マーク金井blog

2023年07月26日ゴルフの上達に欠かせない「道具」の話 第17回「スチールがビバ!である理由」

 

アナライズオリジナル『バンパードライバー』にスチールシャフト(N.S.950DR/X)を挿れて試してみたという話を前回に書いた。筆者が打つと“想定よりも20ヤードくらい左に着弾してしまう”とマーク金井に伝えたところ、「そうなる人が多いんですよね〜」と完全に“想定内です”的な反応が返ってきた。そして、「ウチのスチールならそこまで左を怖がらずに打てると思いますよ〜」と来た。

 

 

ビバ、短尺スチール〜!とSNSなどで軽妙な感じで発信しているマーク金井だが、当然、スチールシャフトであれば何でもビバ!だと言っているわけではない。マーク金井が主宰するアナライズで取り扱っている短尺ドライバー用スチールシャフトは、実は1種類。フレックスもマーク金井が打って試して決めたワンフレックスのみである。

 

 

 

「もちろん、このスチールに行き着くまでに多くのモデルを試しました。今回テストされたN.S.プロのドライバー用、FW用も含めてです。その中で私が最も短尺ドライバー(43インチ前後)に適したスチールシャフトとして惚れ込んだのが、島田ゴルフのK’sスチール。しかも、そのRフレックスでした」(マーク金井)

 

 

 

「もちろん他のスチールが合うゴルファーもいるでしょうが、オルタナティブな提案ならば自分がコレだ!と思ったものを使ってみてもらいたかった。同じ島田スチールでもSフレックスではちょっと違う。Rシャフトだからこその特別なしなり、振りやすさが出るんです」(マーク金井)

 

 

 

決め手は手元(グリップ先端よりわずかにヘッド寄り辺り)のしなり方だという。

 

 

 

マーク金井がテストした感じではN.S.プロや島田のSシャフトでは手元部のしなり感が足りなかったのだという。「島田のRシャフトのしなり感はカーボンに近い感じがするんです。昔あったボロンのカーボンのような粘りがあります。その心地よいしなりがスイングテンポに大きく影響して、ドライバーでの自在な飛距離をコントロール性、フェースの乗り感に繋がるのです」(マーク金井)。

 

 

 

マーク金井は、この惚れ込んだコントロール性抜群の島田スチールのしなり感を参考に
、MMアイアンに装着されているオリジナルのカーボンシャフトを作り上げたという。つ
まり、マーク金井のビバ!短尺スチールドライバーと、長年愛用しているMMアイアンの振り感やコントロールのしやすさは、それぞれのこだわりシャフトによって完璧に繋がっていたというわけだ。

 

 

 

「YouTubeのオルタゴルフでも近々詳しく触れた動画を作りますが、カーボンとスチールの大きな違いは、その肉厚にあるのです。たとえ重さや硬さ、振動数が同じでも、肉厚が違えばまったく違ったしなり、振り感になるのです」(マーク金井)

 

 

 

ドライバーやフェアウェイウッドはカーボンシャフトで、アイアンはスチールシャフトという人が多いはずだが、マーク金井はその逆をやっている。

 

 

 

 

実はここに大きなヒントがあり、クラブセッティングの奥深さがある。ちなみに、スチールと同じ重さにしようとすればカーボンシャフトの肉厚は全体的に肉厚となる。逆にカーボンのような軽量さをスチールで求めると、その肉厚は限りなく薄くなるのが一般的だ。重要なのは重さ、硬さだけでなく、その振り心地を合わせること。

 

 

 

そして、クラブ単体ではなく、セット全体で「心地」を合わせるという視点も大切なのである。

 

 

(書き手/高梨祥明)


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