マーク金井blog

2013年08月30日プロ野球選手がゴルフ下手なのにはちゃんとした理由がある‥‥

東京ドームで今年最後となる巨人、阪神3連戦。マーク金井は3日間とも三塁側から応援しました。3戦目となった昨日は能見投手の頑張りにも打線が答えられず。巨人とのゲーム差は8。残り試合を考えると阪神のセリーグ優勝はかなり厳しくなってきました。

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同じ球場、同じ席で3日間も続けて野球観戦したのは生まれて初めての経験でしたが、プロ野球選手のバッティングを見ていて気がついたことがあります。

ゴルフも野球も球技。どちらも棒状の道具を使って球を飛ばすわけですが、野球のバッティングとゴルフとの間には、決定的な違いがあります。それは道具の使い方。

ゴルフは構えた位置にヘッドを戻こと、そしてフェースの向きも基本的には構えた向きに戻すことが求められます。ゴルフボールは止まっているからなのと、インパクトでフェースが開くと(フェースが閉じると)、真っ直ぐ飛ばすことが非常に難しくなるからです。

対して野球はボールの方向にバットを振ります。野球のボールは動いているからです。そして、バットの向きはインパクトで約90度ほど開いています。インパクトではグリップエンドを突き出し(ゴルフで言うハンドファーストの状態)、バットの面は約90度開いています。野球のバッティングフォームをゴルフに例えるならば、どスライスを打つような感じでスイングしています。言い換えると、野球選手、特にバッターはインパクトでフェースを開く打ち方を何年も何十年もしているのです。そして、その動きが体に染みついているため、プロ野球選手(特にバッター)は、ゴルフをした時もインパクトでフェースが開くような打ち方になっています。だからスライスに悩まされ、ゴルフが上手くなりづらいのです。

特にインコースを打つのが上手いバッター、打率の高いバッターほどゴルフの上達は難しいでしょう。プロ野球選手の場合、バッターよりもピッチャー出身の人の方がゴルフが上手い人が多いですが、ピッチャーはバットを振る回数が非常に少ないからだとマーク金井は分析しています。

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松井秀喜も

ちなみに、アマチュアゴルファーの場合もスライスが出るメカニズムは同じです。スライスに悩んでいる人ほど、野球のバッティングの同様、インパクトでフェースが開いています(本人にフェースを開く意志がなくても)。そしてフェースが開いたままアウトサイド・イン軌道で打つからボールには右回転が強くかかり、スライスボールとなるのです。

ではどうすれば、プロ野球のバッター、そしてスライスに悩むアマチュアはスラスライスを矯正できるのか?

ゴルフ雑誌、そしてゴルフ書籍ではありとあらゆるスライス矯正法が紹介されています。インパクトでフェース(ヘッド)を返せ、インサイドから振り下ろせ、左の壁を意識しろ、ボディターンで打て、右足の前にボールがあると思って振れ、振り遅れるな、フェースを開閉するようにスイングしろ‥‥

いずれのアドバイスも正しいと思いますが、まず理解してほしいことがあります。それは、打球の打ち出し方向はインパクト時のフェース面の向きでほぼ決まるということ。昔はスイングの方向が打ち出し方向に影響が出ると言われてましたが、最近はインパクト時のフェース面の向きで決まることが分かってきました。弾道測定器によって、打球はクラブが動く方向よりもフェースの向きにより近い方向に飛び出すことが証明されたのです。ビジョン72の11月号で橋本潜プロは‥‥こう分析してます。

新飛球の法則

アイアンは75%

ドライバーは85%

の比率で、インパクト時のフェース向きが打ち出し方向に影響する。

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スライスはアウトサイド・イン軌道を修正することが大事だと言われてますが、実は、インパクトでフェースが開くのを修整できさえすればスライスは出ません。アウトサイド・イン軌道でもフェースが閉じていればスライスしない弾道を打つことが可能なのです。

では、どうすればインパクトでフェースが開くのを矯正できるのか?

おーっと連載原稿の締切り時間が迫ってきました。この続きは明日説明しましょう~。

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PS.マーク金井が設計したリンクスのSSアイアン。ゴルフクラシック10月号(只今発売中)、ではアマチュアのお助けクラブと高い評価をいただきました。見た目はかなり独特ですが、打てばやさしさが実感できます。ナイスショットが3発続けば、見た目の違和感は吹っ飛びます~。ユーティリティよりもやさしい4番、5番は1本売りもしてます~。


カテゴリー スイング、ゴルフ練習法

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