カテゴリー: シャフト情報
2020年11月06日超私的な考察 自分にぴったり合ったシャフトを使うことの功罪とは!?
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11月に入り、朝晩はめっきり冷え込んできました。北海道や新潟では雪も降り始め、軽井沢では人工スキー場もオープン。今シーズンは新たにステップオンのブーツとビンディングを新調したので、スノボに行きたくてウズウズしています。
おはようございます。
11/5(木)本日も快晴です。
今朝の気温は-1℃で今季1番の冷え込みでした!
バーンも締まって硬いので、気をつけて滑ってくださいね!
コース幅も少しずつ広がっています!
今回、ブーツとビンディングを新調したわけですから、当然、ボード(板)も新調したくてウズウズしてます。これからしばらくは神田のスノボショップに入り浸りそうですが、実は、スノボの板というのはゴルフのシャフトとほぼ同じ構造、ほぼ同じ役割を担っているのです
材料こそ異なりますが、どちらにも共通しているのは、
・硬さ(フレックス)
・重さ(ウエイト)
・しなり(反発)
・ねじれ(トルク、トーション)
・追従性(レスポンス)
を選べることです。作り方も類似しており、ボードもシャフトもシート(素材)を重ね合わせて成形することで性能を導き出しています。
では、スノボの板はどんな風に選ぶかというと、、、
どんな滑りをしたいのかで決まります。鋭くキレのあるターンをしたいのか、パウダーを滑りたいのか、トリックをしたいのか、ゲレンデをクルージングしたいのか、、、等々。
逆に言えば、滑る目的が何なのかがちゃんと決まっていないと、板を選びづらくなります。初心者、中級者向けという板もありますが、そういう板の多くはターンのきっかけが作りやすい板(ロッカー系)が多いです。この手の板は、ターンのきっかけが作りやすい反面、ズレやすいので鋭いターンには不向きです。
では、ゴルフシャフトの選び方はどうかというと、スノボの板とは事情が異なります。アマチュアゴルファーの場合、シャフトを選ぶ目的の多くが、、、、
自分にぴったり合ったシャフトが欲しい!!!!
「自分に」合う、合わないというのがシャフトを選ぶ目的(基準)になっている人が圧倒的に多いような気がしてます。
もちろんこれもアリと言えばアリなんですが、この手の答え合わせは危険も伴います。どんな危険が伴うのかというと、、、
自分にぴったり合ったシャフトを使うということは、今の自分を変えてはいけないということになります。今の自分のスイングにぴったり合うシャフトを選ぶということは、スイングを変えることはできません。スイングを変えたら、「今の自分に合わないシャフト」になってしまうからです。
加えて、自分のスイングというのもコンディションやシチュエーションで変わります。例えば、「練習場や試打でぴったり合ったシャフト」であっても、コースに出た時は気分が変わるので「自分にぴったり合う」とは限らないのです。
では、マーク金井はどんな基準でシャフトを選んでいるのかというと、スノボと同じ基準で選んでいます。シャフトを選ぶ基準はどんな弾道を打ちたいかで決めてます。
具体的に言うと、シャフトを変えると何が変わるのかというと、、
・捕まり具合
・弾道の高さ
・スピン量
・追従性(レスポンス)
例えば、捕まえたい弾道を打ちたいならば捕まりがいいシャフトを選び、捕まり過ぎない弾道を打ちたいならば捕まり過ぎないシャフトを選びます。弾道に関しても、高い球を打ちたいならば高い球が打ちやすいシャフトを選び、低い球を打ちたいならば低い球を打ちやすいシャフトを選びます。
追従性に関しては、弾道を打ち分けたいならば追従性が高いシャフト、左右の曲がりを抑えたいならば追従性が高くないシャフトを選びます。
重さや硬さも大事なポイントですが、これを選ぶ基準は、、、
・持て余すか、持て余さないか
・自分の手に負えるか、手に負えないか
かなり抽象的ですが、この2つを基準にしてます。
河川敷の赤羽をプレーする時や、距離が短いコースでは、軽量スチールを装着したドライバーを使っています。シャフトの重量は100gとかなり重いですが、実際に振ってみると手に負える重さであり、手に負える硬さです。スチールは弾道を抑えられ、かつ捕まり具合がイメージ通り。スイングしていて持て余していないから使っているのです。
ちなみに、70g台のアスリート向きのカーボンシャフトはまず使いません。それは実際にスイングした時に手に負えない、持て余すと感じているからです。
整うショットについては、次回のブログで書きます~。
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2020年10月28日超私的な考察 シャフトの性能を見極めるのが難しいのには理由がある!?
