マーク金井blog

カテゴリー: ゴルフクラブ分析

2013年12月23日アイアンの本当のやさしさを見極めるポイントとは!?

生まれてこのかた馬券を一度も買ったことがないマーク金井ですが、有馬記念が一年を締めくくるG1レースだということぐらいは知っています。そして、NHKで生中継することも知っていたので、昨日は有馬記念をTV観戦しました。ご存じのように大本命、一番人気のオルフェーブルが8馬身もの大差をつけて圧勝。単勝の倍率が1.6倍というのにも驚きましたが、引退が決まっている最後のレースで他の馬を圧倒するような勝ち方をするなんて、本当に強い馬ですね。

 

さて、本当にという意味では、マーク金井も最近アイアン選びで本当に思い知らされたことがあります。それが今日のエントリー、アイアンの本当のやさしさを見極めるコツについてです。

現在、マーク金井はアイアンセットを5セット所有しています。

リンクスSSアイアン
タイトリストVG3(二代目)
PING i20
PING G25
PING S55

少し前にS55を衝動買いしたこともありますが、なんとなんとピンのアイアンを3セットも所有しています。35年以上前からピンを使っているとはいえ、3セット同時所有は初めて(笑)。ピンというブランドが好きなこともありますが、クラブとしてもピンが好きな理由は2つあります。ひとつはライ角のバリエーションが豊富なこと。他メーカーと違って、ピンでは12種類のライ角が選べます。5番で65度が適正ライ角な人間にとってこれは大変ありがたいことです。加えて、ピンのアイアンはバンス角が強め。リンクスのSSアイアン、そしてタイトリストのVG3もバンス角が強めですが、アイアンはバンス角が大きい方がダフりのミスに強く、ハンドファーストに打ちやすい(打ちたくなる)特性があります。

マーク金井ピンの契約ではありませんが、ピンのアイアンを3セットも所有するに至ったのは、ピンがもっともアイアンらしいアイアンを作っているからに他ならないからです。アイアンに求められる性能はいくつかありますが、アイアンに絶対必要な要素は、

上からG25、i20、S55〜

上からG25、i20、S55〜

適正ライ角
バンス角

ネックに凹みを作ることでライ角調整しやすくなっている〜

ネックに凹みを作ることでライ角調整しやすくなっている〜

だとマーク金井は考えています。言い換えると、どんなに高機能なアイアンを使っていても、ライ角が不適正な状態だとクラブの性能を100%引き出せません。バンス角が少ない(小さい)アイアンは練習場の人工マットでは打ちやすいですが、コースに出た時にはダフりやザックリのミスが出やすくなります。

この2つの要素がアイアン選びの基本中の基本ですが、次にチェックしたいのがミスに対する許容範囲。一般的にはドライバー同様、アイアンもヘッドの慣性モーメント(左右方向)が大きい方がやさしいと言われています。例えば、

慣性モーメント  2200gcm2
慣性モーメント  2800gcm2

を比較した場合、2800gcm2の方がやさしいと言われています。クラブメーカーもやさしさをアピールする場合、ヘッドの慣性モーメントの数値を出してきます。「慣性モーメントの大きさ=やさしさ」というのが一般的な指標になっています。ちなみにアイアンの場合、慣性モーメントの大きさは重心距離(ヘッドの大きさ)と比例関係にあって、重心距離が長いクラブの方が総じて慣性モーメントも大きくなります。

マッスルバック(ヘッドが小ぶり) 慣性モーメント小さい
キャビティバック(ヘッドが大ぶり)慣性モーメント大きい

確かに、慣性モーメントが大きい方がミスに強いのは事実です。しかし、アイアンの場合、慣性モーメントよりもゴルファーに与える影響が大きい要素があります。

それは重心の深さ。

ウッドに比べるとアイアンは構造上、重心を深く設計するのが容易ではありません。重心を深くするためにはソール幅を広くするか、フェースから遠い所にウエートを配分する必要があるからです。アイアンの場合、ドライバーのように重心深度が40ミリとかには絶対になりません。アイアンの場合、重心が浅いタイプは2ミリ前後、重心が深いタイプで8〜12ミリくらいです。

重心深度の差は最大で6〜10ミリぐらいですが、実は打ち比べると、重心の深さの差はけっこう効いてきます。ピンのアイアンで打ち比べてみると、その差は歴然で、ソール幅が一番狭い(重心深度が浅い)S55はミスに対して一番シビア。ヘッドが小ぶりで操作性には一番すぐれていますが(球を曲げやすい)、ミスには強くありません。対して、ソール幅が一番広いG25はミスに対して一番寛容。少々打ち損じても距離は落ちません。S55だ芯を外すと手前のバンカーに捕まりますが、G25ならばグリーンまで届いてくれます。

