マーク金井blog

2024年01月24日超私的な考察 ドライバーのヘッド体積「460CC」は本当に適正サイズなのか!?

 

 

 

今週はゴルフ業界の最大イベント「PGAマーチャンダイジングショー」がフロリダのオーランドで開催されてます。ここではゴルフ用品メーカーが一同に集まり、世界中のゴルフ業界人が来場します。もちろん、国内メーカーも出展してますし、日本からも多くの人が現地に出向いています。

 

 

 

クラブメーカーは新製品を大々的に展示していますが、ドライバーに関しては共通点がいくつかあります。その最たるものはヘッド体積で、ほとんどのモデルが460CC。兄弟モデルをラインアップしている場合も、モデル毎のヘッド体積は460CCで横並びになっています。

 

 

 

さて、このドライバーのヘッド体積。

 

 

 

 ルールで体積は460CC以内と定められていることが影響していると思われますが、果たして460CCが適正なんでしょうか?

 

 

 

物理的に考えればヘッドは大きい方が見た目がやさしくなり、なおかつ慣性モーメントを大きくしやすいのでミスに強いクラブになります。

 

 

 

反面、大きくなるほどに偏重心の度合いが増し、シャフトの延長線から外れた位置に芯が位置します。また、ヘッドが大きくなるほど(振りづらくなって)ヘッドスピードが落ちるリスクが高まります。

 

 

 

そして、そしてゴルフはドライバーだけでプレーしません。ドライバーのヘッド体積が460CCになると、、、、他のクラブと比べて、、、ドライバーだけがヘッドが巨大な状態になるのを避けられません。

 

 

体積が460CCというのは、、、ドライバーだけが特殊なクラブになってしまうということです。

 

 

 

ドライバーだけが特殊なクラブという位置付けであれば、460CCでなんら問題はないかと思います。しかしながら、ゴルフはドライバーを振った直後に、FWやUT、アイアンやウエッジを使います。加えて、ドライバーを使う頻度よりも、ドライバー以外のクラブを使う頻度の方が多いです。

 

 

 

 これを考えると、ドライバーだけが特殊なクラブになるというのは他のクラブとのつながりが悪くなることはあっても、良くなるとは思えません。

 

 

 

では、どれぐらいの体積ならば、ドライバーは振りやすくなって、なおかつ他のクラブとのつながりがよくなるのか?

 

 

 

超私的には、ドライバーの適正サイズを模索するためにいろんな過去に発売された体積が異なるドライバーの試打を繰り返しています。ちなみに、今週は試打に新たに加わったのは、、、

 

2001年に発売したテーラーメイドのRシリーズです。

 

 

なぜこの24年前のドライバーを再び入手したかについては、近々YouTubeでじっくりと話させていただきます。

 

 

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2024年01月22日超私的な実験  もしもドライバーの飛距離が170ヤードだったら一体どんなスコアになるのか?

先週の土曜日は定例の千葉市民で担ぎセルフの18ホール、翌日曜日は天気予報で雨が確実だったのでラウンドをキャンセル。中山競馬場に出向いて競馬に勤しんできました。
そして、今日月曜日は赤羽ゴルフ倶楽部にてサクッと9ホールプレー。

 

 

千葉市民では同伴者全員が担ぎセルフでのプレーでしたが、その内のひとりは4本だけでした。6番アイアン、PW、SW、そしてパターです。なので、マーク金井もそれに習って本数を減らし5本でプレー。加えて、ティショットでは彼の6番アイアンと同じ距離を打つようにプレーしてきました。

 

 

 

千葉市民では青ティと白ティを選べますが、いつも白ティからプレーです。あえて距離が短い方をチョイスしているのは、距離が短い方がスコアメイクに本当に必要なことは何かを知ってもらいたいからです。

 

 

 

普段はドライバーで200~230ヤードを打ちますが、一昨日はドライバーで160~170ヤードを打つようにしました。

 

 

 

セカンドがとどかないパー4も2つほどありましたが、スコアは普段とほとんど変わらずでした。最終ホール(パー5)は18ヤードのロングパットが運良く入ってバーディーです。

 

 

×ーー×ーーーー○  37
222222221  17

 

 

ドライバーで距離を調節することに慣れていることもあって、ティショットはすべてフェアウェイキープ。これがスコアの安定につながりましたが、ティショットを飛ばさないことで改めて感じたがことがあります。

 

 

 

 ティショットは距離よりも方向(フェアウェイキープ)が大事
 セカンド(グリーンを狙うショット)は距離感が大事
 ボギーオンをちゃんとできればボギー以内で上がれる
 やさしいボギーを取れるプレーをするとパーで上がれる確率が上がる
 パットも距離感が大事

 

 

 