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月曜日はフジクラシャフトが主催する「スピーダーチャレンジ」の関東予選に出場しました。会場は高速グリーンで定評があるカレドニアンGC(千葉県)。シングルスとダブルスのカテゴリーがありますが、マーク金井はダブルスで出場。
パートナーの好調なショットとパッティングに助けられて前半はノーボギー、1バーディーの1アンダー。後半は出だしで2人ともボギーを叩いてしまったのですが、続く11番でバーディーを奪うことができ、上がってみれば4バーディー(2ボギー)でホールアウト。トータル3アンダーは3チームいたのですが、カウントバックで予選トップ通過を果たすことができました。
ーーーーーーー○ー 35
△○△ーー○ー○○ 34
スピーダーチャレンジに出場するわけですから、当然、ドライバーのシャフトがスチールというわけにはいきません。キャディバッグに入れたのは、エピックフォージドにスピーダーSLK-TypeDを装着したドライバーです。
スピーダーSLK-TypeDは短尺用に設計されたシャフトですので、長さは普段よりも1インチ短くして44.5インチ。普通は1インチも短くするとバランスがかなり軽くなってしまいますが、スピーダーSLK-TypeDにはこの常識は当てはまりません。シャフトの先端側が重くなるような重量配分で設計されているので、44.5インチでも45.5インチと同じか、それよりも少しバランスが出ます。
スピーダーSLK-TypeDは赤羽の薄暮で9ホール使っていたので、今回が2度目。普段43.5インチのドライバーを使っているので44.5インチでも短く感じません。いつもとルーティーンを変えたくないのでスタート前は練習してません。いきなりスタートホールで使いましたが、1発目からイメージ通りのストレート弾道。パー3を除くすべてのホールで使いましたが、ミスして曲げたのは1回だけ。それ以外は、狙った方向に打ち出せ、かつサイドが非常に少ない弾道。
唯一の誤算は距離を落とそうとしてヘッドスピードを落とした時に、イメージよりも10ヤードぐらい余計に飛んでしまったこと。ドライバーでバントした時にボールが飛び過ぎてラフまで行ってしまったことぐらいです。
さて、このSLK-D。
フレックスを軟らかめに設定し、トルクを絞った設計がなされてます。これまでのフジクラにはなかった発想のシャフトで、振ってみるとしなりを感じながらもヘッドの挙動が安定してます。先端剛性が高いので捕まりはニュートラルで左へのミスが出づらいシャフトです。
ただし、振り方によっては捕まり過ぎて左のミスが出たり、プッシュアウトしてまったく捕まらない弾道も出ます。
シャフトというのはゴルファーがどんな負荷をかけるかで挙動がガラッと変わってしまうからです。
改めるまでもありませんが、シャフトはゴルファーが負荷をかけなければ棒のままです。勝手にしなったりしなり戻ることはありません。硬いシャフトも軟らかいシャフトもゴルファーが何らしかの負荷をかけなければ棒のままです。
では、ゴルファーはスイング中、シャフトにどのタイミングで負荷をかけているのかというと、ざっと上げるとこんな感じです。
- 切り返し時の速度
- トップのシャフトの向き(シャフトクロスなのかレイドオフなのか)
- トップやダウンスイングでのシャフトの角度(スティープなのかシャローなのか)
- ヘッドの軌道(アウトサイドインなのかインサイドアウトなのか)
- ヘッドの入射角(ダウンブローなのか、レベルなのか、アッパーなのか)
- グリップスピード(手元が減速する度合いが大きいのか、小さいのか)
スイングロボットがシャフトをテストするのと違って、人間(ゴルファー)が試打する場合、スイングの仕方(シャフトの負荷の掛け方)が変われば、捕まるシャフトは捕まらなくなったり、左に行きづらいシャフトは捕まり過ぎたりするのです。スピン量にしても、低スピン弾道が出やすいシャフトでも、打ち方(シャフトの負荷の掛け方)によっては吹き上がるような弾道になったりもするのです。
ちなみに、トップでシャフトクロスしたり、ダウンスイングでアンダー星人になっている人の場合、シャフトには不必要な負荷がかかります。このため、シャフト本来の性能とは逆の弾道が出る傾向が少なからずあります。
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2020年10月21日超私的な試打インプレッション フジクラ スピーダーSLKーD
