マーク金井blog

2019年06月16日超私的な考察 左サイドが危険な時ほど、なぜ左に曲がってしまうのか!?!?

Youtube動画【おしえてマークさん】今回から、マーク金井が皆さんの質問にお答えします。

マークさんの質問箱#1

 


 

2019年の全米オープンが開幕しました。場所はカリフォルニア州北部に位置するペブルビーチGL。サンフランシスコよりも少し南に位置し、モントレー半島に位置するシーサイドコースです。マーク金井は1984年、ロサンゼルスオリンピックが開催した年に一度だけペブルビーチに行きましたが、プレーはかないませんでした。当時としてはあまりにもプレーフィーが高かったので、隣のスパイグラスヒルを担ぎセルフで回りました。

 

ペブルビーチでは2000年にも全米オープンが開催され、その時に優勝したのはタイガー・ウッズ。2位に15打差をつけるというとんでもない成績で優勝しています。今年の全米オープンではそこまでの差がつくことはまずありませんが、ペブルビーチでは爆発的なスコアが出る可能性も大いにあります。

 

ペブルビーチと言えば18番ホールがあまりにも名物ホールになっていますが、今年の全米オープンでも早くもここで大事件が起こっています。初日にルーカス・ビェルレガード(デンマーク)が18番で「11打」を記録。パー5で11ですから、ダブルスコア以上叩いたわけですが、そのきっかけになったのがティショット。

 

 

18番は左ドッグレッグしており、左サイドは絶壁からの太平洋。ビェルレガードはティショットで2発続けて、左サイドの太平洋に打ち込み、5打目は右サイドのOBゾーンに打ち込んだそうです。全米オープンに出る選手なわけですから、ツアープロの中でも相当な腕前。にもかかわらず、アマチュアがしでかすような3連続OBを打ってしまい、9オン2パットの11の大叩きになったそうです。

 

GDO 全米オープン コース攻略webサイトより転載。コースイラストはゲーリー久永さん

 

さて、この左が危険なホールでのティショット。薄暮ゴルフでプレーしている赤羽ゴルフ倶楽部も13番、14番ホールは左サイドにOBゾーンが続き、フックを持ち球にしている人には非常にプレッシャーがかかります。世界最小プロトーナメント MMT9でも、この2ホールでティショットを左のOBゾーンに打ち込んでしまう選手が少なからずいますが、なぜ、左が危険だと「魅入られたように左に曲げてしまう」のでしょうか?

 

赤羽ゴルフ倶楽部 13番PAR4 左は練習場

 

これには理由があります。

赤羽ゴルフ倶楽部 14番PAR4 左は川

 

左が嫌な時にゴルファーがやりがちなのは、、、、

 

 

右にボールを打ち出したくなるんです。

 

 

当たり前と言えば当たり前で、普段よりも右にボールを打ち出した方が左の危険ゾーンを避けられると思うからです。しかしながら、普段よりも右に打ち出したくなるほど、結果的には左曲がりが強くなる球が出やすくなるのです。

 

 

アナライズのインパクトセミナーでも説明してますが、右に打ち出したくなるほど、ほとんどのゴルファーは普段よりもインサイド・アウトの度合いが強くなる。そして、インサイド・アウトの度合いが強くなるほど、フェースtoパスはクローズ(閉じた状態)になり、ボールにはフックスピンが強くかかります。

 

 

加えて、アマチュアゴルファーの場合、インサイド・アウトの度合いが強くなるほどインパクトゾーンでは手元が体から離れ、打点位置がヒールに偏ります。結果、ヒール打点になるとインパクトの衝撃でフェースが被り(左を向き)、左に飛び出して左に強く曲がるという、ヒールチーピンが出てしまうのです。

 

 

 ゴルファーの習性というのはかなり頑固で、それもゴルフのキャリアが長い人ほど「ボールを打ち出したい方向にクラブを振ってしまう」と言う癖があるのです。

 

 

では、どうすれば左が危険なホールで左に曲げるのを防止できるのか?

 

 

カットに振ってスライスを打つというのもありますが、左が危険なホールで左に振るというのは「絵に描いた餅」と同じなので、あまりお勧めしません。怖い方、打ちたくない方向にクラブを振るというのは、実際にやるのはとてつもなく難しいからです。

 

強いフック回転になるのはフェースtoパスがクローズの状態が強くなるからです。逆に言うと、フェースtoパスがクローズになる度合いを減らすことができれば、左が怖くてインサイド・アウト軌道が強くても強いフック、チーピンは出なくなるのです。具体的に言うと、方法は2つ。

 

 インパクトでフェースを開く
 打点の位置をトウ(先っぽ)にする

 

 

インパクトでフェースが開いていてば、インサイド・アウト軌道が強くなってもフェースtoパスはクローズの度合いが強くなりません。結果、ボールはインサイド・アウトに振った分だけ右に飛び出すだけで、左へのミスは出ません。右へのミスは出ますが、左へのミスを防止できます。

 

 

打点位置もしかり。フェースのトウ寄り(先っぽ)で打てば、インパクトの衝撃でフェースが開き、ボールが右に飛び出します。ギア効果でフック回転がかかりますが、それでも、ボールが右に飛び出してさえくれれば、左のOBまではボールが曲がるということはなくなるのです。フェースのトウ寄りで打てば打つほど、ボールは右に飛びだし、右にプッシュアウト気味からのドローになります。

 

 

どちらでも構いませんが、どちらの場合も練習で慣れが必要です。フェースを開くことを意識した方がクラブの挙動をコントロールしやすいのか、それとも打点位置を変えた方がやさしいのか、まずは試してみて下さい。どちらをやっても左に大きく曲がるミスは出ない(反面、右にボールが飛び出しやすい)ことを体感できるはずです~。

 

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マーク金井の生配信 明日6月17日21時からここだけの話やります! ブログや雑誌では言えないことも、ガッツリと喋ってしまいます。そのため録画はありませんので、生でお楽しみ下さい


カテゴリー 計測器、分析法, 超私的な考察

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