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カテゴリー: スイング、ゴルフ練習法

2013年04月10日スイングのウソ、ホント、その7 「連続写真のように素振りしよう」

レイドオフ、そしてシャット(スクエア)フェース。

トップにおけるこの2つの正しい型を体に覚え込ませるには、感覚やフィーリングに頼るのは禁物です。また、ボールをたくさん打っても身に付きません。レイドオフに上げているつもり、シャットにしているつもり‥‥。つもりのままでは、一生懸命練習しても形(型)は何ら変わらないからです。練習場ではどのゴルファーも一生懸命ボールを打っています。というか適当にボールを打ったり、わざとミスショットを打つような人は‥‥まず見たことがありません。

では、練習場でボールを打っている人は皆、練習量に比例して上達しているのでしょうか? 皆、スイング中の悪癖を矯正できているでしょうか?

残念ながら答えはノーです。ボールをたくさん打つてばボールに当てる能力はアップしますが、ことスイング作りにおいては良い方向に変化している人は、非常に少ない。癖のあるフォームをしている人は、何年練習してもその癖を取り除けていません。理由は単純、練習場でボールを打っている人のほとんどは、フォームのことよりも、飛んでいくボールのことの方が気になるからです。誤解を恐れずに言うと、練習場でミスショットが3発続くと‥‥ほとんど人はフォームを変えることなんか意識から消え去り、なんとか芯を喰ったショットを打ちたくなる。悲しいかなそれが人間の性(さが)なんです。

では、どうすれあ正しいトップを作れるのか?
シャフトクロスのトップを解消できるのか?
左ひじが曲がった弱々しいトップを修正できるのか?

トップの形を修正したいならば、ボールを打つことよりも素振りで徹底的に正しい形を体に覚え込ませることです。素振りの形が良くなったからと言って、ナイスショットはすぐには打てません。そこがフォーム改造の難しい所です。しかし改造後のフォームが体に染みこめば、かならずナイスショットの確率は上がってくる。それを信じれるかどうかもすごく大切です。

ただしい形(型)を体に刻み込ませるために、ボクがお勧めしているドリルが2つあります。ひとつは連続写真ドリル。ゴルフ雑誌にはプロの連続写真が紹介されていますよね。8コマとか10コマとか、12コマとかで。これを素振りでやるんです。テークバックやトップの正しい形を身に付けたいならば、アドレス、テークバック、そしてトップ。この3つの形をそれぞれ、静止した形で体に覚え込ませます。

アドレス 

アドレス

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テイクバック

トップ

トップ

アドレス、テークバック、トップ。それぞれポートレートの写真を撮られるかのようにちゃんと静止してポーズを取りましょう。それぞれの形で1~2秒静止し、それから次のコマに進む。アドレスで2秒静止、テークバックで2秒静止、そしてトップで2秒静止。それぞれの静止画をつなぐことでトップまで作ります。それぞれでピタッと止まるわけですから、それこそロボットがスイングしたかのようにギクシャク動いて下さい。この段階ではスムーズに動くことよりも、ギクシャクして動く方が良いのです。そして、それぞれの静止した形を鏡でチェックしたり、スマホやデジカメでチェックする。自分の感覚ではなく、客観的にチェックすることも極めて重要なポイントです。

静止画をつなぐことでトップの形をちゃんと作れるようになったら、今度は静止画と静止画を接着剤でつなぎます。ここでもスムーズに動く必要はありません。ギクシャクしながらスローモーションで動き、トップを作っていきます。自分で決めた形をとにかく意識しながらスローモーションでテークバックしていきます。目安としてはアドレスからトップまで3~5秒ぐらい時間を使って下さい。

スローモーションでスイングする時、注意してほしいのは手先だけでクラブを動かさないこと。それこそドライバーで300ヤード飛ばすぐらいの感覚を持ち、体全体をしっかり使って、ゆっくり上げていくのです。

静止した形をつなぐことができると動き(フォーム)も変わってきます。そして、どれだけ変化したかを自分の感覚ではなく、鏡やデジカメなどで客観的にチェックする。もし変わっていないと感じるならば、スローモーションではなく、再び、静止画をちゃんと作る練習に戻る。フォームの改造、スイング改造というのは、どれだけ地味な練習を積み重ねられるかで決まります。そして1回15分でもいいから毎日練習することが大事。1週間に1回、60分の練習よりも1日10分の練習の方が、はるかに効果が高いのです。

