マーク金井blog

カテゴリー: ゴルフクラブ分析

2013年07月15日超私的なグリップの選び方 その2

ゴルフクラブはヘッド、シャフト、グリップの3つのパーツから構成されています。そして当たり前ですが、ゴルフクラブの重量はこの3つのパーツの重量によって決まります。

例えば、こんな2本のドライバーがあったとしましょう。

ヘッド200g+シャフト50g+グリップ50g=300g
ヘッド200g+シャフト50g+グリップ40g=290g

クラブ重量だけを見れば290gの方が軽いドライバー、300gの方が重いドライバーです。数値だけを見れば、290gの方が軽くて振りやすい感じがしますが、実際は逆です。ほとんどゴルファーは見かけが軽い290gの方が重さを感じます。何故かと言うと、グリップが10g軽いことでスイングウエートが増してくるからです。ヘッド重量とシャフトの重量が同じ場合、多くのゴルファーはグリップ重量が軽いドライバーの方が、ヘッドを重く感じてしまいまうのです。そして、スイングにおいては良い影響よりも、良くない影響が少なからずあります。

昨日のブログでも書きましたが、グリップが軽いとダウンスイングで手元が浮きやすい。グリップが軽いとダウンスイングでシャフトが寝やすくなります。

右肩が下がってしまう

左肩が上がってしまって

P1040359

インパクトの手が浮く

手元側の重量が軽いと、こんな感じでヘッドの重さに負けてしまい手元が浮いた感じになってくるのです。

左肩が浮き上がってない

左肩が浮き上がってない

インパクトがアドレスと同じ位置に戻る

インパクトがアドレスと同じ位置に戻る

対して、グリップが重くなるとダウンスイングで手を下ろしやすくなってきます。結果、手が下りてきやすくなる分だけシャフトが寝ません。
こんな感じでプレーンに沿ってクラブを下ろしやすくなります。たかがグリップ重量と思うかも知れませんが、グリップ重量が10g以上異なるとスイングに影響が出るのです。最近はヘッド重量、シャフト重量にこだわるアマチュアゴルファーが増えてきましたが、グリップ重量までこだわる人はそう多くはありません。ですが‥‥

本当に適正重量のクラブを使いたいと思っているならば、
本当にスイングに良いクラブを求めているならば、

グリップ重量にもこだわって欲しいです。かつて、ブリヂストンはスイングエンジンというコンセプトの元、ヘッド側に対してグリップ側が軽いドライバーを登場させました。メーカー側の意図はヘッド側が重い、専門的に言うとバランスポイントがヘッド寄りに位置するほどインパクトエネルギーが増大し「飛距離が伸びる」とアピールしてました。確かに理論的には当てはまりますが、実はバランスポイントがヘッド寄りになるほど、ゴルファーは振りづらくなってしまうのです。

メーカー側もそれが分かってきたのでしょう。ゼクシオピンをはじめ、多くのメーカーは手元側の重量を増したドライバーを作りはじめています。そして、バランスポイントが手元側にあった方が「振りやすい」「ミート率が上がる」とアピールしています。マーク金井もバランスポイントは手元側の方が良いと考えており、5年以上前から、クラブメーカーが手元より重心をアピールする前からシャフトスタビライザーという「手元が重くなる」チューニングパーツを販売しています。

ac00001

加えて、ジャンボ尾崎プロに代表されるように、ツアープロも手元側に鉛を貼ってチューニングしてる人が結構います。彼らは本能的に手元側を少し重くした方が「振りやすい」ことを知っているのです。
手元側を重くする方法は現在3つあります。

ひとつはグリップの先端側に鉛を貼ること。タバタからシャフト専用鉛が発売されていますが、これはマーク金井が監修しました。2つめの方法は、グリップの内部に鉛を入れる。シャフトに鉛を巻き付けたり、シャフトスタビライザー等を装着することで手元側の重量を増やせます。

タバタより発売されたシャフト用鉛!

タバタより発売されたシャフト用鉛!

