マーク金井blog

2013年09月06日レベルアップを目指す究極のクラブ選び  その1

人間は最初に使った道具、使い慣れた道具こそが「自分にピッタリ合った」道具だと思い込むフシがあります。パソコンしかり、携帯しかり、デジカメしかり、ゴルフクラブしかり、シャフトしかり‥‥

マーク金井はガラケーとiPhone5を併用していますが、iPhoneを使いはじめの頃はフリック入力が上手くできませんでした。携帯のテンキーでメールを打つのに慣れていたため、指を上や左右、下にスライドさせる感覚がどうにも馴染めなかったのです。しかし徐々にフリック入力に慣れてくると、今度はガラケーの文字入力が面倒臭くなってきました。同じキーを何度も押さないと打ちたい文字が出て来ない‥‥というのが‥‥なんともかったるい感じになってきたいのです。iPhoneでフリック入力に慣れのに要した時間はおおよそ3ヶ月ぐらいです。

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マーク金井のiPhone5 アナライズオリジナルのiPhoneケースに収容!

さて、今日もクラブの選び方についてです。大事なことなので繰り返しますが「自分にピッタリ合ったクラブ」を求めるほど、ゴルファーはクラブ選びの選択肢が非常に狭くなります。今まで使い慣れたクラブと同じようなクラブを求めることになります。その結果、スイングに好影響を与えるクラブを手にする確率がグンと下がってしまいます。

では、何をよりどころにクラブを選べばいいのか?

結論から先に言うと、先入観に囚われないでクラブを選んで下さい。例えば、やってほしくない先入観とは‥‥

年を取って体力が落ちた→→→軽くて楽なクラブにしよう
人並み以上に体力がある→→→硬いシャフトにしよう
ボールが高く上がり過ぎる→→ロフトを減らそう
クラブで飛距離を伸ばしたい→長尺ドライバーにしよう

こんな感じのことが、クラブの選びの先入観です。いずれも的を射たようなことですが、実は、この常識が当てはまらないことも多々あるのです。例えば、老化を見越して非常に軽いクラブを買うと、老化を促進する結果になる恐れもあるのです。非力になってもクラブはある程度重さが合った方が、スイングに良い影響を与え、老化による飛距離の落ち込みを減らせる場合もあるのです。

パーシモンにスチールシャフトのドライバーは重量が350g以上もある。

パーシモンにスチールシャフトのドライバーは重量が350g以上もある。

マーク金井が考えるよりどころは変化です。クラブを変える意味は現状打破だと思っています。アウトサイド・インの軌道を矯正するとか、シャフトクロスを矯正するとか‥‥飛距離アップよりも、とにかく自分のスイングを変えることにあると思っています。急がば回れではありませんが、スイングが良い方向に変化すればヘッドスピードは上がりますし、ミート率も良くなります。結果、ゴルファーのレベルが上がれば、飛距離も必然的に伸びてくるからです。

クラブを選ぶ(クラブを換える)タイミングというのは、自分を変えたいという時にやるべきことです。自分を換えたい時にクラブを換えて、そして自分を変化させるのが理に叶っているし、上達にもつながるのです。

では、どんなクラブを使えば自分を変化させられるのか?

スイングに影響が出る要素をざっと上げると‥‥

重さ(シャフト重量、ヘッド重量)
硬さ
長さ
重心距離
重心深度
重心アングル
重心の高さ
フェース向き
ロフト

という要素があります。クラブが及ぼす影響についてはこれまでのブログでも書きましたが、スペックが変わればスイングも変わります。自分が変わりたくない人にとっては違和感が強く発生しますが、違和感があるクラブを使うことでスイングは変わるのです。

