マーク金井blog

カテゴリー: ゴルフクラブ分析

2014年02月26日ドライバーのヘッドスピードを上げる極意とは!?

昨日はインターネットラジオ、ソラトニワ「マーク金井の喋らずにいられない」の公開放送日。ゲストはシャフトメーカー、三菱レイヨンの伊藤成就さん。三菱レイヨンと言えば、元々はクラブにメーカーにカーボンシャフトをOEM提供していたメーカーでしたが、今から10年、2004年にディアマナを登場させてからは、アフターマーケットのシャフトをラインアップして販売しています。今年春の新作シャフトは、

バサラシリーズのフェニックス
フブキシリーズのフブキJ

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が新たにラインアップに加わります。フブキJシリーズは右手部分に比重の重いカーボンシートを巻き付けることでカウンターバランスになっており、重いヘッド、そして長尺シャフトと相性が良く仕上がっています。マーク金井もその特性を生かし、60g台のシャフトは46インチ、50g台のシャフトは46.5〜47インチでクラブを組み上げてテストする予定です。ヘッドはキャロウェイのX2ホットと、ヤマハのインプレスRMX02を考えています。どちらも長尺ですが、長尺にこだわる理由は単純。クラブが長い方がヘッドスピードを上げやすく、さらなる飛びを手に入れる可能性が高まるからです。

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ヘッドスピードをアップといえば、練習にもそれなりの工夫が必要です。

技術的には2つのことが求められます。ひとつはダウンスイングでタメ(手首のコック)を正しく作ること。ダウンスイング直後にタメがほどけてしまうと、インパクトゾーンで効率良くヘッドを走らせることはできません。シャフトのしなりも上手く使えないので、ヘッドスピードを上げることは難しくなります。逆に、軽く振って見えるのにヘッドスピードが速い人の場合、ダウンスイングでタメ(手首のコック)を効果的に作り、インパクトゾーンでタメ(手首のコック)をタイミング良くリリース(解放)しています。ダウンでタメを作り、スイング慣性モーメントを小さくすることがヘッドスピードを上げることにつながるのです。

もうひとつはスイングスピードを上げることです。スイングスピードは身体の回転速度、腕の振りによって構成されますが、この2つのスピードを上げることができると(筋速度を上げると)、ヘッドスピードが上がってきます。野球選手は平気で50m/s以上のヘッドスピードを出してきますが、彼らはスイングスピード(筋速度)が並外れて速いからヘッドスピードが並外れて出ているのです。

マーク金井の場合、ダウンスイングのタメ(手首のコック)はそれなりに出来ています。スイング慣性モーメントは大きくありません。なので、ヘッドスピードアップにはスイングスピードを今よりも速くすることが求められます。

では、どんな練習をすればスイングスピードを上げられるのか?

ヒントは自転車の下り坂のトレーニングです。自転車は平坦な道よりも下り坂の方がスピードが出ます。負荷が少ないからですが、スピードが出るということはペダルを漕ぐ回転速度(筋速度)も上がります。対して、上り坂は平坦な道よりもスピードは出ません。負荷が強いからですが、スピードが出ないということはペダルを漕ぐ回転速度(筋速度)は上がりません。

上り坂の高負荷トレーニングと下り坂の低負荷トレーニング

負荷が強い方が筋力アップができどうですし、筋力アップすればそれにともなってスイングスピード(筋速度)も速くなりそうな感じがします。しかしスイングスピードを上げるために必要なのは下り坂の低負荷トレーニングの方なのです。負荷が少ない方がペダルを漕ぐ回転速度が上がりますが、これがスピードアップトレーニングとして効果があるのです。

ゴルフもしかり。野球のバットや空気抵抗が強い道具を使ってトレーニングすると筋力アップできますが、クラブを振るスピード(筋速度)は普段よりも遅くなります。言い換えると、この手の練習は自転車で上り坂を上るようなものです。対して、非常に軽いクラブを使って素振りすることは、自転車で下り坂を素早く駆け下りるようなもの。普段よりも軽いクラブを使うと身体にかかる負荷が減ります。結果、普段よりもスイングスピード(筋速度)を上げやすくなるのです。軽いクラブを使って思い切り振る練習をすれば、負荷が減っている分だけスイングスピード(筋速度)が上がり、それに比例してヘッドスピードも上がってくるのです。

では、軽いクラブさえ使えば誰でもヘッドスピードが上がるのか?

