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フジクラ スピーダーSLK(2019)

このインプレッションは、2019年4月のマーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

前々回、デイトナスピーダーについて書いた時に、次回はスピーダーSLKを取り上げると書いたのだが、一週間も経つとコロっと忘れてしまった。まあ3月31日に、4月1日だと思ってエイプリルフールのブログをアップするぐらいだから、そのへんはメルマガ読者も充分わかっていて『しょうが無いなぁ』と思っていただければありがたい。

ジャパンゴルフフェアでもフジクラはミニスカポリスのコスチュームに身を包んだ、コンパニオンガールが目立っていたが、デイトナスピーダーとスピーダーSLKという2つ同時に新作があるので、注目度も高かった。デイトナスピーダーは、フジクラの特約店工房向けに販売しているシャフトで、高級感たっぷり。前作のダイヤモンドスピーダーも人気が高く、今回アイアン用とHYBRID用が追加になったそうだ。

スピーダーSLKは、対局にあるシャフトだろう。メーカーのWEBサイトには開発に至った経緯が書いてあった

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一般的に、クラブの短尺化には、クラブ長が短くなることによるミート率の向上や直進性が高まるメリットなどが挙げられる。近年、PGAツアーでも短尺ドライバーの使用選手が数多く見受けられる。しかし、通常のクラブを短く組もうとすると、クラブバランスが軽くなってしまい、ヘッドを重くする等の調整では振り心地が変わってしまう。
ドライバーの短尺化について、JGF2018に短尺コンセプトドライバーシャフトを参考出品し、JGF会場や以降の試打会にて感想を集めたところ、

・ドライバーを44インチくらいで試したことがある人が意外と多い
・クラブバランスが出ないのでヘッドに鉛を貼って調整しているが、振り心地が変わってしまう
・バランスが軽いままだと、ユーザーに敬遠される
・通常のシャフトを短尺にすると、硬く感じてしまう、球も上がらない

というコメントがあり、予想以上に反響が大きかったため、短尺用シャフトの商品化を推進しました。

フジクラシャフトのWEBサイトより引用
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理論上、ドライバーを長尺化すると、ヘッドスピードが上がり、ボール初速も上がる。という仮説の元、ドライバーを長くする人が多い。しかし実際は、ヘッドスピードが上がるが、ボール初速は落ちる人、ヘッドスピードも上がらないと言う人が、かなりの比率でいて、長尺化で飛距離アップできる人はかなり限られるというデータをみたことがある。

そこで注目されるのが、短尺化。これはPGAのツアープロの影響もあるだろう。僕はSLKというシャフト打ってみて、短尺専用にするのは勿体無いと思う。カット前のシャフトの長さは短いのと、先端が重くバランス値が大きくなるので、あまり長くは出来ないが短尺に限定しなくても良いと思う。

デイトナスピーダーは、松阪牛や、大間のマグロ、フォアグラ、考えられる高級素材をすべて集めてつくった最高級の幕の内弁当。一方スピーダーSLKは、王将の餃子定食と言う感じ。材料は高級な素材など使っていないだろうが、非常にまとまりがよく毎日食べても飽きない。使い慣れた素材を使って、いい意味でシャフトをアバウトに作っている。シャープな感覚は無く、追従性は決して良くはない。

このメルマガを読んでいる人は、追従性が良くないと言われても、駄目なシャフトであると思わないぐらい理解度が高まっていると思う。例えるならデイトナスピーダーがF1のハンドリングで、スピーダーSLKは、アメ車のハンドリングといえばいいだろうか?。SLKは直進安定性がよく、何時間も真っ直ぐ走っていられる感じ。シャフトのしなりを感じやすく、トルクも大きめでタイミングが取りやすい。

飛距離追求したシャフトではないが、しなりを感じタイミングを取りやすいので、安定したリズムでインパクトを迎えることができるので、安定感のあるドライバーショットが打てるだろう。そうなると不安を感じにくくなり、気持ちよく振り切れる。シャフトとの信頼関係が出来ると、飛距離はドンドン引き出されるはずだ。

スピーダーSLKは、ずばり平均飛距離が出るシャフト。センター部分もやわらかめで、高級な純正シャフトのような特性のシャフトだ。44インチで組んで試打してみたが、振り切りやすいと、イロイロな人が試してみても同じ感想だった。僕は今、43.25インチのスチールシャフトがエースだが、短くすることで極端に飛距離は落ちないと実感している。ドライバーショットに悩んでいる人は、スピーダーSLK、そして僕がお勧めするスチールシャフトを、一度試打してみて欲しいと思う

フジクラ デイトナスピーダー(2019)

このインプレッションは、2019年3月のマーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

今週金曜日から、ジャパンゴルフフェアが3日間開催される、今回が53回目だそうだ。僕もトークショーなどの出演することもあり、3日とも会場にいる予定にしている。もし見かけたら気軽に声をかけて欲しい。しかし大手メーカー揃い踏みとなかなかいかないのが、近年のゴルフフェアの傾向で、テーラーメイド、プロギアなど出展しないようだ。

ゴルフフェア自体の存在意義が問われはじめているように感じる。というのも以前はゴルフ関係者向けだったのだが、だんだん一般ユーザー向けの趣向が強くなってきた。カメラの祭典 CP+とターゲットが近いと思うが、ゴルフフェアと対象的に上手く一般ユーザーと関係者を取り込んできている。一方ゴルフフェアは、すこし方向性がぶれているように思える。

アメリカのPGAショウだが、正式にはPGAマーチャンダイジングショウという。こちらは完全に、ゴルフ関係者向けで一般ゴルファーは基本的に入場できないことは意外と知られていない。あまりに規模が大きいから関係者向けと言われてもピンと来ないのではないだろうか?

