タイトリスト917D2ドライバー(2016)

このインプレッションは、マーク金井有料メルマガ「マーク金井の書かずにいられない」2016年11月29日に配信されたものです

 

 

ゴルフクラブと同じぐらい、いやゴルフクラブ以上に、僕はカメラやレンズを購入している。ゴルフクラブと同じように、新品よりも中古がメインで、新宿のMap Cameraで売ったり買ったりしている。

 

ご存知かと思うが、以前カメラは、フィルムを入れて撮影していた。ここ20年で劇的な技術革新があり、今はデジタルカメラが完全な主流。フィルムカメラで撮影するのは、よほどのマニアだけとなった。

 
劇的な技術革新があると、製品自体も劇的な進化するので、自ずと需要は喚起されるが、技術革新のスピードは凄まじいものがあるので、長くは続かない。カメラだとフィルムからデジタル、ゴルフクラブだと、パーシモンからメタル、メタルからチタンと素材の変化によるものが大きい。

 

しかし劇的な技術革新がないと、モデルチェンジしてもハッキリとした、差別化が難しくなっている。これはゴルフクラブもカメラも似たような状況であると感じる。伸びしろが少なくなってきている、しかしカメラはメーカーの特色がすごくハッキリと感じるのだ。それは写真の画像はもちろんだが、カメラの手触りであったり、レバーの感触であったりとメーカーの哲学が感じられるのだが・・

 

メルマガだから書くが、ゴルフクラブの伸びしろも少ないが、カメラと違って残念ながらメーカーの哲学を感じない。クラブを売らないといけないのはわかるが、パレートの法則によると2割のユーザーが8割の需要を生み出していることは聞いたことがあるかもしれないが、クラブメーカーのほとんどが、その2割のユーザーの目先を変えることに注力しているように見える。

 

目先を変えるためにどうするか?!というと調整機能をつけて、さも新しいテクノロジーであるように見せる。残念ながら本質的な進化はほとんどないが、新しいモデルを出さないといけないという宿命から、クラブはモデルチェンジされる。

 

クラブメーカーでも哲学を感じるところもある。その哲学を僕が一番感じていたのは、ずばりタイトリスト。しかし今回の917Dシリーズは、かなり残念に感じた。ソール後部の出っ張り『シュアフィットCG』というウエイトが左右入れ替えれるようになっていて、重心位置が移動できる。

 

ついにタイトリストがやってくれた。と思ったファンも多いだろうが、僕にとってかなり残念。というのも僕が感じていたタイトリストがもつ哲学のようなものとは違って感じたから。もちろん重心位置を変えることで、それをメリットに感じる人もいるだろうが、メーカーが考えるベストな位置に重心を配置して

 

「気に入ったら使ってくれ」

 

的な頑固なプロダクトアウトを感じるクラブを作り続けてほしかった。

 

僕が可変機能があまり好きでないのは、哲学的なことからだけではない。可変機能をヘッドに作るには、ヘッドの重要な場所にネジや、ウエイトを受ける部分を作る必要がある。そこにウエイトを取られてしまう。せっかく素材や、製法を吟味して、強度を確保しつつ稼いだ「フリーウエイト」をそんなギミックに取られてしまうのがもったいなく感じてしまう。

 

実際タイトリスト917D2を試打してみたが、色がグレーになったり、ヘッドの投影面積が大きくなったりして、プロ仕様としては非常にミスに強くなっているし、飛距離性能も高い。基本設計もよく出来ているのだが、価格も上がった分、このギミックで値上げの口実を作ったようでもったいなく感じる。

 

ゼクシオ、フォーティーン、ホンマ、オノフなど、可変機能が全くないクラブは少数派となってしまった。しかしプロも使っているし、特に可変機能が無いと劣っているという評価になっているわけではない。クラブメーカーも試されているが、ユーザーも試されている。カメラはメーカーの色がしっかりと出ているが、ゴルフクラブだってそうあって欲しいものだ。

 

一番進化の激しいドライバーでさえ、4~5年ぐらい基本設計が通用しているのをユーザーも感じているだろう。新製品やギミックに躍らされること無く、基本性能を見極め確認して購入することをオススメしたい。

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