マーク金井blog

2013年08月27日アイアンの打感(手応え)を決める正体とは‥‥

大阪生まれ大阪育ちのマーク金井は小学生の頃から生粋の阪神ファン。一昨日はナゴヤドームで中日に勝利して4連勝。首位、ジャイアンツも勝ったためにゲーム差は5のままですが、明日からの東京ドーム3連戦が大いに楽しみになってきました。アナライズの神田スタジオとドームとは目と鼻の先。電車で10分かかりません。チケットさえ取れれば全戦観戦に行くつもりです。

東京ドームはアナライズからすぐ!

東京ドームはアナライズから電車で10分~

さて、今日もアイアンがテーマです。やさしいアイアンについてかなり詳しく書きましたが、打感(手応え)や顔については一切触れてませんでした。感覚的な要素をあえて入れなかったのは、打感や顔はクラブの性能に影響を及ぼさないからです。見た目や打感に違和感があるからそれを受け付けないというのでは、もったいないとマーク金井は思っています。 もちろん、アイアンは飛ばすだけのクラブではありません。打感(手応え)が良い方がボールをコントロールしやすいし、距離感も合せやすくなります。

では、アイアンの打感(手応え)は何で決まるのか?

一般的には‥‥ 軟鉄鍛造(フォージド)=======打感が良い ステンレス鋳造(ロストワックス)==打感が悪い というのが常識になっています。クラブメーカーのカタログ、ゴルフ雑誌の試打企画でのコメントを読んでみても「これは軟鉄鍛造だから打感が良い」という風に書かれています。打感というのは素材や製法で決まると言われています。 確かに、マーク金井が試打してみてもマッスルバックとキャビティを打ち分けてみると、マッスルバックの方が打感がソフトで手応えが良いと感じます。

では、軟鉄鍛造ならば何でも打感が良いのか? これは必ずしもイエスとは限りません。打感というのは素材、製法よりも実はフェース面の厚みが強く影響するからです。そして、重心位置も少なからず打感に影響を与えています。具体的に言うと‥‥ フェース面(打球面)が分厚いほど==打感がソフトになりやすい フェース面(打球面)が薄くなるほど=打感が硬くなりやすい マッスルバックは打感が良いので定評がありますが、その理由はフェース面(打球面)が、キャビティよりも分厚いからです。最近のキャビティはフェース面の厚みは2ミリ前後なのに対して、マッスルバックは5ミリ以上。軟鉄鍛造のマッスルバックは素材もさることながら、フェースが2倍以上厚くなっているからソフトな打感、吸い付くような手応えがあるのです。言い換えると、ステンレス鋳造アイアンでもフェース面を分厚く作れば打感は良くなってきます。かつてタイトリストではDCI990というプロキャビのアイアンを作ってましたが、このヘッドはステンレスにも関わらず打感の良さに定評がありました。990はキャビティながらもフェース面(打球面)が分厚い。フェースの厚みが打感の良さにつながっていたのです。

タイトリストDCI990

タイトリストDCI990

対して、マーク金井も使っているタイトリストのVG3(2代目)は軟鉄鍛造ですが990ほど打感はソフトではありません。これは軟鉄鍛造ですが2ピース構造(ボディとフェースを溶接している)ため、フェース面が非常に薄く作られているからです。VG3に限りませんが、ヘッドが大きなキャビティ構造の軟鉄鍛造アイアンの大半はフェース面が2ミリ前後と薄い。このため球離れが早く、マッスルバックのようなソフトな打感、吸い付くような手応えを得ることはできません。

タイトの712とVG3を打ち比べると、大抵の人は打感の違いを肌で感じ取れるでしょう。 そして、打感については重心位置が影響します。一般的には重心が低いよりは高い方が‥‥多くのゴルファーは打感が良い、手応えが良いと感じます。その理由については、明日じっくり説明しましょう~。

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PS.マーク金井が設計したリンクスのSSアイアン。ゴルフクラシック10月号(只今発売中)、ではアマチュアのお助けクラブと高い評価をいただきました。見た目は独特ですが、打てばやさしさが実感できます。ナイスショットが3発続けば、見た目の違和感は吹っ飛びます~。4番、5番は1本売りもしてます~。


カテゴリー ゴルフクラブ分析, ライ角

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