マーク金井blog

カテゴリー: ゴルフクラブ分析

2006年02月08日シャフト選びの極意!! その1

ヘッドスピードを世のゴルファーに知らしめたメーカーと言えば、
誰が何と言ってもプロギアでしょう。簡易式ヘッドスピード測定器を最初に売り出したクラブメーカーですし、今でも同社のシャフトフレックス表示はRとかSとかではなく‥‥M-43とかM-40。ヘッドスピードが基準になっています。

さて、このプロギア。昨日、東京で新商品発表受注会がありましたが、そこでの目玉アイテムがこれっ!!

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ヘッドスピードはボールが当たる直前のクラブヘッド速度を測ったものですが、グリップスピードも原理は同じ。ボールが当たる直前のグリップ(手元)速度を測って数値化したもの。具体的に説明すると、

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片手のでつかめるぐらいの赤い装置(中からレーザー光が発射される)をゴルファーの手前側に設置したら、
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(上の数字はヘッドスピード、下の数字はリストターン比率)

後は普段通りボールを打つだけ。インパクトゾーンでシャフトがレーザー光を横切ったら、スピードを計測&計算し、ヘッドスピードとグリップスピード(正確にはグリップエンドのスピード)を数値化します。

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例えば、この場合だと、ヘッドスピードが46.5m/sで、グリップスピードが4.8m/s。
そして、この2つの数値は以下の数式によってリストターン比率を出します。

ヘッドスピード÷グリップスピード=リストターン比率

ボクの場合、数字を当てはめると(46.5÷4.8=9.6875)、リストターン比率は約9.7。

では、この9.7って何の役に立つのか?

同じヘッドスピードでもシャフトの好み、そして向き不向きがありますが‥‥グリップスピード(グリップ係数)が正確に分かれば、シャフト選びの貴重な手がかりになるんです。なぜかと言うと、

同じヘッドスピード=同じグリップスピード

とは限らないから。ヘッドスピードが速くてグリップスピードが遅めの人もいれば、速めの人もいる。また、インパクト直前のグリップスピードによってシャフトにかかる負荷、シャフトをしなり戻すタイミングが変わってくるからです。要するに、グリップスピードが分かれば、ゴルファーに合ったシャフトをある程度の幅で決めることが可能になるのです。

おーっと、11時を回ってしまった!!

今はまだ神田のスタジオ。夜のラッシュが苦手なので‥‥帰り支度せねば。
この続きは明日アップしまっさ~

んじゃ。

 


2005年12月20日適正重量について真面目に考える その1

1990年頃にチタン登場以来、大ヒットしたドライバーと聞かれてボクが真っ先に思い浮かべるのは‥‥

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SヤードのT.301

発売当初は、「こんなフックフェースは使えない」「こんなデカいヘッド、誰が使うの」「45インチなんて長すぎて使いづらい」等々‥‥異業種参入ということもあって、発売当初はネガティブな意見が集中!!!

ところが、いざフタを開けてみると、「スライサーでもドローが打てる」「ヘッドスピードが上がって飛ぶ」「打ってみるとやさしい」等々、加えて飛ぶという噂が口コミで一気に広がり、空前の大ヒット。バックオーダーが数ヶ月待ちにもなれば、クラブメーカーも黙っていられません。Sヤードをベンチマークにクラブ開発するのが当たり前になったのです。

さて、このSヤード。昨日、程度のいいモノを中古クラブで買って計測してみたら‥‥

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フェースの向きは今見てもかなりフックフェース。
計測値はフック2.75度(メーカー値はフック3度)

体積250CCは当時としては大きかったですが、今となっては超小ぶり!! 460CCのサスクワと並べたら5Wぐらい。もっとも当時は200CCぐらいのドライバーが主流。これでもかなりデカイと感じたのでしょう。

続いて体重計に乗せてみたら‥‥

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クラブ重量は303.9グラム
(メーカー値307グラムで45インチ)

今年発売のアマ向けドライバーの多くは290g台。Sヤードと比較すると、長さは同じにもかかわらずクラブ重量は10グラム以上軽めに仕上がってます。ご存じの人も多いと思いますが、Sヤードはどちらかというとシニア向け商品で、実際、購入ユーザーの多くは50歳代以上でした。

もう説明の必要はないでしょう。そうです、今の基準で考えると305グラムのドライバー(45インチ)は重めの部類になりますが、当時(12年前)はシニア層の間ではSヤードは「軽くて振りやすい」ドライバーだったのも事実‥‥

トドライバーの適正重量についてはハッキリとした基準がありませんが、この12年で日本人の体力が劇的に落ちたとは到底思えません。

06年ドライバーがおおよそ出そろいましたが、アスリート向けを除けば、ほとんどがSヤードよりも10g以上も軽く作られてます。今までよりも軽いドライバーを使えば、変えた当初は「ヘッドスピードが上がって飛距離が出る」ということは日頃の試打で何度も経験していますが、軽過ぎればデメリットがあるはず。実際、ボクは基礎体力が落ちつつある年齢にもかかわらず(来年48歳、筋トレなど一切やってません)、現在、315~325グラムのドライバーを使ってます。

おーっと、もうすぐ午前0時。重さについては明日もカキコします。

んじゃ。


2005年12月18日日本一速い「フジクラ3姉妹」試打インプレ!!

