マーク金井blog

2013年07月22日シャットフェースのトップを作るための2つのポイントとは!?

先週の「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント」では、表純子プロが惜しくもプレーオフで敗れましたが、彼女の師匠は岡本綾子プロ。現在、表純子青山加織森田理香子服部真夕若林舞衣子一ノ瀬優希プロらを指導していますが、どの選手も指導を仰ぐや試合で好結果を出しています。 表プロの師匠は1987年米ツアー賞金女王で「世界ゴルフ殿堂入り」を果たした岡本綾子プロ。現役時代は美しいスイングの持ち主でしたが、意外なことにトップでのフェース向きはスクエアではなくシャットでした。 月刊ゴルフダイジェスト9月号にドライバーの連続写真が出てましたが、トップでフェースの向きは、

ほぼ空を向いています。ドライバーのヘッドが木製のパーシモンの頃に、すでに今どきのクラブに対応したシャットフェースのトップを作っていたのです。現役時代にシャットフェースを指摘した解説はそれほど多くありませんでした。多くの解説者はコンパクトなトップについてのみ言及していました。今月発売の月刊ゴルフダイジェストでも、江連忠プロは岡本プロのシャットなフェース使いについてはまったく触れていません。 岡本プロが門下生にシャットフェースを教えているかどうかは分かりませんが、今どきの道具(クラブ)を上手く使うには、シャットフェースにした方が絶対有利なんです。では、どうすれば岡本プロのようなシャットでコンパクトなトップを作れるようになるのか? アマチュアの多くは‥‥

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正面から見た時に、クラブのフェース面が見えるとオープンフェース気味

 

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オープンフェース気味な人は、シャフトクロスになりやすい

こんな感じで、シャットフェースの逆であるオープンフェースのトップを作っている人が圧倒的に多いです。そして、こんか感じで‥‥

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テイクバック前半で、フェースを開いてしまう

IMG_0028 テークバックでフェースを開いて上げています。フェースを開いて上げてしまうために、トップでもフェースが開いたり、シャフトクロスのトップになってしまうのです。 岡本プロのように、シャットなトップを作るためには2つのポイントがあります。ひとつはテークバックでフェースを開かないこと。フェースを閉じながら上げていくことを意識して下さい。テークバックを開始して、シャフトが地面と平行ぐらいのポジションでは、こんな感じで‥‥

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フェースが下を向く感じ

そして2つめのポイントはテークバックの途中でフェースをひっくり返すこと。フェースをひっくり返すと言われてもピンとこない人も多いでしょう。これを説明するレッスンが少ないですが、実は、シャットに上げるためにはフェースのひっくり返しが必要不可欠!!!! フェースを下に向けたままではテークバックは途中で突っかかり、クラブをトップまで上げていけなくなるからです。 テークバック前半はフェースを地面に向けていきますが、テークバック後半ではフェースを空に向けていきます。このフェースの向きを180度変えるのに必要なのがフェースのひっくり返しなんです。 フェースをひっくり返すコツも、手首の使い方にあります。左手首は少し手の平側に曲げ、右手首は甲側に曲げていきます。左手甲が空を向くように手首を回転させられるとフェースの向きは180回転して空を向きます。このフェースをひっくり返す動きがスムーズにできると、シャットフェースなトップ、コンパクトなトップ、そしてレイドオフのトップを作れるようになるのです。

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テイクバック前半で下を向いてたフェースをひっくり返す!イメージ

フェースをひっくり返すという動きは、一度できてしまうと「なんだこんなことかぁ」と理解できますが、テークバックでフェースが開く癖が染みついている人や、ひっくり返しを上手くできない人にとっては「一体どうすればフェースがひっくり返るんや~」という状況から抜け出せません。抜け出すためには、かなりの意識改革が必要です。 イメージとしてはテークバックでバックフェースに乗せたボールを、飛球線方向に飛ばすような感じでフェースを縦に回転させること。シャフトを軸にしてフェースを反時計回りに回転させて下さい。これができてくると、フェースがひっくり返り、トップでフェースが空を向いてくるでしょう~。

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バックフェースに乗せたボールを、飛球線方向に飛ばすような感じ

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2013年07月21日岡本綾子プロは現役時代、シャットフェースの達人だった!!!!

