マーク金井blog

2013年05月27日アマチュア120人のスイング分析で分かったこと

一昨日、昨日とマイナビ主宰のプロアマイベントのお手伝いをしてきました。1日60人×2日間、アマチュア120人分のスイングを動画に収め、ラウンド後にスイング&クラブ分析を実施してきました。今回は120人のスイングを一気に分析してみてどんなことがわかったのか、まとめてみました。

 

1 シャフトクロスの人が80%

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シャフトクロスとはトップでシャフトが飛球線よりも右を指す状態。プロでは横峯さくらちゃんがシャフトクロスになっていますが、シャフトクロスになるほど振り遅れ、そしてアウトサイド・インの軌道になる確率が高くなります。
シャフトクロスの場合、切り返しで上半身の開きが早くなりやすく、ダウン前半で手元が体の前に出やすくなるからです。シャフトクロスになっている人の80%以上はスライスを打っていました。

2 テークバックでフェースが開く人が60%

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宮里藍ちゃんや藤田寛之のようにフェースをシャットに使っている人は全体の1割ほど。フェースをスクエアに使っている人は全体の20%、そしてフェースが開いてしまっている人が70%でした。大型ヘッドの場合、テークバックでフェースを開くと、インパクトでフェースをスクエアに戻すのが非常に難しくなります。実際、フェースを開いて上げる人の80%はスライス、残り10%の人は引っかけを打っていました。

3 テークバックでヘッドをインに引き過ぎる人は65%

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プレーンに沿ってヘッドを上げている人はわずか5%。プレーンよりもヘッドをインに引いてしまう人は65%、プレーンよりもアウトサイドに上がる人は30%でした。アウトに上がる人は20%未満と予想していましたが、予想外にアウトに上がる人が多かったです。インサイドに引き過ぎる人の多くは、手首のコックが遅くなっています。ノーコック気味の人ほどインサイドに引き過ぎる傾向があります。

4 切り返しでコックがほどける人は90%以上

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トップからダウンの切り返しですが、プロの場合は100%の確率で手首のコックがキープされています。対して、今回のアマチュアの場合、90%以上の人が切り返しで手首のコックがほどけてしまっています。いわゆるタメが早くほどけたダウンスイングになっていました。このためシャフトのしなりも上手く使えていません。コックが早くほどけてしまうと、どんな高価なシャフトを使っても、その性能を引き出しづらくなります。

5 アーリーリリースは100%!!

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プロはアイアンだけでなくドライバーもややハンドファースト気味でインパクトを迎えています。対して、アマチュア全員は、インパクト前に手首のコックが完全にほどけてしまっていました。そして、アーリーリリースの度合いが強い人ほど、フォローで左ひじが引けたり、左手首、左ひじがグニャリと曲がっていました。
4と5に関しては、プロとアマチュアの差が歴然でした。プロはインパクト前に左手首が甲側に折れてませんし、ヘッドを絶対に走らせてません。対して、ほとんどのアマチュアはインパクト前に左手首が甲側の折れ、ヘッドを走らせています。アマチュアの場合、ヘッドスピードが上がらない原因、ボールが飛ばない原因は、手先だけでヘッドをボールに当てにいくことにあります。

6 ダウン後半で右手が下になる人は90%以上

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このブログでも何度も書きましたが、ダウンで「右手は上、左手が下」になっていないとクラブはプレーンに乗りません。ダウン後半で右手が左手の下に回り込んでしまうと、いわゆるシャフトが寝た状態になります。アンダーからヘッドを入れてしまうと、ダフりやトップ、そしてプッシュアウトやチーピンが出やすくなります。

7 インパクトで頭が残らない人が60%以上

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インパクトゾーンでプロは頭が少し右に戻ります。頭が右に戻る反作用でヘッドをフォロー方向に振り出しています。対して、アマチュアの60%以上は頭が右に戻りません。プロには絶対にいない、頭が打つ方向に流れる人が40%ぐらいいました。手打ちをしているかどうかはこの頭のポジションで判断できます。インパクトゾーンで頭が右に戻らない人は、自分が意識しているしていないに関わらず、手打ちになっていると思って間違いないです。

アマチュアのスイングには色んなパターンがありますが、プロとアマチュアのスイングには歴然とした違いがあります。形がすべてじゃないという教えもありますが、形が悪いとスイングの再現性が下がります。そして、何よりも効率良くボールを飛ばすことはできませんし、クラブを味方に付けることもできません。クラブは年々進化していますが、それを享受するためにはクラブの性能を引き出せるスイングをすることが必要不可欠です。

今どきのクラブはヘッドが大きくなったことで、重心距離と重心深度の数値が大きくなっています。シャフトクロスだと、重心距離40ミリを超えたドライバーを上手く使いこなすことは非常に難しくなるのです。明日はシャフトクロスになる原因、そしてシャフトクロスの矯正法について書きたいと思います。
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PS.ゴルフの竪琴は両手の位置関係、そして右手を上にキープしてスイングをする感覚を養えます。ダウンでシャフトが寝てしまう人、FWがちゃんと当たらない人、ショートアイアンが引っかかる人にお勧めです。ボールをたくさん打つよりも竪琴で練習した方が、スイングの形、クラブの軌道が良くなってきます~。
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