3つめの方法は重いグリップを装着すること。現在市販されているグリップの多くは50g±5g。これだと重さのバリエーションが足りないと重い、アナライズでは60gと70gのグリップを開発しています。太さは同じで重さを変えて作りました。
重いグリップは本当にメリットがあるのか? サンプルが上がったので、今日からマーク金井は重たいグリップを徹底的にテストします~。
(▼▼)b

写真 (44)

PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身体の動き、そして正しいハンドアクションを会得できるからです~。


2013年07月14日超私的なグリップの選び方 その1

クラブと手をつなぐ唯一の接点となるグリップ。マーク金井がゴルフを始めた当初は(今から40年ぐらい前)は革巻きとラバーグリップがありました。革巻きはテニスのグリップ同様、幅2~3センチの革をシャフトにグルグルと巻き付けてました。そして革巻きグリップの場合、シャフトの真後ろにピアノ線みたいなのをくっつけ、それがバックラインの役割を果たしてました。他方、ラバーグリップはというと現在と同様、一体成型でシャフトにスポッっと入れるタイプです。ラバーグリップの場合、グリップの肉厚を変えることでバックラインを入れています。シャフトの真後ろ部分だけ肉厚を太くすることで、シャフトの真後ろが出っ張った感じに仕上がります。
さて、このグリップ。選ぶポイントはいくつかありますが、マーク金井がものすごくこだわっているのが重量です。ゴルフクラブはヘッド、シャフト、グリップの3つのパーツによって構成されていますが、ヘッド重量やシャフト重量同様、グリップ重量もゴルファーに与える影響が大きいからです。

では、何グラムのグリップを装着すればゴルファーに良い影響を与え、
何グラムのグリップを装着すればゴルファーに悪い影響を与えるのか?
それを考える前に、まず理解したいのがパーツごとの重量について。例えば男性用ドライバーの場合だと、

40年前
ヘッド重量   195~200g
シャフト重量  100~110g
グリップ重量  50g前後

現在
ヘッド重量   185~205g
シャフト重量  40~80g
グリップ重量  30~50g

昔はパーシモンにスチールシャフト、ラバーグリップも出始めなこともあり、それぞれのパーツは重量に大きな差がありませんでした。このためメーカーが変わっても重量配分はほとんど同じでした。ところが最近はその常識がまったく通用しません。ヘッドは20g前後の重量差があり、シャフトは2倍ぐらい重量差があります。グリップも20g前後の重量差があるのです。このため、ゴルフクラブの重量だけをチェックしただけでは、本当のクラブのスペック(重さ)を伺いしることはできないのです。

そしてグリップに関していうと、自分が使っているクラブのグリップ重量を知らないでいると、グリップ交換した時にグリップ重量が大幅に変わる可能性があり、重さが大きくことなるグリップを装着してしまうと、クラブの性能、クラブを振った時に感じる重さがガラッと変わります。±5gならば大きな変化はありませんが、±10gとかになると、「何これっ?」ってぐらい振り心地が変わります。ですので、グリップ交換する時は、必ず交換前のグリップ重量をチェックし、交換用のグリップはその重量に揃えることが大事です(振り心地を変えたくない場合)

ちなみにグリップ重量で驚かされるのはテーラーメイドのドライバー。今はなくなったブランドのバーナーなんかはヘッドが重たいにもかかわらず、グリップ重量が30g弱だったりして、かなり重量バランスが特殊でした。また、一般にはシニア向けのドライバーほどグリップ重量が軽くなる傾向があります。クラブの総重量を軽くするためには、ヘッドやシャフトだけでは限界があり、グリップも軽くしてしまうからです。シニア向けドライバーの多くは40g前後のグリップが装着されています。対してアスリート向けのクラブの場合は、あまり軽いグリップは装着されません。多くのプロ、上級者が愛用するツアーベルベットが採用されることもあって、

写真 (43)

 

グリップ重量は50g前後が多いです。

ちなみに、交換用グリップの多くは45~52gぐらい。クラブメーカーが装着するグリップに比べると重さのバリエーションは少なく、特に軽量グリップの品種は少ないです。需要がないと見込んでいるのでしょう。アフターマーケット用のグリップの場合、軽量タイプでも40g前後。30gとか35gのグリップを大々的にラインアップしているグリップめーかーは今のところありません。

では、マーク金井はグリップ重量についてどう考えているのか?
結論から先に言うと、グリップは軽いよりも少し重いぐらいの方が良いと思っています。個人差はあると思いますがヘッドスピードに関係なく、グリップ重量は45g以上あった方がいいです。何故かというと、クラブヘッドの重さに対してグリップが軽過ぎるとスイングに良い影響よりも悪い影響が出やすいからです。

