マーク金井blog

2014年04月21日アイアンの飛距離性能を決める最大要素は昔も今も「ロフト」である!!

国内男子ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」は、最終日に65の好スコアをマークした宮里優作プロが逆転優勝。これで年をまたいでの国内2連勝を決めました。スタートホールから連続5バーディーで飛び出し、バックナインもボギーを2つ叩きながらもバーディーを3つ奪ってスコアをひとつ伸ばして優勝しました。

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あっさり2勝目!このまま一気に突っ走るのか?!写真はGDOより転載、撮影は中野義昌カメラマン

一方、今季7戦目となる女子ツアー「KKT杯バンテリンレディスオープン」では、15歳のアマチュア、勝みなみさんがツアー最年少記録を塗り替えて優勝!!!!! なみいるプロを押しのけて、高校一年生のアマチュアがツアー初優勝を果たしました。
勝みなみさんも最終日にベストスコア「68」をマークしています。国内女子ツアーでアマチュアが優勝したのは史上4人目。これまでの3名は清元澄子、宮里藍、そして昨年優勝した、キム・ヒョージュです。

マーク金井はどちらもTV観戦してましたが、優勝する選手に共通しているのはパッティングの精度の高さ。長めのバーディパットがスコンスコンと入り、1~2mの短いパットを確実に決めています。特に勝みなみさんは最終ホールのパーパットが圧巻でした。嫌な距離をど真ん中からキッチリ沈めてパーで上がっていました。

ゴルフの格言に「パット・イズ・マネー」というのがありますが、テレビを観ていてまさに実感させられました。マスターズもそうですが、グリーンが速くなれば速くなるほど、パットが占めるウエートがどんどん高くなってきます。

さて、今日21日は月刊ゴルフ雑誌の発売日です。月刊ゴルフダイジェストゴルフクラシック、そしてワッグルが発売されていますが、その中でもマーク金井が注目しているのが月刊ゴルフダイジェスト。毎号毎号、これでもかってぐらい分厚くて特集記事がてんこ盛りされ、回も読み切るのに1ヶ月以上かかりそうなボリュームですが、

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中綴じ付録のアイアン特集はお見事です。

市販アイアン32機種の研究分析レポートですが、プロによる飛距離をするページでは、必ずロフト角が表記されています。試打ではブリヂストンのファイズが、

7番で180y!!

と一番飛んだと書いてありますが、ファイズの7番のロフト

29度!!

これは32モデルの中で最もロフトが立っていました。ちなみに、一番ロフトが寝ている7番アイアンのロフトは

35度(タイトリストMB)で飛距離は155y

でした。同じ7番で距離が25yも違いますが、飛距離に一番影響が出ているのがロフトであることもきちんと分かるようにページが作られています。ファイズに限らず、飛びをアピールしているアイアンは7番アイアンのロフトが立っています。加えてフェースが薄くすることで反発を高め、低重心にすることでスピンが減って飛距離が出やすくなっています。ちなみに、2014年発売の32モデルの7番アイアンの平均リアルロフトは‥‥

31.7度!!

そして、飛距離に少なからず影響を与える要素である7番のバンス角の平均は

4.0度

となっていました。バンス角が一番大きいアイアンはタイトリストのMBで7.7度。バンス角が一番小さいアイアンはブリヂストンのファイズの-0.5度。ちなみに、ダンロップのゼクシオ8もバンス角が非常に小さく0度でした。

バンス角の数値を見ていくと、米国メーカーのアイアンは総じてバンス角が多めで、国内メーカーのアイアンはバンス角が総じて少なめです。

ではなぜ、国内メーカーのアイアンはバンス角が総じて少ないのか?

その理由は次回じっくり説明しましょう~。

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2014年04月20日クラブはバランスをキチッと合わせても振り心地は同じにはならない!!

