マーク金井blog

2013年04月20日理想のFW用シャフト、ドライバー用シャフトとは!?

最近、マーク金井が試打クラブのテストに使っているのが米軍施設である多摩ヒルズ。ここは米軍の娯楽施設として作られたコースなので、一歩中に入れば米国です。

多摩ヒルズ16番ミドルホール~。

多摩ヒルズ16番ミドルホール~。

プレーフィーは言うに及ばず、茶店やレストランの支払いはドル建て(円も使えます)です。レストランで食べるステーキやハンバーガーも米国人を意識したもので、味付け、そしてボリュームもアメリカンです。

 

これでスモールサイズ~(笑)ポテトはてんこ盛り~。

これでスモールサイズ~(笑)ポテトはてんこ盛り~。

 

そんなマーク金井が昨日、多摩ヒルズでテストしたのがこれっ!!

試作シャフトは未塗装なので基本、ブラックです~(▼▼)b

試作シャフトは未塗装なので基本、ブラックです~(▼▼)b

強風が吹き荒れる中、現在開発中のドライバー用シャフトを2本テストしてきました。どちらも重さは50gですが、硬さとしなり感が異なります。243と書いてある方は軟らかめで、シャフト中間部分が軟らかく感じるタイプ。いわゆる粘り感があるシャフトです。対して246と書いてある方は243よりも少し硬め。そして中間部分に張りがあって弾き感があります。どちらもヘッドスピードが37~43m/sのゴルファーを意識したもので、長さは44.5~45.5で使いやすいようにチューニングがなされています。

さて、このドライバー用試作シャフト。名前はすでに決まっておりW55です。Wはウッドの略で、55は重さの略。50g台でウッド用のシャフトですが、マーク金井がこだわるのが重さと硬さのバランス。市販シャフトの多くは、重くなるほど硬く、軽くなるほど軟らかく作られています。このため、50gと60gのSシャフトを比較すると、大抵は後者の方が0.5フレックスほど硬くなっています。そして、60g台以上の重めのシャフトとなるとRの設定がない場合もあったりします。マーケティング的に「重くて軟らかい」シャフトは売れない、とシャフトメーカーは考えているのでしょう。

しかし、ボクはそうは思いません。スイングが不安定な中級者ぐらいまでは、「重くて軟らかい」シャフトがベストだと思っています。重さが適度にあった方が、手打ちになりにくく、体使ってスイングできます。シャフト(クラブ)を少し重くすると、クラブの軌道を安定させられるメリットもあるんです。

硬さに関しては、軟らかい方が切り返しで力みません。軟らかければ、シャフトをしならせようと力まないですむからです。加えて軟らかい方が、タイミングが取りやすくなるし、アマチュアに多いアウトサイド・インの軌道を矯正でき、インサイドから振り下ろしやすくなるのです。

このボクの考えを具現化して作ったのが、昨年末に完成したW65です。これはFW用として開発したシャフトで、重量が60g台あります。市販のFWには50g前後のシャフトが装着されていますが、それに比べると10g以上重く作られています。なぜここまで重くしたかと言うと‥‥ドライバーに比べるとFWはクラブは長くありません。ドライバーが45インチ以上あるのに対して、3Wは43インチ前後。2インチ以上長さが異なれば、ドライバーよりも5~10g重くした方が重さの流れが良くなるからです。加えて、手元側のしなりを感じ取りやすくするために、手元剛性をわざと少し下げ、それによって軟らかさを感じ取りやすくしています。これにより切り返しでゴルファーが余計なことをするのを防げます。また重さ効果でスイング軌道が安定する分だけミート率が良くなるんです。

市販FW、特にロケットボールズはシャフトが軽い。FWのシャフトが軽いとトップしたり、チョロが出やすくなります。また、ボールが上がらなくなると上げたくなってすくい打ちのミスも出やすくなるのです。

マーク金井はこのW65を開発する時に使ったのがテーラーメイドの初代ロケットボールズ。このFWはヘッドが大きめで、重心距離も長め。飛ぶというだけでなく、FWのスタンダードになると思ったから、このヘッドを選びました。あまりにもRBZ(ロケットボールズ)と相性が良く仕上がったので‥‥思い切ってRBZとカラーマッチングさせたシャフトも限定で作っちゃいました。

もはや名器?初代RBZ(ロケットボールズ)

もはや名器?初代RBZ(ロケットボールズ)

RBZ(ロケットボールズ)にピッタリの限定カラー

RBZ(ロケットボールズ)にピッタリの限定カラー

そして、W65の次に作ろうとしているのが冒頭で紹介したW55なんです。このシャフトの設計ミッションは2つ。FWよりも10g軽くすること(これによりドライバーとFWとの重量フローが良くなる)、もうひとつはヘッドスピードが37~43m/sのゴルファーがやさしく飛ばせるようになることです。具体的に言うと、W65同様、ミート率が良くなるシャフトを作ること。ドライバーに限りませんが、芯で捕えた時にボール初速がもっと上がり、飛距離を効率良く稼げるからです。

この2つのミッションを答えるべく、仕上がった最終試作シャフトがこの2本です。両方ともコースで何度も打ち比べましたが、どちらにも魅力を強く感じました。243は粘り感があってタイミングが取りやすく、高弾道でキャリーを出ます。246は弾き感があって力強いインパクトから、中弾道で低スピン弾道が打ちやすい‥‥なのでボクが行き着いた答えは大人買い(笑)そうです、ドライバー用は1種類だけの予定でしたが、2種類出すことに決定しました。シャフト製作はファイアーエクスプレスでお馴染みのコンポジットテクノさん。もちろんメイドインジャパンです。

昨日のブログでも書きましたが、ヘッドスピード、飛距離によって最適なクラブ、最適なシャフトは変わってくるのです。おーっと、シャフト作りで一番大事なことを書き忘れました。この続きは来週アップしましょう~。

 

んじゃ(▼▼)b


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