マーク金井blog

カテゴリー: ゴルフ業界情報

2014年02月07日フェアウェイウッドを32本同時に打ち比べて分かったこと‥‥

一昨日に続き、昨日も千葉の練習場、ジャパンゴルフスクールでフェアウェイウッドとユーティリティを合わせて65機種試打してきました。FWが33機種、UTが32機種打ち比べました。ゴルフショップに並んでいるすべてのクラブではありませんが、メーカー主力モデルはほぼ全部打った感じです。ドライバー同様、FWとUTも軽量化されたモデルが目立ちました。ヘッドに関しては、低スピンで飛びを重視したタイプでと、スピンがかかって高い球が打ちやすいタイプに分かれます。そして、ドライバー同様、捕まりが良いタイプと捕まりづらい(左に行きづらい)タイプとがあるのが確認できました。個々もモデルについては守秘義務があるのでここでは申し上げられませんが、FWとUTも昔に比べると進化を感じとることができました。

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ただし、気になったこともあります。それはクラブの種類は増えているにも関わらず、クラブ重量(シャフト重量)の選択肢が非常に少ないことです。どのメーカーも
飛びを重視しているのでしょう。FWに関しては、総じて軽めのシャフトを装着しています。ざっとシャフト重量を比較してみると‥‥

ゼクシオ8 ドライバー43g FW43g
ファイズ3 ドライバー48g FW49g
レガシー ドライバー53g FW49g
オノフ ドライバー47g FW49g
グローレ  ドライバー45g FW42g

 

アマチュア向け(アベレージゴルファー向け)のFWの大半は、ドライバーとほぼ同じ重量のシャフトをFWにも装着しています。そして、モデルによってはドライバーよりもFWの方が軽いシャフトが装着されている場合があります。ドライバーと同じシャフトをFWに装着した場合、FWの方がシャフトが2インチ以上短い。結果、FWの用がシャフト重量が軽くなる事態を招いてしまうのです。

 

では、ドライバーと同重量のシャフトが装着されたFWは本当に打ちやすいのか?

 

今どきのドライバーは45〜46インチが平均的な長さです。昔のドライバーに比べて、1〜2インチほど長くなっています。対して、3Wの長さは昔とほとんど変わっていません。ドライバーと3Wとを比較すると‥‥

 

2〜3インチ

 

ぐらい長さの差があります。このため、ドライバーと3W(FW)とが同じシャフト重量だとすると‥‥振り心地が少なからず変わってきます。多くのゴルファーはドライバーと3W(FW)とが同じシャフト重量だと、バランス(スイングウエート)を揃えてたとしても、3W(FW)の方が軽く感じてしまいます。軽く感じるとヘッドスピードを上げやすいメリットがある反面、デメリットとしては‥‥

 

チョロやトップのミスが出やすくなります!!

 

ロングアイアンに比べるとFWはやさしいクラブだと言われてますが、シャフトが軽いと軽さが災いして、難しいクラブになる危険性があるのです。FWだけを打っていると軽さに慣れてきましが、ゴルフはドライバーを先に打ち、それから2打目でFWを使います(ショートホールを除いて)。それを考えると、ドライバーをナイスショットした直後に、シャフトが軽いFWを手にするとミスが出やすくなる確率が高くなることはあっても低くならないのです。

では、どれぐらい重量差を付けたら、FWは打ちやすくなるのか?

個人差がありますが、ドライバーとFWの長さが2インチ以上違うことを考えると、

 

5〜15g

 

が目安です。例えばドライバーのシャフト重量が55gならば、FWには60〜70g
のシャフトがちょうどいい重量。これぐらい重量差を付けると、ドライバーとFWの
重量マッチングが良くなって、FWの苦手意識を取り除くことができます。

クラブメーカーがFWに少し重めのシャフトを装着しないのは、恐らく、シャフトを重くすると「飛ばない」「ヘッドスピードが上がらない」と思っているからでしょう。ドライバー同様、FWも飛ばないクラブは売れません。それが分かっているから、シャフトを少し重くしたくても重くできない台所事情があるような気がします。

マーク金井はW65というウッド用のシャフトを設計しましたが、このシャフトはFW用に開発しました。65gのシャフトはシャフトメーカーも数多く作ってますが、軟らさを感じるシャフトが少なかったこと、そして手元のしなりを感じやすいシャフトが少なかったからです。

 

FWは飛距離も大事ですが、ミート率ももっと大事です。ミート率を上げるには、まずは適度な重量のシャフトが必要不可欠です。

 

そしてミート率を上げるには、実はもうひとつ大事なポイントがあります。それについては次回じっくり説明しましょう〜。

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アナライズW65を装着したフェアウェイウッドもあります!

