マーク金井blog

2014年09月07日世界女子アマチュア選手権現地レポート その3

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今週水曜日から始まった世界アマチュアチーム選手権(軽井沢72東コース)。今回は50周年記念大会で、女子の部は大逆転でオーストラリアが-29で優勝しました。3日間首位をキープしていたカナダは惜しくも2打差の2位。3連覇を狙っていた韓国は3打差の3位。この3チームが表彰台に上がりました。日本は3日目を終えて3位と好位置をキープしてましたが、最終日にスコアを伸ばせずオーストラリアと15打差の8位タイに終わりました。ちなみに、オーストラリアと日本は3日目を終えた時点では、日本が1打リード。それが最終日だけで16打差がついたわけです。世界アマはチーム戦だけにスコアが大きく動くとはいえ、これが世界の壁かも知れません。ちなみに、個人戦の上位は‥‥

-19 ブルック・ヘンダーソン(カナダ 世界ランク2位)
-16 ミンジー・リン(オーストラリア 世界ランク1位)
-14 アリソン・リー(アメリカ 世界ランク3位)

世界ランクのトップ3が占めています。チームJapanは最終日にスコアを伸ばせず初の表彰台を逃しましたが(これまでの最高順位は4位)、日本選手で世界ランク最高順位は勝みなみ選手の25位。プレーヤーの世界ランクを考えると、今回の結果は大きな番狂わせがなく、順当な結果だと言えるでしょう。マーク金井は初日、2日目、3日目とインターネット生中継のボランティア出演で現地入りしてましたが、3日目を終えたこの結果はほぼ予想できてました。

練習場で先週のスイングを観察すると、トップ3に入ったナショナルチームの選手達のスイングは、明らかに日本選手よりも完成度が高かったからです。ゴルフはスイングが良いからといっていいスコアが出るとは限りませんが、スイングの完成度が高い方が、プレッシャーがかかっても崩れませんし、パットが入り出したらビッグスコアを出しやすいからです。オーストラリアのミンジー・リンは初日こそ73と出遅れましたが、その後は70、64、65の好スコアを出しています。ブルック・ヘンダーソンに至っては、66、69、66、68。4日間とも60台で回っています。

そこで今回のエントリーは、世界女子アマの上位選手のスイングの完成度について超私的に解説していきましょう。

まずは、個人成績トップのブルック・ヘンダーソン(カナダ)選手。彼女の特徴は女子選手とは思えないほどスイングスピードが速く、そしてパワーがあることです。ボール初速も女子選手の中ではひときわ早く、ドライバー、アイアンともに飛距離が出ます。どのクラブもグリップエンドを余して短く握り、テンポが早いスイングをします。

動画を見るとスピード感が分かるかと思いますが、スイングの完成度の高さを感じさせるのがトップからダウンの切り返し。スイングスピードは速いですが、切り返しではヘッドをいったんプレーン(シャフトプレーン)と乗せてから(平行にしてから)、ダウンスイングが始まっています。男子プロで言うとスペインのガルシア選手と同じタイプ。ダウンスイングでシャフトがプレーンにかなり近いポジションをキープしています。インターネット生中継で解説をされた岡本綾子プロも言ってましたが、背中からクラブが下りてきます。ダウンスイングの初期にシャフトがプレーンと平行かつ、プレーンに近いこところが完成度の高さを物語っています。

続いて、個人3位タイだったアリソン・リー(アメリカ)選手。彼女の特徴はコンパクトでレイドオフなトップ。ドライバーもアイアンもウエッジでスイングしているかのようなスイングをします。彼女の場合、ヘンダーソン選手のように切り返しでヘッドが下がるモーションはほとんどありません。上げた軌道をなぞるようにクラブが下りてきますが、彼女の場合はトップがレイドオフです。レイドオフなので、すでにクラブがプレーンに乗っています。なので、切り返しでヘッドを背中側に落とす動作を入れなくても背中からクラブが下りてくるので、オートマチックにオンプレーンにクラブが下りてきます。トップとダウンの切り返しで無駄な動きが一切ありません。パワフルではなく、メカニカルな感じのスイングです。ちなみに、個人成績2位のミンジー・リン(オーストラリア)選手も、リー選手と似たスイングをしています。

そして、オンプレーンなスイングをしていたのは韓国チームの3選手。ソヨン・リー選手、ヒージン・チョイ選手、ジョル・パーク選手とも、切り返しの直後にヘッドが背中側に下がり(シャフトがプレーンと平行になってから)、ダウンスイングが始まっています。もちろん、ダウンスイングの初期段階で手首のコックがほどけることはありません。ここからは推測ですが、彼女たちはオンプレーンなスイングを徹底的に練習しているような感じがしました。

対して、日本選手の場合はこれらの選手に比べると、オンプレーンの度合が少なく感じました。勝選手はダイナミックなスイングで飛距離も出ますが、トップからダウンの切り返しでヘッドが少し上に上がります(手首のコックが少しほどけてます)。また、ブルック選手や韓国3人娘に比べると、ヘッドがプレーン(シャフトプレーン)よりも高い位置からダウンスイングが始まっています。このため、ダウンスイング後半ではシャフトが少し寝た感じになり、アイアンではダフりのミスが出やすいスイングになっていました。実際、彼女のプレーを間近で見ましたが、ヘッドがやや下から入るシーンが何度かありました。

スイングの完成度の高さをチェックするポイントはいくつかありますが、トップからダウンの切り返しは第二のアドレスです。ここでは、

・ヘッドがプレーンに近づくように下がり
・シャフトがプレーンと平行

男女を問わず、プロ、アマチュアを問わず、世界の一流どころのプレーヤーはこれらがちゃんと出来ています。もちろん例外もありますが、スイングの完成度という点では、この2つがちゃんと出来ていることが欠かせない要素です。そして、これが今どきの進化したクラブを上手く使いこなす基本であり、極意です~。

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