しかしゴルフフェアは、年に一度のお祭でもある。皆さんも是非訪れて欲しい、クラブメーカーが注目されているが、普段は裏方な位置にあるシャフトメーカーも、このチャンスにファンを増やそうと出展しているので、是非各社を回って欲しいと思う。ゴルフクラブは高級化しつつあり、それにともないシャフトの注目度は、徐々に上がってきている。特に新製品では、シャフトメーカーのどんなシャフトが装着されるのか?で注目され差別化されている傾向がある。

メーカーの新しいドライバーに合わせて、シャフトメーカーも新しいシャフトを発表しているが、より多くシャフトを販売するには、メーカーのカスタムシャフトに採用されることが必須。以前、メーカーカスタムシャフトが無い頃、シャフトメーカーは街の工房さんに、シャフトを売ってもらうというのが、売上を上げる常套手段だった。しかしメーカーカスタムとしてクラブメーカーが標準装着して販売する今、街の工房さんにとっては、カスタムに採用されたシャフトは、あまり魅力のない商品となってしまった。

そのため最近は特別に契約している工房専用モデルというのを発売するメーカーが増えてきた。今回紹介する、フジクラのデイトナスピーダーは、ジュエルラインと呼ばれるフジクラシャフトの特約店向け工房専用モデル。なんと価格は8万円(税前)と凄いのを出してきた。値段もさることながら使っている素材も高級なものばかり。値段がどうして高いのか非常にわかりやすいシャフトだ。コンセプトも『コストを考えずに地球上にある最高の材料を使う』ということで、材料が高いものをてんこ盛りにしている。

このシャフトの重量だが、シャフトのフレックスが硬くなるにしたがって重くなっている。カーボンシャフトを作る上において、非常に理にかなっている。通常のスピーダーエボリューションが、寿司で言えば並だとすると、デイトナスピーダーは特上寿司みたいなもの。材料が良いというのは、非常にわかりやすいことは間違いない。樹脂の含有率も少ない高級なカーボン繊維を使うというのは、プレゼンしやすいと言える。

価格を納得させるすべての高級素材を使ったシャフト。打ってみると、いい材料を使っていることがすぐわかる。高級な素材はカーボンの弾性率が高くなっている。するとフィーリングがシャープで、スイングに対するシャフトの反応がとてもリアルになる。車に例えると、スポーツカーをさらに超えて、F1マシンのようなシャープな挙動。クルマ好きな人ならわかると思うが、F1マシンは超高性能、地球上で一番速いクルマとよく言われるが、その高性能を誰でも発揮できるのか?と言われると、イエスと言えない。

同じように、高級なシャフトだと飛ばせるのか?というのは、イエスでもありノーでもある。F1マシンに素人が乗ったのと、ポルシェに乗るのどちらが、首都高速を速く走れるかというと、きっとポルシェのほうが安全に速く走れるはず。残念ながら僕はF1を運転したことはないが、エンジンのレスポンスがよく、ハンドル操作がダイレクトに反映される。運転する人の意思がダイレクトに、伝わるようになっていると聞く。当然運転のミスもしっかり伝えてしまうのだ。

この追随性。高ければ高いほど良いと思われているが、逆を言えば、悪い動きも追随してくれる。スイングのミスもリアルに追随してしまう。追随性はシャフトの性能の一つであるが、追随性が高いから飛ぶかというとそうではないを理解するのは難しくないはず。とは言え、昔のクレイジーのようなピーキーさは感じられない。F1をデチューンして扱いやすくしているみたいなもの。デチューンすると扱いやすくなるが、追随性は落ちる諸刃の剣。

もちろん上手く使うことができれば、飛距離をアップさせる可能性はとても高い。しかしそれは残念ながら一筋縄にはいかない。自分のスイングがありのままに伝わるからだ。同時期にスピーダーSLKという短尺ドライバー用のシャフトが発売されるが、こちらを打ったらデイトナスピーダーと真逆の感じだった。スピーダーSLKについては、来週でもしっかりとレポートすることにしよう

フジクラ スピーダーTR(2018) 

このインプレッションは、2018年4月のマーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

 

今年もマスターズ盛り上がった。地元のパトリック・リードを追うジョーダン・スピース、リッキーファウラーがあと一歩及ばず、リードの優勝となった。僕が観ていて勝負の鍵となったのは2番ホールのPAR5、ローリー・マキロイがありえないスーパーショットで二打目をイーグルチャンスにつけて、入れれば並ぶ状況だったが、これを外してしまった。1番でボギーを打ってしまったリードが、これなら行けると思ったと思う。その後も、オーガスタの女神を味方につけて、15番、17番でピンチを回避し、難しい18番でもキッチリとパーを取った。