1987年米ツアー賞金女王で「世界ゴルフ殿堂入り」を果たした岡本綾子プロ。現在はTV解説者、そしてツアープロの師匠(プロコーチ)として多くの門下生をレッスンしてます。マーク金井は今から35年前、兵庫県のとある旧三和銀行系のゴルフ場でプレーしていた時、初めて岡本プロを間近に見ました。前の組を回っていたのです。ドライバーが木製のパーシモンの頃にも関わらず、ティショットでは軽く250ヤードぐらい飛ばしてました。

4月2日で61歳となった岡本綾子プロ。現在、表純子青山加織森田理香子服部真夕若林舞衣子一ノ瀬優希らを指導していますが、どの選手も指導を仰ぐや試合で好結果を出しています。今週の「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント」でも2日目を終えて、表純子プロがトーナメントリーダーを快走中です。

現役時代の岡本プロといえば「スイングリズムの良さ」、「コンパクトなトップ」、「右ひざのニーアクション」。軽く振っているのに(軽く振って見えるのに)、なんであんなに飛距離が出るのとも言われてました。マーク金井も出版社勤務時代に岡本プロのスイングを間近で何度も観ましたが、本当に滑らかで美しいスイングをしていました。

さて、この岡本プロのスイング。昨日発売された月刊ゴルフダイジェスト9月号にドライバーの連続写真が出てました。

7月20日発売~

7月20日発売~

江連忠プロが彼女のスイングを解説してましたが、マーク金井が注目したのがトップスイング。トップでシャフトは地面と水平まで達してません。いわゆるコンパクトなトップです。

そしてフェースの向きを見てみると‥‥
かなり真上を向いているじゃないですか~!!!!

宮里藍ちゃんほどではありませんが、藤田寛之プロぐらいシャットフェースになっているんですよ、これが。パーシモンヘッドは体積が170CC前後で、重心距離は30~32ミリ。対して、今どきの460CCドライバーの重心距離は40~44ミリ。今どきのドライバーに比べると、パーシモンはかなり重心距離が短く、このためシャットに上げると「捕まり過ぎて引っかかる」リスクがありました。マーク金井は子供の頃からシャットフェースだったのですが、当時のプロからは「シャットはあかん、引っかかる」とアドバイスを受けてました。20世紀の頃は「スクエアもしくはややオープン」がトップの理想形で、シャットは悪者扱いされてえました。その昔、日本を代表する女子プロを取材した時も、「○○さんはシャットだから、ここ一番で球が曲がるのよね~」なんて言われたりしました。

なのになのに、世界のアヤコさんは現役当時シャットフェースです。少し後になりますが福島晃子プロもシャットフェースのトップを作っていました。彼女も勝ち星を数多く重ねた女子ツアー選手です。

江連プロは岡本プロのシャットフェースについて、紙面ではまったく言及していません。岡本プロについては「ヘッドを走らせるのが上手い」と解説しています。確かにその通りで、岡本プロはヘッドを走らせる名人でした。

しかし、マーク金井にとって嬉しいのはシャットフェースです。今でも日本のゴルフ界ではシャットフェースは悪者扱いされていますが、よほどヘッドスピードが速い人を除けば(ヘッドスピード50m/s以上)、今どきの大型ヘッドドライバーはフェースをシャットに使った方が方向性が安定しますし、飛距離も出しやすくなるのです。

何故かと言うと、重心距離が長くなるほどシャフトを軸にしてヘッドが返りづらくなります。シャフト軸回りも慣性モーメントが大きくなるからです。シャフト軸回りも慣性モーメントを比較すると、
パーシモンドライバー(重心距離32ミリ前後)
シャフト軸回り慣性モーメント  5500gcm2以下
460CCドライバー(重心距離42ミリ前後)
シャフト軸回り慣性モーメント  7000gcm2以上