冬場はボールが飛ばないのが当たり前ですが、プレーするティを前にするだけでドライバー(ティショット)の飛距離は必要なくなります。パー4なら320ヤード以内、パー5なら450ヤード以内でプレーすれば、ティショットの飛距離は170ヤードも飛べば、飛距離不足を感じることはないかと思います。

 

 

超私的には冬場こそ、わざとドライバーを飛ばさない(飛ばそうとしない)で、プレーすることをお勧めしたいです。

 

 

 

ボールを遠くに飛ばすことが「ゴルフの醍醐味」という考え方を否定するつもりはありませんが、寒くて思うように身体が動かない冬場に夏場の飛距離を求めようとするのは得策ではありません。

 

 

冬場には冬場のゴルフの楽しみ方があり、そのひとつとしてドライバーの飛距離を普段よりも30~50ヤードぐらい落とてプレーしてみてはいかがでしょうか? 170ヤードの距離を打つつもりでドライバーを手にすれば、きっと新しい発見があると思います。

 

 

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2024年01月17日超私的な考察  アマチュアにとって本当にやさしいドライバーとはどんなクラブなのか!?

 

 

月曜日は赤羽で早朝ゴルフ、水曜日はガーラ湯沢にて早朝スノボでした。この時期はゴルフとスノボ三昧な日々を過ごしていますが、どちらにも共通しているのはサクッと2時間前後でプレーしていることです。

 

 

このサクッと2時間に慣れてしまうと、丸一日かけてゴルフしたり、スノボすることにまったく興味がなくなります。ゴルフもスノボも2時間でも十分楽しめますし、疲れも残りません。加えて、1日の時間を有効に使うこともできます。ゴルフもスノボも時間がかかるというのが常識ですが、マーク金井にはこの常識は当てはまりません。

 

 

 

そして常識と言えば、今、ゴルフクラブ(特にドライバー)の常識となっているのが、
慣性モーメントの大きさでしょう。2024年の新作モデルあるテーラーメイドQi10も、ピンのG430 K10にしても、最大のセールスポイントは慣性モーメントが、、、

 

 

 

1万(10K)gcm2です。

 

 

 

テーラーメイドもピンもモデル名に「10」(10K)という数字を入れていることからも分かるように、慣性モーメントの大きさを強く強くアピールしています。

 

 

 

さて、この巨大な慣性モーメント。確かに、大きいほど芯を外した時にヘッドがブレづらくなります。芯を外して打った時でも飛距離、方向性のロスがないというのはアマチュアにとって大きなメリットであることは間違いないです。

 

 

 

アマチュアは「芯を外す」という前提の元にクラブ開発がなされているわけですが、果たして、これがアマチュアゴルファーの手助けとしてベストな方法なのでしょうか?

 

 

 

超私的には、ナイスショットを打つのに必要なことは2つあると思っています。

 

 

 

 

 ひとつは、芯で捕らえること(ジャストミート)
 もうひとつは、フェースがスクエアな状態でインパクトを迎えること

 

 

 

インパクトでこの2つが出来ているかいないかで、ボールの飛距離、方向性というのはガラッと変わります。ちなみにフェースがスクエアな状態とは、軌道に対してフェースが真っ直ぐ向いている(フェースtoパスがスクエア)という意味です。

 

 

 

ここ数年、芯を外した時にエネルギーロスが少ないというのが「やさしいドライバー」ということになっていまが、超私的にはこれよりも芯に当たりやすいクラブ、フェースがスクエアに戻ってくれるクラブの方が、アマチュアにとっては「やさしいドライバー」になるのではないかと思います。

 

 

アマチュアゴルファーにとって本当にやさしいクラブとは一体どんなクラブなのか? 慣性モーメントが巨大になればなるほど、超私的にはこの命題について思いを巡らせてしまいます、、、。

 

 

 

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YouTubeチャンネル、マーク金井のオルタナゴルフにて「慣性モーメント1万のドライバー」について解説してます。


2024年01月15日ゴルフの上達に欠かせない「道具」の話 第39回「ドライバー選びの絶対条件」

 

2024年はテーラーメイドとPINGが時期同じくして「10K」達成ドライバーを発表して、一気に“巨大慣性モーメント”ドライバーが脚光を集める展開となりました。

 

 

 

ちなみに10Kとは10,000の意味。ドライバーヘッドのトゥ〜ヒール方向(左右)の慣性モーメント(MOI)+ソール〜クラウン方向(上下)のMOIを足した数値が10,000g・㎠に達したということです。

 

 

 

ご存知の通り、ゴルフのルールではトゥ〜ヒール方向(左右)のMOIの上限値を5900g・㎠に設定。10Kドライバーもこの範囲内で作られているため、ルール適合モデルとなります。上下MOIについては現在のところルール上の規制はありません。

 

 