例えば、重さ。軽いクラブと重いクラブにはそれぞれメリット、デメリットがあります。

重いクラブのメリット

手打ちを防止できる
テークバックで体をしっかり使える
トップが大きくなる
ゆっくり切り返せる
軌道が安定する
打ち急ぎのミスを防止できる
タイミングが取りやすい

重いクラブのデメリット

オーバースイングになりやすい
シャープにスイングしづらい
ヘッドスピードが上がりづらい
フィニッシュまで一気に振り切りづらい

自分が何を求めるかで、重さに対する考え方が変わるのです。例えば、老化によって体が硬くなってテークバックが浅くなりやすい人の場合は、クラブを軽くするとますますテークバックが浅くなる危険性があります。対して、クラブを少し重くしたら、クラブの重さを利用してトップが大きくなる(浅くなるのを防止できる)のです。

おーっと、撮影の時間が迫ってきました。明日は軽いクラブのメリット、デメリットについて説明しましょう~。

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2013年09月05日常識として知っておきたいクラブの本当の選び方とは‥‥

マーク金井の衝動買いがゴルフクラブに留まりません。携帯、スマホ、タブレット、デジカメ‥‥そしてノートPCといったデジタルギアをしょっちゅう買っています。先日もデジカメを中古ショップで処分しに行った足でウインドウズ8のノートPC、ACERの「Aspire S7」を衝動買い~。MacBook Airのようなデザインに一目惚れ。「XPはもうすぐサポートが切れる。そろそろウインドウズ8に慣れないといけない」なんて、自分に都合の良い言い訳をつぶやきながら、レジに並びました(笑)

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さて、このパソコン。マーク金井はずっとThinkPadを使っているので、赤いポッチ(トラックポイント)でいろんな操作をします。マウスパッドは使うことは皆無です。このため、普通のノートPCを操作しようとすると‥‥違和感だらけ。トラックパッドに慣れていないものだから、何をやるにしてもストレスを感じてしまい、気がついたらThinkPadに戻ってしまうことが多々あります。習うより慣れろなことは分かってますが、慣れる前にシビレを切らせてしまうことが多々あります。

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赤いポッチ=ThinkPadのトラックポイント

では、マウスパッドのノートPCは使い勝手が悪くて、ThinkPadは使い勝手が良いのか?

この問いに対する答えはユーザーによって大きく異なりでしょう。理由は単純、人間誰しも慣れた方が「性能が高い」「自分に合っている」と思うからです。恐らく、ThinkPadを一度も使ったことがない人にとっては、ThinkPadの赤いポッチ(トラックポイント)は使いにくくてしょうがないと思います。実際、アナライズの新人はThinkPadは使いにくいとボヤきまくっています。

実は、この手のことはゴルフクラブにも大いに当てはまるのです。アナライズのクラブ診断にこられるアマチュアの人は、「自分にぴったり合ったクラブ」を求めて来店します。マーク金井にも「何が自分に合っているのか」教えてほしいと必ず聞いてきます。

しかしマーク金井はこの切実な質問いに対して、こんな風な予想外の答えを必ず言います。

「自分にぴったり合ったクラブは、必ずしもスイングが良くなるクラブになるとは限りません」「自分が打ちやすいと感じるクラブは、実はスイングに悪影響を与えるクラブになる場合があります」と。

察しのいい人はもうお分かりでしょう。そうです。パソコンもゴルフクラブも人間は使い慣れた道具が「自分にぴったり合った道具」だと感じたり「扱いやすい道具」だとジャッジ(判断)してしまうのです。言い換えると、多くの人は使い慣れていない道具に対しては、「扱いづらい」とか「自分に合っていない」とジャッジ(判断)、使い慣れていない道具に対して低い評価を下してしまいがちになるのです。

ゴルフクラブに話を戻すと、例えば、若くて体力があるゴルファーがいたとしましょう。このゴルファーが最初にカーボンシャフトが装着された軽いアイアンを使うと‥‥軽いクラブでゴルフを覚えます。そして練習を重ねてくると、「この重さがゴルフクラブの重さ」になる。重いシャフトが装着されたアイアンを打ったことがなければ、軽いクラブに体が慣れてしまうからです。

