カテゴリー: シャフト情報
2023年03月29日超私的な考察 今どきの純正Sシャフトは、昔の純正Rシャフトよりも軟らかい理由とは!?
お店じゃ教えてくれないシャフト選びのウソ・ホント
土曜日、日曜日にしっかり雨が降ったこともあり、赤羽ゴルフ倶楽部のフェアウェイ、グリーンは一気に緑になりました。高麗芝のグリーンは日に日に芝先が硬くなり始め、高麗ならではの手強い転がりになりつつあります。
そんな中、昨日(火曜日)の赤羽薄暮ではドライバーは二刀流。短尺スチールが装着されたFTツアー(キャロウェイ)と、米国仕様のベンタスレッドを装着した初代バーナーTP(テーラーメイド)をホールによって使い分けました。
ベンタスレッドのフレックスはRですが振動数は247cpm。50グラム台のRシャフトとしては硬めです。一般的には米国仕様のRは日本仕様のSとほぼ同じ硬さのことが多いですが、今回もその通説が当てはまっています。
さて、このシャフトのフレックス表記。ご存じの人も多いかと思いますが、シャフトの硬さに統一基準はありません。
モデルによって硬さはまちまちで、Sと表記されているシャフトなのにRだと感じるぐらい軟らかいモノもあれば、RなのにSと感じるぐらい硬いシャフトもあったります。そして、純正シャフトの硬さに関して言えば、この30年間で明らかに軟弱化しています。
例えば、1993年に発売されたセイコーSヤードt301のRシャフトの振動数は250cpm。
対して、2023年に発売されたドライバーの純正シャフトのSシャフトの振動数の平均は240~250cpm。
振動数だけで硬さが決まるわけではありませんが、実際に振り比べてみてもSヤードのRシャフトの方が、今どきの純正Sシャフトよりも少し硬く感じます。
では、なぜ純正シャフトは軟弱化してきたのか?
ひとつはゴルフファーの高齢化でしょう。
高齢化に対応すべく、シャフトを少し軟らかくすることで使い勝手が良くなる配慮がなされていることが考えられます。過ぎたるは及ばざるがごとしですが、オーバースペックのシャフトを使うと、切り返しで力みが発生したり、タイミングが取りづらくなるからです。
そして、もうひとつの理由はゴルファーへの忖度ではないかと超私的に思っています。
どんな忖度なのかは推して知るべしかと思いますので、ここでは書くのを控えます。リクエストがあれば、、、近々、YouTubeにてお話させていただきます。
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2023年02月22日超私的なシャフト試打 三菱ケミカル「ディアマナWS」はどんな人向けなのか!?
人気でしたね
普段のプレーではドライバーには短尺スチールシャフトを装着してプレーすることが多いマーク金井ですが、もちろんカーボンシャフトを装着したドライバーも使ってますし、新しいシャフトが出れば可能な限りコースで試してます。
今年に入ってもすでにフジクラのベンタスTRレッドとUSTマミヤのジアッタスV2をテストしてますが、先週新たにコースで試したのが三菱ケミカルの
50g台のSRとSにピンのスリーブに装着し45インチで組み上げました(長さはヒールエンド計測)
・50SR 振動数248cpm
・50S 振動数258cpm
SRとSとの振動数の差は10cpmと、ちょうどワンフレックス分だけ違うように設計がなされています。
両方をコースで打ってみて感じたのは、初代の白マナ、そしてアヒナの挙動と似ている感じが手に伝わりました。具体的に言うと、切り返しでググッと大きめに手元側がしなります。そしで、ダウンスイング以降はシャフトのバネ性が強く、インパクトゾーンではシャフト全体がしなり戻る挙動が手に伝わります。
そして手元調子の割にはシャフト先端側も適度に動きます。捕まりが良くなるほどではありませんが、先端側が適度に動くので手元調子のシャフトの中では打ち出し角が高めの弾道が打ちやすいシャフトです。
同社のテンセイに比べると、このディアマナWSはムチのようなしなり感があり、良く動くシャフトです。シャフトのしなりを感じたいゴルファー、またシャフトのキック(しなり戻り)をしっかり感じながらインパクトを迎えたいゴルファーと相性が良さそうです。
手元調子のシャフトが好きで、それでいてシャフトの走り感を求める人、シャフトのしなり戻りでヘッドスピードを上げていきたい人にも満足度が高いと思います。
ちなみに、SRとSとでは振動数以上に硬さの違いがあると感じました。ですので、フレックスを選択する時は、可能な限り異なるフレックスを打ち比べることをお勧めしたいです。
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2023年02月01日超私的なシャフト試打 フジクラ ベンタスレッドTRの特性はどんなものか!?