ちなみに形を変えるためには極端なぐらい動きに差を付けることも重要です。例えば、トップの高さを5センチ低くしたいと思うならば、50センチぐらい下げる感覚でスイングして下さい。10倍ぐらい動きを変えないとフォームは変わってくれません。これは実際に試していただけると実感できます。

継続と反復。

この2つのことに真正面から取り組めば、運動神経の有無に関係なく、誰でも美しいフォームを身に付けるられるのです。

そして練習器具も活用した方が効果的です。マーク金井はこのゴルフの竪琴でスイングチェック、フォームのチェックをしています。竪琴は右手と左手を立体的に離して持てるので、関節の曲げ伸ばしのチェック、手首を正しくコックする感じを正確にチェックできるからです。

竪琴を使ったアドレス

竪琴を使ったアドレス

竪琴を使ったテイクバック

竪琴を使ったテイクバック

 

竪琴を使ったトップ

竪琴を使ったトップ

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こちらがゴルフの竪琴↓

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「スイングのウソ、ホント その6 「緩みのないトップを作るコツとは‥‥」」


2013年04月07日スイングのウソ、ホント その6 「緩みのないトップを作るコツとは‥‥」」

前回のブログ(4月5日)で、手首をコックする動きについて説明しました。

手首を正しくコックするコツは「作用と反作用」の力を上手く利用すること。左手を下げ、その反動でヘッドを持ち上げることです。

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両手の間に支点をイメージしたら、左手を下げて右手を引き上げる。左右の手を逆方向に使うことで手首をコックし、その反動でヘッドを持ち上げていく。実際のテークバックでも、こういう風に左手と右手が逆方向に動かすのが好ましい手首のコックです。これがちゃんとできると手首が正しくコックされたことになり、クラブヘッドをプレーンに沿って上げやすくなるのです。

左手を下げて(グリップエンドを下げて)ヘッドを持ち上げることができると、左肩の入りが良くなりますし、背中の筋肉を効率良く使うこともできます。テークバックで左手が下がってくれば、それにつられて左肩が下がり、左の肩胛骨もダイナミックに動きます。肩は横に回すものだと思っている人が少なくありませんが、実は、左肩は下がる感じで動いた方が肩の入りが良くなるのです。

本題に入りましょう。今回はテークバックの終着駅であり、ダウンスイングの始発駅でもあるトップについてお話します。トップの形(型)を評価するポイントは2つです。ひとつは、体に緩みを作らないこと。力み過ぎるのもダメでですが、「サウナに入ってリラックスしている」ような緩んだトップも好ましくありません。緩んだ状態ではパワーを蓄積できないし、体をちゃんと動かすこともできないからです。伸ばすべき関節は伸ばし、曲げるべき関節は必要なだけ曲げておく。具体的に言うと、トップでは左ひじの関節は突っ張るぐらい伸ばしておき、右ひじの関節は90度前後曲げます。
トップの形
手首は左手首は親指側に曲げ(左手親指を立てる感じ)、右手首はボールを投げるような感じで甲側に曲げる。足首、ひざ、股関節、背骨‥‥これらの関節はアドレス時に作った角度(前傾角度)をキープするように使って下さい。伸ばす関節と曲げる関節を意識すると、緩みを取り除けるはずです。
次にトップの形。これは。これはクラブのポジションとフェースの向き。あそいてアドレスで作った前傾角度がキープできているかどうかがポイントになります。