S55とG25を比較した場合、マーク金井の腕前だとパーオン率が10%以上異なります。もちろん、G25を使った方がパーオン率がアップします。ちなみに、 ヘッドが小ぶりに見えるi20は見た目よりもミスに強いアイアン。ソール幅で比較するとS55よりもかなり分厚く、その分だけ重心が深いからです。

右からG25、i20、S55〜

右からG25、i20、S55〜

アイアンに何を求めるかはゴルファーによって異なりますが、もしパーオン率を本気で上げたいと考えているならば、重心の深さ(ソール幅)にこだわって下さい。重心が深いアイアンは確実にパーオン率を上げてくれるでしょう〜。

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マーク金井開発のLYNX SSアイアンのソール幅は

33mm!

G25 25mm、i20 23mm 、S55 20mm(全て6番アイアンでの比較)

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2013年12月17日今どきのアイアンの性能を引き出せるのはアマチュアの5割以下!?

12月も半ばを越えてくると、街を歩けばバーゲンセール真っ盛り。ゴルフクラブは年中バーゲン価格で売られてますが、アパレル関係はこの時期になると30%引き、50%引きが当たり前。衝動買い大好きなマーク金井は、この時期になるると買い物に拍車がかかります。仕事の合間を縫って、洋服はもとより、ゴルフクラブ、デジモノ、デジカメを買い漁る日々を過しています。

先週から今週にかけて買いまくったのは、洋服はギャップとZARAとH&M。デジモノはiPad mini Air、ソニーのRX1。ゴルフクラブはピンのS55。いずれもデザインと質感、そして機能性に惚れ込んで衝動買いしました~。マーク金井の場合、買い物は衝動買いが基本ですが、見た目だけでは衝動買いのスイッチは入りません。サイズが合っていないモノはどんなにデザインが気に入っていても購入には至らないのです。

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マーク金井は重心距離が長いアイアン(やさしいアイアン)が大好きな人間なので、その正反対であるマッスルバック系のアイアンはめったに買いません。仕事で試打をするのも、どちらかというと得意ではないです。マッスルバック系のアイアンは球を曲げるのには適してますが、球を真っ直ぐ打つのには適していないからです。そして何より、小さいヘッドは見た目に難しい。アドレスした時に不安を感じるアイアンよりも、アドレスした時に安心感があるアイアンの方がコースに出た時に頼りになるからです。

そんなマーク金井が珍しくマッスルバック系なS55を購入しました。見た目はヘッドが小ぶりで、顔付きもシャープ。見るからにハードな印象を受けますが、実はS55は見た目ほど難しくありません。フラットソールでバンスがしっかり付いているので、ダフりのミスに対して寛容です。加えて、ヘッドは小ぶりですが、ヘッドとシャフトが離れた感じになっているために重心距離もやや長め。テークバックでフェースをシャットに使っても捕まり過ぎません。

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ダブりのミスに強いPING S55

G25に比べればやさしくないですが、マッスルバック系アイアンの中ではかなりやさしい部類のアイアンです。そして何より、ピンのいいところはライ角を選択できること。

マーク金井の適正ライ角は5番で約65度。今回衝動買いしたS55もライ角は2番目にアプライトなシルバーをチョイス~。通常よりもかなりアップライトですが、これでインパクト時にソール全体がベッタリ地面に付きます。たかがライ角と思うかもしれませんが、アイアン選びで一番大事なのは適正ライ角のアイアンを使うこと。ライ角が適正であって初めて、アイアンの性能を100%引き出せるからです。

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かなり前置きが長くなりましたが、今日のエントリーはアイアンのヘッド性能を100%引き出す方法についてです。

結論から先言うと(すでに前置きでも書いてますが)、アイアンはライ角が命です。ライ角が合ってないとヘッド性能を100%引き出せませんし、スイングにも悪影響が出ます。ライ角が合っていないアイアンはフェース面の向きが狂います。例えば、インパクトでヒールが浮いているとナイスショットした時にボールが右に飛び出しやすくなりますし、打点位置がトウ側(先っぽ)に偏りやすくなるのです。そして、インパクトでヒールが浮くアイアンを使い慣れてしまうと、左に引っかけるような打ち方が癖となって体に染みつくリスクが非常に高くなるのです。インパクトでヒール側が浮くアイアンを長年使っているとヘッド軌道はアウトサイド・インなってしまいやすいのです。

