マーク金井blog

2019年08月15日超私的な考察 なぜ国内メーカーのアイアンはバンス角が小さいモデルが多いのか!?

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お盆休みの真っ只中に入ってもテニス熱は冷めるどころか上昇しています。昨日も神田のスタジオYouTube関連のミーティングをしている合間に、時間を見つけてはテニスラケットを振り回してました。テニスラケットもいつのまにか手元に4本もあります。

 

すっかりテニスモードのマーク金井ですが、ゴルフクラブの試打も欠かさずやっております。先週から今週にかけてはヤマハプロギアキャロウェイ、そしてタイトリスト日本シャフトの新製品をゴルフ場、神田のスタジオでガッツリと打ちました。

 

 

ドライバーに関しては、神田のスタジオで打っても、ゴルフ場で打っても評価が大きく異なることはまずありません。しかしながら、アイアンとウエッジに関しては、神田のスタジオとゴルフ場で打った時とでは評価が大きく異なることがあります。何故かと言うと、アイアンとウエッジは、地面の上のボールを打つクラブだからです。

 

 

ドライバーは神田のスタジオでもゴルフ場でもティアップして打ちます。なので地面が変わっても大きな差は生じません。対して、アイアンとウエッジは地面の上のボールを打ちます。人工芝のマットと芝の上とでは地面の状態が異なると、その差によってクラブの挙動が大きく変わってきます。

 

 

 練習場の人工マットの特性

・ボールが浮いている
・ヘッドを地面に置くとリーディングエッジが浮きやすい
・ボールの手前をダフってもソールが勝手に滑るので大きなミスにならない
・バンス角が小さい方がソールが跳ねすぎないので打ちやすく感じる
・バンス角が大きいアイアンはアドレスするとフェースが被りやすい
・バンス角が大きいアイアンはダフるとフェースが被り左のミスが出やすくなる

 

天然芝の特性

・ボールが少し芝に沈む
・ヘッドを地面に置いてもリーディングが浮かない
・ボールの手前をダフると大きなミスになる
・バンス角が大きいアイアンはソールが滑るのでダフりのミスに強い
・バンス角が大きいアイアンでもアドレスするとフェースは被らない
・バンス角が小さいアイアンはダフると右のミスが出やすくなる

 

 

こうやって比較すると、練習場のマット(人工芝)に適したアイアンと、ゴルフ場の天然芝に適したアイアンが大きく異なることが可視化できます。練習場のマット(人工芝)のマットでは、バンス角を小さく設計した方が構えた時にフェースが被って見えない、ヘッドの抜けが良い、結果、打ち心地が良いと評価されやすくなります。

 

 

対して、天然芝ではバンス角が少ないアイアンだとボールの手前にヘッドを入れてしまうとダフりやザックリが出やすくなります。バンス角が大きい方がダフりミスに強くなります。また、天然芝だとバンス角が大きくしてもアドレスでリーディングエッジが浮きませんし、フェースが被った状態にもなりません。天然芝ではバンス角が大きい方がミスに強く、打ち心地も良いと評価されやすくなるのです。

 

 

 米国メーカーは総じてアイアン、ウエッジのバンス角は大きめです。対して、国内メーカーは総じてアイアン、ウエッジのバンス角が小さいです。

 

 

国内と欧米では芝の種類が違いますが、それよりも決定的に異なるのは試打する場所ではないかと超私的に思っています。ご存じのように、国内でアイアンを試打する場合、そのほとんどは練習場です。ならば練習場のマット(人工芝)で打った時に評価が低くなりやすいアイアンを作ってしまうと売りづらくなります。結果、国内メーカーの場合、練習場で試打した時に評価が高くなるアイアンを作らざるをえない。対して、米国ではコースのでの打ちやすを最優先しているからバンス角が大きい(国内メーカーに比べて)アイアンを作っているのではないかと思っています。

 

ゴルフは物理です

 

 

 練習場の人工マットで打ちやすいアイアンと、コースの天然芝で打ちやすいアイアンというのは物理的に異なるのです~。

 

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