クラブのポジションは‥‥
シャフトプレーンに対して「シャフトが平行」~飛球線に対して「シャフトが平行」までの間に収まっているのが好ましい。飛球線に対してシャフトがやや左に向いた状態を、「レイドオフ」と呼ばれていますが、これが今どきのクラブと非常に相性が良いです。レイドオフにクラブが収まっていれば、余計な動きを入れることなくダウンスイングを開始できます。加えて、今どきのクラブは重心距離が長い。重心距離が長いクラブはレイドオフになっていた方がフェースの向きをコントロールしやすく、インパクトの再現性も高くなるからです。
トップでシャフトが飛球線よりも右を向く‥‥いわゆるシャフトクロスは好ましい形ではありません。シャフトのクロスになるほど、トップで手首が誤った方向に曲がり、左ひじも緩んで大きく曲がります。そしてダウンスイングではプレーンに沿ってクラブが下りづらくなる。今どきのクラブ(重心距離が長いクラブ)では、シャフトクロスになるほど振り遅れのミスが出やすくなります。

横峰さくらプロはシャフトクロスでも素晴らしいショットを放ちますが、これは類い希なる才能と努力のなせる技です。普通のアマチュアが彼女のようなトップを作ったら‥‥ボールをコントロールするのが非常に難しくなるし、ナイスショットの確率を上げるためには、とてつもない練習量が必要になるでしょう。正しいトップの形がナイスショットを完全保証するわけではありませんが、正しくないトップの形からナイスショットを打つのは、困難な作業になるのを避けられません。

フェースの向きに関しては、スクエア(フェースが斜め45度)、もしくはシャット(フェースが空を向く)。これが好ましい形です。テークバックでフェースが開く度合いが少ない方が、フェースの向きをコントロールしやすく、インパクトの再現性も高まるからです。加えて今どきのクラブ(重心距離が長いクラブ)は、フェースをシャットに使った方が扱いやすくなります。

オープンフェース(フェースが正面を向く)のが好ましくないのは、トップで左手首に緩みが出やすくなるからです。加えて、今どきのクラブ(重心距離が長いクラブ)を使った場合、オープンフェースだとフェースが開いたままインパクトを迎えやすくなり、右へのミスや、それを嫌がって引っかけのミスが出やすくなります。

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レイドオフのトップ、そしてシャット(スクエア)フェース。

この2つの型を体に覚え込ませるには、感覚やフィーリングに頼るのは禁物です。また、ボールをたくさん打っても身に付きません。レイドオフに上げているつもり、シャットにしているつもり‥‥。つもりのままでは、一生懸命練習しても形(型)はなんら変わらないです。
おっと、今日は東京ドームでプロ野球のデーゲーム観戦!!!!!
正しいトップの形(型)を身に付ける方法は日を改めてじっくり説明します。。それが待ちきれない人は、マーク金井が書いた電子書籍「一生役立つゴルフ上達法」をお買い上げ下さい。162円でじっくり説明しています~。

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2013年04月05日スイングのウソ、ホント その5 「作用と反作用と意識すると正しくコックできる!!」

前回のブログ(4月1日)で、手首のコックの重要性について説明しました。プロの中には「コックは自然にできる」「コック意識しなくていい」と教える人もいます。確かに意識しなくてもできる人はいますが、アマチュアのスイングを分析すると、そんな人はほんの一握りです。アマチュアゴルファー全体の2割以下でしょう。8割近くの人は誤ったコックをしているか、もしくは手首のコックが不完全なままでテークバックしています。

ツアープロのスイングを見ていると、ほとんどのプレーヤーはハーフバック付近で手首をコックが入っています。手首をコックすることでヘッドをプレーンに沿って上げています。逆に言うと、手首をコックした方がプレーンに沿ってヘッドを上げていきやすいのです。

では、正しい手首のコックはどんな動きなのか?

前回のブログ(4月1日)で、こんなドリルを紹介しました。ボールの入ったカゴ等の取っ手部分にクラブヘッドを引っかけたら、クラブでカゴを持ち上げていきましょう。

持ち上げる前の画像

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ゴルフの竪琴で、かごを持ち上げる。アドレス時

これで、左手も右手も持ち上げることでヘッドを持ち上げている人は‥‥

悪い持ち上げの画像

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ゴルフスイングでも手首のコックでヘッドを上げる感覚が乏しく、そして手首のコックを間違えている可能性が大きい。こういう風に両手を引き上げることでカゴを持ち上げている人は、作用と反作用を使う感覚が乏しいからです。

では、どんな風に持ち上げるのが正しいのか? 正解は‥‥

正しい持ち上げの画像

P1020871

左手を下げることで、ヘッドが上がっている

こんな風に、左手を下げ、その反動でヘッドを持ち上げることです。両手の間に支点をイメージしたら、左手を下げて、右手を引き上げる。左右の手を逆方向に使うことで手首をコックし、そしてヘッドを持ち上げていく。左手を下げた反動でヘッドを持ち上げる感じになると、作用と反作用の力でヘッドを持ち上げることができます。

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大切なとこなんで、少しアップで!左手を低くすると、その反動でヘッドが上がっていきます!