国内ツアーは男子が開幕戦、女子はすでに7戦目を迎えています。どちらも今日が最終日、このブログがアップされる3時間後には優勝者が決まっているかと思います。

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初日101、二日目83と言うスコアだが、出場資格をクリアしている大津将史

レギュラーツアーで102というスコアを叩いてしまった大津将史プロの2日目のスコアは83。2日目もブービーメーカーでしたが、ブービーのスコアは77。これぐらいの差はゴルフには珍しくありません。大津プロは推薦出場でしたが、QT予選会の1次を通過しています。レギュラーツアー出場規定をクリアしていることを考えると、初日はアンラッキーなことが重なったのかも知れません。実はマーク金井もツアー競技に一度だけ出ましたが(チャレンジツアー)、前半は38でホールアウト。出場アマチュア10人の中で上位につけましたが、後半はパー5で12の大叩き(OB3発)をしでかし、50オーバーでホールアウト。前半と後半で別人のようなプレーをしでかしたまめに、トーナメントではぶっちぎりのブービーメーカー。もちろん予選カットで翌日に進めませんでした(笑)

さて、今日のエントリーはクラブのバランス(スイングウエート)についてです。

 

バランス計

バランス計

バランスとは、スイングウエートのことですが、昔も今も、この数値にこだわるゴルファーが必ずいます。アイアンセットだけでなく、ドライバーからウエッジまでバランスが同じであることがベストだと思っている人が少なくありません。

例えば、ドライバーのバランスがD1で振りやすいとすれば‥‥、すべてのクラブがD1になっていれば、どのクラブも同じ感覚で振れると思っています。

 

しかし、答えは「NO」です!!

 

スイングバランスというのは、シャフト重量、グリップ重量、そしてヘッドの重心距離が変わったらなにも意味がなくなるからです。スイングバランスというのは、昔のように同じシャフト重量、同じグリップ重量、そしてヘッドの重心距離がほぼ同じだった時だけ、「振り心地を揃える」ために役に立つ数値なのです。そして、バランスというのはシャフト重量の影響が大きいのです。

ヘッド重量が同じ200gでも‥‥

シャフトが50gでバランスがD1出た場合、シャフトを70gにするとバランスはD2

以上になります。スイングバランスはシャフトが重くなるほど数値が大きくなり、シャフトが軽くなるほど数値が小さくなるのです。このため、バランスだけを揃えてクラブを作ると、振り心地は同じにはなりません。

例えば、ドライバーで比較してみましょう。

クラブ重量が‥‥

 

280g
380g
480g

 

これらも調整すれば、すべてバランスをD1に揃えることは可能です。具体的なモデルで言えば、総重量が軽いゼクシオと、総重量が重いスリクソンのドライバーのバランスをD1に揃えることも可能です。

では、D1に揃えたならば、すべて振り心地が同じになるかというと、そんなことはありません。280gのD1と320gのD1を振り比べれば320gの方が重く感じます。ゼクシオとスリクソンを振り比べてみても、スリクソンの方が重く感じます。何故かというと、バランスが同じでも総重量が変わってしまうと、手に伝わる重さが変わるから。物理的な数値で言えば、クラブ慣性モーメント(クラブMOI)の数値が異なるからです。現在のように、クラブによってシャフト重量、グリップ重量が大幅に変わる場合、振り心地を揃えたい(どのクラブも同じ感覚で振りたい)ならば、スイングバランスではなくて、クラブMOIを揃えることを意識した方がいいと思います。

ただし、クラブMOIマッチングでも完全にすべてのクラブ完全に同じ振り心地にすることは難しいです。

何故かというと、MOIマッチングは重量については揃えることができますが、クラブの重心距離、重心深度という数値には細かく数値合わせができないからです。

クラブ選びはバランスを基準にしてしまうと迷路に入ります。アイアンセットのようにシャフト重量が同じものの場合を除けば、バランスはあまり気にしない方がいいです。振っていて重く感じるならばヘッド側を少し軽くする。もしくはクラブを少し短くする。振っていて軽く感じるならば鉛を貼るなどしてヘッド側を少し重くする。もしくはクラブを少し長くする。アナログな感じがするかも知れませんが、この方が、無理にバランスを揃えるよりも、振り心地が揃ってくるでしょう。

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2014年04月18日19歳でメジャー初優勝を遂げたレクシー・トンプソンに学ぶ飛ばしの極意!!

昨日から国内男子ツアー「東建ホームメイトカップ」が開幕しました。初日を終えて、トップは谷口徹プロら5選手が5アンダー。1打差の6位タイには池田勇太プロを含めた6選手がつけています。そしてニュースとなっているのが最下位に大津将史プロ。スコアはなんと101。3桁の大台のスコアはプロツアー史上2番目のワーストスコアです。ちなみにワースト記録は122。これは実際に叩いたスコアではありません。スコアカードに余計な数字が記入されており、それが合算されたことで、122になっています。

レギュラーツアーで102というスコアは信じられない記録ですが、信じられないという意味では今週の週刊ゴルフダイジェストのカラーグラビアに登場しているレクシー・トンプソンも引けを取りません。

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19歳55日でメジャー競技「クラフトナビスコ選手権」に優勝。こちらも史上2番目という記録です。180センチの長身を活かし、ドライバーの飛距離はなんと‥‥

275ヤード超!!!!

