マーク金井blog

2014年01月26日長尺ドライバーの正しい作り方とは‥‥

今週はフロリダのオーランドでPGAショーが開催されていました。ゴルフ業界の最大のイベントで、クラブメーカーはもとより、ゴルフに関する様々な業種の会社が巨大なコンベンションセンターに集結し、大見本市を行います。日本からはかなり遠い場所ですが(飛行機で片道15時間前後)、行くとワクワクドキドキできる場所です。マーク金井も過去7回ほど現地に行ってますが、PGAショーの会場でシャフトスタビライザーに出会い、それが今ではアナライズの主力商品になっています。

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シャフトスタビライザー販売して5年目です!売れてます!

今年もPGAショーには様々なプロダクトが展示されていましたが、「これ欲しい~~」と思ったのがサーフボートタイプのゴルフカート。カートという名前が付いてますが、実際は電動スケボーって感じです。ハンドルとかなくて足だけでバランスを取るところが何ともスマート。運動神経がかなり要求されますが、千葉市民ゴルフ場とか河川敷の赤羽ゴルフ倶楽部とか、フラットなコースだとかなり重宝しそうです。

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パーゴルフWEBサイト PARONから転載 QPが見た! PGAショーリポートはこちらをクリック↑

さて、今日のエントリーは「長尺ドライバー」の正しい作り方についてです。このブログでいまどきのドライバー(クラブヘッド)は4つのタイプに分類されると書きました。重心の深さと重心距離でクラブは4つ分かれると書きました。

では、どのタイプが長尺と相性が良くて、
どのタイプは長尺と相性が良くないのか?

重心の深さ、重心距離というのはスイングに影響するのでどのタイプでも長尺にすることは可能です。ただし、必ずチェックしたいのがヘッド重量。軽めのヘッドは長尺に適しますが、重いヘッドは長尺には適しません。どの長さに仕上げるかでも変わりますが、46インチ以上で組み上げる場合‥‥

190~195g

これぐらいがちょうどいいです。200gを超えてくるヘッドで46インチ以上に仕上げるとヘッドが効き過ぎて(バランスが出過ぎて)、振り遅れます。長尺に仕上げても振り遅れてしまえば、ミート率が悪くなりますし、肝心のヘッドスピードも上がりづらくなるのです。そういう意味では、重ヘッドをアピールしているモデル、そして、実際にヘッドが重いドライバーは長尺に適しません。具体的に言うと、

PING i20,i25
テーラーメイドSLDR
ヨネックスXP
アダムスXTD

これらはいずれもヘッド重量が200gオーバー。重いヘッドなのでボール初速を上げやすいメリットがありますが、46インチ以上で組み上げるとかなり振りづらくなります。ちなみに、ゼクシオ(8代目)もヘッドの重さをアピールしていますが、実際は196g前後。メーカーが言うほどは重くありません。46インチぐらいならば長尺に仕上げることができます。ちなみに、最近はネジを取り替えることでヘッド重量を調整できるドライバーも増えてきました。これらは軽いネジを装着し、190~195gぐらいにすれば長尺対応ヘッドになります。具体的に言うと、

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インプレスRMX02の調整用ネジ

ヤマハRMXシリーズ
テーラーメイド R1
タイトリスト913シリーズ、新VG3

これらはヘッドを重くしたり軽くできるので長尺と非常に相性がいいです。そして、長尺向きなのが軽めのヘッドです。具体的には、

フォーティーン CT112
キャロウェイ Xホット、レガシー
オノフ タイプD
テーラーメイド グローレ、グローレリザーブ
ブリヂストン ファイズ
プロギア ナブラレッド

ちなみに、XホットはモデルチェンジされたXホット2が出ましたが、これもヘッドが少し軽い感じがしました。長尺仕様に改造したくなるドライバーですね。コブラもモデルチェンジしたバイオセルはヘッドが少し軽くなったので46インチはいけそうな感じがします。