意外と好評?ウェア編
月曜日はロッテ皆吉台CCにて18ホールをプレー。今回も乗用カートにはほとんど乗らなかったこともあり、18ホールで約1万9000歩ほど歩くことができました。
せっかくの18ホールということもあって、今回は新作シャフトを2本持ち込み、前半のインコースではフジクラのベンタスレッドTRをピンのG430LSTに装着して打ってきました(スタートホールのみ短尺スチール使用)。
長さは45インチ(ヒールエンド計測)でスペックはこんな感じです。
50g台のシャフトなのに総重量が330gに達しているのはグリップ重量が約65gあるからです。ツアーベルベットのような50g前後のグリップを装着すれば、総重量は310グラム台になるかと思います。
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ベンタスレッドTR(5R)総重量330.3g バランスD0 振動数248cpm センターフレックス値4.31
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ベンタスブルーTR(5R)総重量332.8g バランスD0 振動数244cpm センターフレックス値4.33
ベンタスブルーTRとの数値の差はそれほど大きくありませんが、ワッグルしてみると両者の違いが手に伝わります。
ブルーのTRは手元側にしなりのポイントを感じるのに対して、レッドのTRはブルーのTRほど手元側はしなりません。しなりのポイントはブルーのTRよりもシャフトの中間寄り。そして、先端側がブルーのTRよりもしなり量が多いのが手に伝わります。
ワッグルした段階で、レッドのTRはブルーのTRよりも捕まりを良くしたい意図が窺われます。ただし、とにかく捕まり重視というよりは、ブルーのTRと比較して捕まりやすいという感じです。
実際に打ってみてもワッグル通りでした。ロッテ皆吉台の12番ホールは左に大きくドッグレッグしたパー4。曲がり角よりも10ヤードぐらい狙ってうったら、狙った方向に打ち出され、軽いドロー弾道でフェアウェイに着弾。目視ですが5ヤードほど左に曲がった感じです。
他のホールでも軽いドロー弾道になり、右にスッポ抜けるミスは出ません。ただし、左に大きく曲げようとした時も左曲がりの度合いは控えめ。強いドローを打とうとしたホールでは、イメージとは裏腹にほぼストレートに近い弾道。インサイドからあおって打ってみても、左に曲がる度合いが少なかったです。
ブルーのTRに比べると先端側が少し軟らかいので捕まりが良いですが、しなり戻りはスピーダー系ほど速くないのでしょう。インパクトゾーンでは鋭くしなり戻るのではなく、ベンタスならではのややスローにしなり戻る感じ。弾き系というよりは粘り系のような感じなので、捕まるけれど捕まり過ぎない弾道が打てるのではないかと思います。
ベンタスシリーズのシャフトというのはスピーダーNXシリーズにとは違って、インパクトゾーンでのシャフトのしなり戻りの加速感をあえて抑えて設計しているのではないかと思っています。
ベンタスシリーズはスイング中にシャフトが出しゃばりません。
シャフトが出しゃばらない中でも、レッドのTRは捕まりが少し良くなるような味付けがなされていると思われます。
超私的には、コントロールが利いたフェードを打つならブルーのTR、コントロールが利いた曲がりの少ないドローを打つならレッドのTRをお勧めしたいです。
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2022年11月23日超私的なシャフト試打インプレッション USTマミヤ ジ・アッタスV2
新シリーズ開始
11月21日にUSTマミヤから新作シャフト、ジ・アッタスV2が情報公開されました。発売は12月16日からだそうですが、メディア向けの試打はすでに始まっています。マーク金井も情報公開の数日前、神田のスタジオにて40g台から60g台のシャフトを試打させていただきました。
シャフトの試打はかれこれ30年以上やっていますが、USTマミヤ(当時はUST)でかつて人気を博していたのがプロフォースV2でした。PGAツアー選手も使っていたこともありますが、値段がリーズナブルなこともあって当時はアマチュアゴルファーの間でも使用率が高かったのを記憶しています。シャフトの挙動はニュートラルで、先端剛性が少し硬めのシャフト。もちろんご多分にもれずマーク金井も使ってました。
今回のジ・アッタスV2はバージョン2ということもありますが、ひょっとしたらプロフォースV2にあやかってV2というネーミングを踏襲したのかもです。