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大きさを見るとその差は歴然

数値を見てもピンとこないと思いますが、実際に打ち比べるとその差は歴然。ほとんどのゴルファーは後者の方がヘッドが返りづらく感じますし、実際、プッシュアウトのミス、振り遅れてスライスのミスが出やすくなるのです。40ミリを超える重心距離のドライバーは、藍ちゃん藤田プロ、そして岡本プロのようにシャットフェースのトップを作った方がインパクトでフェースをスクエアに戻しやすく、そして方向性が良いショットを打ちやすくなるのです。

岡本プロが門下生にシャットフェースを教えているかどうかは分かりませんが、

今どきの道具(クラブ)を上手く使うには、シャットフェースにした方が絶対有利なんです。シャットなトップを作る方法については、次回、じっくりと説明しましょう~。

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PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身体の動き、そして正しいハンドアクションを会得できるからです~。

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2013年07月20日1メートルのパットを強気に打つために成すべき事とは!?

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昨日は1年ぶりぐらいに女子ツアーの「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント」を観戦してきました。ナチュラル・ハンドファーストパターのプロモーションを兼ねての観戦でしたが、驚かされたの女子選手のドライバーの飛距離です。

イーグルポイントゴルフクラブ所属の吉田弓美子。GDOより転載。写真はブログがプロゴルファーにも大人気の内田眞樹カメラマン

イーグルポイントゴルフクラブ所属の吉田弓美子。GDOより転載。写真はブログがプロゴルファーにも大人気の内田眞樹カメラマン ブログはコチラを←Click

かつては女子プロはヘッドスピードが40m/s前後というのが常識でしたが、現在は、それよりもかなりパワーアップしています。ロングヒッターの工藤遥加プロ比嘉真美子プロ、そして森田理香子プロなどは軽く43m/s以上出ていますし、ドライバーの飛距離も正味で250~260ヤード出ています。

かつてマーク金井アニカ・ソレンスタムと1ホールだけ(正確にはティショットだけ)一緒にプレーしたことがありますが、そのソレンスタムを上回る選手が次々と登場しています。男子ツアー同様、女子ツアーにおいてもドライバーの飛距離は年々伸びてきています。

その一方で、優勝争いをする選手と予選通過ラインにとどまる選手の違いが明らかに出るのがショートアイアンの精度とパッティング。ロングヒッターは増えていますが、130ヤード以内のショットになるとレベルの差が歴然と出ます。バーディを重ねて上位に食い込む選手は9番アイアン以下を手にすると、確実に5メートル以内につけてきます。対して上位に食い込めない選手は、ショートアイアンの精度が悪い。乗っただけとか、下手をすると乗らないこともあったりします。飛距離のアドバンテージがあっても、セカンドショットでそのアドバンテージを帳消しにしています。ゴルフは2打目、3打目が非常に大事なことが、今日の観戦で思い知らされました。

そして、プロでもミスした次のホールでは逆のミスが出やすい。例えば、初日のアウト2組目でプレーしていたテレサ・ルー選手。17番のティショットを右の林に打ち込んでボギーを叩き、続く18番ではティショットを引っかけて左の池に打ち込んでしまいボギーを叩きました。捕まらないショットを打った後は、捕まえに行き過ぎて引っかけたことが推測できます。ゴルフはメンタルの要素が強いと言われてますが、同じミスを繰り返したくないと思うと、ツアープロでもこんなミスをしでかすのです。ゴルフはいかに「前のミス」を引きずらないかが大事なことを思い知らされました。

パッティングにおいては、上位に食い込む選手ほどインパクトが緩んでません。特にショートパットはカップ奥の土手に当たるようにしっかり打っています。対して、上位に食い込めない選手ほどインパクトが緩みがちだし、ショートパットも危なっかしい感じになっています。初日、トップに立った表純子プロは「「ショットの調子がいいので、パターが入ればスコアに繋がる」と考え、実際、パットを入れまくっての9バーディー。ノーボギーで63を叩き出しています。彼女に限らずバーディー数を増やせるかどうかは、ショットではなくてパットで決まります。対して、ボギー数を減らすためにはショット力が求められるのです。
では、どうすればアマチュアもショートパットをしっかり打てるようになるのか?