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逆もしかり。インパクトでトウが浮き過ぎるとナイスショットした時にボールが左に飛び出しやすくなりますし、打点位置がヒール側(ネック寄り)に偏りやすくなるのです。そして、インパクトでトウが浮き過ぎるアイアンを使いなれてしまうと、右に逃がすような打ち方になるリスクがあります。ただし、こちらはヒール側が浮くのに比べると、ゴルファーに与える悪影響というのは少ないです。

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さて、このライ角。不思議なことにアベレージ向けのアイアンはライ角調整がほとんどできません。大ヒットしているゼクシオを筆頭に、ヘッドが大きいキャビティはライ角調整をしたくてもできない。ヘッドが大きいキャビティの多くはステンレス鋳造で作られているために、ネックに力をグイグイかけてもネックが曲がりません。ピンやリンクスのSSアイアンのようにステンレス鋳造で作ってもネックが曲がるアイアンもありますが、それはかなり少数派です。

 

そして、アベレージ向けアイアンの場合、ライ角に関してもうひとつ問題点を抱えています。それはライ角の設定値。昔も今も、アベレージ向けアイアンの多くは5番で60~61度。打ち方によっても違ってきますが、これは身長が168~172センチぐらいの人にちょうどいいライ角。身長が165センチ以下、175センチ以上の人の場合、ライ角度が不適正になる確率が非常に高いのです。

アナライズでは1000人以上のゴルファーのライ角を診断してますが、その平均は‥‥

62~63度

です。ある国内クラブメーカーもアマチュアゴルファーのライ角をチェックしたところ平均は63度だったそうです。言い換えると、今どきのやさしいアイアンというのは、適正ライ角が60~61度の人には非常に使い勝手がいいですが、そうではない人はクラブの性能を100%引き出すことが非常に難しくなります。

たかがライ角、されどライ角。

今週発売のアルバに石川遼プロのインパクト直線の写真が掲載されていましたが、写真を見る限るではインパクトでヒールが少し浮いた感じになっています。写真を見る限りでは、適正ライ角でないアイアンを使っているように見えます。
遼クンはなぜインパクトでヒールが浮くようなアイアンを使うのか?  アルバの編集部員がもしこのブログを読んでいたら、ぜひとも本人に取材してもらいたいです~。

次回は、クラブメーカーが60~61度のライ角にこだわる理由について書きましょう~。

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こちらの商品ですが・・オールイエローのシャフトが売り切れちゃった(生産中12/28入荷予定)

 

この白ベースに黄色というシャフトなら在庫ございます!!なんと!!! W65+もありますのでよろしくお願いします。

 

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2013年12月16日打ちやすいシャフトとスイングが良くなるシャフトは違うって本当なの?

師もも走る12月もすでに半分以上が過ぎました。昨日は男子ツアー、女子ツアー、そしてシニアツアー合同の3ツアーズの団体対抗戦があり、片山晋呉池田勇太らの男子ツアーが3年ぶり5度目の優勝を果たし賞金3000万円を獲得しました。横峯さくらプロが欠場したことで物議を醸してましたが、男子ツアーでは松山英樹プロも欠場。ケガなので致し方ないと思いますが、各メディアでの取り上げ方が控えめな感じがしました。

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日立3ツアーズ選手権でホールインワンを達成してMVPとなった小平選手 写真はGDOから転載

控えめと言えば、来年の男子ツアーは今年よりも1試合減って22試合となりました。JGT0の鷹羽正好副会長は「試合数を増やすと行っているのに、逆に減る結果となり残念」とコメントを残してますが、現在の経済状況を考えると増やすのは難しいでしょう。大企業ですら非正規雇用の比率が上がる中、ゴルフトーナメントのスポンサードをして2〜3億円をポンと使える景気のいい会社はそうないと思います。ビジネスの観点から見ても野球やサッカーに比べると、ゴルフへのスポンサードは費用対効果が低いと思います。

もちろんマーク金井はゴルフ大好き人間ですから、プロトーナメントの数が減ることに歯止めをかけたいと思っています。すでにFBやTwitterでもつぶやいていますが、来年は自ら主催してプロトーナメントを開催することを考えています。ツアーの正式競技ではありませんが、プロアマとかではなくてガチンコのトーナメントです。小さい規模ですが来年の夏頃、トーナメントの開催がない時期に1〜3試合開催を予定しています。すでにゴルフ場からも協力許諾をいただいています。