ヘッドが決まったら次はシャフトです。

クラブが1インチ長くなると、バランスが6ポイント増します。ヘッドの重さが同じでも1インチ長くなるとバランスが増すだけでなく、クラブ慣性モーメント(MOI)が増してくるからです。長尺にする時、重いヘッドが適さないのは長さと重さのバランスが悪くなることと、振り切れなくなるからです。ですので、長尺で組み上げる時は、ヘッドだけでなくシャフトの軽量化も必要です。軽量化の目安としては、

1インチ伸ばし=5〜10g軽量化
2インチ伸ばし=10〜20g軽量化

45インチで60g台のシャフトを装着しているのであれば、

46インチで50〜55g
47インチで45〜50g

にすると長くしても振りづらさが出づらくなります。これでクラブ慣性モーメントが大きくなり過ぎるのを防止できます。ちなみにマーク金井の場合、

45インチで68gのシャフト(アナライズW65)

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46.5インチで59gのシャフト(スピーダー569)

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そして46.5インチの長尺には60gヘビーグリップ(通常は50gを装着)しています。長尺に組む時はヘッドもシャフトも軽い方がいいのに、なぜグリップだけ重いのを装着するのか? その理由は明日じっくり説明しましょう〜。

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60gのヘビーグリップ好評発売中です↓

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2014年01月24日ゴルフに本当に適したサングラスとは!?

新製品ラッシュが続いているおかげでマーク金井も今月は大忙し。先週は4本、今週も4本の雑誌撮影&取材が入りました。もちろんテーマは新製品の試打です。掲載までは詳しくは語れませんが、いまどきのドライバーを打ちまくっています。

ちなみに、昨日はキャロウェイの最新モデル、ビッグバーサ&ビッグバーサαをじっくり打ちました。この2本、どちらも名前は同じですがヘッド形状はかなり異なり、それぞれが形状に見合ったキャラクターのクラブです(詳しくは掲載誌で説明致します)。昨年からキャロウェイのクラブはキャラクターがハッキリしてきましたが、今年も対象ユーザーがわかりやすいクラブに仕上がっています。米国本社の現社長が、かなりプロダクトにこだわる人なんでしょう。

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さて、今日のエントリーはサングラスについてです。

サングラスというと夏のイメージを持っている人が少なくありませんが、実は冬場こそサングラスを掛けた方がプレーしやすくなります。理由は単純。冬場は太陽の位置が低いじゃないですか。夏場よりも太陽が目に入ることが多いからです。逆光の時はもちろんのこと、斜光の時も裸眼だと太陽光が目に入りやすい。そんな時、サングラスをかけていた方が、眩しさを感じずに快適にプレーできるのです。

では、どんなサングラスをかければ快適にプレーできるのか?

ゴルフクラブ同様、サングラスも種類は実に豊富です。値段も1000円前後から4万円以上するモノがあったりします。ヤフー知恵袋のベストアンサーは‥‥

スポーツサングラスに求められる性能は

1.UVカット性能←安物は適当

2. 耐久性←安物はちょっとしたことで割れる、壊れる、曲がる

3. 像の歪みの少なさ←安いモノは目が疲れる

4. レンズのクリア度(明るさではなく、濁ってないかということ)

5. 撥水、撥油度←安物は雨が降ると使えない、指紋が拭いても取れない

6. フィッティング←安物は走るとズレる

マーク金井も同じようなことを意識しながらサングラスを選んでいますが、10年以上前からサングラスはオークリーオンリー。最初はフレームが一体型(まったく曲がらない)のMフレームを使っていました。持ち運びは不便ですが、フィット度が抜群なんです。これをフロリダ・オーランドで衝動買いした後、今まで所有していたサングラスは全部処分しました(笑)

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懐かしのMフレーム

フィット感をどこで感じるかは個人差がありますが、マーク金井がこだわるのはホールド感。点で支えるのではなく、フレーム全体でサングラスを支えているのが好きです。面で支えてくれた方がスイングした時にズレにくい、歩行中もズレにくいからです。Mフレームが廃盤となった今はレーダーを愛用しています。特にゴルフに特化したモデルではありませんが、デザイン、そしてレンズが二眼ではなく一眼な所が気に入って使っています。

 