実際のテークバックでも、こういう風に左手と右手が逆方向に動かすのが好ましい動きです。これがちゃんとできると手首を正しくコックできますし、クラブヘッドをプレーンに沿って上げやすくなるのです。

手首を上手くコックできない人、ノーコックでクラブを上げようとしている人の場合、手元に対してヘッドが低い状態になっている時間が長くなります。実はこれは‥‥ヘッドをインサイドに引き過ぎることにもつながってくるのです。

左手を下げて(グリップエンドを下げて)ヘッドを持ち上げることができると、左肩の入りが良くなりますし、背中の筋肉を効率良く使うこともできます。テークバックで左手が下がってくれば、それにつられて左肩が下がり、左の肩胛骨もダイナミックに動きます。肩は横に回すものだと思って入る人が少なくありませんが、実は、左肩は下がる感じで動いた方が肩の入りが良くなるのです。

右サイドの動きについても、手首のコックで右手が引き上るのに連動して、右肩も上げていきましょう。これができると右肩の動きもスムーズになってきます。肩は両肩を一体にして動かそうとするよりも、左右の肩をそれぞれ独立させて動かした方が、動きがスムーズになるだけでなく関節の可動域も大きくなってくるのです。

手首のコックというと手首だけを意識しがちですが、実は肩の動きにも連動してくるのです。支点となるのは両手の間。左手(グリップエンド)を下げて、その反動で右手とヘッドを引き上げていく。まずはボールの入ったカゴで練習して下さい。左手を浮かせて持ち上げるのではなく、左手を下げた反動でカゴをヒョイと持ち上げる。マーク金井ゴルフの竪琴でこの練習をしています。竪琴だと、クラブを持った時よりも両手の間隔が広がります。より明確に右手と左手の役割が分かるからです。手首のコックについてはボールを打つよりも、今回紹介したドリルをやった方が、はるかに短時間で正しい動きをマスターできます。

んじゃ(▼▼)b

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ゴルフの竪琴の詳細は↓

ゴルフの竪琴

 

 

 


2013年04月01日スイングのウソ、ホント その4 「正しいコックとは?」

昨日の女子ツアー、20歳の堀奈津佳が逃げ切りツアー初勝利しました。ルールの解釈で色々と物議があったみたいですが、競技委員が「無罰」と裁定を下したわけですから、その時点でプレーヤーには責任はないと思います。かつて日本オープンでは今野康晴プロが優勝争いの最中、「競技委員の裁定で2打罰」を受けてましたが、彼はその裁定を潔く受け入れました。ゴルフは自分自身が審判と言われますが、競技会においては競技委員が必ずいます。日本オープンであれ、ゴルフの場の月例競技であれ‥‥。

プレーヤーは競技委員の裁定に従うのがルールです。ルール専門家のマイク青木さんも、今回の件で問題があるとすれば日本女子プロゴルフ協会側にあるとフェースブックでコメントされています。
さて、今日のテーマはスイングの善し悪しについて。
格好いいスイングと格好悪いスイングは何が違うのか?
癖のないスイングと癖があるスイングはどこが違うのか?
自然に見えるスイングと不自然なスイングは何が違うのか?