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絶好の秋晴れの中、昨日は赤羽GCでサクッと薄暮9ホールプレー。2時45分くらいにスタートし、5時少し前にホールアウト。いつもよりも時間がかかったのが多くのゴルファーが来場していたからです。
クラブセッティングはいつも通り7本ですが、ドライバーはフジクラから新しく登場した、短尺用のスピーダーSLKーDを装着したエピックフォージドです。SLKーDはワンフレックスで40g台、50g台、60g台の3つの重さを選べます。今回は60g台で組上げました。
長さ 44.5インチ(ヒールエンド計測)
総重量 312.1g
ヘッド重量 約194g
バランス D2.5
振動数 244cpm
センターフレックス値 3.69
SLKーDは短尺でもバランスが軽くならないような設計がなされてますが、まさにその通りです。通常設計のシャフトの場合、194gのヘッドで44.5インチの長さにしたらここまでバランスは出ません。シャフトのバランスポイントは普通のシャフトよりもかなりチップ(先端側)に偏っていることが窺えます。MCIアイアン同様、シャフト先端側に金属管を複合していることでなしえているのでしょう。
SLKーDは短尺用としては2代目ですが、末尾のDはディスタンス(Distance)の略。高弾性カーボンを採用することで初代のSLKよりもトルクを抑えた設計がなされています。
組上げてまず感じたのがバット側(手元側)の太さ。数値的にはコンマ数ミリの違いですが、実際にクラブを手にするとグリップの太さが手に伝わります。同社のスピーダーエボⅦに比べると、一回り以上太く感じます。
ワッグルすると中間部分がわりと大きめにクイッとしなり、シャフトのたわみ量は大きめ。短尺でもシャフトのしなりを感じやすく、体感的にはSRぐらいの感じです。
9ホール中、6ホールで使って見ましたが、このシャフトを一言で言うと
日本オープンを制した稲森佑貴選手のようなショットが打てるシャフト!!!!
出だしの10番はフェアウェイ中央のイエローフラッグを狙ったらベタピン。1発目から左右にねじれる気配がない弾道です。13番からもイメージ通り狙った方向にボールが打ち出すことが出来き、とにかくフェアウェイキープしやすく感じました。捕まりに関してはニュートラルで、どちらかというと左のミスが出づらく仕上がっています。
そして印象に残ったのがトルクの少なさ(トルク2.9)。シャフト自体は軟らかいのですが、トルクが少ないのでシャフトの挙動には遊び(ねじれ)が少なく、それがヘッドの追従性を向上させているのでしょう。ヘッドスピードが38~43m/sぐらいまでならば、しなり感と追従性のバランスが良く、安定したリズムで振っていけるシャフトです。
軽量スチール装着の43.5インチのエピックフォージドよりは長いですが、もう1本のエースドライバー、ピンのG410+(45.5インチ)と比較すると、44.5インチの長さは短さによる安心感がかなりあります。加えて、短い方が身体をしっかり使っていけるメリットもあると思います。
超私的には慣性モーメントが巨大なドライバーよりも、エピックフォージドのようにヘッドサイズがやや小ぶりなタイプ、慣性モーメントの大きさにこだわらないタイプのドライバーと相性が良さそうな感じがしました。
スコアメイクの観点から見れば、ドライバーに求められるのは確実にフェアウェイキープをすることと、安定した飛距離(致命的なミスをしないこと)です。ドライバーショットの精度を上げてくれるシャフトを求めてる人には、SLKーDは試してみる価値が大いにあるシャフトです。
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2020年07月15日超私的な試打インプレ フジクラ「スピーダーエボリューションⅦ」
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昨日は梅雨の合間をぬってサクッと赤羽GGで薄暮プレーに行ってきました。日本チッパー協会を作ったというのもありますが、キャディバッグには必ずチッパーを入れてプレーしています。チッパーはアマチュアのお助けクラブというイメージをもたれがちですが、そんなことはありません。
昨日のプレーでもチッパーのおかげでアプローチはノーミス。チッパーを入れるようになってからはグリーン周りからのショットの安定感が増し、OKパー、チップインの回数も確実に増えています。チッパーはゴルフの腕前を問わずスコアアップを狙えるクラブです。
赤羽の薄暮プレーを終え、神田に戻る車中でTwitterを見ていたら、、、
スピーダーエボリューションシリーズの最新作、スピーダーエボリューションⅦが9月3日発売のニュースが!!!!!