軽いクラブでヘッドスピードを上げるためには次の2つのことが求められます。
軽くても手打ちにならないこと。重いクラブを振った時のように身体をしっかり使ってテークバックし、身体をしっかり使ってフィニッシュまで振り切ること。まず、これがちゃんと出来ていないと、軽いクラブはヘッドスピードを上げるための練習クラブにはなりません。

もうひとつは、ダウンスイングでタメ(手首のコック)を正しくキープすることです。正直言ってこれは簡単なことではありませんが、これも正しくできていないとヘッドスピードを上げるための効果的な練習にはならないのです。

軽いクラブは手先でも楽に振れてしまいますが、手先でクラブを振り回すとスイングスピード(筋速度)は上がりません。下半身、体幹、肩胛骨といった身体の大きな筋肉を使って、軽いクラブをフルパワーで素早く振り切る。これが、ヘッドスピードを上げる基本であり、極意的な練習です。

ヘッドスピードを上げるための効果的な練習器具としてお勧めしたいのがプロギアの初代エッグバード。これはヘッド重量が170gと軽く、そして長尺仕様に作られています。普通のドライバーとしても使えますが、ヘッドスピードを上げるための練習器具としても使えるのです。中古ショップに行けば2万円前後で手に入ります。

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野球のバットを含め重たいモノを振ると筋力は増してきますが、筋力だけではスイングスピードは上がりません。スピードを増すためには筋速度が増すトレーニングが必要なんです。パワーがあるのに今ひとつヘッドスピードが出ない。もし、この手の悩みを抱えているならば、負荷が少ない軽いクラブでスピードアップを狙った練習をしてみてはいかがでしょうか? マーク金井は初代のエッグバードを使うことで、ヘッドスピードを52m/sまで上げることを密かに狙っています〜。

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売り切れておりました。パイロン&ボール 再入荷しました

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2014年02月25日ドライバー以上に、FWは軽い方が打ちづらくなる!!

昨日の月曜日は恒例のスノボDAY~。いつものごとくガーラ湯沢で3時間ガッツリと滑ってきました。昨日は2本目の板で滑りましたが、予想通り板によって滑り心地がかなり異なりました。ゴルフ同様、スノボも道具が及ぼす影響の大きいです。2本目の板は1本目の板よりも回転性が高いのですが、初心者にとってはこれは裏目に出ました。ターンのきっかけは作りやすい反面、板が安定しません。挙動がシビアなために、普通に滑るのが難しいのです。よく言えば操作性が高いのですが、安定感がありません。ゴルフクラブもスノボも、初中級者にとって「操作性が高い」ということはメリットよりもデメリットが大きく、やさしい道具にならないことを思い知らされました。

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さて、今日もやさしいクラブと振りやすいクラブの違いについてです。昨日はドライバーについて書きましたが、今回はFWについてです。FWのやさしさとは‥‥

ダントツでボール上がりやすさ

でしょう。FWを苦手にしている人で「ボールが上がり過ぎて困る」なっていう人はまずいません。FWが不得手な人は「ボールがちゃんと上がらない」ことで困っています。言い換えると‥‥

上がるクラブ=やさしいクラブ
飛ぶクラブ≠やさしいクラブ

というのがFWなのです。ではなぜ「飛ぶクラブ≠やさしいクラブ」になってしまうのか?

キャロウェイの300ヤードスプーンであれ、テーラーメイドのロケットボールであれ、飛びをアピールしているFWの多くは「低スピン弾道」が打てるように設計されています。重心を浅く、そして重心を低く設計することで「低スピン弾道」が打ちやすくなています。結果、FWでもスピン量が2600~3000回転ぐらいになり、キャリーとランで飛距離を稼げます。そして、ヘッドスピードが速い人が使った場合、吹き上がりを軽減(空気抵抗を軽減)できる分だけ飛距離を伸ばせます。ただし、重心を浅く、そして重心を深く設計するとボールは上がりづらくなってきます。スピンが少ない弾道というのは浮力も減ってしまうからです。