シャフトの硬さにしてもしかり。ドライバーのヘッドスピードが40m/sぐらいでも、硬いシャフトでゴルフを覚えると、軟らかいシャフトは頼りなく感じてしまいます。硬いシャフトに慣れてしまっていると、軟らかいシャフトだとタイミングが取れず、打ちづらいとジャッジ(判断)してしまうのです。

ゴルフに限りませんが、人間は最初に使った道具、使い慣れた道具こそが「自分にピッタリ合った」道具になる可能性が非常に高くなる。そして、「自分にピッタリ合ったクラブ」を求めるほど、ゴルファーはクラブ選びの選択肢が非常に狭くなりますし、スイングに好影響を与えるクラブを手にする確率が下がってしまうのです。

誤解を恐れずに言うと、「自分にピッタリのクラブ」という発想でクラブをクラブを選ぼうと考えると、本当に必要なクラブ、ゴルフが上手くなるクラブに出会えません。

では、何をよりどころにクラブを選べばいいのか?

それは明日からじっくり説明しましょう~。

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2013年09月04日やるなら今でしょっ、スイングが良くなるゴルフクラブ特集~その2

数あるゴルフ雑誌の中でもファッショナブルな雑誌として注目を集めているのが月刊誌のEVEN~。

19月号は本日発売~

 

今週5日に10月号が発売されますが、マーク金井は「スライスが出ないドライバー」の企画を手伝っています。クラブ選びで上手にスライスと向き合う事で、やがてスライスは矯正できるというのがテーマです。詳しくは雑誌を読んで頂きたいですが、市販クラブの中でダントツにスライスを矯正してくれるのはマルマンの‥‥

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シャトルi4000AR 430ドライバー。超フックフェースで、重心アングルが大きい。重心距離も37ミリ台と長くありません。見た目はかなり個性的ですが、スライサーに対するお助け度は現行モデルでは図抜けています。

さて、今日もスイングに良い影響を与えてくれるクラブをご紹介しましょう。

マーク金井の場合、調子が悪くなるとダウンスイングの軌道が鋭角になってきます。ジュニアの頃に「シャフトを立てて下ろせ」と言われたのがトラウマになっているようで、ショットが不安定になると無意識の内にシャフトを立て過ぎてしまいます。その結果、トップからダウンの切り返しでは上半身が先に動き、それが原因でクラブを鋭角に下ろし過ぎたり、クラブ(ヘッド)の軌道がアウトサイド・インになってしまい、ショートアイアンでは引っかけが出やすくなってしまいます。

そんな時にマーク金井が欠かさず使っているのがこれっ!!

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テンポマスターという練習クラブです。これはシャフトがムチのようにグニャグニャ。加えてトルクも滅茶苦茶大きい。シャフト重量は80g以上と重く、総重量が350g以上あるドライバーです。

これで何が変わるかというと、ダウンスイングの軌道が劇的に変わってきます。シャフトがムチのように軟らかいと、切り返しで力もうと思っても力めません。力むとその瞬間にシャフトが反応してヘッドが暴れてしまうからです。シャフトがしなり過ぎないように振り下ろそうとするので、上半身が突っ込みません。トップからダウンの切り返しがゆっくりになりますし、ヘッドが遅れた感じになるので、タメを自然にキープできます。結果、普通のシャフトでスイングするよりもダウンの軌道がフラットになってくれるのです。

これはアマチュアの人にも当てはまり、普通のドライバーだとアウトサイド・イン軌道になっている人もテンポマスターでボールを打つと、上半身の開きが抑えられインサイドから振り下ろせるようになるのです。

アウトサイド・インが良くないことは誰しも分かっていますが、多くのゴルファーは自分の意志でアウトサイド・インを矯正しようと思っています。確かにそれも良いかと思いますが、道具(クラブ)に助けてもらった方が短時間で動き(フォーム)を矯正できます。