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2014年02月05日ドライバーは最新モデルこそ最良なのか!? その2

昨日はインターネットラジオ、ソラトニワ「マーク金井の喋らずにいられない」のオンエアでした。ゲストは日本ゴルフ用品協会、専務理事の蓋孝さん。2月14日からはじまるジャパンゴルフフェア2014についてじっくりと話を伺いました。マーク金井はもちろん、ゴルフフェアには毎年欠かさず顔を出していますし、メーカーさんのブースでトークショーもやったりしてます。昨年は本間ゴルフさん、タバタさん、そしてLynxさんのブースで喋りまくりました。今年は日本ゴルフ用品協会のセミナーの講師、そしてLynxさんのブースでトークショーを予定しています。

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用品協会のセミナーは2月14日(金曜日)12時~13時15分、ビックサイト会議棟605号室にて行います。予約はこちらで受け付けてます。

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ご予約いただけないと入れませんので要注意

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http://www.japangolffair.com/register/seminar.html

さて、今日も昨日に引き続き、最新モデルと旧モデルの比較についてです。多くのメーカーは1年に1度のサイクルでモデルチェンジし、新商品を出します。モデルチェンジする場合、モデルチェンジをアピールするためには、デザインとカラーリングを新たにしなくてはなりません。また、性能面でも違いがハッキリ出ないと、「何が変わったのか」が、ユーザーにアピールできないからです。新旧比べた時に、見た目はもちろんのこと、打ってみて違いを感じてもらえるように、クラブメーカーはあれこれ考えながら新しいクラブを登場させています。

では、その進化はゴルファーにとって本当にメリットがあるのか?

ドライバーにおいては「飛び」をアピールする宿命を背負っています。モデルチェンジをしたら飛距離が落ちた(飛距離が変わらない)と謳うドライバーは未だかつてお目にかかったことはありません。理由は単純、アマチュアゴルファーがドライバーを買い換える一番の動機は「さらなる飛び」を手に入れたいからです。そして、多くのメーカーは「さらなる飛び」を実現するために、モデルチェンジごとにやることがあります。それが‥‥

クラブの軽量化
シャフトの軟弱化

すべてではありませんが、大ヒットブランドであるゼクシオを含め、多くのクラブはモデルチェンジで、この2つのことをやっています。例えば、ゼクシオの場合、クラブ重量は以下のように変化しています。

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4代目ゼクシオ  291g(グリップ重量42.5g)
5代目ゼクシオ  285g(グリップ重量42.5g)
6代目ゼクシオ  282g(グリップ重量40g)
7代目ゼクシオ  282g(グリップ重量37g)
8代目ゼクシオ  272g (グリップ重量27g)

モデルチェンジごとに(2年ごとに)、少しづつ既存ユーザーに違和感を与えない程度にクラブ、そしてグリップが軽くなっています。4代目以降はすでにシャフト重量が軽いので、シャフトの軽量化はわずかです。ヘッド重量についてはモデルチェンジごとに少しづつ重くなっています。

ゼクシオだけではありません。多くのドライバーは既存ユーザー、買い換えユーザーに感じるか感じない程度でクラブを軽くしています。軽くする主たる理由‥‥

軽い方がヘッドスピードを上げやすく、

ヘッドスピードが上がればボール初速が上がりやすく

ボール初速が上がれば飛距離が伸びやすくなるからです

内田樹さん的に言えば、今のドライバーは「飛距離アップ」の呪いに縛られているとも言えるでしょう。それがクラブの軽量化を加速させています。

そして、見逃してはならないのがターゲットユーザー(対象ユーザー)の高齢化。一昨日、ファイズ3(ブリヂストン)の記者発表がありました。このドライバーはゼクシオのライバルブランドですが、ターゲットユーザーは60歳以上。いわゆる団塊の世代向けに作られています。そうです、ゴルフマーケットの中心は昔も今も「団塊
世代」。体力低下を補うためにモデルチェンジごとにクラブを少しづつ軽くしているのです。言い換えると、団塊世代よりも若いゴルファーの場合、ゼクシオやファイズと使うと、「軽過ぎる」クラブを使う可能性が高くなります。

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シャフトの硬さについては、クラブが軽くなるほど軟らかくなる傾向があります。軽いクラブでシャフトが硬いと重さと硬さのバランスが悪くなって、振りづらいからです。加えて、スイングが不安定な人の場合、軽いクラブで硬いシャフトを使うと、手打ちを誘発したり、ダウンスイングの軌道が不安定になってミート率が悪くなるリスクが増してくるからです。要するに、シャフトの軟弱化はクラブの軽量化によって生まれたわけです。

では、軽いクラブは本当に飛ぶクラブなのか?
旧モデルよりも軽量化された最新ドライバーは旧モデルよりも飛ぶのか?