FBでもさらっとジ・アッタスV2についてインプレッションしましたが、一番の特徴は挙動がこれでもかってぐらいニュートラルなことです。
インパクトゾーンでシャフトの加速感はそれほど強くありませんし、捕まるシャフトでもありません。低い弾道が打ちやすい感じもしませんし、高い弾道が打ちやすい感じもしません。しませんばかりで恐縮ですが、シャフトが余計なことを一切しないシャフトです。
このように書くとネガティブな印象を持たれるかもしませんが、超私的には非常に好ましいシャフトです。スイング中にシャフトが余計なことを一切しないので、ヘッドの性能を上手く引き出してくれるからです。USTマミヤさんに怒られるのを承知で申し上げるならば、、、、高級純正シャフトという位置付けにしたくなるシャフトです。
加えて、シャフトが余計なことをしないおかげで切り返しのタイミングが実に取りやすいのも好印象。トップからダウンの切り返しではシャフトの中間部分が程よくしなり、程よくしなり戻る。シャフトが何かを補正する感じはないのですが、そのおかげでイメージ通りの弾道が打ちやすく仕上がっています。
重量帯は40g台、50g台、60g台、70g台とラインアップされていますが、40gと50g台は適度にトルクがあってしなり感が大きめで、しなり戻りもそれほど速くありません。対して60g台と70g台はトルクを絞ることでしなり感がやや控えめで、しなり戻りもややスピーディー。ジ・アッタスV2は重量帯によって、シャフトのしなり感を意図的に少し変えているように感じました。
ジ・アッタスV2はアフターマーケット用シャフトの中で、癖の無さが際立ち、お助け要素を感じないシャフトです。ここまでニュートラルな感じに仕上がったシャフトは他に類を見ないと思います。
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2022年11月21日超私的な考察 メーカー純正シャフトとカスタムシャフトは何が一番違うのか!?
新シリーズ開始
土曜日は千葉市民ゴルフ場にて担ぎセルフで18ホール歩き、日曜日は朝宮ゴルフコース(滋賀県)にてグリップカップに出場。キャディバッグこそ担いでませんが、こちらでも18ホール歩いてきました。2日間36ホール歩いたおかげで、約5万歩ほど歩数を稼ぐことができました。
キャディバッグを送ったこともあって、土曜日と日曜日とでは異なるドライバーを使いました。どちらもピンですが、土曜日はG410+、日曜日はG430LSTです。ちなみに、シャフトはどちらもメーカー純正ではありません。フジクラシャフトのベンタスブルーの5Rで長さは45インチ(ヒールエンド計測)。いわゆるカスタムシャフトを装着しています。
ちなみに、ピンの純正シャフト(アルタJCB)を使う時はSシャフトです。RやSRを選択することはまずありません。
では、なぜ純正シャフトとカスタムシャフトとでフレックス(硬さ)を変えているのか?
理由は単純です。シャフトの硬さには基準がないからです。
すべてのシャフトがそうだとは限りませんが、多くのドライバー用(ウッド用)純正シャフトはカスタムシャフト(シャフトメーカーのオリジナルシャフト)よりも1~1.5フレックスほど軟らかく設計されてます。逆に言うと、カスタムシャフトのほとんどは、純正シャフトよりも1~1.5フレックスほど硬くなっています。
硬さの目安となる振動数で比較すると、同じSでもメーカー純正シャフトとカスタムシャフトとでは10~20cpmほど硬さが異なるのです(振動数は数字が大きいほど硬くなります)。別言すれば、メーカー純正シャフトとカスタムシャフトの一番の違いは、
硬さです。
ちなみに振動数が同じでも、先端剛性が硬いシャフト(いわゆる手元調子)というのは振った時に硬く感じます。ですので、振動数だけで硬さがすべて決まるわかではありません。
アマチュアゴルファーの中には、メーカー純正シャフトよりもカスタムシャフトの方が高性能だと思っている人が少なからずいますが、そうとは限りません。また、純正シャフトの中でも、モデルによっては軟らかくないもの(カスタムと同じ硬さ)もあったりします。ですので、シャフトのフレックス表示だけでは、そのシャフトの本当の硬さというのは窺い知ることができないのです。
シャフト選ぶ基準はゴルファーによっても変ってくるかと思いますが、こと硬さに関しては先入観を持たないことです。。SとかRという表示というのは、あくまでそのシャフトの硬い方がSであり、軟らかい方がRということです。ですので、シャフトを試打する時は、異なるフレックスを試打してみることを強くお勧め致します。
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