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ダウンの前半はシャフトを寝かせるイメージで!

「いいスイング」とは何か? いきなりこんな質問でごめんなさい。

ボクが言う「いいスイング」は形や型です。リズムやタイミングは評価点にはあまり加えません。この2つはスイングを構成する重要な要素でありますが、反面、リズムやタイミングは世界トップクラスの選手でも、心理状態(プレッシャーがかかった時)によって大きく変わることがあるからです。

どこの形(型)を見れば、スイングの良し悪しが分かるのか?

いくつかポイントはありますが、一番大事な場所はトップからダウンの切り返しでのシャフトのポジション。前回の番外編でも書きましたが、トップからクラブを振り下ろした時、一番理想的な形(型)はシャフトがシャフトプレーン(アドレス時のライ角度の延長線)と平行に収り、そしてシャフトはなるべくシャフトプレーンに近づいた状態になっていることです。

そしてシャフトはできるだけ同じ角度でプレーンに戻っていくのが理想型です。

これができていると、ダウンスイング後半からはクラブも体も余計な動きをしません。余計な動きをしなくてもクラブはシャフトプレーンに沿って下りてきますし、インパクトの再現性も高まるからです。タイガー・ウッズ、ジェイソン・デイ、そして一見変則に見えるリッキー・ファウラーもダウンの早い段階で、シャフトプレーンに沿ってクラブ(シャフト)がポジショニングされています。

対して、プロ、アマチュアを問わず、スイングが不安定な人の場合、ダウンの前半でシャフトが立ちすぎていたり、シャフトはプレーンと平行になっていても、シャフトが離れすぎています。

例えば、宮里藍。彼女の場合、テークバックですぐにシャフトの角度が崩れ、そして、ダウンの前半ではシャフトはプレーンと平行になっているものの、シャフトはプレーンから非常に遠い。このため、ダウン後半ではシャフトが寝てしまい(シャフトプレーンよりもヘッドが下に垂れ下がり)、それをリカバリーするためにインパクトで手が大きく浮き上がっています。今週発売のパーゴルフをご覧になっていただくと、シャフトがプレーンから外れている具合が分かります。

体の動きはダイナミックで素晴らしいと思いますが、シャフトの挙動はトッププレーヤーの中ではかなり不安定です。そして、何故かクラブの動きが不安定なのを指摘されることはありません(恐らく、プロの半分以上はそのことを理解しています)。

大事なことなので繰り返しますが、体に余計な動きをさせたくなければ、クラブ(シャフト)に余計な動きをさせないことが不可欠。特に、テークバックの前半と、前述したトップからダウンの切り返し。ここでクラブ(シャフト)のポジション(角度)が、プレーンから外れるほど、スイングが複雑になりますし、たくさんボールを打たないと方向性が安定しません。また、得意クラブと不得意クラブが出たりします。

読者(アマチュア)が体の動きを求めているのか? それともプロ(指導者)がクラブよりも体の動きを説明したがるのか?

どちらが理由なのか分かりませんが、ゴルフ雑誌のレッスン記事の大半は体の動かし方を積極的に教えています。でも誤解を恐れずに言うと、体の動きだけを意識してもクラブのポジションは変わる確率は非常に低いでしょう。

本当にスイングの完成度を上げたいのであれば、まずはクラブの正しいポジションを意識しながら練習すること。ボールをたくさん打つよりも、クラブのポジションを意識しながら30~50球、じっくり時間をかけ、そしてビデオを使って客観的にスイングチェックしながら練習した方がショットは安定しますし、プレッシャーに強いスイングが身に付きます。

正しいゴルフスイングを身に付けることは簡単ではありません。ギターやピアノを覚えたり、踊りを覚えるのと同じぐらいの努力が必要でしょう。でも正しい練習を続ければ、誰でもシングルになれます。


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