マーク金井blog

2013年07月21日岡本綾子プロは現役時代、シャットフェースの達人だった!!!!

1987年米ツアー賞金女王で「世界ゴルフ殿堂入り」を果たした岡本綾子プロ。現在はTV解説者、そしてツアープロの師匠(プロコーチ)として多くの門下生をレッスンしてます。マーク金井は今から35年前、兵庫県のとある旧三和銀行系のゴルフ場でプレーしていた時、初めて岡本プロを間近に見ました。前の組を回っていたのです。ドライバーが木製のパーシモンの頃にも関わらず、ティショットでは軽く250ヤードぐらい飛ばしてました。

4月2日で61歳となった岡本綾子プロ。現在、表純子青山加織森田理香子服部真夕若林舞衣子一ノ瀬優希らを指導していますが、どの選手も指導を仰ぐや試合で好結果を出しています。今週の「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント」でも2日目を終えて、表純子プロがトーナメントリーダーを快走中です。

現役時代の岡本プロといえば「スイングリズムの良さ」、「コンパクトなトップ」、「右ひざのニーアクション」。軽く振っているのに(軽く振って見えるのに)、なんであんなに飛距離が出るのとも言われてました。マーク金井も出版社勤務時代に岡本プロのスイングを間近で何度も観ましたが、本当に滑らかで美しいスイングをしていました。

さて、この岡本プロのスイング。昨日発売された月刊ゴルフダイジェスト9月号にドライバーの連続写真が出てました。

7月20日発売~

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江連忠プロが彼女のスイングを解説してましたが、マーク金井が注目したのがトップスイング。トップでシャフトは地面と水平まで達してません。いわゆるコンパクトなトップです。

そしてフェースの向きを見てみると‥‥
かなり真上を向いているじゃないですか~!!!!

宮里藍ちゃんほどではありませんが、藤田寛之プロぐらいシャットフェースになっているんですよ、これが。パーシモンヘッドは体積が170CC前後で、重心距離は30~32ミリ。対して、今どきの460CCドライバーの重心距離は40~44ミリ。今どきのドライバーに比べると、パーシモンはかなり重心距離が短く、このためシャットに上げると「捕まり過ぎて引っかかる」リスクがありました。マーク金井は子供の頃からシャットフェースだったのですが、当時のプロからは「シャットはあかん、引っかかる」とアドバイスを受けてました。20世紀の頃は「スクエアもしくはややオープン」がトップの理想形で、シャットは悪者扱いされてえました。その昔、日本を代表する女子プロを取材した時も、「○○さんはシャットだから、ここ一番で球が曲がるのよね~」なんて言われたりしました。

なのになのに、世界のアヤコさんは現役当時シャットフェースです。少し後になりますが福島晃子プロもシャットフェースのトップを作っていました。彼女も勝ち星を数多く重ねた女子ツアー選手です。

江連プロは岡本プロのシャットフェースについて、紙面ではまったく言及していません。岡本プロについては「ヘッドを走らせるのが上手い」と解説しています。確かにその通りで、岡本プロはヘッドを走らせる名人でした。

しかし、マーク金井にとって嬉しいのはシャットフェースです。今でも日本のゴルフ界ではシャットフェースは悪者扱いされていますが、よほどヘッドスピードが速い人を除けば(ヘッドスピード50m/s以上)、今どきの大型ヘッドドライバーはフェースをシャットに使った方が方向性が安定しますし、飛距離も出しやすくなるのです。

何故かと言うと、重心距離が長くなるほどシャフトを軸にしてヘッドが返りづらくなります。シャフト軸回りも慣性モーメントが大きくなるからです。シャフト軸回りも慣性モーメントを比較すると、
パーシモンドライバー(重心距離32ミリ前後)
シャフト軸回り慣性モーメント  5500gcm2以下
460CCドライバー(重心距離42ミリ前後)
シャフト軸回り慣性モーメント  7000gcm2以上

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大きさを見るとその差は歴然

数値を見てもピンとこないと思いますが、実際に打ち比べるとその差は歴然。ほとんどのゴルファーは後者の方がヘッドが返りづらく感じますし、実際、プッシュアウトのミス、振り遅れてスライスのミスが出やすくなるのです。40ミリを超える重心距離のドライバーは、藍ちゃん藤田プロ、そして岡本プロのようにシャットフェースのトップを作った方がインパクトでフェースをスクエアに戻しやすく、そして方向性が良いショットを打ちやすくなるのです。

岡本プロが門下生にシャットフェースを教えているかどうかは分かりませんが、

今どきの道具(クラブ)を上手く使うには、シャットフェースにした方が絶対有利なんです。シャットなトップを作る方法については、次回、じっくりと説明しましょう~。

(▼▼)b

PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身体の動き、そして正しいハンドアクションを会得できるからです~。

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