そのスイングを観てみると、特徴的なのが下半身の使い方。ダウン後半からインパクトにかけてジャンプするような感じで両足がつま先立ちになっています。かつて、女子ツアーでロングヒッターだった、ローラ・デービースと同じような感じのスイングをしています。

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スイング中に飛び上がるのは彼女だけではありません。ジュニアゴルファーや、男女を問わずヘッドスピードが並外れて速いプロの中にも、ジャンプする人が少なからずいます。

さて、このインパクトゾーンでのジャンプ。

ジャンプするということは下半身のパワーを最大限使ったことになりますが、実は、ヘッドスピードを上げるのに役立つだけでなく、今どきの道具(クラブ)を使いこなすのにも役立つ動きなのです。3日ほど前に、トンプソンのスイングを解説した吉田一尊プロがアナライズの神田スタジオにこられて、ジャンプのメリットについてこう説明してくれました。

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「ジャンプするとパワーを最大限出せますが、もうひとつメリットがあるんです。
飛び上がると腰の回転が止まり、振り遅れのミスを防げます。腰の回転が止まることで、タイミング良く腕の振りにブレーキがかかって、クラブを体の前に振り出すことが出来ます」

今どきのドライバーは重心距離が長くて振り遅れのミスが出やすいが、ジャンプアップしてインパクトを迎えると、重心距離が長くても振り遅れないでインパクトを迎えられると吉田プロは言う。実際、トンプソンもそうで彼女が使っているのはコブラのバイオセル。このドライバーは重心距離が非常に長く、振り遅れるとプッシュアウトが出やすいドライバー。彼女の場合、ジャンプして体の回転に急ブレーキをかけることでヘッドをタイミング良く戻しています。

では、我々アマチュアもジャンプアップすれば、ヘッドスピードが上がり、今どきのドライバーでも振り遅れのミスを減らせるのか?

「スイングにプロもアマチュアもありません。ジャンプアップをマスターすれば、飛んで、振り遅れないスイングが身につきます」(吉田プロ)

マーク金井はインパクトゾーンで右ひざが前に出てしまう癖があります。トンプソンのように両膝ひざが伸び上がりません。インパクトで両足カカトを宙に浮かせようとしても、上手く浮き上がりません。吉田プロにジャンプアップするコツを聞いてみたら‥‥こんなドリルを紹介されました。

「前ではなく、後ろ(背中側)にジャンプすればいいんです。その前段階としてお勧めしたいのがインパクトで右足つま先を浮かせて下さい。これを意識して練習すると正しくジャンプアップできるようになります」

そう言うや、吉田プロはスタジオの打席に入るや、右足つま先を浮かせるドリルをデモンストレーション。iPhoneで動画を撮ると、確かに右足つま先を浮かせると、両足のヒザがピンと伸び、足の裏側の筋肉を使ってジャンプアップできています。

吉田プロの解説、そしてドリルを実践するとマーク金井はさらに飛距離を伸ばし、夢の315ヤードも達成できそうな気がしました。実際、吉田プロからも「マークさんはまだまだ伸びしろがありますよ」と。

これはもう飛ばしのレッスンを聞かずにいられません。このブログを読んで下さっているゴルファーにも吉田プロのレッスンを紹介せずにいられません。

ということで、急遽4月29日にアナライズで吉田プロのレッスンセミナーを開催しますが・・予約殺到してすでに満席。好評なので5月も開催したいと思っています。(5月開催日は未定、決定次第ブログで告知します)

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2014年04月17日春ゴルフでのアプローチのザックリを減らす極意とは!?

