マーク金井blog

2014年07月30日ゴルフクラブが安売りされることのメリット、デメリットとは!?

昨日はインターネットラジオ、ソラトニワ「マーク金井の喋らずにいられない」のオンエア日。ゲストは業界誌、GEW(ゴルフ用品界)の社長であり、ゴルフジャーナリスト協会会長の片山哲郎さん。ゴルフジャーナリズムについて、そしてゴルフクラブ業界の裏側について、いろんな話を伺うことができました。片山さんはGMAC(ゴルフ市場活性化委員会)の委員でもあり、「ゴルフ市場活性化」の運動を始めているそうです。

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そのひとつが「ゴルマジ! 20」

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ゴルフへの潜在的な興味関心が最も高い若年層向けの需要創出プロジェクト「ゴルマジ !20」(GOLF MAGIC)。これは来月8月から始まるそうです。オンエア中には具体的な話を伺えませんでしたが、近々、正式なコメントが出るそうです。スノボ、スキーでは「19歳」向けのイベントがありましたが、どちらも企画立案しているのはリクルートライフスタイルです。

ゴルフ活性化については、日本だけでなく米国でもいろんな活動がなされています。米国でも9ホールプレーを推進することが正式に決まり、クレジットカード会社のアメックスがスポンサードするらしいです。9ホールプレーと言えば、マーク金井が主催するMMTトーナメントも9ホールプレ-。8月22日(金曜日)に都内23区内、赤羽ゴルフクラブにて9ホールだけのプロトーナメントを実施します。プロトーナメントですが、アマチュアも参加するのでオープン競技です。競技方法はユニークで、プロは使用クラブ6本以内、アマチュアは9本以内。クラブの本数に差をつけることでプロとアマチュアが互角に戦えるようにしました。

さて、今日のエントリーはゴルフクラブの価格についてです。

一昨日、FBでこんな記事を見つけました。ちょっと長いですが引用します。

長引く米国ゴルフ用品業界不況に直面し、米国スポーツ用品小売チェーン最大手のディックス(Dick’s Sporting Goods)は、同店が保有する店舗560店以上から、店舗ゴルフ部門で働くPGAプロの全員を解雇した。

同社は状況の取材に対して未だにコメントしていないが、ESPN.comが解雇された数名のPGAプロから確認したところによると、500名以上の正規従業員PGAプロが、7/22に解雇されているという。

中略

ちなみに同社は、傘下に2006年度、2億ドル(約200億円)以上で買収獲得したゴルフ専門店チェーン、ゴルフギャラクシーを抱えている。

ディックス社のCEO、エド・スタック氏は、去る5/20に行われた業績発表で、「当社は20ヶ月ほど前、1本299ドルで売っていたドライバーを今は99ドルで売っている」と嘆いていたそうで、同氏は同社の全ゴルフ事業が第一四半期、計画を3,400万ドル(約34億円)下回り、この下降傾向は今年いっぱい続くだろうとコメントしていた。

ディックス社の話では、この第一四半期のドライバー売上は、数量ベースで対前年2%ダウンだったが、平均販売単価は実に16%もダウンしていたのだそうだ。ちなみにディックス社の総売上に占めるゴルフ部門売上は15%程度だと言われている。
(以上)

米国ではクラブの価格が短期間で下落しており、新製品も安売り合戦になっています。
これは日本も同じで、新製品がいきなり大幅値引きで売られてますし、マークダウン品(旧モデル品)に至っては、4~6割引きで売られています。8万円で売られているドライバーが3万9800円とかで売られているので、マークダウン品は値頃感があってかなりの本数が売れています。実際、調査会社の資料によるとここ3年ぐらい前から、

クラブの全売り上げの5割以上はマークダウン品が占める!!

マークダウン品とは、型落ち品のことです。旧製品ということもあって新製品よりも値引き幅が大きいクラブのことで、市場では3~6割引きぐらいで販売されています。例えば、大ヒット商品のゼクシオゼクシオは8代目が現行モデルなので、7代目がマークダウン品。売れ筋ナンバーワンのゼクシオですら、マークダウン品(7代目)の売り上げ比率がかなり高いのです。車にも型落ち車が販売されてますが、新製品よりも多いという話は聞いたことがありません。スポーツ用品に限って言えば、マークダウン品がこんなにもはびこっているのはスキー業界ぐらいでしょう。

では、なぜこんなにもマークダウン品が出回るのか?

ゴルフクラブの作られ方を考えると、大量生産による過剰生産、供給過剰がマークダウン品の増大を招いているのでしょう。ドライバーやウッドクラブのヘッド素材が金属になってから、ゴルフクラブは大量生産できるようになりました。そして、大量に作れば作るほど1個あたりの製造原価を下げられる。

100個作るのと1000個作るのとでは、1個あたりの単価がかなり変わります。ましてや100個作るのと1万個作るのとでは、1個あたりの原価が0ひとつ変わるぐらい異なるのです。これはメーカーにとってかなり魅力的です。

クラブがバカ売れしていた時代ならば、これは賢い選択でしょう。しかし、クラブが売れない時代に大量発注、大量生産すると‥‥これはもう過剰供給。過剰供給すればクラブは在庫して残り、残った在庫はマークダウン品として市場に再投入される。結果、新製品として出た1年後ぐらいには、格安でお買い得な商品となり、多くのユーザーが購入するのです。ユーザーにとっては「ちょっと待てば」安く買えることが分かり、あわてて新製品を買う人は減ってしまいます。

こうなってしまうと、新製品というのは新製品としての役割があるだけでなく、マークダウン品を売るために新製品を出すということにもなりかねません。そして何より、

マークダウン品は売上は支えても利益は支えない!!

モノが安く買えるというんはユーザーにとってありがたいことですが、メーカーに利益が出ないということは、当然ながら更なるコストダウン、そして研究開発費も削られることになります。結果、魅力的な新製品を作ることがますます厳しくなるのです。ユーザーはクラブを安く買うほど、メーカーは研究開発費をしっかりかけた魅力的なクラブを作りづらくなるのです。

ゴルフクラブに限らず、1円でも安く買えることは消費者として賢い選択だと思います。
価格.comのページのアクセス数が多いのもうなずけます。しかし、新製品が安売り競争に巻き込まれ、なおかつ1~2年後にマークダウンされて大幅に安く売られてしまうのは、いいことばかりではありません。魅力的なクラブを作りづらい状況に追い込まれるのです。

では一体いくらなのが、ゴルフクラブの適正価格なのか?

どんなクラブを作るかで適正価格は異なりますが、アメリカでのドライバー価格は、

399ドル
299ドル
199ドル

の3つのカテゴリーがあります。日本も8万円を4万円で売るよりも、4万円を4万円で売る時代が来た方が、メーカーにとってもユーザーにとってもメリットが多いような気がします~。

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〒101-0044 東京都千代田区鍛冶町2-8-7光起ビル地下二階

アナライズ 神田スタジオ

  • アナライズはお待ちいただけるスペースがございません。開催時間の5分前ぐらいにお越しください。
  • 日曜祝日ですが、ビル入口のドアが防犯上の都合オートロックで閉まってしまいます。
    /恐れ入りますがお越しの際はお電話いただけると、ビルの入口の鍵を開けさせていただきます

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