タイトリストVG3ドライバー(2012)

このインプレッションは2012年6月に書かれたものです

タイトリストはワールドワイドなブランドであるが、前作同様、このVG3は日本専用モデル。今回のモデルチェンジでも、見た目はタイトリストらしくない。ソールとクラウン部分にはタイトのグラフィックが入るが、ヘッド形状は丸型。初代との違いは少なく、オーソドックスな形状だ。ヘッドの後方外側にタングステンウエイトが配されているが、初代との違いを明らかに感じるのはこの点ぐらいである。どことなくキャロウェイのLEGACYに似ていなくも無い(笑)。

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しかし、じっくり見ていくとスペックが微妙に異なる。体積は460CC。フェースの厚みは約56ミリ。前作よりも2ミリほどシャローで、高弾道をイメージしやすくなっている。フェースの向きはスクエア。メーカー側は「捕まりの良さ」をアピールしているが、構えた感じではスライサーだけでなく、フッカーにも構えやすい。

長さは装着されるシャフトによって異なる。今回試打するクラブは45.5インチ仕様。60g台のシャフトが装着されている。前作同様、オーソドックスで顔付きの良さにこだわったVG3。メーカーの意図通り、捕まりが良いのか試打してみた。

試打クラブはロフト10.5度。シャフトは純正のVG60のS(三菱レイヨン製)。シャフトはアベレージゴルファーよりもアスリートゴルファーを意識しているのだろう。純正Sにしてはしっかり目。ワッグルすると手元が硬めで中間部分がしなる。振動数は260cpm。クラブ重量は297.8gでバランスはD0.5。長さは実測で45.25インチ(メーカー値45.5インチ)。長さのわりにバランスが出ていないのはヘッドがやや軽いと推測する。

試打してみると‥‥「スパーン」と中金属音とともにボールが飛んでいく。球離れは早くない。一瞬、ボールがフェースに吸い付き、それから力強く飛んでいく。鍛造ヘッドにカップフェースの組合せの妙で、打感と音が非常心地良いのが魅力だ。

そして、印象に残ったのが捕まり。スクエアからややオープンフェースだが、実際に打つとドローが打ちやすい。ダウンからインパクトにかけてヘッドが返りやすい。重心距離はそう短くないのに、シャフトを軸にしてヘッドがターンしやすい。重心が深く、重心アングルが大きそうだ。左のミスを嫌う人には捕まり過ぎる怖さがある反面、球の捕まりを求める人には、非常に扱いやすい。前作よりも捕まり具合はアップしている。

弾道計測してみると、打ち出し角度は13度前後。スピン量は2500~2700回転。伸びのある中弾道でキャリーとランで飛距離を稼げそうだ。ストレート弾道を打つ感じでスイングするとドロー弾道。フェードよりもドローが打ちやすい。重心はそれほど低くなくて、フェース上側で捕えた方がスピンは減って飛ぶ弾道が打ちやすい。

シャフトは中間部分がしなる粘り系。かなりタイミングが取りやすい。トルクが少ないので追従性が高く、振り遅れにくい。インからあおると捕まり過ぎる怖さもあるが、アウトサイドインの軌道で振った時にはフェースが開きづらい分だけ、右へのミスが出づらく仕上がっている。

今回のモデルチェンジでVG3は捕まりがさらにアップしている。そして、前作同様、打感の良さは秀逸。捕まりの良さだけでなく、フィーリングの良さを求めるゴルファーにオススメする。

表示ロフトが10.5度に対してリアルロフトが11.5度。フェース角が?1.25度でライ角は63.75度。超アップライトなライ角で捕まりを良くしようとする意図を感じる。重心アングルも26度と大きく、これも捕まりの良さに貢献している。実際に打ってみても、前作よりも明らかにヘッドが返りやすい。重心距離が約40ミリ前後あることを考えると、かなりドローが打ちやすいドライバーだ。

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シャフトについては、今回試打したVG60(三菱レイヨン製)は、中間部分から先端にかけてしなる。手元がしっかりしていることと、トルクが3.2度少ないこともあって、しっかり感がある。硬さの目安となる振動数は260cpm。これはアフターマーケット用のSの硬さと同じ。

長さは実測値で45.25インチ。クラブ重量は297.8グラム。バランスはD0.5。45インチ換算すると約300g。40~60歳ぐらいで、体力が平均的なゴルファーにちょうどいいスペックだ。

クラブの位置付けとしてはセミアスリート向けだが、リアルロフト、シャフトのフレックスは、ほぼアスリート向け。ロフトもシャフトも見栄を張るのは禁物。ロフトは9.5度、10.5度、そして11.5度がラインアップされている。ボールが上がりづらい人は普段と同じか、1度ロフトを増やした方がキャリーを出しやすくなる。シャフトもしっかりしているので、普段と同じか、普段よりも0.5~1フレックス軟らかい方が、しなりを感じ取りやすくなるだろう。ちなみにVG60のSフレックスのストライクゾーンは44~48m/sぐらい。

VG3はシャフトのバリエーションが豊富だ。純正には10g軽いVG50(46インチ)も用意されている。アフターマーケット用では、グラファイトデザインのツアーADBBシリーズ、三菱レイヨンのFUBUKIKシリーズも選べる。

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タイトリスト VG3(表示ロフト9.5度)+グラファイトデザインTOUR-AD BB6(S)

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長さ45.25inch/重さ312.7g/バランスD0/振動数260cpm/センターフレックス値4.47/表示ロフト9.5度、リアルロフト10.5度/フエイス角-1.0度
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