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一枚レンズがマーク金井のこだわり

オークリーの場合、普通のレンズもクリアで見やすいですが、偏向レンズは一度使ってしまうと手放せません。色が綺麗なだけでなく、あらゆる眩しさから目を保護できるので目が疲れません。マーク金井の場合、サングラスはトレードマークのようなものですが、レンズはすべて偏向レンズ。レンズだけで中古ドライバーが1本買えるぐらいの値段がしちゃいますが、それだけの価値は十分あります。

偏向レンズと普通のレンズは似ているようでまったく違います。ゴルフ以外でも車の運転とかででも、偏向レンズは目にやさしくギラツキを防止してくれます。

オークリー以外でも、石川遼プロが愛用しているスワンズもゴルフに適したサングラスをラインアップしていますし、もちろん偏向レンズも用意されています。

そして、ここからが一番大事なことですがサングラス着用でのプレーには慣れが必要です。理由は分かりませんが、初めてサングラスをかけてボールを打つと、プロ、アマチュアを問わず、最初の内はダフりのミスが出やすくなります。恐らくボールの見え方が変わってしまうからでしょう。個人差がありますが、18ホールずっと着用していれば、その次からはダフらないで打てますし、違和感もなくなります。コースでダフるのが嫌な人は、屋外練習場でサングラス着用でボールを打って下さい。50球も打てば、サングラス着用でもいつも通りにボールを打てるようになるでしょう〜。

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2014年01月23日ドライバーの適正ロフトについてかなり真面目に考えてみた‥‥

一昨日、PRGRの新製品記者発表が秋葉原のUDXビルでありました。今回は「常識を打ち破る」非常識なクラブ作りをコンセプトにしたeggシリーズの新ドライバー、
「egg1」のお披露目です。

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昨日のT島ブログでも説明してありますが、PRGRのコンセプトはテーラーメイドと正反対です。深い重心の方が飛ぶと強くアピールしています。ロフトについての考えて方もテーラーメイドとは正反対で少ないロフト設定になっています。

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ロフト7.5度 (非常に少ない)
重心深度  44mm(非常に深い)
重心距離  37mm(やや短い)
重心アングル 36度(非常に大きい)

少ないロフト+深重心=適正打ち出し角

と言うのがPRGRのスタンスです。重心が深くなるとインパクトゾーンでヘッドが上向き方向(ロフトが増える方向)に動き、それが打ち出し角アップにつながるというロジックです。加えて長尺(46インチ)なのでこれまたボールを高く打ち出すことに貢献しています。

ロフト7.5度というのはかなりストロングロフトですが、ロフトを立てると飛びにつながるメリットがあります。ロフトが0度に近づくほどボールとヘッドは正面衝突に近づくことになり、同じヘッド重量でもボール初速を上げやすくなるのです。例えば、8度と12度のロフトのドライバーの場合、8度の方が正面衝突に近くなる分だけボール初速が上がって飛びにつながります。8度は12度に比べるとボールが上がりづらくなりますが、PRGRのegg1の場合は深重心でボールの上がりづらさを補っているというロジックです。これはテーラーメイドが考えている「飛び」のロジックとは正反対です。

さてさて、前置きが長くなりましたが今日のエントリーはドライバーの最適ロフトについてです。最適ロフトはクラブ、そしてゴルファーによって変わります。どんなクラブを使うのか、どんなゴルファーが打つのかで最適ロフトは違ってきます。一般にはヘッドスピードが遅い人ほど多ロフト、ヘッドスピードが速い人ほど少ないロフトが相性良いと言われてますが、最近のクラブは当てはまらないものもあります。実際、米ツアーではヘッドスピード50m/sを超える男子プロがロフト10.5度とか12度を使っている場合もあるのです。

では、何を基準をしてロフトを決めればいいのか?