具体的にいうと、グリップが軽いとダウンスイングで手元が浮きやすい。グリップが軽いとダウンスイングでシャフトが寝やすくなります。対して、グリップが重いと手元が浮きづらい、グリップが重いとシャフトが寝づらくなるのです。アナライズでは5年ぐらい前からシャフトスタビライザーという商品を販売してますが、これはグリップ内部に20~40gのウエイトを入れる器具。グリップ側の重量を重くするチューニングパーツですが、これを装着するとダウンで手元が浮きづらくなり、プレーンに沿ってクラブを下ろしやすくなる効果が得られます。これまで5年間販売してきましたが、「手元側が重い」方がスイングしやすい、ダウンでシャフトが寝ない、チーピンや引っかけが軽減されたとゴルファーから賛辞の声をいただいてます。

ゴルファーのスイングはクラブによって変わります。ダウンスイングが不安定なゴルファーやダウンで手元が浮きやすいゴルファーは軽いグリップと相性が良くありません。重いグリップにするだけでスイングの悪癖を軽減しやすくなるのです。
アナライズではシャフトスタビライザーに続き、手元側の重量感がます重いグリップを開発中です。昨日、60g前後と70g前後のサンプルが上がってきました。

 

写真 (42)

 

写真 (44)

マーク金井がじっくりテストしてOKが出れば、9月ぐらいから市販します~。
(▼▼)b

PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身体の動き、そして正しいハンドアクシンを会得できるからです~。


2013年06月24日3Wの適正ロフトは17度なのかも知れない‥‥

フェアウェイウッドで一番飛ぶクラブと言えば‥‥誰もが即座に3W(スプーン)と応えるでしょう。FWの中で一番数字が小さいから飛ぶクラブというのが常識になっているみたいで、実際にFWの売れ行きを調べてみても3Wが一番売れるFWだそうです(大手ゴルフショップの店員さん調べ)

さて、この3W。
市販クラブの大半はロフトが15度設定。30年以上前から3Wは15度というのが定番で、ハードヒッター用として13~14度の3Wが市販されています。対して16~17度の3Wは非常に少ない。ドライバーのロフトは11度とか12度を出しているモデルでさえ、16度以上の3Wをラインアップしているのは非常に希です。ドライバーはロフトが選べるのに対して、3Wはロフトが選べないのが現実です。

しかし6月15日のブログでも書きましたが、今どきの3Wは重心が浅いので、ロフトが15度だとスピン不足でボールが上がり切りません。実際、プロでも昔は13度の3Wを使っていた選手が15度に増やしたりしてます。

今年の全米オープンを制したJ・ローズですら、
3Wのロフトは16.5度です。
今どきの3Wは低重心なのに加え、ボールも昔に比べるとスピンがかかりません。クラブもボールもスピンがかかりづらくなっているから、3Wではロフトを増やす必要があるのです。
17度の3Wは超レアなクラブですが、マーク金井が一押ししているのはこれっ!!!!

どちらもロフトは17度~

どちらもロフトは17度~

テーラーメイド      初代ロケットボールズの3HL
SYB(サイブ)     W422Vの3W

どちらもロフトは17度。どちらもヘッドは大ぶりで見た目の安心感があります。体積はどちらも200CC弱。昔のドライバーぐらいの大きさなので、460CCドライバーと相性がよろしい。もちろん、クラブは実際に打ってみないと性能が分からないので、アナライズのW65を装着してコースに持ち込んで試打してみました。

初代ロケットボールズ 3HL

15度の3Wに比べると、アドレスするとフェース面がしっかり見える。ボールが上がるイメージが出るので、スイングに余計な細工が入らない。5Wに比べると投影面積が大きく、ミスに対する強さも感じる。15度に比べると明らかに球が上がり、ロケットボールズの5Wと同じぐらい球が上がる。重心が浅いので高く上がるわりにはスピンが少なめ。ヘッドが少し返りづらいので、引っかけのミスが出づらいFW。15度よりも確実にキャリーが稼げる。

W422V

ソールデザインはシンプル~

DSCN1368

ソールデザインはシンプル~17度はロフトが多いのでヘッドの大きな4Wという感じ。ロケットボールズに比べるとスピンが少し多くなって、より高い弾道が打ちやすい。加えて、ロケットボールズよりもヘッドが返りやすくドローが打ちやすい。ヘッドスピードが40m/s前後でも、ちゃんとボールが上がってくれる数少ない3W。ヘッドスピードを45m/s以上に上げて打つとちょっとボールが上がり過ぎるが、ハードヒッター用に上がり過ぎる人に対しては14度、16度の3Wが用意されている。
どちらも明らかに15度の3Wよりもボールが上がりやすく、そしてミスにも強く仕上がっています。そして60g台の重めのシャフトを装着することで、スイングの安定感が増してインパクトの再現性が高い3Wとして仕上がっています。