この点については、明日じっくり説明しましょう~。

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2014年02月04日ドライバーは最新モデルこそ最良なのか!?

先週のフェニックスオープンはケビン・スタドラーが通算14アンダーでツアー初優勝。最後まで優勝争いを演じた松山英樹プロは首位と2打差、12アンダーで4位タイに入りました。優勝には惜しくも手が届きませんでしたが、これによりワールドランクが1つ上がって22位となりました

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優勝したケビンスタドラー。今年のマスターズは父親のクレイグスタドラーと揃って出場!写真はGDOより転載写真をクリックするとGDOの記事へ行けます

このフェニックスオープン。最終日のギャリーは6万人を越え、月曜日から日曜日までの7日間で56万3008人を記録しました。これは日本の男子ツアーの1年間のギャラリー総数と同じか、それ以上です。ちなみにマスターズのようなメジャー競技ではギャリー制限が入ります(1日で2~3万人程度)。世界中のゴルフトーナメントで一番ギャラリーが集まるのはこのフェニックスオープンです。

さて、今日のエントリーは最新モデルと旧モデルの比較についてです。マーク金井は明日発売のゴルフ雑誌、イーブンで「最新ドライバーは最高の選択か?」という企画を手伝いましたが、ここに書ききれなかったことについてガッツリ書きましょう。

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まず根本的なことですが、なぜゴルフクラブはモデルチェンジするのか?

車のモデルチェンジと違い、ゴルフクラブのモデルチェンジはサイクルが短いです。

最近はゼクシオなど一部のモデルを除き、毎年(1年ごとに)モデルチェンジが繰り返されます。ゴルフクラブは今やパソコンやスマホなみに次々と新しいモデルが出ますが、新しいモデルを出す一番の理由は「売る」ためです。誤解を恐れずに言えば、モデルチェンジしないよりも頻繁にモデルチェンジした方が「売れる」とメーカー側は判断しているのだと思います。

では、モデルチェンジで何をすれば「売れる」のか?
クラブメーカーはモデルチェンで「何を」モデルチェンジしているのか?

デザイン

新機能の付加
飛び
やさしさ(前作のマイナス要素修正)

ざっと上げれば、こんなところだと思います。モデルチェンジする場合、モデルチェンジをアピールするためには、デザインとカラーリングを新たにしなくてはなりません。また、性能面でも違いがハッキリ出ないと、「何が変わったのか」が、ユーザーにアピールできないからです。新旧比べた時に、見た目はもちろんのこと、打ってみて違いを感じてもらえるように、クラブメーカーはあれこれ考えながら新しいクラブを登場させています。

では、その進化はゴルファーにとって本当にメリットがあるのか?

どんな風に進化させるかは、メーカー、モデルによって違いますが、一般には2つのパターンがあります。

ドラスティックなモデルチェンジ
マイナーチェンジ的なモデルチェンジ

具体的に言うと、

テーラーメイドのグローレは前者(ドラスティックなモデルチェンジ)
ゼクシオは後者(マイナーチェンジ的なモデルチェンジ)

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です。グローレの場合、「これって同じモデルなの?」ってぐらいデザイン、色、ヘッド形状が変わりました。従来モデルのコンセプトを一新しています。対して、ゼクシオは見た目に大きな変化はありません。従来モデルのコンセプトを踏襲しつつ進化させる手法です。どちらも「飛び」と「やさしさ」を進化させるという点では同じですが、やり方はかなり違います。

では、どちらがゴルファーにメリットが大きいのか?

新しさが全面に打ち出されるのはドラスティックなモデルチェンジです。目新しさを求める人や、新機能に魅力を感じる人にはこちらの方が購買意欲が上がるでしょう。
対して、マイナーチェンジ的なモデルチェンジは、目新しさはありませんが使い勝手が大幅に変わらないという安心感があります。同じモデルを買い換えた時、違和感も出づらいメリットがあります。

かなり前置きが長くなりますしたが、クラブがモデルチェンジされる背景を知っておくことは、クラブを買い換える時にかなり役立ちます。マーク金井は試打をする時、必ず前のクラブとの違いを考えながらボールを打っていますが、多くのメーカーはモデルチェンジすると、次の2つのことをやっている場合が多いです。