テンポマスターは極端なぐらいシャフトが軟らかいですが、通常のシャフトの場合でも硬さが異なるとダウンスイングの軌道が変わります。SとSRぐらいだと変化はほとんどありませんが、例えば、XとRとを打ち比べると、ほとんどの人はRを振った時の方が上半身の開きが少なく、そしてインサイドから振り下ろせるようになるのです。逆に言うと、アマチュアの場合、自分のパワーよりも硬いシャフト、いわゆるオーバースペックのシャフトを使うほど、アウトサイド・インの軌道が助長されるリスクが高まるのです。

シャフトの硬さというと‥‥

ヘッドスピードが速い人=硬いシャフト
ヘッドスピードが遅い人=軟らかいシャフト

というのがマッチングが良いと言われてますが、マーク金井はそれだけでは適正フレックスをジャッジしません。ヘッドスピードが速くてもアウトサイド・イン軌道の度合いが強い人に対しては、軟らかいシャフト、特に手元側が軟らかくしなるシャフトを勧めています。例えば、ドライバーで250ヤード以上飛ぶ人でも、アウトサイド・イン軌道が強いならば、迷わずRシャフトを勧めています。その方がスイングが良くなるからです。そして、スイングが良くなってきたら硬いシャフトにチェンジすることをアドバイスしています。

たかがシャフト、されどシャフト。

アウトサイド・インの軌道を本気で修整したいならば、自分にピッタリの硬さではなく、少し頼りないぐらいの軟らかいシャフトを使って下さい。自分が振りやすいと感じるシャフトを使わない方が、短時間でダウンスイングの軌道が良くなってくるのです。

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PS.マーク金井が設計したリンクスのSSアイアン。ゴルフクラシック10月号(只今発売中)、ではアマチュアのお助けクラブと高い評価をいただきました。見た目はかなり独特ですが、打てばやさしさが実感できます。ナイスショットが3発続けば、見た目の違和感は吹っ飛びます~。ユーティリティよりもやさしい4番、5番は1本売りもしてます~。


2013年09月03日やるなら今でしょっ、スイングが良くなるゴルフクラブ特集~その1

毎週火曜日はゴルフダイジェストパーゴルフが発刊されます。毎週毎週、レッスン記事、ギア特集、情報記事と盛りだくさんです。マーク金井週刊ゴルフダイジェストで衝動買いの連載をやっていますが、昔も今も人気が高いのがレッスン記事。言い換えると、昔も今もゴルフの上達に悩んでいるアマチュアが後を絶たないことをゴルフ雑誌が証明しています。

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さて、このレッスン記事。スライスの直し方、バンカーショットの打ち方、アイアンの打ち方、パットの打ち方‥‥などなどプロが懇切丁寧にレッスンを披露しています。そして教え方の手法はプロのオリジナリティに溢れたものばかりですが、ちょっと気になることがあります。それはクラブとスイングの関連性についての記述が少ないこと。クラブのことにはあまり触れず、体の使い方を教えるレッスンが圧倒的に多いです。

対して、マーク金井はクラブとスイングの関連性に対して強く記述します。昨日のブログでも書きましたが、クラブが変わればスイングが変わります。スライスを直すのだって、強いフックフェースのクラブを使うだけで、スライス矯正に一役買ってくれるのです。そしてクラブはゴルファーの意志によって振っていますが、クラブによってゴルファーは無意識の打ち方を変えているのです。

ではどんなクラブを振ればスイングが良くなるのか?

例えば、アイアン。プロはハンドファーストの状態でインパクトを迎えていますが、アマチュアの8割以上の人はハンドファーストにはなっていません。インパクトでは左手首が甲側に折れ、右腕が伸びきった状態でインパクトを迎えています。プロがハンドファーストになっているのに対して、多くのアマチュアは逆ハンドファースト状態になっています。だから、アイアンが思ったほど飛ばないし、ダフりやトップのミスが出やすくなっています。

アイアンがハンドファーストに打てない人に対して、マーク金井が勧めているクラブ(練習器具)はこれっ!!