強く打つには強気の距離感、そしてインパクトが緩まないようにすることが求められますが、実はもうひとつの要素があります。それはミート率。ドライバーやアイアンだけでなく、パターにおいても芯を外して打つと転がり(距離)が悪くなり、そして方向性も不安定になるからです。パットの場合、打点位置がトウ側にズレたらインパクトの衝撃でフェースが開いて、ボールは狙いよりも右に転がります。対して、打点位置がヒール側にズレたらインパクトの衝撃でフェースが被って、ボールは狙いよりも左に転がります。慢性的に押し出しや引っかけのミスが出やすい人の場合、インパクト時のフェースの向きの狂っている場合もありますが、実は、打点位置がズレている場合も多いのです。

アナライズではパターフィッティングもやっていますが、引っかけやすいを見ていると8割近くはヒール打点。ヒール打点が原因で、ボールが狙いよりも左に転がってしまっています。
ショートパットをしっかり打つには、大前提としてフェースの芯でボールを捕えることが求められます。そして芯で捕えるスキル(技術)を磨くためには、芯で捕えることができているかどうかフィードバックしながら練習することです。一番いいのはスマホとかでパターのヘッド軌道を録画し、自分はフェースのどの部分に当たりやすいのかをまずチェック。そして、フェースの芯で捕える感覚を養う練習をした方がいいです。

芯で捕える感じをつかむには、こんな練習器具を使うのもお勧めです。タバタの3レールチェッカー

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http://www.amazon.co.jp/Tabata-%E3%82%BF%E3%83%90%E3%82%BF-GV0188-3%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC-GV-0188/dp/B0051L6HB4
これは打点位置をかなり正確にチェックできるスグレモノ。パターマット等で10発続けてカップインさせるる練習するよりも、芯で捕える練習をした方がショートパットの方向性が良くなり、それがひいては強気のパットにもつながるのです~。

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PS.ショートパットのカップインの確率が上がる「ナチュラル ハンドファースト パター」。ファーストロットは即日完売しました。次回は7月下旬に入荷予定です。次回も完売が予想されますので、ご予約はお早めに~。

ナチュラルハンドファーストパター

ナチュラルハンドファーストパター

 


2013年07月19日今年の全英オープン、ミュアフィールドはなぜそんなにも難しいのか!?

昨日からメジャー第三戦、全英オープンが始まりました。初日はザック・ジョンソンが「66」をマークして5アンダーの単独首位。1打差の2位にラファエル・カブレラベロー(スペイン)、と大ベテランのマーク・オメーラ。さらに1打差、3アンダー4位タイにミゲル・アンヘル・ヒメネス(スペイン)、ブラント・スネデカーダスティン・ジョンソンら5人が並んでいます。

メジャー通算15勝目を狙うタイガー・ウッズはパットが好調で、フィル・ミケルソンアンヘル・カブレラ(アルゼンチン)らと並び2アンダーの9位タイにつけています。日本勢では大会初出場の大学生ツアープロ、松山英樹が5バーディ、5ボギー「71」と出入りの激しい展開を制してイーブンパーの21位タイ。片山晋呉が2オーバーの47位タイで初日を終えました。その他の日本勢は苦しい展開。久保谷健一が5オーバーの92位タイ、藤田寛之谷口徹丸山大輔は7オーバーの119位タイ。小平智は9オーバーの143位タイ、井上信は12オーバー、152位と大きく出遅れています。

今年の会場となるミュアフィールドですが、全英オープン開催コースの中でも屈指の難コース。7192ヤードでパー71。距離は長くて、どのホールもポットバンカーだらけ。フェアウェイバンカーもアゴが直角なので、入れてしまうと、ツアープロでも出すことしかできません。加えて、風の計算が非常に難しいのもミュアフィールドの特徴。アウトはコースの外周をなぞるように9ホールが配され、時計回りにホールが続いていきます。対してインはアウトの内側に9ホールが配され、反時計回りにホールが続いていきます。巨大迷路のようにジグザグにホールが配されているため、とにかく風の読み、風の計算が非常に難しいのです。

