タイトリスト TS2、TS3ドライバー(2018)

このインプレッションは、2018年9月のマーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

最近のクラブメーカーの販売戦略として、SNSの活用が一般的となってきた。発売前に影響力のあるブロガーなどに、新製品を試打してもらい、それをSNSに取り上げてもらうというもの。そんなステマ(ステルス・マーケティング)で評判がいいのが、タイトリストのTSシリーズ。

残念ながら僕には、ステマの依頼が来なかったが、WEBの仕事としてしっかりと試打する機会があった。ゴルフ5の西葛西店で様々なドライバーを試打するというもの。今までタイトリストのプロ、上級者向けドライバーは、917D2と言う具合に、最初に数字が入り、そのあとモデル名であったが、今回からは大きく変わった。

TS2、TS3とモデル名も従来の流れから、一線を引いた感じ。従来はD2、D3と兄弟モデルとして、コスメは同じで、ヘッド体積と重心位置が違うという位置づけだったが、TS2、TS3は、兄弟っぽさは無くなった。ぶっちゃけ『同じモデルでいいの?』と思うぐらいに違う、ヘッド体積は同じで、TS2はシンプルに重量調整のウエイトがある、915D2の進化系のイメージ。一方TS3は前回採用したタイトリスト独自の調整機能SURE FIT® CGウェイトを搭載していて、917D2の進化系のイメージがする。

TS2でまず思ったのは、メルマガだから書くが、『VG3じゃないの?』という印象。ヘッドウエイトの位置といい、ヘッドのヒール側のボリュームといい、ソールのデザインもとしか思えない。打ってみても、ソールを見て確認するまではVG3?と思ってしまう。僕の日曜日のブログを読んでくれただろうか

超私的な提案 ゴルフクラブを選びやすくするためにメーカーがなすべきこととは!?

このブログに

クラブメーカーも、単に飛びをアピールするのではなく、「このモデルは○○○ヤードを効率良く飛ばせます」とか「ドライバーの飛距離が○○○ヤードの人が打つと劇的に飛びます」とアピールした方が、ユーザーフレンドリーになりますし、ユーザーも自分に見合ったモデルを選びやすくなってきます。

と書いた。実際TS2、TS3を打ってみると、アスリート、上級者向けというイメージは、ほとんど感じない。これは日本仕様の純正シャフトが50g台で、シャフトの硬さが抑えられていることもあり、ヘッドスピード40〜43、44m/Sぐらいの一般的アマチュアゴルファーのヘッドスピードにマッチするように仕上がっている。

アスリートライクなドライバーからアマチュアライクなドライバーにかわったグローバルモデル、日本市場を意識しているのを感じる。メルマガだから書くが、非常にマーケットインな印象を受ける。前作が売れなかったということもあるだろう。”今回は売らないと”という姿勢が垣間見える。外ブラと言えば、ピンやテーラーメイドのようにプロダクト・アウトなクラブが印象的だが、TSシリーズにプロダクト・アウトな感じはほとんど受けない。このモデルが売れるか売れないかは蓋を開けてみないとわからない。

僕がクルマ好きなのは、メルマガ読者の皆さんならご存知かと思う。先日ポルシェの最新モデルに試乗する機会があったが、乗ってみて驚いた。ドライビングポジションは、スポーツカーだが、運転するとよく出来たセダンのように、運転しやすい。ハイパワーなスポーツカーなのに、普通に運転できる。これはもちろん素晴らしいことだが、ポルシェらしさという観点から言うと、非常に残念に感じた。

タイトリストのドライバーと言えば、車で言えばハイパワーなスポーツカーではないだろうか?それがよく出来たセダンのようになってしまっている。なんだか、試打したあとポルシェに重ねてしまった。ここまで書いている内容を読んで、『なんだ良くないのか?』と思った読者も多いだろう。誤解のないように書いておくが、ターゲットユーザーは広がっているが、スイートエリアが広くなったことに加え、低重心化がはかられていて、非常に飛距離が出せる要素があるドライバーだろう。

TS2,3とも、ヘッド重量がメーカーのオプションでしっかりと調整できる点は非常にありがたい。ロフトをしっかり選び、広く選べるシャフトバリエーションから、自分に合うものを選べば、かなりの飛距離が期待できるだろう。220ヤード平均のアマチュアゴルファーから、350ヤード打てるツアープロまで、しっかりと対応したドライバーとなっている。タイトリストが初めて可変スリーブを採用した、910シリーズの可変スリーブから、今回のTSシリーズまで互換性があるのがありがたい。(ドライバーに限る)

僕はタイトリストには、ポルシェのようなスポーツカー的なクラブを作り続けて欲しいと、超私的には思っている。しかしポルシェに乗ってみて、もうそういう時代ではないのかなと感じた。タイトリストもポルシェも、いつまでもカッコいいブランドであって欲しいと願っているが、それを時代がゆるさないのだろう。

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