ツアーストライカーという練習器具ですが、アドレスするとリーディングエッジが半端ないぐらい浮いています。これだとインパクトで逆ハンドファーストになっていたり、すくい打ちするとフェースにボールが当たりません。トップボールが出てしまいます。対して、正しい軌道で振り下ろし、インパクトでハンドファーストの状態になっていれば、このクラブでもフェースでボールを捕えることができ、やや低めの弾道のナイスショットが打てるのです。ハンドファーストに打つことを求めるクラブ、ハンドファーストに打ちたくなるクラブを使えば、自分の意志ではなく、クラブの意志によってすくい打ちを矯正することができるのです。

超ハイバンス設計!!ダウンブロー養成練習クラブ~

超ハイバンス設計!!ダウンブロー養成練習クラブ~

見た目は普通のアイアンだけれど

見た目は普通のアイアンだけれど

これは通常のアイアンでも同じで、バンス角が弱いアイアンとバンス角が強いアイアンを比較した場合、後者の方が構造がツアーストライカーに近く、ダウンブローに打ちたくなるクラブです。バンスが強いクラブの場合、ハンドファーストに打った方がヘッドの入りが良くなるし、上手くボールを捕えることができます。対して、バンス角が少ないクラブ、バンス角が0度のクラブというのはハンドファーストに打たなくてもボールを上手く打てます。すくい打ちでもナイスショットが打ててしまう。バンス角が少ないアイアンはハンドファーストに打てない人と相性が良いとも言えますが、すくい打ちを助長するリスクもあるのです。マーク金井はそれが分かっているから、バンス角が少ないアイアンを使いませんし、ハンドファーストに打てていない人に対しては、バンス角が少ないアイアンを勧めません。

アマチュアにも扱いやすい市販クラブでバンス角が比較的大きいのは‥‥

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タイトリスト VG3
ロマロ レイV タイプR
リンクス SS

見た目は全然違いますが、この4モデルはいずれもバンス角が強めに作られています。逆ハンドファーストに打つよりもハンドファーストに打ちたくなるようにデザインされています。アイアンが思ったほど飛ばない、ハンドファーストに打てない、すくい打ちを解消したい‥‥ならば、ぜひともバンス角にこだわってアイアンを選ぶことを強くお勧めします~。次回はスイングプレーンが良くなるクラブ選びについて説明しましょう~。

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PS.マーク金井が設計したリンクスのSSアイアン。ゴルフクラシック10月号(只今発売中)、ではアマチュアのお助けクラブと高い評価をいただきました。見た目はかなり独特ですが、打てばやさしさが実感できます。ナイスショットが3発続けば、見た目の違和感は吹っ飛びます~。ユーティリティよりもやさしい4番、5番は1本売りもしてます~。

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2013年09月02日難しいクラブで練習した方が上達が早くなるって本当なのか?

月初めにはゴルフ漫画誌が2つ発売されますが、マーク金井が欠かさず読んでいるのがゴルフコミック(秋田書店)。ゴルフ漫画の月刊誌で、レッスン、ギア物、そして本格的な研修生の群像劇‥‥ゴルフ好きにはたまらない内容がてんこ盛りされています。

(表紙はちばてつや先生)
ギア物が好きなこともあってマーク金井が真っ先に読むのが「プライド」。弱小クラブメーカーを舞台に、女子プロの世界が描かれるストーリー漫画ですが、ギア情報はかなり本格的。今回も高反発規制についての図解が分かりやすく描かれてました。

さて、今日のテーマもクラブとスイングの関係についてです。スライスを矯正するには強いフックフェースのドライバーが良いと昨日書きましたが、クラブが及ぼす影響は他にもあります。例えばアイアンを手にした時、