それはコースでどんな球を打ちたいかで決まります。高めの球を打ちたいのか、それとも低めの球を打ちたいのか。キャリーが欲しいのか、それともランが欲しいのかで決まります。アナログな方法でいうと、

ヘッドを決める

シャフトを決める

クラブのスペックを決める(長さ、バランス)

実際にコースで打ってみて球の高さを確認する
(もしくは弾道計測器で球の高さを調べる)

昨日のブログでも書きましたが、マーク金井の場合、いろんなドライバーを衝動買いして使ってますが、ドライバーのリアルロフトはほとんど同じです。重心の深さ、重心の高さでも変わりますが、大体‥‥

リアルロフト10.5〜11度

を使っています。現在使っているドライバーは

タイトリストVG3(2代目)    表示ロフト9.5度  リアルロフト10.5度
テーラーメイド グローレ(初代) 表示ロフト9.5度 リアルロフト10.5度
ブリヂストン ツアステGR(現行)  表示ロフト9.5度  リアルロフト10.5度
ヤマハRMX ツアーモデル(現行)  表示ロフト10度   リアルロフト10.5度

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それぞれ重心特性異なりますが、リアルロフトは10.5度に収まっています。では、このロフトが飛びの最適ロフトかと言うと‥‥実は違います。実際は11.5〜12度の方が飛ぶのですが、あえて使いません。

最適ロフトよりも1度ぐらい減らす理由、それは風対策です。最適弾道というのはキャリーが出やすい反面、風の影響を受けやすくなります。ヘッドスピードによってもことなりますが、マーク金井の場合、打出し角15度ぐらいで2200回転で打つと、弾道計測器ではもっとも飛びますが、これだと自分のイメージよりも球がちょっと高いのです。

飛びの最適弾道の弾道  最高到達点27〜30m(球がもっとも高く上がった距離)
マーク金井が打ちたい弾道  最高到達点22〜25m

最適弾道よりも5mぐらい低い球を打ちたいから、リアルロフトが10.5度を使いたいのです。これは経験値から導き出された答えですが、理想よりも少し弾道ならばアゲンストの風が吹いた時に飛距離ロスを抑えやすくなります。加えて、左右の風が吹いた時も、ボールが左右に流される度合いを減らせます。ゴルフは無風でプレーすることがほとんどないことを考えると、理想よりも少し低い球を打った方が飛距離と安定性を両立させられるのです。

ロフトが1度増えたり減ったりすると、飛距離は5ヤードぐらい平気で変わってきます。言い換えると、どんなに飛ぶドライバーでもロフト選択を間違えると、クラブの性能を100%引き出すことが難しくなります。

マーク金井の場合、ヘッドが決まってロフト選びに迷った時は、同じヘッド、同じシャフトで9度と10度を大人買いすることもあります。もちろん、買うのは中古ショップ。ショップによっては当日だと100%買い戻し保証があったりするので、使わない方のクラブを買った日に返却すれば、コストゼロで2つのロフトを試せます。

今はメーカーも試打会を積極的にやっています。お目当てのクラブがあるのであれば、必ずロフト違いを同時に打って下さい。そして実際に打ち比べてみて、どちらのロフトの方が自分のイメージ通りの弾道が出るのかをチェックして下さい。ゴルフショップで試打する時は、飛距離だけでなく球の高さ(最高到達)もチェックしましょう。ロフトにこだわることは、ドライバー選びの基本中の基本です〜。

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マーク金井が使っている!マーク金井が「これはいいぞ!」と言うクラブに、アナライズのシャフトを入れて販売する

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2014年01月22日日本人が米国人よりもロフトが少ないドライバーを使う本当の理由‥‥

昨日はインターネットラジオ、ソラトニワ「マーク金井の喋らずにいられない」の公開放送日でした。ゲストは女子プロの工藤遙加プロ(ナック所属)。18歳でプロテストに合格し、今年はプロ4年目。昨年、3度目のQTでは上位に入り、今季は開幕戦から参戦できる注目の選手です。お父さんはプロ野球選手だった工藤公康氏。女子ツアーきってのロングヒッターでドライバーの飛距離は260ヤードを超えてきます。マーク金井は一昨年のニチレイ(袖ヶ浦CC)で初めて工藤プロを見ましたが、ドライバーのボール初速の速さ、飛距離に度肝を抜かれました。今年の注目株なので、ぜひぜひ皆さんもチェックしておいて下さい。