おーっと、前置きが長くなってしまいましたが、今日のエントリーもシャフト選びについて。今回は長期的な視点でのシャフトの選び方についてお話しましょう。昨日のブログでは短期的な視点での選び方について書きましたが、

1発目にいい結果が出るのが、短期的に見た場合での自分に合ったシャフトです。1発目でタイミングが取りやすく、そして芯でボールをヒットできるシャフトを使えば、ヘッドの性能を100%引き出せます。

では、長期的や視野でシャフトを選ぶ場合はどこに注目すればいいのか?

長期的な視点では芯に当たったかどうかとか、タイミングの取りやすさというのはあまり気にする必要はありません。ゴルファーが着目すべきポイントは
ズバリ‥‥

スイング中のクラブの軌道です。

例えば、ヘッドの軌道が頑固なアウトサイド・インでスライスに悩んでいるゴルファーがいたとしましょう。こういう場合、アウトサイド・インの軌道が修正され、プレーンに沿って下ろしやすくなるシャフト。それが長期的な視点にこだわったシャフト選びなのです。

シャフトが変わればヘッド軌道が変わるのか?

答えから先に言うと、シャフトが変わればゴルファーのスイング軌道は少なからず変わります。アウトサイド・インのヘッド軌道になっている人の場合、今よりもシャフトを軟らかくすると(手元側がしなるシャフトにすると)、シャフト(クラブ)がアウトサイド・インの軌道を修正し、インサイドから振り下ろしやすくなるのです。何故かというと、シャフトが軟らかくなれば(特に手元側)、トップからダウンの切り返しでシャフトがしなります。ゴルファーはそのしなりを感じ取り、切り返しでは力みづらくなり、そして一瞬の間ができやすくなります。結果、ダウンの開始部分で上半身が開きづらくなる分だけ、インサイドから振り下ろしやすくなるのです。

オーバースイング、シャフトクロスもしかり。

この2つを解消したいのであれば、シャフト重量を少し軽くすること、そして手元側がしなるシャフトをお勧めします。軽くするとテークバックが手打ちになるリスクもましますが、軽い方がクラブに引っ張られない分だけトップが浅くなりやすいからです。

こう書くと「なんだ簡単じゃないか〜」と思うかも知れませんが、実は、長期的な視野でシャフトを選ぶのは困難がつきまといます。今までとまったく違ったシャフトを使うと、タイミングの取りづらさ、芯で捕らえるのが難しく感じてしまいやすいからです。馴れとは恐ろしいもので、馴れているシャフトは打ちやすいと感じ、馴れていないシャフトはタイミングが取りづらく(打ちづらく)感じてしまうのです。

では、ゴルファーは短期的な視点でシャフトを選べばいいのか?
それとも長期的な視点でシャフトを選べばいいのか?

答えは自分自身で決めて下さい。突き放すような言い方になるかも知れませんが、明日のゴルフでいい結果を出したいのか? それとも長期的な視野でいい結果を出したいのかで、自ずと選択肢が決まってくるからです。

たかがシャフト、されどシャフト。

マーク金井は8年前にアナライズを作った時、好きなシャフトと、タイミングが取りやすいシャフトは手元が堅く、先中がするどくしなるタイプのシャフトでした。それが現在では正反対のシャフト、手元側がしなるタイプのシャフトの方が好きになり、タイミングが取りやすくなっています。そして、シャフトの好みが正反対になった時、スイングが劇的に良くなりました〜。ダウンでタメをちゃんと作れるようになり、ハンドファーストでインパクトを迎えられるようになりました。ダウンスイングでシャフトがプレーンに沿って下りやすくなっています。

もし、本当にスイングを変えたいと思うならば、シャフトを変えることを強くお勧め致します〜。

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もうすぐ販売再開します。もう少し待ってね

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2013年12月15日ゴルフクラブにおけるシャフトの本当の役割とは!?