スイング軌道が不安定な人
ミート率が悪い人
100がなかなか切れない人
練習場シングル
メンタルが弱い人
プレッシャーに弱い人
ザックリ、トップが出やすい人

もし、このどれかひとつでも当てはまるならば、できるだけやさしいクラブを使って下さい。

ヘッドが大きい
キャビティ構造(フェースの裏が凹んでいる)
ソールが幅広い
バンス角が強い

こういったクラブはスイートエリアが広くてミスに強いです。大きなヘッドは見た目に安心感があります。バンス角が強いアイアンはダフり強く、ダフっても距離が出ます。要するに、上記の要素を満たすと結果オーライが出やすくなりますし、ミスしても良い結果を得られます。誤解を恐れずに言うと、楽にボギーペースで回れない人は、やさし過ぎると感じるアイアンを使って下さい。

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ピンG25 ヘッドが大きく、深いキャビティ、強いバンス角

アマチュアの中には「やさしいアイアンを使ったら」上達できない。難しいクラブを使った方が上手くなれると思っている人が少なからずいます。そして、そう思っている人の多くは、ミスに強い(スイートエリアが広い)やさしいアイアンを使ったら‥‥いいスイングした時と悪いスイングした時の見分けがつかないと思っています。

確かにその通りで、やさしいアイアンは芯を外してもヘッドがブレにくい(慣性モーメントが大きい)ので、ミスしてもミスが手に伝わりません。ミート率の善し悪しを確認するのはやさしくないです。

しかしそれを差し引いても、マーク金井は90を切れない人にはミスに強く、やさしいアイアンをお勧めしています。理由は単純、その方がスコアが良くなるだけでなく、スイングも確実に良くなってくるからです。

では、なぜやさしいを使うとスイングが良くなるのか?

それを解く鍵は難しいアイアンにあります。例えば、50年以上前から作られているマッスルバック。マッスルバックはヘッドが小さくて、慣性モーメントも非常に小さい。芯を喰った時の手応えは最高です、芯を外すとヘッドのブレが大きく、飛距離、方向性が悪くなります。加えてマッスルバックはヘッドの操作性が高いのでシャンクも出やすい。こんな難しいアイアンを90以上叩く人が使うと、こんなスパイラルに陥るのです。

美しいクラブは美しい球を打つのが難しい・・

美しいクラブは美しい球を打つのが難しい・・

芯に当たらないミスショットが続く

思い通りにボールが飛ばない

距離が出ない

芯に当てたくなる

クラブをしっかり振ることよりも

芯に当てることが優先される

難しいクラブを使うと、スイングの軌道や体の動きをチェックすることよりも芯に当てることに意識が向かうのです。結果、スイングの形(フォーム)を矯正するのが非常に難しくなるのです。

対して、やさしいクラブならば芯に当てたい欲が薄れていきます。ミスに対する許容範囲が広ければ、それだけでミート率の呪縛から解放されるのです。そして、当たるという安心感があれば、スイングの形(フォーム)を意識しながら練習できます。また、心理的に余裕ができればいろんな事を試せます。

ちなみに、やさしいクラブでもスイングの良し悪し、軌道のチェックは可能です。iPhoneやスマホで自分のスイングを自撮りすればいい。最近はスイングチェックのアプリが多数出ているので、これらを利用すれば、芯に当たるとか当たらないに関係なく、スイングを客観的に分析できます。そして、矯正したい場所が分かれば、それを自撮りしながら動きを矯正すれば良いのです。

マーク金井がゴルフを始めた40年前は、「2番アイアンが打てないとシングルになれない」なんてことがまとこしやかに言われてましたが、今、そんなことを言うプロは1人もいないでしょう。全米プロシニアを制した井戸木プロでさえ、アイアンは6番からです。クラブが変わればスイングが変わります。ゴルフは成功体験をたくさん重ねた方が、回り道しないで上達できるのです。
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PS.マーク金井が設計したリンクスのSSアイアン。ゴルフクラシック10月号(只今発売中)、ではアマチュアのお助けクラブと高い評価をいただきました。見た目はかなり独特ですが、打てばやさしさが実感できます。ナイスショットが3発続けば、見た目の違和感は吹っ飛びます~。ユーティリティよりもやさしい4番、5番は1本売りもしてます~。

マーク金井の作ったSSアイアン↑写真をクリック