マーク金井は1992年の全英オープンの取材で初めてミュアフィールドに行きました。優勝したのはニック・ファルド。クラブハウスで青木功プロのコースレコード「63」を見ましたが、今年もこの記録は破られないでしょう。ミュアフィールドは全ホールバーディが取れるぐらいの感じで回らないと、こんなビッグスコアは出ないコースなのです。対して、ちょっとでもかみ合わないプレーをするとダボ、トリが簡単に出ますし、小平プロのように1ホールで10を叩くことなんてこともあるのです。ミュアフィールドではツアープロでもミスを取り返そうとした瞬間、ミスの連鎖から抜け出せなくなってしまうのです。

加えて、今年のミュアフィールドはグリーンがもの凄く早い。通常、全英オープンは他のメジャーに比べるとグリーンはそれほど早くありません。リンクスでの開催、風が強いのが当たり前の場所なのでグリーンを早くし過ぎると、パッティングの時にボールが止まらないからです。全英オープンだとグリーンの早さはスティンプメーターで10フィートぐらいが普通ですが、今年はホールによっては12フィート以上出ているように見えました。タイガーも初日、グリーン手前からパットしたボールがグリーンの外に出てました。カップ際で止まりそうなパットが5メートル以上オーバー。「そんなに悪いパットじゃなかったのにね。1メートルちょっとオーバーしたものは、どこまでも行ってしまう。厳しかったね」と、本人もコメントしています。

ラフがとてつも深く、そしてグリーンはとてつもなくアンジュレーションが強い。それに加えてグリーンが超高速になれば、百戦錬磨のプロでもアプローチやパットで距離感をピタッと合わせることは至難のワザ。TV観戦でも、彼らの苦悩ぶりが何度も観ることができるでしょう。

恐らく、このコンディションでアマチュアがプレーしたら、シングルでも軽く100を叩くでしょう。普段、100前後でプレーしている人ならば、ハーフ70ぐらい叩いてもおかしくないと思います。ゴルフ場というのはコンディションが変われば、これぐらいスコアが変わってくるんです。

アマチュアの中にはいつもより3~5打余計に叩いたら「調子が悪い」「スランプ」とか口にする人がいますが、スコアはコースによっても変わり、そして同じコースでもコンディションやピン位置が変わると、かなり難易度が変わってきます。言い換えると、ゴルファーはプレーするコースの難易度、そしてコンディションによって目標(設定)スコアをちゃんと決めないと、思わぬ大叩きをするこになるのです。

では、コースの難易度は何で決まるのか?

我々アマチュアがプレーする場合、まずチェックしたいのがラフの深さ、グリーンの硬さ、グリーンの速さ、そしてピンの位置。ラフが深くなって、グリーンが硬くなるほど、ボールコントロールが難しくなります。ラフに打ち込んで距離を欲張ればチョロが出ます。グリーンが硬くなるほどボールは止まりません。グリーンが早くなればパットの距離感が難しくなります。そしてピン位置が厳しいほど、グリーンを外した時にアプローチが難しくなります。例えば、日本オープン直前直後の開催コースは信じられないほど難易度が上がります。もしチャンスがあれば、ぜひとも一度、日本オープンや男子ツアーが開催された直後、そのコースでプレーしてみて下さい。難易度が高くなると、自分のプレーが全然できないことを身を持って体験できるでしょう。

ちなみに、マーク金井がトーナメント直後のコースでプレーする時、目標スコアは「88」。普段よりも10打プラスしています。これぐらいの気持ちでプレーに臨まないとゴルフになりません。簡単に100近く叩いてしまうことを痛いほど知っているからです。

プロが1ホールで10も叩くなんて……なんて思っている人はまだまだゴルフの怖さを味わっていません。

ゴルフはセッティングを変えるだけで嘘みたいにやさしくなったり、難しくなるのです。

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2013年07月18日ドライバーの表示ロフトとリアルロフトのギャップが生じる理由とは‥‥

昨日のブログでも書きましたが、市販ドライバーの多くは表示ロフトとリアルロフト(実測ロフト)との間に少なからずギャップがあります。10.5度と表示してあってもリアルロフトが10度以下だったり、12度以上あったりすることが珍しくありません。表示ロフトはリアルロフトと一致しないというのがゴルフ業界の常識になっています。

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表示ロフト9.5度のクラブのリアルロフトを計測してみると??