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ブリヂストンの新製品、ツアーステージGRドライバーが売れに売れています。

11月の販売店ランキング1位に輝いてますし、ショップでも品切れしている所が続出。中古ショップにもほとんど出回っていません。マーク金井は発売直後、インターネットラジオ、ソレトニワ「マーク金井の喋らずにいられない」のオンエア中、ゲスト出演していただいたブリヂストンさんからサプライズでモニター提供してもらい、それ以降GRがエースドライバーになっています。

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国内メーカーのドライバーがエースになったのは約10年ぶりのことで、すでに
赤羽GCイーグルポイント塩原CC馬頭GC大利根CC、そしてチェリーヒルズで使っています。もちろん、シャフトはアナライズのW65のイエローバージョン。

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スペックは‥‥

長さ   45.5インチ
総重量  318.7g
バランス D3
振動数  242cpm

長さは純正シャフトと同じですが、重さは約10g重め。これはシャフトが純正よりも10g重いからです。W65は元々、FW用に設計したのですが、あまりにも振りやすい(タイミングが取りやすい)、ミート率が良くなるのでドライバー用としても使えるようにしました。

さて、今日のエントリーはシャフトがゴルファーに及ぼす影響についてです。

シャフトメーカー、そしてクラブメーカーの多くは‥‥

シャフトはエンジン
シャフトでヘッドスピードが上がる
飛ぶシャフトで飛距離アップ

と謳っている場合が多々ありますが、シャフト自体にヘッドスピードを上げる効果、飛距離アップにつながる要素というのはほとんどありません。スイングロボットで試打すると、シャフトで飛距離が変わることがほとんどないです。

唯一、シャフトで飛距離に影響が出るとすれば重量です。スイングロボットで打った場合、重いシャフトよりも軽いシャフトの方がヘッドスピードが上がって、飛距離が伸びます。理由は単純、ロボットはモーターによってクラブを振ります。同じ出力で動いた場合、シャフトが軽い方がモーターに対して負荷が軽減されるため、その分だけヘッドスピードが上がるのです。

シャフト自体にはエンジンの要素はありません。しかしながら、ことゴルファー(人間)がクラブを振った場合、シャフトが飛距離、方向性に及ぼす影響は有形無形でかなりあります。マーク金井の場合、シャフトで飛距離が10ヤード以上は軽く変わってきます。

では、なぜシャフトが変わると飛びが変わるのか?

シャフトで切り返しのタイミング、インパクトのタイミングが大きく異なるからです。タイミング良く振れるシャフトを手にすれば効率良くボールにエネルギーを伝えられます。対して、タイミング良く振れない(タイミングが取りづらい)シャフトを振れば、振り遅れたり、手打ちになったり、ミート率が悪くなったりして、エネルギーロスが発生します。そうなれば、いくらヘッドの性能が良くてもボールを遠くに飛ばせないし、方向性も不安定になるのです。

では、ゴルファーはどんなシャフトを使えばヘッドの性能を100%引き出せるのか?

シャフト選びは短期的な視点と、長期的な視点があります。まず、短期的な選択肢は、1発目の結果が非常に大事。新しいシャフトを試打した時、タイミングが取りやすいと感じ、打点位置がフェースセンターにきていれば‥‥そのゴルファーにとって試打したシャフトは合っています。ヘッドの性能を100%引き出せます。逆に言うと、1発目でタイミングが取りづらいと感じたり、芯を大きく外れてしまうシャフトは、そのゴルファーに合っていません。ヘッドの性能を100%引き出すことも難しくなるでしょう。何発も打たないと芯に当たらないシャフトと言うのは、タイミングが取りづらいシャフトだと思って間違いありません。

タイミングに影響する要素というのは‥‥

重さ
硬さ
調子(キックポイント)
トルク
しなり戻りのスピード
剛性分布
素材

これらがゴルファーに有形無形の影響を与えます。

ちなみに1発目に芯を喰ったからと言って、それがゴルファーにとって100点満点のシャフトになるとは限りません。長期的な視点でシャフト選ぶ場合は、もうひとつ別の視点が必要になります。次回は、長期的な視点でシャフトを選ぶコツについて説明しましょう〜。

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マーク金井スペックで作っちゃいましたが現在ヘッドの入荷待ちで、売り切れとなっております。来週早々に販売再開する予定です

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2013年12月13日ツアーステージ NEW 「GR」ドライバーはなぜ飛ぶのか!?