 

重くてもしなりを感じやすいとタイミング良く振りきれる

重くてもしなりを感じやすいとタイミング良く振りきれる

 

 

60g台というと重いと感じるかも知れませんが、安定感を求めるならばヘッドスピードに関係なく、FWには少し重たいシャフトを装着した方が手打ちを軽減できるからです。
PS.

W422(ロフト17度)にW65のシャフトを装着したアナライズスペシャルの3W 価格3万9800円にてご提供致します~。詳しくはこちらをどうぞ~。


2013年06月21日ハーフ50を切るために本当に必要なアイアンとは!?

昨日はサッカーのコンフェデ杯、日本vsイタリア戦を見ながらブログを書きました。ブラジル戦と違って、日本が優位に立っている時間が多かったので見応えがありましたが、試合後、中田英寿がこんなことを言ってました。

イタリアは時間の使い方が上手い。日本が攻めているシーンが多かったですが、実際は横パスが多くて縦パスが少なかった。イタリアは日本にボールを持たせる、日本に攻めさせることで体力を温存していたわけです。そして、ここぞ言う時にギアチェンジして一気に攻めて得点につなげてました。

なるほど、確かにイタリアの得点シーンはあっという間でした。日本がパスをつないでじっくり攻め上がるのに対して、イタリアはいいパスが1本決まったら、そこからツータッチ、スリータッチぐらいでシュートを打って決めてましたね。特に3点目、4点目なんて「あれっ」ていう感じですんなりゴールを決められてました。対して、日本はセットプレー絡みの得点が多く、イタリア人をビビらせたのは香川の2点目のシュートだけでしょう。

この日本代表のプレーぶりを見ていると、ゴルフにも通じる部分がかなりありそうな気がしました。昨日の日本代表はティショットやセカンドショットは素晴らしいけれど、肝心のバーディパットが決まらない。ゴルフに例えるならば、ショット(内容)は良いのだけれどスコアが出ない感じでした。これは、非常にストレスが溜まるゴルフですが、アマチュアにはこの手のプレーをする人が非常に多いです。ティショットが会心なのにダボを叩いたり、セカンドでグリーンそばに運んでも、アプローチをチャックしてダボやトリプルを叩く人が少なからずいます。特に、ハーフ50が切れないアマチュアを見ていると、3打目以降で失敗している人がほとんどです。

さて、本題に入りましょう。

昨日のブログでも書きましたが、ゴルフにおいて1打目と2打目に関して言えば、確実に飛距離を稼げるようになること。チョロやザックリ、トップ、そしてOBや池ポチャを減らし、
ティショットでは150ヤード以上
セカンドでは130ヤード以上
1打目、2打目の目的というのは、いかに「3打目をやさしく打てるか」のお膳立てをすることです。このお膳立てがちゃんとできていないと、3打目以降が不利な場所から打つことになり、スコアメイクが不安定になったり、1ホールで大叩きしてしまうのです。
ではどんなクラブを使えば、1打目、2打目で大きな失敗を繰り返すのを防ぎ、3打目を上手くお膳立てできるのか? 昨日は1打目のクラブに選びについて書いたので今日は2打目のクラブ選びについて書きます。

1打目(ティショット)においては確実に130ヤード以上飛ばせるようになること。グリーンまでの距離は関係ありません。200ヤード以上残っていても、確実に130ヤード先のフェアウェイやラフに運ぶことができれば、3打目がやさしくなるからです。そのためには、やさしいクラブ、致命的なミスが出づらいクラブを使って下さい。マーク金井的には、スコアメイクを第1に考えれば「ダフりづらいクラブ」を使うことが50切りの最大の近道です。50を切るのにはFWは必要ありません。2打目に距離を稼ぐクラブとしてお勧めしたいのはロフト24~26度のユーティリティ。そして、アイアンは7番からのセットで十分です。FW、ロフトが少ないUT、ロングアイアンを入れないで欲しいのは、これらのクラブは当たれば飛ぶ反面、打ち損じれば飛距離を大幅にロスしたり、池、OB、林に打ち込むリスクが高くなるからです。