即ち‥‥

スピンが少ない飛ぶFW=ボールが上がりづらい
スピンが少ない飛ぶFW=上級者向け

スピンが多く飛ばないFW=ボールが上がりやすい
スピンが多く飛ばないFW=初中級者向け

ということです。ここをちゃんと理解しておかないと、FW選びは迷路に入りますし、FWが苦手な人がボールが上がりづらいFWを使うと、ますます苦手になってしまう可能性が高くなるのです。

やさしいFWを求めるならば飛びをアピールするクラブよりも、「高重心」と「深い重心」をアピールするクラブを選んで下さい。このタイプはスピンがかかってボールがフワッと上がります。スピンがかかりやすいFW浮力が出やすいのでボールが楽に上がります。ヘッドスピードが速い人が使うと吹き上がって飛距離をロスしますが、
FWが苦手な人には「ボールが上がる」安心感を手に入れられます。具体的なモデルとしては‥‥

ヨネックスのiイーゾーン
コブラのバフラー
マルマンのシャトル

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この3つのヘッドは重心深度が深くボールが上がりやすいです。加えて、重心距離もFWの中では長め(37ミリ以上)なので、ミスに強くヘッドの挙動も安定しています。ティアップしたらスピンが多い弾道になって飛ばしづらいですが、FWで地面のボールを打つ時は「やさしく」ボールを上げることができます。

そして、FWでも大事なのがクラブ重量。ドライバー同様、FWの場合も

軽いクラブ=振りやすい
振りやすい≠やさしい

となります。FWの場合も軽い方がヘッドスピードが上がりやすく、そして振りやすく感じますが、自分のパワーに対して軽すぎるとトップやチョロのミスが出やすくなりますし、手打ちになったり軌道が不安定になる分だけミート率が下がる可能性も高くなるからです。クラブ選びは重量が大事ですが、ドライバー以上にFWはクラブ重量が大事です。そして、クラブ重量を決めるのはシャフトの重量です。

市販FWを調べてみると、多くのモデルはシャフト重量がドライバーと同じぐらいのモノが装着されています。40〜55gぐらいです。軽めのシャフトを装着しているのは、恐らく振りやすさとヘッドスピードの上げやすさを優先しているからでしょう。
しかし、「やさしさ」を重視するならば、もう少し重い方がいいです。具体的には
55〜65gぐらいの重量があると、

少し重いクラブ=やさしい

と言うことになって、FWが非常に打ちやすくなります。マーク金井はやさしいFWを作りたいという発想の元に60g台のシャフト、「W65」を設計しました。ゴルファーの多くはドライバー以上に、FWを苦手にしている人が多いからです。リシャフトというと(シャフト交換)、多くのゴルファーはドライバーに目が行きがちですが、実はリシャフト効果が一番出るのはFWなのです。

やさしいヘッドとやさしいシャフトを組み合わせると、FWはボールが上がりやすくなってミート率も良くなります。ボールが上がる安心感が出てくるとスイングにも好影響が出て、コースに出た時も自信を持って使えます。そして成功体験を積み重ねていけば、FWは得意クラブになってくるのです〜。

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2014年02月24日振りやすいクラブとやさしいクラブは似ているようで違う!!

ソチオリンピックに影響を受け、今年はスキー、スノボに行きまくっています。正月明けから毎週月曜日は滑りに行くのが定例になり、今日もこのブログがアップされる時間には上越新幹線に乗って、ゲレンデに向かっています(笑)。ガーラ湯沢には日帰りツアーがあって、これが超格安!!。往復新幹線に半日リフト券が付いたパックだと8200円。ゴルフもプレー料金が安くなりましたが、スキー&スノボはそれを上回るほどリーズナブルなお値段です。

ゴルフクラブ同様、スノボも道具を揃えるのにお金がかかるのがネックですが、マークダウン品(旧モデル)だとかなり安く揃えることができます。先週は2本目の板をビンディング付きで1万4000円購入しました。もちろん新品です(笑)

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体はひとつしかないのに、スノボの板を2本所有。2本目の板は1本目の板と性能がかなり異なる板で、とにかく回転性が高い板をわざと買いました。ゴルフに例えるならば、重心距離が短いマッスルバックアイアンのようなタイプです。マーク金井はスノボ初心者ですが、初心者でも道具の違いが体感できるのか試したくなったのです。