そんな熱戦の陰で、一部メディアも取り上げているが、石川遼が4日間で2勝を飾った。ツアー外の地区オープンとはいえ、男子ツアーが開幕していないので、シード上位選手も多数出場している試合での、連勝は非常に価値がある。僕も千葉オープンを取材し少し話をした。ブログにも書いたがスイングイメージが劇的に変わっている。練習方法も水平振りや膝立ち打ちとスイングプレーンが本当に良くなる練習に変化している。

ブログでも予言したが、今年はツアー5〜6勝すると信じている。今週から男子ツアーもようやく始まる。今日は僕も会場に足を運んで、Kプロにはパターを、そしてフレループを某シード選手に渡すことになっている。千葉オープンの練習場で選手のシャフトをチェックしてみると、黒いシャフトが目立っている。フジクラのスピーダーエボリューション4かな?と思ったが、少し色が違っていることに気がつく。その正体はフジクラの新しいスピーダーTRというシャフト。使うプロが増えていてツアーで人気のようだ。

フジクラのスピーダーTRを今回、試打したので紹介しよう。今回テストしたのはスピーダーTR 569のSとSR、色はつや消しの黒。スイングしてみるとヘッドスピードが上がる感じがする。先端剛性が高く、手元がしなるTRはフジクラのKUROKAGE的なシャフトだ。このシャフトに興味を持っている人はSR?と思っただろう。実は569はSまでしかない販売されていない。メーカーの担当者と話していると、女子プロ用に開発したSRがあるというので、こちらも試打されてもらうことになった。

569のSだが、振った感じかなり硬い。硬さを表す単位に振動数というのがあるが、振動数の数字が同じでも、キックポイントが手元調子だと、硬く感じるもの。569のSはかなりしっかりしている。その事をメーカーの担当者に伝えると、SRが実はありますと試打させてくれたわけだ。さてSRのスペックだが、振動数が249cpm、センターフレックスが4.22と、振動数はSにしては少し小さいが、手元調子ということを考慮すると、Sという表記でもいいんじゃないか?と感じる。

まるでアメリカ基準のシャフトみたいにしっかりしている。以前のスピーダーにもツアースペックというのがあったが、それはワンフレックス硬い。そのシャフトはスピーダーTRと呼ばれていた事を思い出した。

このシャフトをドライバーに装着して試打してみた、その時に打点位置をチェックすると、打点がフェースセンターよりもやや上についていることに気がつく、実はキックポイントは打点位置に影響が出ることが意外と知られていない。先端剛性が高いシャフトはヘッドが上から下に入りやすく、フェースのやや上でヒットしやすい。逆に先端が動くシャフトは、下から上にヘッドが動きやすいので、フェースの下側に当たりやすい傾向がある。

打点位置は、スピン量に関係する。フェースの少し上でボールをヒットすると、スピン量は少なくなる。スピーダーTRは弾道が低めで低スピン弾道が打ちやすいシャフトだ。キャリーが稼げるシャフトではないが、狙ったポイントに確実に飛ばせるシャフト。一発の飛びというより平均飛距離が伸びるシャフト。赤羽ゴルフ倶楽部などでも安心してポジション取りができそうなシャフトだ。

SRが発売されたら、僕はすぐ買うと思う。早くスペックを追加して欲しいと願うオススメシャフトだ

フジクラ スピーダーエボリューション4(2017) 

このインプレッションは、マーク金井の有料メルマガに掲載されたものです。(有料メルマガはこちらからご購読できます)

毎年今の時期に、シャフトメーカーの新しいシャフトが発表になるのが定例化している。僕のところへも、発表より相当早い時期から、テストに持ち込まれることが多い。しかし発表前だから画像を出したり、インプレッションしたり、僕はやらないことにしている。最近秋から冬の新製品発表時期より、少し早く発表になるクラブが増えてきた。そういうクラブも、アナライズに持ち込まれたり、コースでテストしたりするのだが、こちらもある時期までは非公開をお願いされてる。

そういうクラブの新製品に、シャフトメーカーの新しいシャフトが、発表前に装着されていることがあり、思いがけず試打できることがある。クラブの新製品が情報公開OKだからといって、シャフトはまだインプレ出来ないのは当然。しかしフライングすれば注目を浴びるだろう、でも僕はやらない。

「新しい○○社のシャフトどうですか?」

と聞かれることも多いが、僕は知らないふりをしているので、「なんだマーク金井はまだ打ってないのか?!」と思われるのが、少しツライ(笑)今回インプレッションする「スピーダーエボリューション4」も実は秋に発表される新製品であるピンG400やマルマン、そしてY社のクラブなどに装着されていたので、何度か試打する機会もあった。僕のインプレッションは基本として、同じフィールドでテストしないと正式にコメントしないことにしていることはメルマガ読者の皆さんはご存知かと思う。