どんなクラブが上の条件を満たすのかというと、UTに関してはヘッドが大きめで安心感があるクラブ。具体的には‥‥

スライサーにお勧めなUT

テーラーメイド  グローレ
キャロウェイ   Xホット

フッカーにお勧めなUT

テーラーメイド  初代ロケットボールズ
2代目ロケットボールズ
タイトリスト   913H

コブラのバフラーもやさしい

コブラのバフラーもやさしい

あたりをお勧めします。この場合もポイントはシャフト。純正シャフトだと軽い場合があるので70g台のカーボン、もしくは軽量スチール装着モデルを選んで下さい。アナライズでは70g台のUT専用シャフトをラインアップしていますが、このシャフトの特徴はミート率が良くなることと、しなりを感じやすくすることで、スイングに好影響が出ます。

アイアンに関しては、スライサー、フッカーに関係なくヘッドが大きめのキャビティ、そして一番大事なことはバンス角が多いモデルを選ぶことと、ライ角調整ができるクラブです。バンス角が大きいほどクラブがミスをカバーしてくれます。バンス角が大きいほどソールが滑り、ダフり気味に打っても飛距離を稼げるからです。ライ角調整にこだわるのは、ゴルファー1人1人で適正ライ角が異なるからです。具体的なモデルとしては‥‥

ピン       G25
タイトリスト   VG3
リンクス     SSアイアン

マーク金井もこの3本を使用中

マーク金井もこの3本を使用中

VG3は軟鉄鍛造で、G25とSSアイアンはステンレス鋳造。ステンレス鋳造はライ角調整できないと言われてますが、この2モデルに関してはライ角調整が可能になっています。そして、この3つのモデルともできるだけシャフトを重め、そして軟らかめがお勧め。重くて軟らかいシャフトの方が力まずスイングできる分だけミート率が良くなり、確実に飛距離を稼げます。アイアンに関してもアナライズでは70g台のカーボンシャフト、そしてもうすぐ80g台のカーボンシャフトがラインアップされます。そして、軽量スチールとカーボンで迷っているならばカーボンをお勧めします。カーボンの方が、構造上、しなりを感じやすく作られているからです。

重さがあって、しなりを感じるカーボンシャフトが理想

重さがあって、しなりを感じるカーボンシャフトが理想

ゴルフは3打目からが勝負所ですが、その勝負所を作るためには、1打目、2打目で死なないこと。50を切れないのならば50を切れる道具(クラブ)を使う。50を楽に切れるようになってから、顔がいいクラブ、格好いいクラブを使っても遅くないでしょう。ちなみに、ハーフコース振興協会の会員でもある塚田好宣プロは今年からピンのG25を使い、G25でツアー初優勝、G25で全米オープンに出場しています。そしてG25よりもやさしいのがリンクスのSSアイアンです~。

塚田プロはPING G25を使用。GDOより転載。撮影JJ田辺

塚田プロはPING G25を使用。GDOより転載。撮影JJ田辺

(▼▼)b


2013年06月20日ハーフ50を切るために本当に必要なクラブとは!?

昨日のブログにも書きましたが、ハーフ50を切るコツ、ハーフ50を切る極意はナイスショットを打つことではなくて、致命的なミスショットを減らすことです。ティショットもセカンドはナイスショットは必要ありません。と言うよりは、ハーフ50を切れない人の場合、1打目とか2打目でナイスショットしてもスコアメイクに役立つことがほとんどないからです。

それよりも3打目、4打目でナイスショットが打てれば‥‥確実にスコアアップできます。まぐれでドライバーが250ヤード先のフェアウェイに運べるよりもまぐれでアプローチをOKの距離に付けたり、まぐれで10メートルのパットを1発で決めた方がスコアが良くなります。1ホールでナイスショットが1回だけ打てる権利があるとすれば、3打目以降でその権利を試行した方がスコアが良くなるのがゴルフです。ここをちゃんと理解し、3打目以降、すなわち100ヤード以内のアプローチショット、そしてパットの練習をしっかりやれば、スコアは飛躍的に良くなります。