クラブの軽量化
シャフトの軟弱化

すべてではありませんが、大ヒットブランドであるゼクシオを含め、多くのクラブはモデルチェンジで、この2つのことをやっています。その理由については明日じっくり説明しましょう〜。

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2014年01月22日日本人が米国人よりもロフトが少ないドライバーを使う本当の理由‥‥

昨日はインターネットラジオ、ソラトニワ「マーク金井の喋らずにいられない」の公開放送日でした。ゲストは女子プロの工藤遙加プロ(ナック所属)。18歳でプロテストに合格し、今年はプロ4年目。昨年、3度目のQTでは上位に入り、今季は開幕戦から参戦できる注目の選手です。お父さんはプロ野球選手だった工藤公康氏。女子ツアーきってのロングヒッターでドライバーの飛距離は260ヤードを超えてきます。マーク金井は一昨年のニチレイ(袖ヶ浦CC)で初めて工藤プロを見ましたが、ドライバーのボール初速の速さ、飛距離に度肝を抜かれました。今年の注目株なので、ぜひぜひ皆さんもチェックしておいて下さい。

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明るい工藤遥香プロ

さてさて、今日のエントリーもドライバーのロフト設定についてです。昨日のブログでも書きましたが、米国ではロフトが多い(12度以上)ドライバーが普通に売られています。12度とか14度とかもあったりします。それに対して、日本国内ではロフトが多い(12度以上)ドライバーは非常に少ないです。ゴルフショップに行ってみても、男性用ドライバーの場合、ロフトは11~11.5度までがほとんどです。

さて、このドライバーのロフト。クラブメーカーは「作っても売れない」と考えています。クラブ販売もビジネス。需要がない商品を作らないというのはビジネスの観点から考えると至極真っ当なことです。

では、なぜ米国人ゴルファーはロフトが寝たドライバーを使い、日本人ゴルファーはロフトが寝たドライバーを使いたがらないのか?

いつくか考えられる要素はありますが、マーク金井が考えるには日米でドライバーのロフトに対する考えて方がかなり違うような気がします。

米国人がロフトに対する考え方
「ロフトが寝ている=やさしい」

日本人がロフトに対する考え方
「ロフトが寝ている=飛ばない」

米国人はボールが上がる方がやさしいと考え、やさしさを求めるユーザーが多いからロフトが寝た(多い)ドライバーが市場に出回りやすいような気がします。対して、日本人はロフトが寝た(多い)ドライバーは上がりやすいけど飛ばないと思っている人が多いような気がしますし、それが購買に影響していると思われます。ツアープロがロフトを少ないドライバーを使っていることもあって、

ロフトが多い=飛ばない>やさしい
ロフトが少ない=飛ぶ>やさしくない

このようなマインドになっている感じがします。ドライバーの購入動機はいくつもありますが、昔も今も優先順位の一番は飛距離。やさしいドライバーを求めるよりも、とにかく飛ぶ可能性が高いドライバーを求める人が圧倒的に多い。実際、これまで売れたドライバーを見ても、人気モデルのほとんどは「飛び」をアピールしています。飛ばないけどやさしいドライバーは今ひとつ人気が出ません。飛距離よりもやさしさをアピールしているドライバーを買いたいと思うゴルファーが少ないから、ロフトが寝た(多い)ドライバーを欲しがらないのだと思います。

たかがロフト、されどロフト。

テーラーメイドは打出し角17度でスピンが1700回転が最高の飛びを得られると打ち出しています。もし、この数値に絶対的な自信を持っているのであれば、ドライバーのロフトは12~14度は必要です。ドライバーはティアップしてアッパーブローに打つことができますが、ロフト10度のクラブで打出し角17度を確保するのは非常に難しいからです。テーラーメイドがロフト12度以上のドライバーのラインアップを増やすことをマーク金井は大いに期待していますが、そうなるかどうかはこの半年ぐらいで分かるでしょう。そして、テーラーメイドがロフト12~14度のドライバーをヒットさせることができれば、他のメーカーもロフトが寝た(多い)ドライバーを作り始めると思います。

では、マーク金井はロフト12~14度のドライバーを使うのか?

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マーク金井使用クラブ 一番手前の数値がリアルロフト。赤いシャフトはヤマハインプレスRMXツアー、黄色いシャフトはツアーステージGRに装着されている

今、使っているドライバーの大半はリアルロフトが10.5~11度です。12度以上を使った方が最適弾道が打てるのが分かっていますが、ヘッドスピードが45m/sを超えている現在はロフトが寝た(12度以上)には食指が沸きません。その理由は明日じっくり説明しましょう。

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2014年01月21日日本で12度のドライバーがラインアップされない本当の理由とは!?