昨日、入手した「フジクラ3姉妹」(スピーダー351、スピーダー445、ゼットコムLW35)が組み上がったので、早速神田のスタジオで打ってみました。今回は「FW用として使いたい」というリクエストがあったので、

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ゼクシオの女性用FW(#4&#7)とBSのC800FW(#5)に装着。それぞれバランスがC6前後になるように組み上げました。

組み上げ後のスペックは

445(#7) 振動数203cpm シャフト重量42.5g
351(#5) 振動数208cpm シャフト重量38.2g
LW35(#4) 振動数204cpm シャフト重量39.0g

いきなり振動数が出てきてもピンとこないと思いますが、3代目のゼクシオドライバー(女性用)の振動数は227cpm。この数値と比較すると、3姉妹とも手元側がかなり軟らかめに設定。男性アベレージ向け同様、女性用シャフト(スピーダー351は男女兼用)も切り返しで手元をしならせやすく設計し、シャフトでタメを作ってやろうとする意図が窺えます。

で、実際に打ってみると‥‥

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いずれも市販女性用シャフトよりも弾きが良く、ヘッドスピードをかなり遅くしても力強い弾道が打てました(^_^)v

それぞれフィーリングについては、

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LW35は、手元が大きくしなってゆったりしなり戻るタイプ。ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻るのでタイミングがつかみやすい。シャフトにいい意味で遊びが多めなので、軌道が不安定な初中級者でもミート率が上がりやすく仕上がってます。ストライクゾーンの広さが魅力です。

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スピーダー445は、スピーダーという名前通りのフィーリング。切り返しでは手元がグイッとしなった後、シャフトがあたかも加速するような感じでスピーディーにしなり戻ってインパクト。ダブルキック的な挙動があって、シャフト先端が側がピュッとしなり戻るので、ヘッドスピードを上げやすい。」ある程度軌道がしっかりしている中上級者が使えば、飛距離アップをかなり見込めそうな仕上がり。個人的にはかなり気に入りました。

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スピーダー351はもっとも軽量なんですが‥‥男女兼用ということもあって、シャフトの手元側が太め。手の小さな女性が使うにはグリップが太くなるかも。また、この3本の中ではもっとも手元側がしっかりしていて、硬さ的にもしっかり感が強め。女性ならヘッドスピードが35m/sぐらい必要な感じがしました。また、スイングがしっかりしている60歳以上のシニアゴルファーが使えば(ヘッドスピード35m/s前後)、クラブをしっかり振り切れるし、飛距離アップも実現できる仕上がり。

軽いシャフトは頼りないイメージを持ってましたが、今回の試打ではいい意味で期待を裏切られました。試打ではヘッドスピード35m/sぐらいで打った後、40m/s近くまで上げて打ってみてもシャフトが負ける気配がありません。

ただし、手元側のしなりが大きい特性を考えると、この3姉妹はヘッドスピード35m/s以下の人向けに専用設計された高品質シャフトと言えるでしょう。

んじゃ。


2005年12月17日フジクラ「3姉妹」!!

フジクラのスピーダー(&ゼットコム)と言えば、アスリート向けのイメージが強いですが‥‥女性用のシャフトもちゃんとラインアップされていて、

今回、ボクがFW用としてチョイスしたのがこの3機種!!

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いずれも重量は40グラム前後と超軽量。

詳細については明日カキコします。


2005年11月22日「大台ヶ原‥」からの生還!?

九州ブロガーズコンペで(宇部CC江畑池、フルバック)で92の大叩き。おまけに後半ハーフは52も叩いてしまい(OB6発)、大台ヶ原の住人に‥‥

で、中1日でやってきたのがここっ!!

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川の中州にあって、池が多が多いとくれば‥‥

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茨城県のワイルドダックCC(鹿島アントラーズの本拠地のすぐそば)。先週は宮崎&小倉でラウンド。戻ってきたのが昨日。1週間で3度目のラウンドというのは左ひざを手術してから初めて。おまけに月曜日は試打を3時間やって原稿、原稿、原稿。体はヘロヘロですが、ゴルフに誘われたら断れない質。いつものようにサイボーグ009のようなギブスで左ひざをガッチリ固定していざスタート!! もちろん使用ティはフルバックっす。

で、気になるスコアはというと‥‥(誰も気にしてないか)

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アウトは43。1ダボ、5ボギーでしたが辛かったのが1番の4パット!!。すごい受けグリーンで傾斜のきつい所にカップが切ってあり、ファーストパットをオーバーさせて(1.5メートル)その返しが4メートルもオーバー。ちなみに同伴者の1人は6パットしてました(汗;)。正直1番ホールアウトした時、「今日も大台ヶ原か?」と思ってしまいました。

そして後半のハーフは‥‥

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1ダボのみで(ここも3パット)、残りは全部パーの38。隊長体調、そして72.8のコースレートを考えると‥‥81のスコアはそれなりに満足しています。そして、改めて感じたのがスコアとショットが比例しないこと。この日はドライバーを2本バッグに入れて‥‥

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プレーに臨みましたが、どっちで打っても飛距離は230~240ヤードほど(下半身が踏ん張れないもので)。芯を食ったあたりは1発でしたが、池、バンカーすごく多いコースにもかかわらず、池ポチャ、バン入はゼロ。学校のテストに例えるならば100点はひとつも無くて、赤点もゼロ。50点ぐらいのショットばかり。2打目もバーディチャンス(5メートル以内)はひつもありませんでしたが、反面、グリーンを大きく外すミスもゼロ。ロングパットを打ちまくったり、バンカーや花道からアプローチが多かったので、パットミスを除けば楽にパー、ボギーで上がることができました。

恐らく、今日の僕のゴルフを見たら、大抵の人は「なんであんなショットで81で回れるの? ハーフ38が出るなんて信じられない」と思うでしょう。自分でもそう思いますが、言い換えると「ゴルフにはナイスショットは必要ない」とも言えることが身を持って再確認できました。

ゴルフにはやっていいミスとやっていけないミスがあると言われます。今日は疲れていたこともあって18ホール通して1度も「いい球を打ちたい」と思わなかったことが、やっていけないミスを「しでかさなかった」のかも知れません。

んじゃ。