同じ場所、同じボール、同じ計測器、そして同じヘッドで試打しないと、シャフトの本当の姿が見えてこない。僕にはアナライズというテストフィールドがあるし、オンコースでは毎年50回近くラウンドする、赤羽ゴルフ倶楽部のインコースが、テストフィールドとなる。テストフィールドでしっかりテストしてから、シャフトについて言及するというのが僕のこだわりだ。

今回のスピーダーエボリューション4も、フジクラさんが販売店向けのプロモーションビデオ(PV)にも出演している。スピーダーの復活(白いスピーダー)から、エボ、エボ2、エボ3と、今回のエボ4で5年目。もちろん徹底的にテストしている。今回はブラックで硬派なイメージがする。なんとなくコスメが、フジクラの工房向け製品のジュエルラインに似ている。

今回のエボ4、そのジュエルラインのプラチナスピーダーに近いのかなと思っていたのだが、自分のフィールドでテストしてみると、第一印象は間違っていなかった。プラチナスピーダーに近く、材料もほぼ同じ。メーカーはエボ2でやりたかったことをやったと教えてくれたが、エボ4は、あまり動かないシャフト。出演したPVでも喋ったが叩けるスピーダーという印象

打ってみると、振動数よりも、硬く感じる。打点が若干ヒールに当たりやすい傾向がある。これはシャフトの先端がしっかりしていてトゥダウンが少ないからと分析。”叩ける”と感じたのは、動かないという点と、先端剛性の高さを感じたから出た言葉。先端剛性が高いので、打球はスピン量を抑えた球を打ちやすいシャフトだ。

手元はしっかり目で、全体的に動きが少ないので、いつもはSを使っているならSR、場合によってはRと、半フレックスかワンフレックス落としてみるといいだろう。ワンフレックス落としても頼りなさは全く感じない。シャフトを上手く使える人は重量を落としてみると、より飛距離アップが狙えるだろう。自分は○○g台のSと決めずに、周辺のスペックをしっかりチェックすることで、発見がある。いろいろ試してみると面白いシャフトだ。

フジクラ MCパター

3月の初旬に試打テストをした、GDOのHOTLIST2017も先週発表され、いつもより一ヶ月遅れのジャパンゴルフフェアも終了し、まだガーラ湯沢には雪が残っているが、これぐらい気温が上がると、スノボにのめりこんでいる僕も、ゴルフに行く機会が増えてきている。

新製品とザックリと言うが、クラブだけではなく、シャフトもたくさん発売されている。シャフトもドライバー用、アイアン用だけでない、昨年はウエッジ用のカーボンシャフトが注目を集めたが、今年はパターのカーボンシャフトも注目を浴びてきた。パターと言えば、ゴルフクラブの中でもバリーションが一番多いというのは、カタログなどを観ると何となくわかると思うが、バリーションが多いのは、パターのヘッド、加えて、ヘッドほどではないが、パターグリップもバリーションが多くなっている。

 

しかしパターのシャフトというのは、意外と選べない。

 

新しモノ好きが多いと思われる、僕のメルマガ読者の皆さんでも、パターは純正のスチールシャフトのまま使うという方がほとんどだろう。

 

「パターのリシャフトをした」

 

という方は、ごくごく少数かと思う。それというのもパターのヘッドはあまりにバリエーションが多く、シャフトもヘッドのネック形状に合わせて作られているから、ドライバーやアイアンのシャフトのように、まっすぐなシャフトで、先端径さえ合わせて、作っておけば、大抵合うという訳にはいかないからだろう。

 

残念ながら、人気のオデッセイ#7や#5に入っているようなダブルベントシャフトは、ヘッドによって微妙に曲がり具合が違うため、応用が効かないため販売されない。しかしピンタイプに入るストレートなシャフトはリシャフトが可能だ。しかしストレートなシャフトだからリシャフト出来るわけではないのも、パター用シャフトが一般化しないポイント。オデッセイの#9みたいに、シャフトの内径にネックが入っている形状だと、カーボンシャフトは、スチールシャフトみたいに肉厚が薄くないのでヘッドを装着できなくなっている。

 

 

パターはフルスイングを前提ではないので、ヘッドとシャフトの接合部分にあまり気を使わなくていい反面、シャフトの互換性が極めて効きにくくなっているのだ。

 

 

シャフトメーカーも、パター用カーボンシャフトは色々と発売したいようだが、そんな事情もあり、あまり一般的ではなかった。しかし今年になり、三菱ケミカル(旧三菱レイヨン)から2種類、フジクラから2種類のパター用カーボンシャフトが発売された。僕はフジクラのMC-PUTTER(SOFT)というシャフトを入れてみることにした。

どちらのメーカーも2種類出ているのは訳がある。1つは、パター用のスチールシャフトの特性に近い硬さにして、カーボンの衝撃減退率の高さを利用して、打感を追求したもの、もう一つは今回、僕がパターに入れた、シャフトがかなりしなるカーボンシャフトだ。

 

パターに限らず、シャフトが柔らかいと、切り返しでシャフトがしなり、しなり戻る分切り返しでタイミングが取りやすい。いわゆる

「切り返しの間」

 