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明るい工藤遥香プロ

さてさて、今日のエントリーもドライバーのロフト設定についてです。昨日のブログでも書きましたが、米国ではロフトが多い(12度以上)ドライバーが普通に売られています。12度とか14度とかもあったりします。それに対して、日本国内ではロフトが多い(12度以上)ドライバーは非常に少ないです。ゴルフショップに行ってみても、男性用ドライバーの場合、ロフトは11~11.5度までがほとんどです。

さて、このドライバーのロフト。クラブメーカーは「作っても売れない」と考えています。クラブ販売もビジネス。需要がない商品を作らないというのはビジネスの観点から考えると至極真っ当なことです。

では、なぜ米国人ゴルファーはロフトが寝たドライバーを使い、日本人ゴルファーはロフトが寝たドライバーを使いたがらないのか?

いつくか考えられる要素はありますが、マーク金井が考えるには日米でドライバーのロフトに対する考えて方がかなり違うような気がします。

米国人がロフトに対する考え方
「ロフトが寝ている=やさしい」

日本人がロフトに対する考え方
「ロフトが寝ている=飛ばない」

米国人はボールが上がる方がやさしいと考え、やさしさを求めるユーザーが多いからロフトが寝た(多い)ドライバーが市場に出回りやすいような気がします。対して、日本人はロフトが寝た(多い)ドライバーは上がりやすいけど飛ばないと思っている人が多いような気がしますし、それが購買に影響していると思われます。ツアープロがロフトを少ないドライバーを使っていることもあって、

ロフトが多い=飛ばない>やさしい
ロフトが少ない=飛ぶ>やさしくない

このようなマインドになっている感じがします。ドライバーの購入動機はいくつもありますが、昔も今も優先順位の一番は飛距離。やさしいドライバーを求めるよりも、とにかく飛ぶ可能性が高いドライバーを求める人が圧倒的に多い。実際、これまで売れたドライバーを見ても、人気モデルのほとんどは「飛び」をアピールしています。飛ばないけどやさしいドライバーは今ひとつ人気が出ません。飛距離よりもやさしさをアピールしているドライバーを買いたいと思うゴルファーが少ないから、ロフトが寝た(多い)ドライバーを欲しがらないのだと思います。

たかがロフト、されどロフト。

テーラーメイドは打出し角17度でスピンが1700回転が最高の飛びを得られると打ち出しています。もし、この数値に絶対的な自信を持っているのであれば、ドライバーのロフトは12~14度は必要です。ドライバーはティアップしてアッパーブローに打つことができますが、ロフト10度のクラブで打出し角17度を確保するのは非常に難しいからです。テーラーメイドがロフト12度以上のドライバーのラインアップを増やすことをマーク金井は大いに期待していますが、そうなるかどうかはこの半年ぐらいで分かるでしょう。そして、テーラーメイドがロフト12~14度のドライバーをヒットさせることができれば、他のメーカーもロフトが寝た(多い)ドライバーを作り始めると思います。

では、マーク金井はロフト12~14度のドライバーを使うのか?

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マーク金井使用クラブ 一番手前の数値がリアルロフト。赤いシャフトはヤマハインプレスRMXツアー、黄色いシャフトはツアーステージGRに装着されている

今、使っているドライバーの大半はリアルロフトが10.5~11度です。12度以上を使った方が最適弾道が打てるのが分かっていますが、ヘッドスピードが45m/sを超えている現在はロフトが寝た(12度以上)には食指が沸きません。その理由は明日じっくり説明しましょう。

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2014年01月21日日本で12度のドライバーがラインアップされない本当の理由とは!?