さて、今日のエントリーはやさしいクラブと振りやすいクラブの違いについてです。

昨日のブログでも書きましたが、やさしいクラブとは‥‥

ヘッドが大きくて見た目に安心感がある
ミスに強い
ボールが上がりやすい
捕まりが良い(スライスしづらい)

クラブのことです。対して振りやすいクラブとは‥‥

軽い

クラブのことです。クラブ設計家の竹林さんは「ゴルフ・クラブの秘密」の中で、振りやすさと軽さの関係についてこのように記述されています。

常識のウソ②
クラブは軽い方が打ちやすい

ボールを打たずにクラブだけを振ってみると、どんなに力があるゴルファーでも軽いクラブほど振りやすい。ところが、振りやすいクラブと打ちやすいクラブとはまったく別物である。ゴルファーがスイングするためには、その人に合った適正な重量がある(ゴルフ・クラブの秘密より引用)

そして、クラブの重さとスイングについて書かれています。

バックスイングは、ある程度のクラブの重量がないと正しいトップ・スイングの位置まで上がりにくい。クラブを軽くすると、自分では今までと同じように上げているつもりでも、実際には浅くなっていることが多いものだ(ゴルフクラブの秘密より引用)

クラブを軽くすると振りやすくなり、そしてヘッドスピードが上がります。軽量化というのはメリットだけでなくデメリットもあるのです。軽いとテークバックが浅くなりやすく、そしてスイングがしっかりしている上級者を除けば、軌道が不安定になったり、打ち急ぎや手打ちのミスが出やすくなるのです。

軽いクラブ≠やさしいクラブ
少し重いクラブ=やさしいクラブ

これがクラブ選びの真実なのです。では、どれぐらいの重量がゴルファーにとってやさしいクラブになるのでしょうか?

竹林さんは「ある程度のクラブの重量」と記述し、特に具体的な重量については明言されていません。マーク金井もゴルフ雑誌などでは「振り切れる範囲で重いクラブ」というふうに抽象的にアドバイスしています。具体的な重さを知りたい人にとっては、なんともまどろっこしい言い回しですね。例えば、40歳男性ならば●●●グラムと具体的な数値が必要ですが、それが書かれていません。

では何を基準に重さを選べばいいのか?

ここでマーク金井のスノボの話に戻ります。少しコストはかかりますが、重さが異なるクラブを振り比べてみることをお勧めします。2本、もしくは複数のクラブを振り比べると、「おお、これは軽すぎる」とか「これは重すぎてしんどい」ということが分かるのです。比較対象をしてみることで、クラブが、自分にとって「軽すぎるのか」「ちょうどいいのか」「重すぎるのか」を判断できるのです。

もちろん、年齢によっておおよその目安はあります。男性ゴルファーでドライバーを選ぶ場合(長さ45インチ)‥‥

20~30歳   305~330g
30~40歳   300~325g
40~50歳   295~320g
50~60歳   290~315g
60~70歳   285~310g
70歳以上    280~305g

これぐらいが目安です。この重さは初心者から中級者、そしてスイングが不安定なゴルファーにとって「やさしい」クラブの重さの目安です。スイングがしっかりしてて、軽いクラブを使ってもトップが浅くならない人、軽いクラブを使っても軌道が不安定にならない人の場合は、この目安よりも軽いクラブを使っても全然大丈夫です。

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マーク金井のエースドライバー ツアーステージGR+アナライズW65は319g前後だが、今軽量化にチャレンジ中!

軽いクラブには「早く振れる」メリットがあるからです。

クラブは上達によって変えていくものですが、クラブの重さについても上達によって変えて行く方が良いと思います。特に、50歳を過ぎた上級者の場合は、クラブを軽くするとヘッドスピードが上がって飛距離アップを狙えます。言い換えると、軽いクラブというのは実は初心者よりも上級者と相性が良いのです~。

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2014年02月23日ゴルフスイングは、クラブによって作られる!!