を感じることが出来て、切り返しでヘッドが戻ってくるのを待つことが出来る。パターはゴルフクラブの中でも一番プレッシャーが掛かりやすく、外力を上手く使いにくいクラブ。ちいさな外力を自分で作り出す必要があるから、動きはゆっくりとなる。プレッシャーがかかるとどうしても、切り返しで”間”を取るのが難しく、突っつくように打ってしまったり、打ちすぎてしまったり、それを嫌ってショートしたりしてしまうと、なかなかやっかいだ。

 

それが柔らかいシャフトだと、切り返しで間を取りやすいのでストロークが安定させることができる。今回実際にコースで使ってみた。ドライバーだけでなく、パターでもシャフトのしなりを使って打つことが理想だが、、先ほど説明したように微妙な外力を自分で作り出す必要があるので、一筋縄ではいかない。

 

最初は、使いこなしに苦労した。グリーンがさほど速くないと、このしなりを上手く使えるので、しっかりとボールを撃ち抜くことが出来る。しかし速いグリーンで、下りの1mパットなどはデリケートなタッチが要求されるから、このシャフトのしなりで弾いてしまうのでヘッドの動きを制御するのが難しくなってしまう。

 

しかし、そもそもパターをとにかくショートしてしまう人には、かなりの武器になるだろう。オーガスタナショナルの氷のグリーンで使うのは難しそうだが、ボールがフェースの乗る感じを覚えるには非常にいいシャフト。僕も最初は戸惑ったが、後半では上手く使えるようになった。

 

ショートパットで手が動かない人や、パンチが入る人などは試してみる価値が充分あると思う。一度試してみるといいだろう。

フジクラ スピーダーエボリューション3(2016)

このインプレッションは、マーク金井有料メルマガ「マーク金井の書かずにいられない」2016年10月4日に配信されたものです

 

 

昨日、本間ゴルフの新しいモデルTW737の新製品発表会があった。前作のTW727は、本間ゴルフ契約プロの活躍もあり、販売も好調だったようだ。タイトリスト、ダンロップ、ヤマハ、と2年周期のモデルチェンジサイクルだが、本間ゴルフも2年周期。今後は他メーカーも徐々に追随して1年周期から1年半、2年周期へと伸びると僕は予想している。

 

というのも、モデルチェンジサイクルが、1年が2年に伸びてもゴルフクラブは素材も劇的に変わらないし、手詰まり感が半端ではない。調整機能をガンガンやるしかないだろう。シャフトメーカーも毎年モデルチェンジして目新しさを出している。クラブメーカーもその目新しさに頼っているのが実情だ。

 
今期の4大シャフトメーカーの製品も出揃った

グラファイトデザイン ツアーAD TPシリーズ
三菱レイヨン ディアマナBF
USTMamiya ATTAS PUNCH

そして

今回、とりあげるのは
フジクラのスピーダーエボリューション3

毎年この時期になると、色んな所で僕の出演しているフジクラの動画が流れているはず。スピーダーが復活してから毎年やっているので、記憶にある方も多いだろう。この動画、飛距離データもとっているが、全くのヤラセなし。

 

「動画だから編集しているのでは?!」と思っている人も少なくないと思うが、撮影時間と動画の時間はほとんど同じぐらい、編集されていない。もちろんテロップやカメラの切り替えなどは入るが、Ustreamでリアルタイムで放送されても全く問題ないレベルだ。

 

雑誌の記事を観ると、エボとエボ2のいいトコ取りと書いてあるが、僕が打った印象は、スピーダーらしさが従来のモデルより希薄なシャフトだ。白いスピーダーが一番、スピーダーの伝統を受け継いでいた。ずばりスピーダーらしさというのは、自分のイメージしているよりも、シャフトが走ること。タイミングも、自分の思うスピードよりも早く加速感が強い。

 

「ヘッドが加速する」というといかにも飛距離が出そうだが、メリットが有るとデメリットもあるもの。ヘッドが走るということは、必然的に自分の動きが小さくなるのだ。このエボ3で強く感じたのはスピード感は白いスピーダーに比べ欠けるが、いい意味で出しゃばらないシャフト。

 

スイングしたイメージより出しゃばらないが、普通のシャフトよりは加速感があると感じるはず。このシャフトは、フジクラのWebサイトのエボ3スペシャルコンテンツにも書いたけど、自分のエネルギーが使える。アクセル全開にした時に、自分のレッドゾーンまでのパワーを引き出せるシャフト

 

シャフトの挙動が少々乱れても上手く打てるし、叩きに行ってもまっすぐ行く点が気に入っている。僕は46インチぐらいでつかいたいので、50g台の569のSを使っているが、45インチ前後なら661だろうか。女子ツアーではかなりの人気らしい。

試打会なども、全国であるようなので機会があったら是非試してほしいシャフトだ

FUJIKURA、MCI ウエッジ(2016)

このインプレッションは、マーク金井の有料メルマガ、「マーク金井の書かずにいられない」で2016年4月26日に配信されたものです

僕がアイアン用カーボンシャフトを使うようになって、5年ぐらい経つ。アイアン用カーボンシャフトは、なれるのに時間を要するが、慣れてしまえば、アマチュアゴルファーにとって、スチールシャフトよりもメリットがあるケースが少なくない。

