ゴルフ雑誌のレッスン記事を読む心得え!

iPhone、iPad、スマートフォン……の普及によって、電子書籍が一気に注目を浴びてきました。そのあおりを受けて「雑誌の時代はもう終わった」などという声が大きくなってきつつあります。

ただ、ゴルフ業界においてはまだまだ電子書籍の波は大きくありません。ゴルフ雑誌はまだまだ元気ですし、雑誌が休刊になるという声も聞こえてきません。

さて、このゴルフ雑誌。昔も今も、一番人気はレッスン記事。それを証明するかのように、どの雑誌を開いてもレッスン記事の割合が多いです。巻頭ページには「えっ、たったの10分でプラス40ヤード」とか、「これでスライスがぴたりと止る」などの企画が目立ちます。

そこで今回はレッスン記事の正しい読み方について(すみません、手首のコックについては次回説明します)。

皆さんもご存じのように、プロのレッスンは百花繚乱。同じ号に、Aというプロは「テークバックは真っ直ぐヘッドを引け」とアドバイスし、Bというプロは「スイングは円運動、ヘッドはインサイドに引くの正しい」とレッスンしています。

読者にしてみれば、まったく正反対のアドバイスをされてしまうと「一体、どっちが正しいの?」と突っ込みを入れたくなりますよね。実際、出版社に抗議の電話を入れてくるゴルファーも少なからずいます。

でも、プロの肩を持つわけではありませんが、どちらもアドバイスとしては正解。何故かと言うと、彼らがレッスンしている言葉のサブテキスト(対象ゴルファー)が異なるからです。

サブテキストって何?

サブテキストとはテキスト(アドバイス)の裏側に含まれる言葉のことで、例えば、「ヘッドを真っ直ぐ引きましょう」というアドバイスには、「アマチュアの多くはヘッドをインに引きすぎるエラーを犯している。だから、真っ直ぐ引くことを教えることでヘッドが正しい軌道に乗る」というサブテキストが含まれています。

対して、「ヘッドをインに引きましょう」というアドバイスには、「アマチュアの多くはヘッドをアウトに上げすぎるエラーを犯している。だから、インに引くことを教えることでヘッドが正しい軌道に乗る」というサブテキストが含まれています。

要するに、どちらも正しい軌道を教えたい(ヘッドがシャフトプレーンに沿って上がっていく)。ただし、エラーを犯しているタイプを正反対に想定しているから、AプロとBプロのアドバイスがまったく逆になってしまうのです。

アドバイスの中にはサブテキストが含まれないモノのありますが(万人に通用するアドバイス)、プロのアドバイスの多くにはサブテキストが含まれています。

理由は2つあります。多くのアマチュアはすでに誤ったスイングを身に付けている。このため、エラーを犯しているゴルファーを想定してアドバイスするために、サブテキストが内在せざるを得ないのです。もうひとつは、プロ自身の癖やエラーがレッスンに反映されてしまうこと。

例えば、ダウンでシャフトが寝てチーピンが出やすいプロがいたとしましょう。こういう場合、自分が治したいこと、例えばダウンでシャフトを立てる、ダウンで左手を浮かせない、なんてことが無意識の内にアドバイスとなって言語化されてしまいます。ゴルフ雑誌で有名なEプロのレッスンはまさにその典型。彼はフック打ちで、チーピンに悩むタイプ。彼のレッスン記事を読むと、「ダウンで左手を浮かせない」「左手を低く保つこと」をこれでもかってぐらい、しつこく説明しています。

もう、ボクの言いたいことはお分かりでしょう。

そうです、ゴルフ雑誌のレッスン記事を読む場合、そのレッスンはどんなゴルファーを対象にしているのかを裏読み(サブテキスト読み)することが不可欠。そして、レッスンするプロの持ち球(そのプロが抱えている問題点)をあらかじめ知っておくこと。この2つが分かっていれば、「ははぁ、この記事はテークバックがアウトに上がり過ぎて失敗しているアマチュア向け」とか、「なるほど、こんなアドバイスをするのは、このプロはチーピンで悩んでいる」とかが読み取ることができます。

ゴルフ雑誌には、毎週毎週、これでもかってぐらいレッスン記事が紹介されていますが、どの記事にも間違いはありません。ただし、サブテキストを読み間違えたり、自分に当てはまらないアドバイスを鵜呑みにしてしまうと……ますます迷路に嵌ってしまいます。「下手を固める」危険性も大きいでしょう。実際、正月前後に発売されたゴルフ雑誌のレッスン記事を読んでみても、読み違えると誤解を招くレッスン記事が多数ありました。

大事なことなので繰り返しますが、レッスン記事を参考するにはアドバイスの真意(サブテキスト)を読み取ることが不可欠です。サブテキストを読み取る自信がない人は、レッスン記事を読まない方がいいでしょう。スイングを改善したいならば、プロやインストラクターに直接レッスンを受けた方が、回り道しないで上達できます。

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