YONEX E-ZONE GTドライバー(2017)

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もうそろそろお正月気分も抜けてきた1月の2週目、このメルマガが皆さんに届く頃には、キャロウェイの新製品が日本で正式に発表になっているはず。ROGUEと呼ばれる新製品について、まだ詳細は不明だが、PGATOUR、2018年の一戦目となるセントリートーナメントofチャンピオンズで、多くのプロが使っていた。テーラーメイドもM3,M4を投入し、優勝したダスティン・ジョンソンは、飛んで曲がらない性能の高さを充分アピールしていた。松山英樹もスプーンをM4にチェンジしていて、新製品の性能の高さが伺える。

実はピンも新製品発表が控えているのだが、この時期に新製品集中するには訳がある、アメリカでは、フロリダで開催されるPGAマーチャンダイジングショーに合わせて、新製品を発表するのが通例。このPGAマーチャンダイジングショー(PGAショー)は、日本のゴルフフェアにあたる。日本でも以前はゴルフフェアに合わせて、新製品を発表してゴルフフェアで大々的に宣伝するというのが通例だった。

しかし、昨今はこの図式が崩れ、ゼクシオを筆頭に冬のボーナス時期に合わせて、新製品が発売される傾向が強くなっている。今年も、12月にいろいろ新製品が発売された。僕が注目したのは、ヨネックスのE-ZONE GTドライバー。石川遼とクラブ契約していた頃に比べ、あまり脚光を浴びず、若干寂しさを感じざるを得ない。しかしヨネックスは、地味だが一貫したポリシーを持ってクラブづくりをしている。

ヨネックスは、ご存知のように総合スポーツメーカーで、バドミントンでは市場の90%と圧倒的なシェアを誇る、それだけでなくテニスや、スノーボード、自転車、ランニングなど、ゴルフ以外の方がずっと有名だ。ヨネックスは昔からカーボン繊維を使ったスポーツギアを作るのが大得意なメーカー。テニスやバドミントンなどこの技術で、世界的にシェアを稼いだと言っても過言ではないだろう。ゴルフでもカーボンヘッドのアイアンなど独創的な商品を歴代発売している。

しかしカーボンが大得意で、技術的に圧倒的なノウハウがあるにも関わらず、ヨネックスのゴルフ用品は、そのことをあまり謳っていない。ゴルフ用品、
特にドライバーにおいて、カーボンという素材は、ネガティブなイメージがあるからだ。30年ほど前には、カーボンヘッドのドライバーはブームになったことがあるが、メタルドライバーによってその座を奪われた。チタンブームの真っ盛り、それもERCが大ヒットしたドライバーの直後に、キャロウェイがC4というドライバーを出した。カーボン繊維も、ロケットや航空機、レーシングカーなどに使われるぐらい進化を遂げているから何の不思議もないのだが

残念ながらこのC4、ゴルフ史に残るぐらいの失敗作となった。僕もテストしたが、飛距離性能は当時のチタンドライバーと比べ劣っているとは思わなかった。
寛容性についてはかなり優位だったと記憶しているが、打球音が「ポコ・・」という爽快感のない音で、飛んでいないイメージがするドライバーだった。以前メルマガにも書いたが、クラブがヒットするには、実際に飛ぶことと、いかにも飛びそうなイメージが大切。そのイメージが全くなかったために売れなかった。それ以来カーボンを前面に出すクラブメーカーが著しく減った。その後、プロギアのDUOシリーズ、ヨネックスのサイバースターなど、カーボンクラウンのクラブがヒットしてきた。

しかしカーボンの割合が増えれば増えるほど売れない方程式が出来あがった。ERCフュージョン、レイザーホーク、グローレリザーブなどなど、
多くのメーカーがチャレンジしたが、性能の割に売れなかった。しかし今の状況は全く違う。テーラーメイドM1、M2、キャロウェイのGBBエピックシリーズなど、カーボンのネガティブなイメージが払拭されてきつつある。ヨネックスは自社の得意なカーボンを使ったクラブづくりを地道にしてきているのに、ネガティブなイメージを持たれないように、あえてそのことを強くアピールしてこなかった。その隙きに海外ブランドが、カーボンを大胆に使いヒット作を出すという何とも皮肉な現状がある。

本来、カーボンを知り尽くしているヨネックスがやらなければならなかったことを、海外ブランドがやってしまった。一番の長所を、上手くアピールすることが出来ず、短所と捉えていたのではないだろうか?!今回のドライバーは、E-ZONE・GTはヨネックスお得意のカーボンクラウンで、カーボン繊維がしっかりと見える。EZONE XPGという少し前のモデルは、あまりカーボン繊維が見えないのだが、少しだがアピール度が上がっている。

ヨネックスはものづくりにこだわりを持つメーカーだ。組み立てだけ日本で行い、日本製と言ってるメーカーが多い中、ヘッド、シャフトを日本で自社の工場で作る。もちろん組み立ても日本で行う。メイドインジャパンにこだわっている。そしてワールドワイドを視野に入れたモデルを出している。日本のメーカーは、ゼクシオをターゲットに、気がついたらシニア向け?というスペックとなっているが、このモデルは46インチで総重量が299グラム(Sシャフト)と、シニア以外の若い層も十分使える仕様となっている。

ヘッドの特性もニュートラルで、カーボンクラウンをうまく使って適度な低スピン感で飛距離性能も高い。見た目は地味だが飽きの来ないデザインで、どちらかと言えば同じクラブを長く使いたいというゴルファーにオススメしたいモデル。今回フェースの縦研磨についてアピールしているが、その効果はよくわからないが、球がよじれないことは打ってみて感じる。縦研磨よりも、

「カーボン?何を今更・・うちはずっと使ってるよ!カーボンなら任せろ」

という感じでアピールして欲しいと思う。

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