 

古くからゴルフをやっている人は、覚えていると思うが、20年以上前、ジャンボ尾崎全盛時代は、ツアープロも、アイアンはカーボンシャフトと言う人が少なくなかった。ジャンボ尾崎が、J’Sアイアンや、J’Sチタンマッスルなどを使って圧倒的な強さを誇っていた。そのせいもあって、真似するプロが非常に多かった。当時のプロは、誰も「アイアンのカーボンシャフトは、飛距離がばらつく」などと言わなかった。

 

何故か、今でも同じようにラフから飛びすぎるとか、距離感がばらつくと、言い出すプロが少なくない。僕的に、それはやはり先入観だと思う。すでに5年以上使って、そう感じることは一切無いからだ。

 

スチールシャフトに比べ、カーボンシャフトは、構造上シャフトの特性の自由度が高く、用途に合わせて大胆に特性を変えることが出来る。残念ながらコストは、スチールよりもかかるが、重量などしっかりと選べばメリットがあるだろう

その設計の自由度の高さを活かし、発売されたのが、FUJIKURAのMCIのウエッジ用シャフト。ウエッジ用シャフトというのは、実は昔より発売されていて、古くはスチールの『ライフルスピナー』、日本シャフトの『wvシリ
ーズ』、カーボン用もUSTMamiyaの『ATTAS SpinWedge』など、地味に売れている。今までWedge用シャフトは、カーボンもスチールも、先端をしならせることで、ヘッドを走らせてスピンがかかるというシャフトが中心。

 
手元がしっかりしていて、先端が走るというのがWedge用シャフトと言う印
象があったが、今回のFUJIKURA MCIのウエッジ用は、MILDとSOLIDのに種類、試打してみると、笑っちゃうぐらい特性が違う。SOLIDは、従来のWedge用シャフトと同じように、手元が硬く先端が走って、スピンが掛かる。ヘッドの入射角が浅く、手首を使う人には、こちらとの相性が良いだろう。

2016-05-25 08.45.14
僕は断然、MILDが好きだ。手元がしなり、先端がしっかりしていて、ハン
ドファーストに打ち込める。ダイナミックゴールド的なシャフト。アイアン用シャフトに、ダイナミックゴールドと、ライフルがあるように、一番リシャフトする人が少ないWedge用シャフトも、2種類あってもいいだろう

選び方だが、今の打ち方と相性のいいシャフトを選ぶのもいいが、ダウン
ブローに打ちたいならMILDを選んで練習するのもいいと思う。重量は85g、105g、125gとどちらも3種類ある。アイアン用シャフトよりも気持ち重めを選んで欲しい。

FUJIKURA スピーダーエボリューション2

このインプレッションは有料メルマガに掲載されたものです

今はクラブの端境期、秋から冬にかけてゴルフクラブは新製品を発売して、しばらく新製品は発売されない。しかしこの季節から新製品情報が飛び交い始める。最近はSNSで新製品情報がリアルタイムでリークされるようになってきた。昔はゴルフ雑誌の発売までタイムラグがあり、ゴルフ雑誌の広告主でもあるメーカーが、情報統制出来ていた。インターネットが普及し、スマホ社会になってSNSが浸透。それこそツアーへ新製品が投入されたら、瞬く間に新製品情報が広がる時代となってきた。

 
まず新製品情報が入ってくるのがシャフト。今や純正シャフトよりも、カスタムシャフトを装着するクラブのが売れる時代。新しいクラブより先に発表して発売しないと、「このシャフトは何?」ということになるからだ。そして早々にツアー会場から情報が入ってきたのが、USTMamiyaのATTAS G7と、今回取り上げるFUJIKURAのSPEEDER EVOLUTION2だ。どちらも男女のツアーで、既に使用プロが活躍している。どんなシャフトか気になる人も少なく無いだろう。

 
今回はメルマガ読者だけに、まだほとんど情報も流れていない、SPEEDEREVOLUTION2の試打レポートをお送りする。超先行レビューだから、まだまだ秘密の内容が多い。この試打レポートのことはしばらく僕と皆さんだけの秘密にしておいてもらって。決してSNSなどで流さないで欲しい

 
FUJIKURAのSPEEDERシリーズは歴代、僕が発売前に動画を撮り、新製品情報とともに発表。そして発売直前にUstreamで、生試打レポートをするのがお約束となってきた。僕も歴代愛用しているのでかなり気になっていたシャフト。前作のEVOと言えば、飛距離性能に優れたシャフトだった。反面センター付近が硬く、シャフトの挙動が凄くシャープで、上手く振れたら抜群に飛ぶが、ゴルファーに対する挙動範囲が広くない。飛距離性能は魅力だが、シャープな分リスクもあるシャフトだった。

 
今回のEVO2は、そのシャープさを取り除き、オートマチック感を出してきた。全体的な動きとしては、EVOに似ているが、少しシャフトの挙動に遊びがある。皆さんのイメージとしては、遊びがあるほうが、許容範囲が狭くなりそうに感じかもしれないが、挙動に遊びがある方がミート率は良くなる。プロでも毎回同じスイングをすることはなかなか難しい、適度な遊びは微妙なそのズレを吸収してくれるのだ。逆に遊びがないと、そのブレをそのまま伝えることになり、ミート率は落ちるのだ。