プロ野球が開幕し、マスターズが終わるといよいよ春本番。マーク金井は春スノボにせっせと通っていますが、ゴルフの機会も増えてきました。神田から電車で30分でいける河川敷にせっせと通っています。

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さて、この時期のゴルフ場ですが、芝はちょうど緑になるかならないかです。フェアウェイは茶色と緑色が混在しています。夏場に比べると芝はまだまだペタンとしていますし、コースによっては大量に砂が蒔かれています。このためフェアウェイにボールがあってもバンカーから打つような感じになっていたります。

そこで今回のエントリーは春ゴルフでのアプローチについて。

芝がペタンとしてたり、砂混じりの時は、ヘッドが手前から入るとザックリが出やすくなります。バンカーがそうであるように、ソールが滑りづらく、ヘッドが刺さりやすいからです。

では、どうすればボールをザックリ、ダフりを減らせるのか?

2つの方法があります。

ひとつは鋭角に打ち込むという方法。ボール位置を右側に寄せ、左足体重で構えて上から鋭角にヘッドを入れていきます。スイングの最下点の手前でボールを打つという方法です。これはライが悪い時、ボールだけをクリーンに打ちやすくなるメリットがありますが、リスクも大きいです。ヘッドが入るポイントが少しでも手前にズレてしまうと、ヘッドが地面に埋まってザックリします。また、ハーフトップのミスも出やすくなります。言い換えると、ナイスショットとミスショットの落差が激しくなる打ち方です。

もうひとつは、とにかく浅い入射角でヘッドを入れる打ち方。極端なことを言うと、ペタッと寝ている芝や砂混じりのフェアウェイで一番ダフらないのは、パターで打つこと。花道からだと芝の抵抗が大きいので距離感を合わせるのは難しいですが、ダフらないで打つということを考えれば、パターが一番やさしいし、ナイスショットとミスショットの落差が一番少ないです。

パターだと20mくらいが限界ですが、パターに近いクラブを使うことでも浅い入射角でヘッドを入れて打てます。具体的に言うと、FWやUTクラブを使ってアプローチすることです。米ツアーをみているとタイガー・ウッズをはじめ、グリーン回りのアプローチでFWやUTでアプローチを打つ選手が少なくありません。7番や9番アイアンで寄せられる状況下で、わざとFWやUTを使ってアプローチしています。

FWやUTのメリットはパターよりもロフトが多いので、最初少しキャリーが出ます。そしてフェースが弾くのでパターよりも長い距離を打ちやすいメリットがあります。
ただし、デメリットとしてはクラブ自体が長いので、アプローチを打つ時はクラブをかなり短く持つことが求められます。いきなりやると距離感が出しづらいですが、
例えば、練習グリーンのエッジとかでFWやUTでアプローチショットの練習をしてみて下さい。ウエッジで打つよりも簡単だし、ダフりにくいことがすぐに体感できます。ソール幅が広い方がアプローチを打つのがやさしいことが分かります。

そして、ウエッジでアプローチを打ちたい、ウエッジでないとピンに寄せられない場合は、ダフりやザックリのミスが出づらいウエッジを使って下さい。FWやUTのアプローチがやさしいのと同様、ウエッジもソール幅が広く、そしてバンス角がちゃんとついているウエッジがミスに強いです。

具体的に言うと、マスターズを制したB.ワトソンが契約しているPINGはダフりづらいウエッジを作っています。具体的に言うと、一番やさしくてミスに強いのはカーステン、次がG25。この2モデルはアイアンセット物のウエッジですが、ウエッジだけでも単品買いできます。

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そして、単品モデルでお勧めしたいのがマーク金井が設計したリンクスSSウエッジと、アナライズのMSウエッジ。どちらもソール幅は通常のウエッジの2倍以上幅広で、なおかつバンスも強め。クリーンに打っても、ダフり気味にヘッドが入ってもソールが滑ってくれるので、ペタッとした芝でも砂混じりのフェアウェイでも、ミスがミスになりづらくなっています。ナイスショットとミスショットの落差が少ないのが特徴です。

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打ちやすいSSウエッジ!詳しくは写真をクリック

クラブを選ぶポイントはいくつかありますが、いいショットを打った時にいい結果が出るクラブよりも、ミスした時に大きなミスにつながらないクラブを選んだ方が、確実にミスショットを減らせますし、スコアメイクできます。

これからGWぐらいまでは絶好のゴルフシーズンですが、夏場に比べると芝はまだ元気がありません。デリケートな状態では、とにかくプレッシャーがかからないショットを選択し、プレッシャーがかかりづらいクラブを使うことがミスを減らし、スコアメイクにつながります〜。

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芝が薄くてもミスが出にくいウエッジです。MSウエッジは軟鉄鍛造!高級感もあります

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2014年04月16日マスターズを制したB.ワトソンに学ぶ、ぶっ飛びドライバーの使い方!!