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では、なぜ表示ロフトとリアルロフトにギャップがあるのか? クラブメーカーはわざわざ面倒臭いことをやってしまうのか? 理由は3つ考えられます。

製造個体差
フェース角
ユーザーのニーズに対応

「製造個体差」

これはもう読んで字のごとく。ゴルフクラブは大量生産されるために製造誤差があります。誤差が大きいモノは不良品として処分されますが、メーカーが定める基準値内ならば適合品として市販されます。メーカーによっても基準値が異なりますが、大体±0.5~1度の範囲が基準値。例えば、表示ロフトとリアルロフトが同じ場合でも、製造誤差があると9.5度から11.5度が市場に流通します。製造誤差があることをカタログに明記しているメーカもありますが、製造誤差について一切コメントしていないメーカーもあります。

「フェース角」

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リアルロフト(実測ロフト)はフェース角をスクエアにしてから計測します。このため、フックフェースに作られたドライバーはリアルロフトが増え、オープンフェースに作られたドライバーはリアルロフトが減ります。SWでフェースを開いたり閉じたりするとそのメカニズムが分かります。フェースを開けばロフトが増え、フェースを閉じればロフトが減ります。

ドライバーも同じで、フェースが閉じている(フックフェース)のドライバーの場合、スクエアに戻すためにフェースを開きます。結果、リアルロフトが増えるのです。フェース角が1度フックの場合、リアルロフトが0.5~1度ぐらい増えてきます。対して、フェース角が1度オープンの場合、リアルロフトが0.5~1度減ります。

例えば、ロフト10度の場合、

フェース角が+1.5度だとリアルロフトは11~11.5度
フェース角が-1.5度だとリアルロフトは8.5~9度

という感じです。アベレージ向けドライバーの多くは捕まりを向上させるためにフックフェースに作られていることが多いので、必然的にリアルロフトが多めになってきます。対して、プロ、アスリート向けドライバーの多くは左に行きづらくするためにオープンフェースに作られていることが多いので、必然的にリアルロフトが減ってきます。結果、どちらの場合でも表示ロフトとリアルロフトのギャップが生じてくるのです。アベレージ向けドライバーはボールが上りやすいですが、それはフックフェースによるロフトの増加が影響しています。対してアスリート向けドライバーはオープンフェースによるロフトの現象が影響しています。

「ユーザーニーズに対応」

ヘッドスピードが36~42m/sぐらいのアマチュアの場合、ドライバーのロフトは11~13度ぐらいあった方が、最適弾道が打ちやすく、効率良く飛距離を稼げます。しかしながらユーザーの多くは11度以上のロフトを購入するのを毛嫌いする傾向があります。実際、11度以上のロフトのドライバーは人気がありません。かつて、ダンロップは「ゼクシオセブンティーン」(表示17度)というドライバーを発売しましたが、まったくもって売れませんでした。ゴルファーの見栄を満たすために、ゴルファーが飛ぶドライバーを買いやすくするために、クラブメーカーは表示ロフトとリアルロフトの間にギャップが大きいドライバーを作っている可能性が高いです。

しかしながら、2013年モデルに関して言うとリアルロフトが多いドライバーが減っています。特に大手メーカーのドライバーを見ていると、10.5度表示でリアルロフトが10.5~11.5度ぐらいのモデルがかなり増えてきました。ゴルフ雑誌がリアルロフトを公表しているのが影響しているのかどうか分かりませんが、ロフトに関しては表示とリアルの差が意図的に減っているような感じがします。

たかがロフト、されどロフト。

テーラーメイドの広告ではありませんが、ロフトを間違っていると最適弾道が打ちづらくなり、クラブの性能を100%引き出せません。ちなみにマーク金井の場合、ドライバーのリアルロフトは10.5度前後。飛びに最適なロフトよりも1度弱少ないですが、それには理由があります。1度弱減らす理由については、まだどこかでじっくり説明しましょう~。

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PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身体の動き、そして正しいハンドアクシンを会得できるからです~。

ゴルフの竪琴に興味ある方↑ノ写真をClick!!