情報解禁日が7月13日だったことをすっかり忘れていました(汗)。これでようやく口にチャックしていたスピーダーエボリューションⅦについてお話できます。今回は超私的な試打インプレです。
手元にはすでにスピーダーエボリューションⅦのシャフトが数種類ありますが、今回は50g台のスピーダーエボリューションⅦ569のSです。ヘッドはピンのG410+(ロフト9度)。長さは45.25インチです。
スピーダーエボリューションシリーズは奇数と偶数でシャフトの特性が異なります。今回のエボⅦは奇数なのでエボⅤをベースにアップデートがなされているので、前作エボⅥとは趣が異なるシャフトです。
ちなみに前作のエボⅥのシャフトを一言でいうと、、、
叩けるスピーダー!!!!!
では、新しく出るエボⅦのシャフトを一言でいうと、、、、
○○○が走るスピーダー!!!!!
エボⅤのアップデート版という通り、試打すると先調子感を感じる仕上がり。エボⅥと比べるとシャフトの中間部分から先端にかけての剛性が低く、インパクトゾーンで加速感を味わえます。
エボⅤに比べてアップデートしていると感じるのは先端剛性。大型ヘッドに対応すべく先端剛性が上がっているのが手に伝わりました。エボⅦは先調子ならではの加速感を実現しつつ、インパクトゾーンではヘッドの挙動が安定するようにチューニングされています。
スペックをざっと比較すると、
エボⅦ 振動数256cpm センターフレックス値4.11
エボⅥ 振動数254cpm センターフレックス値4.52
エボⅤ 振動数254cpm センターフレックス値4.07
振動数は3つのモデルともほぼ同じですが、センターフレックス値はエボⅥが高めで、エボⅦとエボⅤは低め。センターフレックス値を見ることで、エボVの流れをくんでいるのがエボⅦであることが確認できます。
三菱ケミカルの新作シャフト「ディアマナTB」とフジクラの新作シャフト「スピーダーエボリューションⅦ」を同時に打ち比べると、弾道、捕まりは真逆になりました。どちらのシャフトが合うかは個人差があると思いますが、同じヘッドで両方を同時に打ち比べてみると、シャフトが弾道に及ぼす影響をダイレクトに感じ取ることができるでしょう。
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2020年07月10日超私的な考察 2020年秋に出るドライバーの不都合な共通点とは!?
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先週から今週にかけて国内のクラブメーカー3社、シャフトメーカー2社と新製品のミーティングを行いました。いずれもこの秋に出る新製品についてで、シャフトメーカー1社(三菱ケミカル)は都内の練習場での試打で、3社は神田のスタジオで試打&ミーティングを行いました。
守秘義務があるので詳細をお伝えすることはできませんが、いずれのプロダクトとも共通していることが2つあります。
ひとつはさらなる「飛び」。
飛びをアピールしないクラブ(シャフト)が売れたためしがない、、、、わけですから、「飛び」をアピールするのはお約束事です。各社それぞれ新機能を付加することで前作よりも飛び性能が向上していることを謳っています。加えて、従来モデルよりも「やさしさ」が向上していることもぬかりなくアピールしています。
もうひとつ共通していること、、、、
それは純正装着されるシャフトに配されるロゴ。純正シャフトにも関わらず、シャフトメーカーのロゴが大きく目立つようにデザインされていることです。もちろんシャフトメーカのロゴのそばに自社メーカーのロゴも入ってますが、ロゴのサイズは小さくて目立っていません。このため、、、、、
不都合なことに3社とも純正シャフトは同じようにに見えてしまいます。
かつては純正シャフトというのはシャフト自体にシャフトメーカーのロゴは入ってませんでした。入っている場合も、ごく小さく「by○○○○」という感じで控えめでした。
それが数年前からはシャフトメーカーと共同開発した純正シャフトは、シャフトメーカーのロゴの方が大々的に入っており、アフターマーケット用シャフトと見間違うようなデザインがなされているのです。
今回試打した国内3メーカーのドライバーの純正シャフトを見ると、これでもかっていうぐらい見た目(デザイン)が酷似し、シャフトだけを見てしまうと、どれがどれだか見分けがつきません。加えて、クラブはクラブメーカーの商品なのに、クラブメーカーのロゴよりもシャフトメーカーのロゴの方が大きく、かつ目立っているのです。
5~6年前ぐらいまでは純正シャフトにシャフトメーカーのロゴが大きく入ることはありませんでした。それが今では、純正シャフトは別注のカスタムシャフトと同じく、シャフトにはシャフトメーカーのロゴが大きくデザインされ、なおかつカスタムシャフトと酷似したデザインがなされているのです。
国内メーカーが足並みを揃えたかのように純正シャフトをカスタムシャフト風にデザインしたのには理由があります。それについては「マーク金井のロジゴルオンラインサロン」のライブ配信にてお話致します。
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