今年のマスターズを制したのはレフティのB.ワトソン。 ワトソンがクラブ契約しているのはPINGで、2年前に勝った時はG20。今回、2度目のマスターズを制した時に手にしたドライバーはG25です。どちらもヘッドはピンクにカラーリングされていますが、クラブ自体はピンのプロパー品。どちらもヘッド体積は460CCとルール最大級ですし、投影面積が大きいのでハードな印象のクラブではありません。ピンの中でもGシリーズはツアープロよりもアマチュアゴルファーを意識したモデルです。

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さて、このG20とG25。ワトソンは米ツアーでも屈指のロングヒッターですが、彼はスイングだけでなく道具(クラブ)でも飛距離を稼いでいます。

G20
ヘッド重量201.1g
慣性モーメント4967gcm2
重心距離43.4mm

G25
ヘッド重量206.4g
慣性モーメント5282gcm2
重心距離43.3mm

(数値はゴルフクラシック2013年度版より引用)

2つのモデルとも典型的な今どきのドライバーですが、飛びの要素がきっちり入っています。それは‥‥

ヘッド重量が重いこと(200g以上)
重心距離が長いこと(40mm以上)
慣性モーメントが大きいこと(4600gcm2以上)

この3つの条件が満たされているドライバーは、満たされていないドライバーよりも飛び指数が高くなります。

重ヘッド
長重心距離
大慣性モーメント

これらはすべてボール初速を上げてくれる要素です。ただし、この3つの要素が色濃く出たドライバーは誰でも飛ばせるわけではありません。

重いヘッド、長重心距離、大慣性モーメントなヘッドは振り遅れやすくなりますし、振り切るためにはパワーが求められるからです。また、重心距離が長くなるほどヘッドが返りづらくなる特性があります。ワトソンは並外れたパワーがありますが、そのパワーによってクラブの挙動を上手くコントロールしているのです。言い換えると、パワーが無いゴルファーや、長い重心距離に対応できるスイングをしていない人の場合、G20やG25の飛びのポテンシャルを100%引き出すことが難しくなります。

ちなみにPINGは昔から重ヘッド&長重心距離のドライバーを作っていたわけではありません。昔は重心距離が短いヘッドやヘッド重量が軽いドライバーを作ってました。ヘッド重量を重く、重心距離を長くし始めたのは、2010年くらいからです。

さて、ワトソンが愛用しているG20&G25。

重いヘッドを使いこなすためにはある程度のパワーが必要です。ヘッドスピードはあまり関係ありません。重さを感じないだけのパワーがあればヘッドスピードが40m/s以下でも使いこなせます。

そして、長重心距離については2つの方法論があります。ひとつは、ワトソンのようにパワーで重心距離の長いクラブをねじ伏せてしまうこと。PINGに限らず、重心距離が長いドライバーはフェースを開いて上げてしまうと振り遅れやすくなりますが、パワーがあればフェースをスクエアに戻していけます。ワトソンの場合、トップでシャフトクロス気味、フェースもやや開き気味ですが振り遅れないのは、並外れたパワーがあるからです。

パワーが並外れていない場合は、テークバックでとにかくフェースを開かないこと。フェースをシャット気味に使い、トップでもシャットフェースを意識して下さい。宮里藍プロのようにトップでフェースが空を向く感じになっていれば、長い重心距離のドライバーも振り遅れないで打っていけます。

ちなみに、テークバックやトップでフェースが開いているかどうかというは自覚するのが難しいです。フェースの向きを正しくチェックするにはiPhoneやスマホ、デジカメ等で写真や動画を撮ってチェックすることを強くお勧めします。

もしくはEPSONのMトレーサーなどを使い、スイング中のシャフトの回転角をチェックして下さい。テークバックでシャフトを時計回りに回転させてしまうと、それに連動してフェースは開いてしまいます。Mトレーサーはスイング中、どこでシャフトを回転させてしまっているのかを、かなり細かくチェックできます。

クラブが変われば理論(スイング)は変わります。 PINGのドライバーで飛距離アップを狙うならば、まずはフェースの向きのチェックが必要不可欠でしょう〜。

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シャットフェースにはスーパーシャット君

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シャットフェースにはスーパーシャット君です

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