先週の米ツアー、ヒュマナチャレンジではパトリック・リードが28アンダーでツアー2勝目を上げました。3日目までは、63、63,63と快進撃を続け、優勝とともに、72ホールでの「最少スコア記録(254)」「最多アンダーパー記録(通算33アンダー)」更新の期待がかかるリードでしたが最終日は5バーディ、4ボギーの「71」と足踏み。3日目の「54ホール目までの最多アンダーパー記録」更新にとどまりました。

石川遼プロは最終日、5バーディ、ノーボギーの「67」とスコアを伸ばし、通算17アンダーの25位でフィニッシュ。コースによってスコアは大きく変わってきますが、17アンダーでもトップ10に入れないというのは‥‥かなりシビアです。

さて、今日のエントリーもドライバーのロフト設定についてです。昨日のブログでも書きましたが、日本と米国ではドライバーのロフト設定が同じとは限りません。日本で売られているドライバーは最大でも11度以下が多いのに比べ、米国では11度以上のロフトがラインアップされていることが少なからずあります。例えば、テーラーメイドのSLDRは‥‥

SLDR(日本仕様)

8度
9.5度
10.5度

SLDR(米国仕様、フェアウェイゴルフで購入の場合)

9度
10.5度
12度
(14度)

日本仕様では8度がラインアップされているのに12度がありません。対して、米国仕様には12度がラインアップされていて8度がありません。14度も近々出ると聞いていますが、これも日本ではラインアップされない可能性が高いです。テーラーメイドは「ロフトが多い方がいい」とキャンペーンしていますが、今のところ日本ではロフトが寝た(多い)ヘッドをチョイスできません。国内メーカーもしかりで、ロフトが多い(12度以上)をラインアップしているドライバーは非常に少ないです。

では、なぜ日本ではロフトが寝た(多い)ドライバーが非常に少ないのか?

メーカーはロフトが寝た(多い)ドライバーを作りたがらないのか?

理由は2つあります。

ひとつは、ロフトが寝た(多い)ことをアピールしたドライバーで、売れたドライバーがないことです。大ヒットブランドであるゼクシオを作っているダンロップは、かつてロフト17度のドライバー「ゼクシオプライム・17」というのを市販しました。その飛ばしのロジックはこんな感じです。

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ヘッドスピードが遅いゴルファーはボールが上がらない

打出し角が高い方がキャリーを稼げる

ロフトが寝ている(多い)方が打出し角を上げられる

ならばドライバーのロフトを17度に増やそう。

これで飛距離アップ!!

ゼクシオプライム・17はヘッドスピード35m/s以下のゴルファーを対象に作られましたが、最近、テーラーメイドは飛びの理想は

打出し角17度
スピン量1700回転

というのが理想だと言ってます。打出し角度を17度にするにはドライバーのロフトは10.5度ではかなり難しく、最低でも12~14度が必要になってきます。それを実現するために、テーラーメイドは最近14度のドライバーを作り始めたのでしょう。

さて、このゼクシオプライム・17。他に類をみない多ロフト設定で注目を浴びましたが、肝心のセールスはというと‥‥非常に残念な結果に終わりました。正確な売れ行きは分かりませんが、ゴルフ場で使っている人を見かけたことはありません。ゴルファーの間の話題に上がることもほとんどなく、ゴルフショップからフェードアウトしていきました。

もう答えはおわかりでしょう。そうです、クラブメーカーはロフトが多い方が高弾道が打てるのは分かっているけれど、「多ロフト=売れない」「多ロフトを作っても=ユーザーが買ってくれない」という判断を下したのです。ドライバーのロフトをどこで線引きするかはメーカーによって異なると思いますが、

「12度以上のロフトのドライバーは国内需要がない!!」

というのがメーカー側のスタンスなんだと思います。女性用には12度とか13.5度のドライバーはありますが、男性用だと多くても11度~11.5度です。ゼクシオ・セブンティーンが不発に終わったことで、「多ロフトのドライバーは売れない」という呪いがメーカー側にかかったのだと思います。内田樹さんの言葉を借りると、「現代は呪いの時代」だそうですが、国内クラブメーカーはロフトの呪いがかかっているから、12度のドライバーを作りたくても作れないのです。

では、なぜアメリカには多ロフトのドライバーが普通に作られるのか?

ロフトの呪いがかかっていないのか?

おーっと、撮影の時間が迫ってきました。
この続きは明日、じっくり説明しましょう~。

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