マーク金井blog

2013年04月22日塚田プロが使うピンG25アイアンを丸裸にしてみた!!

男子ツアー開幕戦となった東建ホームメイト。首位から1打差の2位からスタートした43歳のベテラン、塚田好宣が4バーディ、2ボギーの「70」と2つ伸ばし、通算9アンダーでホールアウト。終わってみれば2位に4打差を付け、プロ20年目にして嬉しいツアー初優勝を手にしました。放映前に優勝したのは知っていたにもかかわらず、それでも放映が始まると‥‥食い入るように画面にかじりついて塚田プロを応援しちゃいました。

塚田好宣プロ優勝の瞬間!(撮影 中野義昌)

塚田好宣プロ優勝の瞬間!(撮影 中野義昌)

GDOさんより転載 フォトギャラリーはこちらをクリック

塚田プロマーク金井が主宰する「日本ハーフコース振興協会」の会員(会員NO.55)で、千葉市民で何度か一緒にプレーさせていただきました。ハーフ協会のコンペではツアープロも特別扱いしません。塚田プロも担ぎセルフでのラウンドです。千葉市民はやさしいコースとはいえ、時にはパター無しでハーフ5アンダーとか平気で出してきます(笑)

塚田プロについては、これから様々なメディアで塚田特集が組まれると思いますが、ボクが注目しているのがクラブセッティング。彼はピンの契約ですが、現在使っているアイアンはピンのG25。ドライバーはやさしいモデルを使うツアープロも多いですが、アイアンとなると大抵のツアープロはマッスルバックか小ぶりなキャビティを使います。大型ヘッドでやさしいアイアンを使うツアープロはほとんどいません。塚田プロもG25を使う前は、ピンの小ぶりなキャビティをずっと使っていました。、
ではなぜ塚田プロはG25を使うようになったのか?
これは彼から直接聞いたのですが、最初は「新しいクラブができたから使ってみよう」という軽い気持ちだったそうです。それで、今年の初めに風の強いタイのゴルフ場で使ったてみたら‥‥

風に強い球が打てる!!
イメージ通りの弾道が打てる!!
ちろん、スイートエリアが広くてミスにも強い!!

「こりゃ使わなきゃ勿体無い」てなことになって、今シーズンはずっとG25がエースアイアン。プロの多くはクラブに対してこだわりがある反面、先入観も非常に強い。アマチュア向けアイアンを抵抗なく試合で試すツアープロはほとんどいません。しかし塚田プロには、いい意味でクラブに対する先入観が無く、使ってみたら良い結果が出た。結果が出るなら使おう。そして、ツアー初戦で初優勝。ゴルフは道具(クラブ)の依存度が非常に高い競技です。ピンをヨイショするわけではありませんが、G25アイアンは塚田プロの初優勝に大きく貢献したことは間違いありません。

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さてこのG25アイアン
もちろんマーク金井も発売直後から使っています。テストしてすごく良かったのでタイアップ広告のお手伝いもしました(月刊ゴルフダイジェスト5月号)。G25の性能を一言で言うと、i20とgG20の性能を足して2で割らなかったアイアンです。

G20はヘッドが非常に大きくてやさしいのですが、フェースが薄くて弾き感が強いアイアン。飛びとやさしさは申し分ないのですが、フェースが弾き過ぎるために距離感が出しづらく、そして球を曲げにくいアイアンでした。他方、i20は打感がソフトで球も曲げやすい。ただしヘッドが小ぶりなのでG20ほどミスには強くない。見た目もG20に比べると少し難しく感じます。

そうですG25はヘッドはゼクシオよりも少し大きいですが、モデルチェンジで打感がソフトになりました。バックフェースの衝撃吸収素材のお陰で、フェースにボールが乗る感触が味わえます。そして、ヘッドが大きい割りには操作性もそこそこ良い。ヘッドが大きいのにi20の感覚で使えるのです。それでいてヘッドが大きくてソールが非常に幅広。G20同様、スイートエリアが広く、ダフりのミスにも強い。見た目は無骨でボテッとしたヘッドですが、プロユースにも十二分に応えてくれるアイアンなんです。塚田プロもコメントしているように、風が強い球が打ちやすく、スピンコントロールもしやすく仕上がっています。

もちろんマッスルバックほどマニュアル感覚で使えるアイアンではありません。G25は限りなくオートマチックに近いセミオートマなアイアンですが、強い球が打てます。東建の最終日は風が強くて多くの選手が苦労していましが、塚田プロはアイアンでノーミス。技術(テクニック)もさることながら、クラブを味方につけて風を上手く攻略したのです。

ではなぜG25は風に強い球が打てるのか?
幅広ソールなアイアンはボールが上がりやすいイメージがありますが、G25の場合はバウンス角も強め。バウンス角が強いアイアンはインパクトでロフトが立つので、風に強い球が打ちやすくなります。加えて、幅広ソールは低重心。アイアンは重心が低い方がスピンが少ない球が打ちやくなるのです。

塚田プロのスイングはG25と相性が非常良いのも見逃せないポイントです。TV解説をしていた丸山茂樹プロも言ってましたが、彼はねっからのフッカー。テークバックはややアウトに上がり、ダウンでシャフトがフラットに入る。インサイドからヘッドを入れているので重心距離が短いアイアンよりも重心距離が長いアイアンの方が、インパクトのタイミングが合いやすい。ピンは昔から重心距離が長めのアイアンが多いですが、その中でもG25は重心距離が長い。スイングと重心距離がマッチしたことが「イメージ通り」の弾道が打てることにつながったのでしょう。

塚田プロが優勝したことでG25アイアンの人気はさらに高まると思いますが、

このアイアンでちょっとだけ残念なのがカーボンシャフトのバリエーションです。やさしいアイアンという位置づけなので、カーボンシャフトの重量がちょいと軽めです。重めのカーボンもあるにはあるんですが、こちらは昔からのピンの伝統でシャフトがかなり硬め。手前味噌ですが70g台でしなりを感じるシャフト、アナライズの「MI72」とかフジクラ「MCI80」とかを装着すると、さらにヘッド性能を引き出せるかなと思っています。もしくは、アイアン用のシャフトスタビライザー等を装着すると、手元側の重量感が増し、スイングの安定感が増して使い心地がかなり良くなるでしょう。

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んじゃ(▼▼)b


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