個人的にはハシゴで10Kモデルの発表会に参加し、「あぁ、これで次のルール改正では左右だけでなく上下のMOI値を合算したトータルMOIの上限が規定されるんだろうな」と思いました。

 

 

「ヘッドの慣性モーメントは、上下左右を合算して10,000g・㎠を超えてはならない。」

 

 

 

そんなようなルールになるのではないかと推察しています。メーカーが数値の大きさを誇れば、将来的にはその数値がルールで規制される。そういうものですから。

 

 

 

そんなことよりも、どれくらい多くのゴルファーが「10Kモデル、最高」となるのか注目しています。ヘッドの慣性モーメントが大きいということは、ヘッドが進み始めたら最後、小手先でその進路を変えることが難しくなるということです。わかりやすく言えば、ダウンスイングでフェースが右を向いて下りて来ても、腕やリストのローテーションを使ってスクエアインパクトに軌道修正していくことが難しいのです。

 

 

 

10Kドライバーはあらかじめスクエアインパクトになる正しい軌道にヘッドを乗せておかなければならない、ということになります。

 

 

 

アマチュアにとっては、こちらのほうがシビアな要求にも感じますね。

 

 

 

至極当たり前ですが、正しいヘッド軌道に乗せやすいクラブが「自分に合っている」クラブと言え、その証明が「狙った方向に打ち出すことがしやすい」ということになります。

 

 

 

 

実際のラウンドにおいて大慣性モーメントの効力が発揮されるのは、ほぼほぼフェースが正しい方向を向いて下りて来た時に限られます。その時に多少上下左右に打点がズレたとしても、大きく曲がったり、初速が落ちたりしにくいですよ!という意味なのです。

 

 

 

慣性モーメントの大きさを比較する前に、「スクエアインパクト」出来ているかをチェックする。それが“ミスにやさしい”最新ドライバーを選ぶ際の絶対条件なのです。

(書き手/高梨祥明)

 

 

Youtubeチャンネル マーク金井のオルタナゴルフ【慣性モーメント10Kは・・・】

もぜひ、ご覧ください。


2024年01月12日超私的な考察  ドライバーの慣性モーメントが巨大になることのメリットとデメリットとは!?

 

今週の水曜日(1月10日)、テーラーメイドとピンの記者発表がありました。すでにご存じの人も多いかと思いますが、テーラーメイドは主力モデルのネーミングがステルスからQi10に変わり、ピンは主力モデルであるG430の兄弟モデルとしてG430 10Kです。

 

 

 

どちらのモデルにも「10」という数字が盛り込まれてますが、どちらとも10の数字が表す意味は同じです。

 

 

 

テーラーメイド、ピンとも10とは慣性モーメントの数値で1万gcm2のことを差し占めています。ちなみに、10Kというのは10キロ(1万)という意味です。

 

 

 

ゴルフルールでは慣性モーメントは5900が上限ですが、この5900というのは左右の慣性モーメントの数値。両モデルとも左右の慣性モーメントに加え、上下の慣性モーメントの数値を合わせ(足して)1万にしています。なので、ルールの上限は超えておらず、ルール適合クラブです。

 

 

 

さて、この慣性モーメント。

 

 

 

数値が大きいほどに芯を外して打った時、ヘッドがブレにくくエネルギーロスを軽減できます。慣性モーメントが大きいほどミスしても左右の曲がりが少なく、スピン量の増減が出づらく、飛距離と方向性が安定するメリットがあります。テーラーメイド、ピンともこの点を大々的にアピールしています。

 

 

 

こう書くといいことずくめのように思えますが、実は、そうとも言い切れない部分があります。

 

 

 

アナライズには世界で一番巨大なヘッドのアイアン(XLアイアン)というのがあります。普通のアイアンよりも20倍以上大きなヘッドで慣性モーメントは超巨大です。これを振ると、、、、ほぼすべての人が振りづらいとコメントします。

 

 

 

何故かと言うと、慣性モーメントが大きくなるほどにシャフトの軸線から重心の位置が遠ざかり、偏重心の度合いが増してくるからです。

 

 

 

 

慣性モーメントを巨大にするという意味では、テーラーメイドもピンも劇的な進化を遂げています。これは紛れもない事実ですが、ミスに対する強さとトレードオフに振りづらさというのが増す場合が少なからずあるのです。加えて、振りづらさはヘッドスピードの上げづらさを招く恐れもあるのです。

 

 

 

ゴルフクラブは物理で進化してきましたが、物理的な進化が必ずしも振りやすさにつながるとは限らないのです。ここがゴルフクラブを設計する上でのジレンマではないかと超私的に思っています。

 

 

 

加えて、ドライバーだけが飛び抜けて慣性モーメントが大きくなってしまうと、上手く使いこなせる人と、上手く使いこなせない人とが出てきやすくもなるのです。この続きは近々、YouTubeでじっくりと説明致します。

 

 

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