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一昨日の金曜日、クラブ設計家でありフォーティーンのファウンダーでもあった竹林隆光さんのお別れ会が都内のホテルでありました。1949年生まれ。享年64歳で旅立たれました。マーク金井は1972年からゴルフを始め、紆余曲折を経て1987年にゴルフ業界に入りました。その87年に購入したのが竹林さんの本です。

ゴルフクラブの秘密

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表紙に描かれたドライバーは木製のパーシモン。アイアンはマッスルバックと時代を感じさせますが、内容はまったく色あせていません。前書きを読むと

最後にもう一度、言おう。
スイングはクラブによって作られる。
したがって、クラブを正しく理解しなければ、
どんなに練習しても、
レッスン書を読んでも、
効果はない、と。

(ゴルフ・クラブの秘密、新森書房より引用)

プロの中には、「道具は関係ない」なんてことを言う人もいるみたいですが、クラブとボールお進歩につれて、スイングは大きな変化を遂げています。スコットランドのセントアンドリュースにはゴルフ博物館がありますが、そこでは100年以上前のプロゴルファーのスイング動画を見ることができます。シャフトが木製ヒッコリーの時代の頃のスイングは現在とはまったく別物。この頃のゴルファーのスイングを見ると、トップが極端に深く、例外なく、オーバースイングになっています。

対して、今どきのクラブを使っているプロでオーバースイングになっているプロはほとんどいません。昔に比べると、トップはコンパクトになっていますし、フェースの向きもシャット気味になっています。これを見比べただけでも、「道具は関係ない」なんてことは絶対に言えません。竹林さんが言うように、クラブがスイングを変えてきたことは明らかです。

そこで今日のエントリーはクラブとスイングの関係について。

竹林さんは、

クラブはスイングをを変えるというのは、逆に言えば、スイングはクラブに左右されるところがきわめて大きいことである。クラブが違えば、スイングも自然と違ってくるのだ。ところが現実には、ほとんどのゴルファーは理想的なスイング像を描いていて、クラブをそれに合わせてようとしているのが実情である。(ゴルフ・クラブの秘密より引用)

アマチュアゴルファーが選んでいるクラブを見ていると、やさしいクラブよりもちょっと難しいクラブを選びたがる傾向があります。例えば、タイトリストのアイアンだと、ヘッドが大きくてミスに強いAP1よりもヘッドが小ぶりで軟鉄鍛造のAP2の方が人気があります。例えば、ピンだとヘッドが大きなカーステンやG25よりもヘッドが小ぶりなi25やS55の方が人気があります。アメリカではAP1やカーステンといったやさしいアイアンが売れますが、日本では購入するユーザーは多くありません。

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人気の気持ちやさしいイケメンアイアン PING S55、タイトAP2

 

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マーク金井絶賛のPINGのカーステン。果たしてどれぐらい売れるか?

少し難しいクラブを使うことで、練習に熱を入れるというのもありだと思います。しかし、100を切りたい、90を切りたいと本気で思っているならば、ミスに強いやさしいクラブを使った方が圧倒的に上達が早くなります。理由は単純、やさしいクラブを使った方がミスに対する恐怖心が軽減され、伸び伸びとしたスイングを身につけられる可能性が高くなるからです。難しいクラブを使うよりもミスに強いやさしいクラブを使った方がスイングに悪い癖が付かないのです。

アマチュアの人にやさしいクラブを勧めると、

「物足りない感じがする」とか「いずれ物足りなくなりませんか?」

と言われることが少なからずありますが、クラブは物足りないと感じるぐらいの方がスイングが良くなりますし、スコアも確実によくなります。それを竹林さんは今から25年以上前から力説されています。

やさしいクラブとは見た目にヘッドが大きくて安心感があり、ボールが上がりやすくて、捕まりが良いクラブ(スライスしづらいクラブ)のことです。

軽いクラブ≠やさしいクラブ

ではありません。意外と思いますが、

少し重いクラブ=やさしいクラブ

です。クラブメーカーの中には「軽い=やさしい」とアピールしていますが、それは
間違いです。「軽い=振りやすい」だけでやさしいクラブではありません。振りやすいクラブとやさしいクラブの違いについては明日じっくり説明しましょう~。

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2014年02月19日ゴルフクラブの長さ表記には統一基準がないって本当なのか?