前回のブログ(3月30日)で、ハーフバックの正しい形について説明しました。ヘッドをインに引き過ぎているのか、オンプレーン(シャフトプレーンに沿って上がった状態)になっているのかはハーフバックの位置で確認できます。

飛球線後方から見てシャフトが地面と平行、正面から見てもシャフトが地面と平行なポジションがハーフバックです。

ハーフバックの画像

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ここでヘッドがシャフトプレーン上にあるのが正しい形ですが、もちろん許容範囲はあります。ヘッド一個分ぐらいは前後に外れても問題ありません。インに引きすぎると、ハーバックでヘッドはシャフトプレーンよりも内側に入ります。アウトに上げ過ぎると、ハーフバックでヘッドはシャフトプレーンよりも外側に位置します。どちらも好ましくない形ですが、二者択一で言うならばアウトに上がる方が良いです。アウトに上がっている場合、シャフトクロスのトップになりにくいこと、そしてダウンスイング前半でヘッドをプレーンに乗せやすいからです。代表例としてはジム・フューリックや青木功プロ。二人ともテークバックはアウトに上がっていますが、ダウンでヘッドはちゃんとプレーンに乗っています。

対して、インに上がってしまうスイングには未来がありません。インに引きすぎるとシャフトクロスのトップになりやすく、そしてダウンスイング前半でヘッドがプレーンに乗りにくい。いわゆるアウトサイド・イン軌道のカット打ちになりやすいからです。ちなみに、今どきのドライバーはヘッドが大きくて重心距離が長い。シャフトクロスになってしまうと、重心距離の長さをもてあますことにもなって、プッシュアウト、スライス、引っかけが出やすくなります。

ハーバックのポジションではもうひとつチェックポイントがあります。それは手首のコック。手首のコックについては、プロの中には「自然にできる」「意識しなくていい」と教える人もいます。確かに意識しなくてもできる人はいますが、アマチュアのスイングを分析すると、そんな人はほんの一握り。アマチュアゴルファーの2割以下でしょう。それ以外の人達は誤ったコックをしているか、もしくは手首のコックがちゃんとできていません。いわゆるノーコックで上げている人が少なからずいます。加えて、ノーコックで上げている人の中には、

「手首を使う=悪い動き」

と決めつけています。高校生にはバイクは危険。だからバイクには乗らせない、みたいな感じで‥‥手首のコックをかなり悪者扱いしています。

確かに、手首を誤って使ってしまうと見た目に格好悪いスイング、美しくないスイング、球がちゃんと飛ばないスイングになる確率がグンと上がります。しかし、手首を使わないテークバックにも問題が「大あり」なんです。テークバックで手首を固定するとヘッドをインに引きやすくなってきます。テークバックで不可欠な右手と左手の位置関係を変えることもしづらくなるのです。そして何より、テークバックで手首を完全固定してしまうとプレーンに沿ってヘッドを上げづらくなるのです。

ツアープロのスイングを見ていると、ほとんどのプレーヤーはハーフバック付近で手首をコックが入っています。手首をコックすることでヘッドをプレーンに沿って上げています。本人に自覚があるか無いかは別にして、手首を使った方がオンプレーンに沿って上げていきやすいからです。

では、正しい手首のコックはどんな動きなのか?

P1020864

それを実感してもらうのに役立つのがこのドリル。ボクはゴルフの竪琴を使ってやってますが、ゴルフクラブでも可能です。ボールに入ったカゴ等、重たい物をヘッドで持ち上げてみましょう。これをやってみると、手首をちゃんと使えるかどうか、誰でも即座に簡単にチェックできるのです。

手首のコックの答え合わせは、水曜日か木曜日にやりましょう。
んじゃ(▼▼)b

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「誰も教えないゴルフスイングのウソ、ホント その2」

「誰も教えないゴルフスイングのウソ、ホント その3」


2013年03月30日誰も教えないゴルフスイングのウソ、ホント その3

良いスイングと悪いスイングはどこが違うのか?

格好いいスイングと格好悪いスイングは何が違うのか?
癖のないスイングと癖があるスイングはどこが違うのか?
自然に見えるスイングと不自然なスイングは何が違うのか?