 
EVOの魅力は飛距離性能。その性能を引き出しやすいように、オートマチック感を出して、実戦向きにしたのがEVO2だ。シャフトの先端の挙動が安定しているのも、オートマチック感を出してる要因の一つだろう。すでに僕もコースで何度も使っているが、エースシャフトになりそうな予感。すでに男女ツアーで人気だそうで、トーナメント観戦に行ったら、練習場でチェックして欲しい

 

FUJIKURA スピーダーエボリューション (2014)

FUJIKURA スピーダーエボリューション

 

このインプレッションは2014年8月5日に有料メルマガで配信されたものです

 

市場への新製品の発表のタイミングというのは、秋から冬にかけてが主になっているが、メディアに向けての発表は少し早く、夏の暑い時期からがスタート。ブリヂストンゴルフやスリクソンなど、クラブメーカーが新製品を発表しているが最近シャフトも同時期に発表になるケースが増えてきた。すでにUSTMamiya、三菱レイヨン、今回レポートするFUJIKURAの大手3社の新しいシャフトがメディアでは発表となっている。カスタムシャフトの需要が高まり、新製品を発表するタイミングとほぼ同時に、シャフトも連動して発表することで、両者とも相乗効果を狙っているのだろう。

 

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実はまだFUJIKURAのシャフトだけ一般にリリースされていない(8/18)が、有料メルマガ読者だけに、コッソリレポートすることにした。

 

とは言えすでにツアー情報と言う形で、ゴルフクラシック誌や月刊ゴルフダイジェスト誌の紙面を飾っている。T島も世界で一番早いインプレッションをブログに書きあげたが、FUJIKURAの担当者に「ちょっと待ってください」とお預けを食らっているようだ(笑)T島もかなりいいデータがでたようでブログでチェックして欲しい

 

日本一早い!FUJIKURAのスピーダーエボリューションの試打インプレ!

 

昨年FUJIKURAのスピーダーが復活して、まだこのモデルはモデルチェンジや、新しいラインナップは無いだろう・・と思っていたが、スピーダーエボリューションと新しいラインナップが追加されて発売されるようだ。日本プロで手嶋多一プロがすでに使って一勝を上げているし、トーナメント中継を目を凝らして見ていただければ、結構目につくのでプロの評判には高いと見ていいだろう。

 

スピーダーと言えば手元がしっかりしていて、センターがやわらかく、先端が走るというのが伝統芸。「エボリューション」というぐらいだからかなりの変化を期待して、「真逆にでもなるのか?」と思ってたら予想が的中。今までのスピーダーとは全く違うシャフトになっていた。材料などは変わらないのだろうが、手元が若干しなって、センターが硬く、弾くスピーダーとなっていた。飛ぶシャフトというか、ボール初速が出る「飛んでしまうシャフト」になっている。

 

「飛んでしまうシャフト」「弾き感が強いシャフト」というだけで、飛距離を期
待してしまうが、センターが硬いシャフトを使いこなすには、ダウンでコックがほどけたり、インサイドからあおったりしていては、ボールがどこに行くかわからない。上手く使うことが出来る人だけが「飛んでしまうシャフト」なのだ。

 

自分でためが作れる人でスイングプレーンに沿ってクラブを下ろすことが出来る人にとって飛距離が期待できるだろう。

 

センターがやわらかいシャフトも、硬いシャフトもどちらも打てるゴルファーは意外と少い。全く性格がちがうスピーダーエボリューションだが、スピーダーの名にふさわしく、シャフトの挙動はシャープでしなりの量は少い、その分叩けてしなり戻りの速さが楽しめる。この2つのスピーダーは、併売されるようなのでスイングタイプに合わせ選ぶといいだろう。

 

8/18になれば、昨年と同じように僕が出演する動画が、FUJIKURAのWEBサイトや、色んなメディアで流れると思う。昨年「人生最高飛距離」がでたUstream中継、今年も9月終わりに放送予定となっている。

 

あっそうそう・・この記事は8/18まで知らなかったことにしておいて欲しい

 

追記 2014年9月にUstreamで中継されたインプレッションでは「人生最高飛距離」を最後に叩きだしました↓

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FUJIKURA SPEEDER661(2013)

このインプレッションは2013年9月に書かれたものです

皆さんもご存知かと思うが、FUJIKURAのSPEEDERが生まれ変わった。僕のブログにもSPEEDERとの出会いを取り上げたりしたので、読んでくれた方も多いと思う。SPEEDERの757の発表前から縁があって使っていた。SPEEDERシリーズ「リシャフト」という言葉を一般的にしたのは、SPEEDERの大ヒットがあってこそだと僕は思っている。

