミングとシャフトの挙動がマッチしたシャフトを使うことが不可欠です。シャフトのテイストとスイングのマッチングについては、また機会を改めて説明しましょう。

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