前回のブログ(3月25日)で、テークバック前半部分はクラブのライ角度を維持することが大事だと説明しました。インサイドに引き過ぎたり、アウトサイドに上げ過ぎるとライ角度が崩れます。最初の1mぐらいは手元もヘッドも飛球線に沿ってほぼストレートに動くのが好ましく、これでライ角度がキープできると書きました。

スイングは円運動とイメージしている人にとっては、ヘッドと手元がパラレルな状態で真っ直ぐ後ろに引こうとすると‥‥「とてつもなく外に上がる」感じになるでしょう。そして、もの凄く気持ち悪い。その違和感たるものや、右利きの人が生まれて初めて左手に箸を持ってご飯を食べるのと同じか、それ以上です(笑)。この強烈な違和感、錯覚を取り除く一番効果的な方法は、動画でチェックしながらテークバックの軌道をチェックすること。自分の感覚に頼る限りスイングは変わりません。本当にスイングを変えたいならば、外の目(客観的視)に頼ることが極めて重要です。ボクも調子が悪くなるとテークバックがインに上がりやすいのですが、そんな時はボールを打ちません。ビデオとにらめっこしながら、ひたすらテークバックだけを練習。1回上げるごとに動画をチェックし、軌道をチェックしてます。なので、テークバック30回練習するのに30分以上の時間が必要です。

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アドレス時のシャフトプレーン

オンプレーンのテイクバック

オンプレーンのテイクバック

 

手もヘッドもプレーンのイン側に入っている

手もヘッドもプレーンのイン側に入っている

手はプレーンよりアウト側に、ヘッドはイン側に

手はプレーンよりアウト側に、ヘッドはイン側に

ちなみにツアープロのテークバックをチェックしてみると、昔はインに上げているプロも少なからずいましたが、最近はほとんどいません。ビデオでスイングチェックするのが当たり前になったことで、プロのほとんどはプレーンに沿ってヘッドが上がっています。

では、なぜインに引き過ぎるのはダメなのか。

ゴルフはテークバックでボールを打つわけでない。ダウンスイングが良ければ、テークバックは個性があってもいいのではないのか?

そう考える人もいるみたいですが、ボクはこの考え方に賛同できません。テークバック前半でヘッドをインに引き過ぎると‥‥クラブはシャフトプレーンの下側(内側)居続けます。こうなってしまうと、テークバックの後半部分で、ヘッドを急激にプレーン上に持ち上げることになるのです。プレーンの下にいたままではトップまでクラブが上がらないからです。インに引き過ぎる人ほど、テークバック後半でクラブを急角度で持ち上げることになって‥‥

・シャフトクロスのトップ
・トップで右ひじが大きく空く
・トップでフェースがオープンになる

そうです。テークバック前半でインに引き過ぎる人は、誤った形のトップを作る可能性が非常に高くなるのです。そして誤ったトップを作るほど、ダウンスイングも誤った形になる可能性が極めて高くなるのです。今、トップの形はレイドオフな状態が良いと言われていますが、テークバック前半でヘッドをインに引き過ぎてしまうと、レイドオフからどんどんかけ離れ、真逆のシャフトクロスになってくるのです。

ヘッドをインに引き過ぎているのか、オンプレーン(シャフトプレーンに沿って上がった状態)になっているのかはテークバックの前半、そしてハーフバックの位置でチェックします。ハーフバックとは飛球線後方から見てシャフトが地面と平行、正面から見てもシャフトが地面と平行なポジションです。

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テークバック前半では手元とヘッドはほぼ平行に動きますが(手元よりもヘッドは外側に位置する)、ハーフバックの位置では手元もヘッドもシャフトプレーンにほぼ重なっているのが正しい形。許容範囲としてはヘッドが1個分くらいシャフトプレーンの上下に外れているぐらいです。

ハーフバックの位置でヘッドがプレーンよりも上や下に外れているならば、ボールを打つことよりも、軌道修正が大事です。やるべきことは左手と右手の使い方を正しく理解すること。右手と左手の役割分担を知るのに役立つのがゴルフの竪琴です。両手を写真のように上下、そして間隔を空けてクラブを持つと、左手と右手は同じ方向に動いてはダメなことが直感的に分かってくるからです。

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右肘を体に引き付けてテイクバック

左手は真っ直ぐ平行移動する感じで良いのですが、右手は右ひじを体に引きつけるように動かす。テークバックの始動ととも右手は少しづつ体に近づけていく。ハーフバックの位置では両方の握りコブシが横一直線になっている。これがちゃんとできると、オンプレーンにヘッドが上がりやすくなるでしょう。

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