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左前腕を反時計回りにねじるとオープンフェースは解消できる

トップにおけるフェースの向きは、オープン、スクエア、シャット(クローズ)と3つに分けることができます。そして、今どきのクラブ(大型ヘッド、長い重心距離)に対応するには、フェースの向きは「シャット」がいいと説明しました。重心距離が長いクラブはフェースが開きやすい特性がありますし、スイング中にフェースを開いてしまうと、フェースが開いたままインパクトを迎える確率が高くなるからです。

にもかかわらず、アマチュアの多くはオープンフェースのトップを作っています。アナライズでは1000人以上のスイングデータがありますが、アマチュアの半数以上はトップでフェースが開いています。宮里藍ちゃんのようにトップでフェースが空を向いている、いわゆるシャットフェースになっているアマチュアは2割以下です。

アマチュアにオープンフェースが多い理由?

それはクラブの構造も少なからず影響しています。野球のバットやテニスのラケットと違い、ゴルフはシャフト軸線に重心(芯)がありません。シャフト軸線よりも外れていますし、シャフト軸線よりも後ろに重心(芯)がある。このため、クラブを動かした時にフェースが開く方向に回転しやすいからです。また、フェースを開いて上げた方が、クラブを動かしやすい。このため、多くのゴルファーは知らず知らずの内に(無意識に)テークバックでフェースを開いて上げてしまい、その結果、トップでオープンフェースになってしまいやすいのです。

では、どうすればオープンフェースを解消できるのか?

いくつかポイントはありますが、まずは極端なぐらいフェースを閉じて上げる感覚を養うことです。一度は宮里藍ちゃんのようなシャットフェースのトップを作ってみましょう。30ヤード右にスライスを打っているならば、ストレートを打とうとするのではなく30ヤード左にフックを打つ。と言ったらいいでしょうか?

わざと真逆なことを練習した方が、新しい「型」を覚えやすいし、思い切って身体の動きを変えていけるからです。そして、多くの人は真逆なことをするぐらい大胆な気持ちがないと、身体の動きは変わりません。スイングの「型」も変わりません。人間は慣れた動きから「外れる」ということに大きな抵抗感があるからです。

シャットフェースをマスターするポイントは3つ。

・テークバックの始動とともにフェースを下に向けていく。
例えば、7番アイアンのロフトは30度。30度のロフトをテークバックの開始とともに29度、28度、27度、26度‥‥という風にロフトを減らていきます。

・始動とともに左前腕を反時計回りにねじる。
左前腕の動きというのはフェースの向きに多大な影響を与えます。左前腕を時計回りにねじるとフェースは開き(オープンフェース)、左前腕を反時計回りにねじるほどフェースは閉じます(シャットフェース)

・手首をコックする時、左手首は手の平側に曲げ、右手首は手の甲側に曲げていく。
オープンフェースになる人の90%以上は手首をコックした時、左手首は甲側に曲がり、右手首は手の平側に曲がっています。

練習法としては、両手を20センチぐらい離した素振りがいいでしょう。7番アイアンを手にしたら左手はいつもの場所、右手は20センチぐらいヘッド側を持ちます。シャフトを持っても構いません。そしてヘッドを20センチぐらい浮かせてアドレス。

そこから上記の3つのポイントを意識しながらゆっくり素振りします。ハーフバックの位置(グリップが右腰あたり)でフェースが地面を向くぐらい、フェースを閉じていきましょう。そして左手首は手の平側、右手首は甲側に折れるように意識します。

ハーフバック以降はフェースが空を向くように、フェースを縦に回転させて上げていく。これでシャットフェースのトップが作れます。

今までオープンフェースだった人には、かなりと言うか、とてつもなく違和感がある感じになると思いますが、これを覚えないことにはオープンフェースから脱却できません。「こんなのスイングじゃない!」というぐらい、大胆に動きを変え、そして、それで作ったトップをデジカメなどでチェックしてみて下さい。「やっているつもり」では変化は生まれませんし、オープンフェースも解消しません。

客観的に変化してこそ、新しい「型」を身に付けることができるのです。


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