そして、1打目と2打目に関して言えば確実に飛距離を稼げるようになること。チョロやザックリ、トップ、そしてOBや池ポチャを減らし、
ティショットでは150ヤード以上
セカンドでは130ヤード以上
前進できるショットを打つ。簡単過ぎて拍子抜けするかも知れませんが、ハーフ50以上叩く人は、この簡単なことが全然できていません。対して、ハンデが少ない人ほど、致命的なミスショットを打ちません。例えば、パーオン率で言えば、ハンデが少ない人ほどセカンドが乗っていない時、ボールはグリーンのすぐ近く、もしくはアプローチしやすい所にボールを運んでいます。対して、ハンデ多い人ほど、セカンドが乗らなかった時、3打目で100ヤード以上残っていたり、2打目も3打目も同じような所から打っていたりしています。

1打目、2打目の目的というのは、いかに「3打目をやさしく打てるか」のお膳立てをすることです。このお膳立てがちゃんとできていないと、3打目以降が不利な場所から打つことになり、スコアメイクが不安定になったり、1ホールで大叩きしてしまうのです。
ではどんなクラブを使えば、1打目、2打目で大きな失敗を繰り返すのを防ぎ、3打目を上手くお膳立てできるのか?

1打目(ティショット)においては死なないドライバーを使うこと。死なないというのは、チョロ、トップ、OB、林、池ポチャしづらくクラブのことです。
抽象的に言えば、やさしいクラブ、致命的なミスが出づらいクラブを使って下さい。具体的に言うと、クラブフィッターの鹿又芳典さんは自著「スコアアップできない原因の50%以上は間違いなくあなたのクラブです」(実業之日本社 本体762円+税)

978-4-408-45233-3

でこんな風に語っています。
ドライバーの役割とは「OBにならず、そこそこ運べる」です。「そんな曲がらないだけでのドライバーはつまらない。飛ばなくなるほと面白くない」という意見は至極ごもっとも。別に飛ばなくて良いとはいいません。飛ばないより飛ぶほうが、よりレベルの高いスコアを目指すことができるのは事実です。
ですが、ドライバー選びの第一義は、これ。言い換えれば「プレー中に死なない」ことです。この条件を満たした上で、より飛ぶモデル、スペックを探すというのが正しい順序です。「スコアアップできない原因の50%以上は間違いなくあなたのクラブです」(実業之日本社)から引用。

マーク金井的には、スコアメイクを第1に考えれば「飛ばないドライバー」を使うことが50切りの最大の近道です。3Wで刻むという考え方もありますが、50を切れない人にこのセッティングは勧められません。3Wはヘッドが小さいからです。今年の全米オープンでF・ミケルソンはドライバーをバッグから抜き、ドライバーぐらい飛ぶFW、「フランケンウッド」をティショットで使ってましたが、これはプロ、上級者向けのクラブセッティングです。

死なないドライバー=飛ばないドライバー

どんなドライバーが上の条件を満たすのかというと、スライサーならばスライスしづらいヘッドでスイートエリアが広いクラブ。そして長さは45インチ以下です。具体的なモデルとしては

ヨネックス iEZONE
テーラメイド グローレ
タイトリスト VG3

P1040097

この3モデルはスイートエリアも広く、そして捕まりが良いです。スライサーと相性が良いです。ただし、3つともクラブが長いのでリシャフトした方が、「死なないドライバー」になります。シャフト重量が60g台、硬さは軟らかめ、そして長さは44.5インチぐらい。この死なないドライバーを作るためにマーク金井は「W65」というシャフトを開発しました。
対して、フッカーの場合にお勧めしたいのは引っかかりづらくてスイートエリアが広いクラブ。こちらも長さは45インチ以下です。具体的なモデルは

PING  G20
G25
i20

Gシリーズもこの25からカチャカチャ式を採用~。

Gシリーズもこの25からカチャカチャ式を採用~。

PINGを勧めるのは重心距離と重心深度のバランスが良いから。重心距離が長いのでチーピンや引っかけが出づらく、そして3モデルともヘッドの挙動が安定しています。ただし、この3モデルともクラブが長くでシャフトが少し硬いです。こちらもアナライズオリジナルシャフト「W65」を44.5~45インチで装着すると、「死なないドライバー」として重宝します。

飛ぶドライバーは魅力的ですが、飛んでもOBが出てしまうとスコアメイクは絶対に望めません。50を切れないのならば50を切れる道具(クラブ)を使う。50を楽に切れるようになってから、飛ぶドライバーを使っても遅くないでしょう。
(▼▼)b

人気のアナライズW65にはカラーバリエーションも豊富

こちらをチェック