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昨日は、インターネットラジオ、ソラトニワ「マーク金井の喋らずにいられない」の公開放送日。ゲストは世界一高額なシャフトを発売するセブンドリーマーズの阪根信一さんと、女子プロの別府有里子さんでした。1本1200万円もするシャフトとは、いったいどんなシャフトなのかについて話を伺いましたが、値段の理由が分かりました。宇宙技術で使う高額カーボン素材を使うのに加え、1本のシャフトのためだけに特殊な金型を新たに作るそうです。クラブヘッドでもそうですが、金型をひとつ作ると数十万円から百万円以上かかります。ヘッドの場合は、数千個、数万個作ることで金型を減価償却しますが、1200万円のシャフトの場合、金型原価がすべて1本のシャフトに乗っかかる。まさにオーダーメイドの中のオーダーメイドなシャフトだから、スーパーカーが買えるような値段になってしまうのだそうです。

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さて、今日のエントリーはクラブの長さについてです。

昨日のブログでも書きましたが、飛距離アップに欠かせない要素のひとつにクラブの長さがあります。長さについてはルールでも明確に定義されていて、ドライバーの場合は、48インチまでがルール適合。それ以上長くなるとルール違反となります。長くなると振りづらくなりますが、長さはヘッドスピードを上げやすくなります。男子ツアーで47インチ以上の長尺ドライバーを使う選手は非常に少ないですが、飛距離を競うドラコンの場合、ほとんどの選手は47インチ以上の長尺ドライバーを使って競技に臨んでいます。

マーク金井も今年はドライバーのさらなる飛距離アップを狙い、ドライバーの長さを46.5〜47.25インチで作るべく、ヘッドとシャフトを物色しています。現在はX2ホットで長尺ドライバーを制作していますが、長さは47.25インチをリミットに考えています。

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ヒールエンド計測法

なぜ、マーク金井は48インチではなくて47.25インチを上限にしているのか?

これには理由があります。マーク金井の47.25インチとルールで定めている48インチというのは、どちらもほぼ同じ長さなのです。

47.25インチ≒48インチ

何故、異なる長さが同じ長さになるのか?

クラブは48インチ以上はルールで制限されていますが、ゴルフクラブというのは測り方によって長さが異なります。現在、ゴルフ業界では‥‥

ヒールエンド計測
60度法計測

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ライ角が60度として計測する60度計測法

 

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クラブのヒールエンドまでの長さをはかるヒールエンド計測法。三角形の角度の差がわかるだろうか?

この2つの長さの測り方があるんです。そしてルールで48インチと定めている48インチというのは60度法測定での長さです。60度法での測り方はライ角が60度の状態だと定め、水平面とソール面の2つの面の交差点からグリップ状態までの距離を測っています。対して、ヒールエンド計測の場合、クラブのヒールエンドの部分を定めてそれで長さを測っています。それぞれ計測する場所が異なるために、ヒールエンド計測と60度法計測では、同じクラブを計測した場合、

0.5〜0.75インチ長さが異なる

ことになってしまうのです。ゴルフクラブの歴史を遡ると昔はヒールエンド計測が一般的で、今でも日本メーカーの多くはヒールエンド計測でクラブの長さを表記しています。対して、米国メーカーの多くは60度法で計測して長さを表記してます。このため、同じ45インチのドライバーを比較すると、

ゼクシオの45インチはSLDRの45インチよりも0.5インチぐらい長い

と言うことになります。かつてテーラーメイドのr7 425というドライバーが打ちやすいと評判でしたが、これは60度法での44.75インチ表記で、ヒールエンド計測で表記すると44.25インチ。クラブが非常に短くて、これがアマチュアゴルファーにとってやさしく感じたわけです。マーク金井、ならびにアナライズではヒールエンド法で長さを表記していますが、これはこれまでのクラブをヒールエンド法で計測していたからです。これまでのクラブデータの蓄積があるので、今のところ60度法での表記を見送っています。

ドライバーの長さは48インチ以内とルールで定められていますが、長さの表記については今のところルールで定められていません。なので、ゴルフ業界では異なる2つの長さ表記があるのです。

長尺ドライバーに限らず、リシャフトする時や新しくクラブを購入する時は、長さに注意が必要です。今まで使っているドライバーはどの方法で計測されているのか? そしてこれから手にするクラブはどの方法で計測されているのか? ここが曖昧だと、自分が求める長さのクラブを手に入れづらくなります〜。

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