マーク金井blog

2013年11月25日ルーク・ドナルドに学ぶアイアンの選びの極意とは!?

先週の男子ツアー、ダンロップフェニックスでは昨年の覇者、ルーク・ドナルドがぶっちりぎりで大会2連覇を果たしました。女子ツアー、大王製紙エリエールレディスオープンは森田理香子が優勝。賞金ランキングのトップに返り咲きました。マーク金井はどちらもテレビ観戦でしたが、見応えあったのがルークのアイアンショット。方向性、距離感の精度は他の選手を圧倒してました。

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世界のレベルの高さをまざまざと見せつけたルーク・ドナルドの連覇。写真はGDOより転載。撮影は中野義昌

カメラアングルも良くて、ダウンスイングの軌道はまさにオンプレーン。寸分の狂いもありません。インパクトゾーンではソールが正しく地面とコンタクト。ライ角度も寸分の狂いがありませんでした。プロだから当たり前と言ってしまえばそれまでですが、ライ角をきっちり合せている所に惚れ惚れしました。

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アイアンキレキレでした。写真はGDOより転載 撮影は中野義昌カメラマン

さて、今回のエントリーはアイアン選び方について。

ルークが使っているアイアンはミズノの軟鉄鍛造アイアン、MP-64。バックフェースはわずかに凹んでいますが、ニューダイアモンドマッスルアイアンという呼び名がついています。ミズノのホームページによると6番アイアンのライ角は61度。ヘッドが小ぶりで見るからに難しそうなアイアンですが、実は、ルークにとっては非常にやさしいアイアンです。何故かと言うと、ルークの場合、ヘッドが小ぶりで重心距離が短いアイアンの方がスイングとのマッチング(親和性)が良いからです。

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テレビ中継で何度もルークのアイアンショットが大写しされてましたが、彼の場合、テークバックでフェースを開き、トップではスクエアフェースからややオープンフェース。フェースローテーションが大きいのが特徴です。スローの画像を見ても、フェースをしっかり返しています。このタイプはゼクシオのような大型ヘッドと相性が悪い。フェースの開閉が大きいスイングの場合、大型ヘッドだと重心距離の長さを持て余してしまうからです。対して、10位タイに入った塚田好宣プロはヘッドが大きいピンのG25アイアンを使っています。彼のア場合、トップでフェースが空を向く、いわゆるシャットフェースのトップを作っています。マーク金井もそうですが、フェースをシャットに使うタイプは、大型ヘッドと相性が非常によろしい。ヘッドが大きくて重心距離が長いアイアンの方がスイングとのマッチングが(新和性)が良いからです。

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重心距離の長いピンのG25アイアン

クラブのやさしさというと、ミスに対する強さ(スイートエリアの広さ)で語られることが多いですが、実は、スイングのとの相性も非常に大事なのです。

トップでフェースがオープン気味   小ぶりなヘッド(短重心距離)
トップでフェースがシャット気味   大ぶりはヘッド(超重心距離)

これがアイアン選びの基本です。ルークのように距離感、方向性の精度を上げるには、自分のスイングとクラブの重心距離をマッチさせることが必要不可欠です。具体的に言うと‥‥

トップでフェースがオープン気味   重心距離36ミリ以下
トップでフェースがシャット気味   重心距離40ミリ以上

これがひとつの目安ですが、アイアンの場合は見た目で大体重心距離が分かります。マッスルバックのようにヘッドが小ぶりならば重心距離は短く、ヘッドが大ぶりなキャビティは重心距離が長くなっています。

ちなみにテークバックでフェースが開くアマチュアの場合、重心距離が短いアイアンを使うと方向性が安定しますが、スイングにもそれなりの完成度が求められます。重心距離が短いクラブはシャープを求めてきます。ダウンスイングでタメが早くほどけてしまうと、距離は出ません。番手なりの距離をちゃんと出すにはルークのようにダウンでタメをしっかり作ることが求められるのです。ダウンスイングでは手首のコックをしっかりキープし、インパクト直後にリストコックを一気にリリースする。これがタイミング良くできないと、飛距離が出ないのです。

ダウンでタメをキープするのは簡単なことではありませんが、重心距離が短いアイアンはこれを求めてきます。対して、重心距離が長いアイアンはダウンでタメがほどけ気味で飛距離が出やすくなっています。重心距離が長いアイアンはシャフトを軸にしてヘッドを急激に開閉しなくてもヘッド自体にエネルギーがあるからです。

アマチュアがアイアンで飛距離を出すためには、2つの選択肢があります。重心距離が短いアイアンを使うならば、ルークのようにダウンでタメをしっかり作る。もしくはシャットフェースのトップを作って重心距離の長いアイアンを上手く使いこなす。もしどちらがやさしいかと聞かれれば、マーク金井はシャットフェースのトップだと即答します。ダウンスイングでタメを作るよりも、テークバックでフェースを開かないことを覚える方が簡単だからです~。

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