先週の米ツアー、ヒュマナチャレンジではパトリック・リードが28アンダーでツアー2勝目を上げました。3日目までは、63、63,63と快進撃を続け、優勝とともに、72ホールでの「最少スコア記録(254)」「最多アンダーパー記録(通算33アンダー)」更新の期待がかかるリードでしたが最終日は5バーディ、4ボギーの「71」と足踏み。3日目の「54ホール目までの最多アンダーパー記録」更新にとどまりました。

石川遼プロは最終日、5バーディ、ノーボギーの「67」とスコアを伸ばし、通算17アンダーの25位でフィニッシュ。コースによってスコアは大きく変わってきますが、17アンダーでもトップ10に入れないというのは‥‥かなりシビアです。

さて、今日のエントリーもドライバーのロフト設定についてです。昨日のブログでも書きましたが、日本と米国ではドライバーのロフト設定が同じとは限りません。日本で売られているドライバーは最大でも11度以下が多いのに比べ、米国では11度以上のロフトがラインアップされていることが少なからずあります。例えば、テーラーメイドのSLDRは‥‥

SLDR(日本仕様)

8度
9.5度
10.5度

SLDR(米国仕様、フェアウェイゴルフで購入の場合)

9度
10.5度
12度
(14度)

日本仕様では8度がラインアップされているのに12度がありません。対して、米国仕様には12度がラインアップされていて8度がありません。14度も近々出ると聞いていますが、これも日本ではラインアップされない可能性が高いです。テーラーメイドは「ロフトが多い方がいい」とキャンペーンしていますが、今のところ日本ではロフトが寝た(多い)ヘッドをチョイスできません。国内メーカーもしかりで、ロフトが多い(12度以上)をラインアップしているドライバーは非常に少ないです。

では、なぜ日本ではロフトが寝た(多い)ドライバーが非常に少ないのか?

メーカーはロフトが寝た(多い)ドライバーを作りたがらないのか?

理由は2つあります。

ひとつは、ロフトが寝た(多い)ことをアピールしたドライバーで、売れたドライバーがないことです。大ヒットブランドであるゼクシオを作っているダンロップは、かつてロフト17度のドライバー「ゼクシオプライム・17」というのを市販しました。その飛ばしのロジックはこんな感じです。

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ヘッドスピードが遅いゴルファーはボールが上がらない

打出し角が高い方がキャリーを稼げる

ロフトが寝ている(多い)方が打出し角を上げられる

ならばドライバーのロフトを17度に増やそう。

これで飛距離アップ!!

ゼクシオプライム・17はヘッドスピード35m/s以下のゴルファーを対象に作られましたが、最近、テーラーメイドは飛びの理想は

打出し角17度
スピン量1700回転

というのが理想だと言ってます。打出し角度を17度にするにはドライバーのロフトは10.5度ではかなり難しく、最低でも12~14度が必要になってきます。それを実現するために、テーラーメイドは最近14度のドライバーを作り始めたのでしょう。

さて、このゼクシオプライム・17。他に類をみない多ロフト設定で注目を浴びましたが、肝心のセールスはというと‥‥非常に残念な結果に終わりました。正確な売れ行きは分かりませんが、ゴルフ場で使っている人を見かけたことはありません。ゴルファーの間の話題に上がることもほとんどなく、ゴルフショップからフェードアウトしていきました。

もう答えはおわかりでしょう。そうです、クラブメーカーはロフトが多い方が高弾道が打てるのは分かっているけれど、「多ロフト=売れない」「多ロフトを作っても=ユーザーが買ってくれない」という判断を下したのです。ドライバーのロフトをどこで線引きするかはメーカーによって異なると思いますが、

「12度以上のロフトのドライバーは国内需要がない!!」

というのがメーカー側のスタンスなんだと思います。女性用には12度とか13.5度のドライバーはありますが、男性用だと多くても11度~11.5度です。ゼクシオ・セブンティーンが不発に終わったことで、「多ロフトのドライバーは売れない」という呪いがメーカー側にかかったのだと思います。内田樹さんの言葉を借りると、「現代は呪いの時代」だそうですが、国内クラブメーカーはロフトの呪いがかかっているから、12度のドライバーを作りたくても作れないのです。

では、なぜアメリカには多ロフトのドライバーが普通に作られるのか?

ロフトの呪いがかかっていないのか?

おーっと、撮影の時間が迫ってきました。
この続きは明日、じっくり説明しましょう~。

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冬でもテイクバックが引きやすい!!パター用スタビライザー!!

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