アナライズにとって、FUJIKURA製はシャフトだけではない。アナライズの使命とも言えるクラブの分析にFUJIKURA製の振動数計は欠かすことが出来ない。振動数計と言ってもピンからキリまであり、僕がとことんこだわったのはシャフトの固定方法。FUJIKURA製は、グリップの前方と後方の二箇所を、コンプレッサーを使った空気圧で均一の力で固定することが出来る。振動数計としては非常に高価な部類だと思う。

実はメーカーがシャフトの硬さを決める方法は、各社によって違う。FUJIKURAは振動数管理をして決めている。グリップ側を固定して、ヘッドを揺らすことで、その振動(シャフトの反復回数)を図る方法だ。シャフトメーカーのもう一つの雄であるグラファイトデザインは、振動数管理に否定的。グラファイトデザイン社には、振動数計が無いという業界の噂があるぐらい。ではどうやって硬さを測るかというと、シャフトの両サイドを固定して、シャフトを山なりに反らせて、どれぐらいしなるかを計測する方法を取っている。10年前、竹林隆光さんの講習会で、グラファイトデザインの秩父の工場を訪れた時にもチェックしたが、振動数計は見当たらなかった。グラファイトデザインと深いつながりを持つブリヂストンも、振動数管理には同じスタンスを持っている。

僕がシャフトをチェックする時に、振動数計とセンターフレックス計(シャフトを反らせ、シャフトのセンター部に掛かる力を計測する機械)を両方使うのは、どちらの計測法が優れているということではなく。両方の視点でチェックすることで、シャフトの特性が見えてくると思っているから。

前置きが長くなってしまったが、それぞれのシャフトメーカーには実は得意分野がある。FUJIKURAはSPEEDER時代から一貫して、手元がしっかりしたシャフトを作るのが上手い。最近は言わなくなってしまったが、当時のFUJIKURAの考え方は、調子を3つに分類してゴルファーをそれぞれ当てはめるというもの(マーク金井ブログ9/20を参照

手元が硬い先調子  (T-ZONE)
手元が硬めの中調子 (M-ZONE)
手元が軟らかい元調子(B-ZONE)

とあり。FUJIKURAはSPEEDER661に代表される、手元が硬い先調子  (T-ZONE)が得意で、手元が軟らかい元調子(B-ZONE)が苦手ということ、SPEEDERにも693HKという手元調子のシャフトがあったが、ビックリするぐらい打ちづらかった。(手元調子で唯一評判が良かったのは、アニカ・ソレンスタムやジェフ・スルーマンなどが愛用していた、FIT ON Six(後にZ-COM Six)ぐらい。この50g弱の手元調子のシャフトは、当時USツアーに挑戦していた丸山茂樹が、米男子ツアーの選手がこんな軽いシャフトを使っているのかと驚いていた)シャフトメーカーにも得手不得手があることは、またの機会に取り上げたいと思う。

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さて今回のSPEEDERはFUJIKURAの最も得意とする、手元がしっかりしていて先が走るシャフト。その最も尖っている特性なのが661だ。FUJIKURAのトップページからみれる生試打レポートで、マーク金井最長距離をマークしたのは569だが、実際コースで打ってみると、661の飛距離性能に驚いてしまった。

何が変わったのかというと、実はシャフトの設計、剛性分布自体は何一つ変わっていない。歴史とともに変わったのはシャフトの「素材」だ。僕のインプレッションを見てもらえばわかると思うが、素材についてあまり言及しない。それは高弾性だ、何トンだ、四軸だとか、そいういワードよりも大切なことがあるからだ。一見わかりやすいが印象を与えるが、高弾性だから優れている、低弾性だから、劣っているわけではなく、本質が見えなくなるのが好きではないから。

しかし今回新しい661を打ってみて、素材がシャフトに与える影響の大きさがよく理解できた。もちろん今回採用されている「ナノアロイ」や新しいピッチ系素材を使えば、どんなシャフトも良くなるというわけではない。

アナライズでは手元がしなるシャフトしか作っていない。それは死なない、タイミングが取りやすい。スイングが良くなるというコンセプトがあるから、残念ながら新しいSPEEDER661は、以前の661よりもマイルドになったとは言え、手元はしっかりしている。シャフトとしてはかなりピーキーだ。自分でタメが作れてスイングプレーンがいい人が打つと抜群の結果が出るが、そうでない人が打つと性能を生かせない。特にインから煽る人は、チーピンしか出ないし、上から入りすぎる人は、プッシュアウトしか出ない。スイングプレーンが良いか悪いかリトマス試験紙的なシャフトだ。

569や757は661よりはマイルドだが、661の尖りっぷりに僕は参ってしまった。普通マイルドにすると、尖った良さが無くなるものだが、奇跡的に残っているこのシャフト。45.5インチにして、5g貼っていた鉛を少し落として使っている。

ピーキーというと、じゃじゃ馬的シャフトなんですねという人がいるが、シャフトが暴れているわけでなく、スイングが暴れているから使えないだけ。スイングが良くなるアナライズのシャフトでスイングを鍛えて、スイングがいい人が使えるSPEEDERに挑戦してほしい

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テーラーメイド グローレ(9.5度)+FUJIKURA SPEEDER661(S)
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長さ45.5inch/重さ317.6g/バランスD5.5/振動数254cpm/センターフレックス値4.34/
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