昨日はコブラの新製品記者発表がありました。場所はコブラの親会社となっているプーマジャパンのカンファレンスルーム。天王洲アイル駅から徒歩10分。

オシャレな倉庫のような自社建物の中で開催されました。

新製品は2つのラインアップで

BiO CELLとBiO CELL+

それぞれドライバー、FW、アイアンが用意されています。UTはなぜかBiO CELLのみでした。アイアンについては軟鉄鍛造のAMP BiO CELLもラインアップされています。

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ドライバーはBiO CELLが460ccでフルチタン。これまでのコブラ同様、スイートエリアの広さをアピールしつつ、ヘッドは前作同様、ユニヘッド。ロフトは弾道調整機能で設定するタイプでした。カラーバリエーションが豊富で、

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米国仕様はオレンジ、レッド、ブルー、ブラックの4色展開。これに日本ではホワイトが加わり5色展開になっています。

BiO CELL+は440ccでチタンと新素材ヴェノラム合金のコンポジット。チタンと比べて比重が軽いヴェノラム合金をクラウン部分に採用することで、従来のフルチタンのドライバーより50%も低い重心位置を実現したそうです(前モデルとの比較)

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クラウン部分が軽くなっただけで、重心が50%も低くなった!!

常識的に考えると、こんなことはありえまえん。クラウン部分の重量は元々もそれほどないからです。メーカーの資料には50%重心が下がったと書いてありますが、クラウン部分の軽量化で重心が下げられるとしてもせいぜい5%ぐらいまでが限界です。ひょっとしたら、メーカー資料の後表記なのかも知れないですね。

実際のクラブを見た感じでは、モデルチェンジで目立っていたのはカラーバリエーション。クラブ自体は前作AMP CELLと劇的に変わったと感じはありませんでした。プレゼンテーションではスイートエリアが拡大したことをアピールしてことを考えると、モデルチェンジでヘッドの慣性モーメントがアップしたことが予想されます。このあたりは実際に試打して、前作との違いをじっくり検証したいと思います。

マーク金井的には「いいなぁ」と感じたのは、軟鉄鍛造の AMP CELL Pro アイアン。ヘッドのシェイプはタイトリストのマッスル同様、二枚目顔。バックフェース側はこだわりまくりで、番手によって構造が異なり、

3〜6番はデュアルキャビティ
7〜8番はシングルキャビティ
9〜PWはマッスルバック

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番手によってバックフェースの構造が変わるという、かなり凝ったクラブになっています。見た目はほとんど変わっていないのでギミック的な要素も強いですが、所有欲がそそられるアイアンです。これがコブラからではなく、タイトリストミズノ、あるいはテーラーキャロウェイから発売されていたら、スマッシュヒットしそうな予感がしました。

おーっと、前置きがかなり長くなりましたが、今日のエントリーはGRの飛距離性能についてです。

昨日のブログでも書きましたが、GRのヘッドスペックは‥‥

ヘッド重量  197g(スリーブ込み)
重心距離   36.5ミリ
重心深度   34.5ミリ
重心アングル 24.5度

重心の高さも取り立てて低くありませんし、浅重心でもありません。今時のぶっ飛びドライバーのような構造ではなく、ごくごく平均的なスペックです。今発売中のゴルフ雑誌イーブンでもコメントを残してますが、バランスの良さが特徴のドライバーです。

では、なぜ飛ぶのか?

マーク金井はクラブを弾道データを計測する時、必ずアナライズの神田スタジオで行います。同じボール、同じ計測器を使うことで、飛びの違いを正確にチェックしたいからです。

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GRに関していえば、とにかく初速が出ました。普段はボール初速が69m/sぐらい出ていると「飛ぶ」とジャッジしますが、GRは一発目から70m/sを超えてきました。マン振りしたら71m/s以上でました。普通の長さでこれは滅多にありません。というか今年試打したドライバーの中で最もボール初速が出ました。飛ぶ理由は、まさにボール初速が出ていたからです。

ボール初速は‥‥

ヘッド重量が重い
フェースーの反発が高い

この2つの要素でほぼ決まります。GRの場合はヘッドはそれほど重くありません。ごくごく普通の重さなことを考えると‥‥ルール適合のギリギリまでフェースの反発を高めていることを予想したくなりますね。

クラブフィッターの鹿又さんも、「これまでにない強い弾き感」を感じたとコメントしてましたが、ツアープロも弾き感が気に行ったことがGRへのスイッチにつながっているような気がしてなりません。

イエローをイメージカラーにデザインを一新したGR〜。すでにゴルフショップでは在庫がなくなるほど売れているそうですが、飛びを手に入れるにはシャフト選びも重要なポイントです。ヘッドの性能を生かすも殺すもシャフトです。なぜシャフトが重要なのかは次回じっくり説明しましょう〜。

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というわけで、マーク金井仕様作っちゃいました!!←写真をクリック

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